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歩けない姫
第五八話:青目の白龍
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「早速、捕まえたやつ出してみよーや!」
急かすようにミツキがそう言い、俺にポマモン玉を渡してくる。
ポマモン玉は、魔物を捕らえた者本人のみが、魔力を増やすことによって操ることができるらしく、魔物を捕らえた者以外の者が使用を試みても、操るどころか魔物をポマモン玉から出すことすらできない仕組みらしい。
俺は仕組みを聞いて、ゲームの召喚魔法みたいなものかと理解した。
今回は俺が捕まえたので、俺がポマモン玉から魔物を出して、操ることになる。
「どうやって出すんだ?」
「こーやって構えて、指に力入れるんや」
そう言ってミツキは右腕を突き出して、ビー玉を親指と人差し指で持つような輪を作った。
ミツキに言われたとおりの構えをとり、指先に力を入れてみる。
すると、ビームのような一本の線の光が飛び出したので、光を地面に向けると地面から煙が発生し、そこから先ほどの白い犬のような魔物が現れた。
「うお、ビックリした!」
突然の出来事で、思わず声を出す。
魔物にミツキが近付く。
どうやら危なくはないようだ。
「うーん、やっぱり足、怪我してんな」
魔物の左足は赤い血を流し、自身の白い毛を赤く滲ませていた。
痛そうに体を震わせ、目を瞑っている。
「よっしゃ、ちょう待っとれ」
ミツキは手から回復魔法の白い光を出現させ、魔物の足にそれを当てる。
「そういやあ、希少な魔物とか言ってたよな、ミツキ。知ってるのか?」
先ほどミツキがそう言っていたのを思い出し、質問する。
ミツキは回復魔法を魔物に当てながら答えた。
「こいつは、龍の子供や」
「龍だって!? この犬みたいなのが!?」
とてもそうは見えず、思わず声に出した。
いや、もちろん実際に龍など見たことはない。見たことがあるのは、漫画やアニメで拝んだ空想のものだけだ。
しかし、龍といえばもっと強そうなイメージではないだろうか。
硬い鱗に覆われて蛇のような体躯で空を飛び、腕には凶器のような長い爪、そして髭が長く獰猛な顔をしているのが俺の中の龍だ。
ポメラニアンのような小型犬みたいに毛むくじゃらで鱗なんて見えないし、よく見ると天使のようなふわふわした羽が背中から小さく生えている。
獰猛どころか、むしろ可愛い癒し系の動物だ。とても龍だとは思えない。
そんな疑念をよそに、ミツキは続けた。
「そう。龍なんて滅多にお目にかかれへんで」
まあ、そうだろうな。
龍がそこらへんにいるとか、何のゲームのラスボスのダンジョンだよって言いたくなる。
さらにミツキは続けた。
「しかも、白い龍とか伝説級や」
伝説って……。
えっ、何、じゃあ今、伝説級の魔物を捕まえたってこと!?
いいのか、こんな簡単に伝説の魔物を捕まえてしまって。
ミツキの回復魔法で治療が終わり、魔物の体の震えは治まった。
そして魔物は、ゆっくりと目を開けて不思議そうに自分の怪我をしていた左足を見つめている。
その姿を見て、チル様が驚愕した。
「この子、目が青いじゃないですか!」
チル様の言葉につられ、ミツキも目が青いことを確認して、驚いている。
俺は二人の様子にたまらず質問した。
「えっ、目が青いと何なんですか?」
ミツキが答える。
「普通、動物系の魔物って、目が赤いんや」
動物系の魔物……。
そういえば、俺は動物系の魔物を見るのは初めてだ。
今まで見たのは、からかさ小僧と一反木綿。どちらも物が化けた妖怪だ。
そうか。動物の魔物は目が赤いのか。確かに、目が赤い方がより魔物っぽく見える気がする。
「これは、魔物じゃなくて、神獣ですね……」
チル様の言葉に、ミツキが驚いてオウム返しをする。
「神獣やて!?」
「はい。コノハナノチルヒメの記憶を辿っても神獣を初めて見るので、確証はありませんが……。この子は天界に生息する神獣だと思います。だから先ほど、神しか使えない異世界転移がこの子にもできたのだと思いますが……」
わなわなと言うチル様の言葉が、いかにこの子犬が珍しい生き物なのか察することができる。
チル様が何代目のコノハナノチルヒメかは知らないが、サクヤ様と同じなら何千年もの記憶があるはずだ。
つまり、何千年生きてても一度もお目にかかれないくらいのレア度なのだろう。
「えへへ、可愛いねー!」
珍しい生き物に臆することなく、アイが神獣の前に屈んで、神獣の頭を撫でた。
頭には一角獣のような角があるが、サイズは申し訳ない程度にあるくらい小さく、鋭くはないようだ。
アイは頭と一緒に角も撫でているが、痛そうな素振りは見せずに撫で続けている。
神獣は嫌そうにするでもなく、むしろ頭を撫でられて嬉しそうに見える。
そんな姿を見ながら、アイは何かを閃いたように言った。
「お兄ちゃん! この子、とびっきりレアだよ!」
「は? さっきからチル様とミツキがそう言ってんじゃん」
「違うよ! だって、青い目の白い龍って、英語で言ってみて!」
「ん? ブルーアイズ、ホワイトドラ……」
言いかけて、胸に強烈な痛みを感じた。
少し時間を置き、痛みが弱まったところでアイを叱る。
「何言わせんだよ! こんな子犬みたいなのが、攻撃力三千、防御力二千五百もある訳ないだろ!」
アイは俺の言葉を無視するように、神獣の頭を撫で続けながら言った。
「名前つけてあげなきゃねー」
クッソ……。
アイのやつ、最近は思い付く限りのネタをぶつけてきやがる。
誰がお前に名付けさせてやるか!
