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11 移り香
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社食に色々な飲み物が楽しめるカフェスペースができた。
カフェスペースだけでなく、個人が休憩できるリフレッシュスペースも増え、社員から、とても好評である。
以前、要人が社食に来た時、指示していたのは、このカフェスペースのためだったらしい。
まだ社長になって、日が浅いのに、社内のどこにいても、要人の存在を感じてしまう。
――あんなことがなかったら、素直に喜べたのに。
「志茉、香水変えた?」
コーヒーが入った紙コップを危うく落としてしまうところだった。
わかりやすい私の動揺を恵衣が見逃すはずなかった。
「んー?」
「き、気のせいでしょ。あっ! 恵衣もコーヒー飲む?」
「後から、自分で取りに行くわ」
そう言って、恵衣は私の隣に座り、日替り定食をテーブルに置く。
今日の日替わりはチキンカツ。私はいつもと同じお弁当で、半分ほど食べ終えている。
「志茉の香水とは違う爽やかな香りがするんだけど? なんていうか……そう、上等な香り。でも、女性用の香水というよりこれは――」
恵衣はハッとした顔で、私を見る。
そして、なにか思い当たったようで、突然、私の胸倉をつかみ、顔を寄せた。
「バッ、バカ……。会社でなにしてんの」
小声で言ってくれるのはありがたいけど、私の首が締まってる。
「違うの! 私じゃなくて、要人がっ……」
「そうよね。志茉から、行くとは思えない」
わかってくれたようで、恵衣は胸倉から手を離してくれた。
言われるまで気づかなかったけど、確かに私の服から、要人が使っている香水の香りがした。
――絶対、要人はわかってやってる。
敗北の連続に、どうしていいかわからず、すがるように恵衣を見た。
「本気になった要人さんに敵うわけないでしょ。あきらめて、要人さんと付き合うのね」
「あきらめるの!?」
「要人さんから逃げようなんて無理。むしろ、今までよく我慢してたわねっていうのが、外野の感想」
箸を動かし、揚げたてのチキンカツを恵衣は切る。今日のメニューにあった柔らかチキンカツというのは本当だったらしく、皿の上にのった金色のチキンカツがサクッといい音を立