どーせそれも俺の禁忌のネタにするつもりだろうが!
「お前には決めさせねーぞ!」
俺がそう言うと、アイはこちらを向いて頬を膨らませる。
「ええー! 私が決めたいー!」
「ダメ。俺が決める!」
アイはまた俺を無視するように、顔を神獣に向き直して言った。
「名前、シロちゃんがいいなー」
「ダメだっつってんだろ! なんだよ、シロちゃんって。考え無さすぎて可哀想だろ!」
アイは再度顔を俺の方に向け、睨んで言った。
「深沢さんに謝れ! ぱーるぅに謝れ!」
こいつ……。
スベってもネタ仕込んできやがったな。
知らないネタだったから胸は痛くならなかったけど。
俺はアイを無視して、ミツキとチル様に言った。
「名前はそうだなあ……タロウとかどうだろ?」
俺がそう言うと、アイは即座に「だっさ!」と批判した。
「お前こそ、全国のタロウさんに今すぐ謝れ!」
俺がそう言うと、アイがムスッとして顔を反らす。
その次の瞬間、声が聞こえた。
「あたい、女の子。名前、ある」
聞きなれない声だったが、チル様とミツキのそれぞれに目を合わせる。
二人とも手をヒラヒラ横に振り、自分が喋ったのではないことを伝える。
「あたい、名前、フミ」
もう一度声がし、俺たちは神獣を見た。声の主は、神獣だった。
「えええぇぇ!?」
全員が仰け反り、驚愕の眼差しで神獣を見たのだった。
急かすようにミツキがそう言い、俺にポマモン玉を渡してくる。
ポマモン玉は、魔物を捕らえた者本人のみが、魔力を増やすことによって操ることができるらしく、魔物を捕らえた者以外の者が使用を試みても、操るどころか魔物をポマモン玉から出すことすらできない仕組みらしい。
俺は仕組みを聞いて、ゲームの召喚魔法みたいなものかと理解した。
今回は俺が捕まえたので、俺がポマモン玉から魔物を出して、操ることになる。
「どうやって出すんだ?」
「こーやって構えて、指に力入れるんや」
そう言ってミツキは右腕を突き出して、ビー玉を親指と人差し指で持つような輪を作った。
ミツキに言われたとおりの構えをとり、指先に力を入れてみる。
すると、ビームのような一本の線の光が飛び出したので、光を地面に向けると地面から煙が発生し、そこから先ほどの白い犬のような魔物が現れた。
「うお、ビックリした!」
突然の出来事で、思わず声を出す。
魔物にミツキが近付く。
どうやら危なくはないようだ。
「うーん、やっぱり足、怪我してんな」
魔物の左足は赤い血を流し、自身の白い毛を赤く滲ませていた。
痛そうに体を震わせ、目を瞑っている。
「よっしゃ、ちょう待っとれ」
ミツキは手から回復魔法の白い光を出現させ、魔物の足にそれを当てる。
「そういやあ、希少な魔物とか言ってたよな、ミツキ。知ってるのか?」
先ほどミツキがそう言っていたのを思い出し、質問する。
ミツキは回復魔法を魔物に当てながら答えた。
「こいつは、龍の子供や」
「龍だって!? この犬みたいなのが!?」
とてもそうは見えず、思わず声に出した。
いや、もちろん実際に龍など見たことはない。見たことがあるのは、漫画やアニメで拝んだ空想のものだけだ。
しかし、龍といえばもっと強そうなイメージではないだろうか。
硬い鱗に覆われて蛇のような体躯で空を飛び、腕には凶器のような長い爪、そして髭が長く獰猛な顔をしているのが俺の中の龍だ。
ポメラニアンのような小型犬みたいに毛むくじゃらで鱗なんて見えないし、よく見ると天使のようなふわふわした羽が背中から小さく生えている。
獰猛どころか、むしろ可愛い癒し系の動物だ。とても龍だとは思えない。
そんな疑念をよそに、ミツキは続けた。
「そう。龍なんて滅多にお目にかかれへんで」
まあ、そうだろうな。
龍がそこらへんにいるとか、何のゲームのラスボスのダンジョンだよって言いたくなる。
さらにミツキは続けた。
「しかも、白い龍とか伝説級や」
伝説って……。
えっ、何、じゃあ今、伝説級の魔物を捕まえたってこと!?
いいのか、こんな簡単に伝説の魔物を捕まえてしまって。
ミツキの回復魔法で治療が終わり、魔物の体の震えは治まった。
そして魔物は、ゆっくりと目を開けて不思議そうに自分の怪我をしていた左足を見つめている。
その姿を見て、チル様が驚愕した。
「この子、目が青いじゃないですか!」
チル様の言葉につられ、ミツキも目が青いことを確認して、驚いている。
俺は二人の様子にたまらず質問した。
「えっ、目が青いと何なんですか?」
ミツキが答える。
「普通、動物系の魔物って、目が赤いんや」
動物系の魔物……。
そういえば、俺は動物系の魔物を見るのは初めてだ。
今まで見たのは、からかさ小僧と一反木綿。どちらも物が化けた妖怪だ。
そうか。動物の魔物は目が赤いのか。確かに、目が赤い方がより魔物っぽく見える気がする。
「これは、魔物じゃなくて、神獣ですね……」
チル様の言葉に、ミツキが驚いてオウム返しをする。
「神獣やて!?」
「はい。コノハナノチルヒメの記憶を辿っても神獣を初めて見るので、確証はありませんが……。この子は天界に生息する神獣だと思います。だから先ほど、神しか使えない異世界転移がこの子にもできたのだと思いますが……」
わなわなと言うチル様の言葉が、いかにこの子犬が珍しい生き物なのか察することができる。
チル様が何代目のコノハナノチルヒメかは知らないが、サクヤ様と同じなら何千年もの記憶があるはずだ。
つまり、何千年生きてても一度もお目にかかれないくらいのレア度なのだろう。
「えへへ、可愛いねー!」
珍しい生き物に臆することなく、アイが神獣の前に屈んで、神獣の頭を撫でた。
頭には一角獣のような角があるが、サイズは申し訳ない程度にあるくらい小さく、鋭くはないようだ。
アイは頭と一緒に角も撫でているが、痛そうな素振りは見せずに撫で続けている。
神獣は嫌そうにするでもなく、むしろ頭を撫でられて嬉しそうに見える。
そんな姿を見ながら、アイは何かを閃いたように言った。
「お兄ちゃん! この子、とびっきりレアだよ!」
「は? さっきからチル様とミツキがそう言ってんじゃん」
「違うよ! だって、青い目の白い龍って、英語で言ってみて!」
「ん? ブルーアイズ、ホワイトドラ……」
言いかけて、胸に強烈な痛みを感じた。
少し時間を置き、痛みが弱まったところでアイを叱る。
「何言わせんだよ! こんな子犬みたいなのが、攻撃力三千、防御力二千五百もある訳ないだろ!」
アイは俺の言葉を無視するように、神獣の頭を撫で続けながら言った。
「名前つけてあげなきゃねー」
クッソ……。
アイのやつ、最近は思い付く限りのネタをぶつけてきやがる。
誰がお前に名付けさせてやるか!
どーせそれも俺の禁忌のネタにするつもりだろうが!
「お前には決めさせねーぞ!」
俺がそう言うと、アイはこちらを向いて頬を膨らませる。
「ええー! 私が決めたいー!」
「ダメ。俺が決める!」
アイはまた俺を無視するように、顔を神獣に向き直して言った。
「名前、シロちゃんがいいなー」
「ダメだっつってんだろ! なんだよ、シロちゃんって。考え無さすぎて可哀想だろ!」
アイは再度顔を俺の方に向け、睨んで言った。
「深沢さんに謝れ! ぱーるぅに謝れ!」
こいつ……。
スベってもネタ仕込んできやがったな。
知らないネタだったから胸は痛くならなかったけど。
俺はアイを無視して、ミツキとチル様に言った。
「名前はそうだなあ……タロウとかどうだろ?」
俺がそう言うと、アイは即座に「だっさ!」と批判した。
「お前こそ、全国のタロウさんに今すぐ謝れ!」
俺がそう言うと、アイがムスッとして顔を反らす。
その次の瞬間、声が聞こえた。
「あたい、女の子。名前、ある」
聞きなれない声だったが、チル様とミツキのそれぞれに目を合わせる。
二人とも手をヒラヒラ横に振り、自分が喋ったのではないことを伝える。
「あたい、名前、フミ」
もう一度声がし、俺たちは神獣を見た。声の主は、神獣だった。
「えええぇぇ!?」
全員が仰け反り、驚愕の眼差しで神獣を見たのだった。
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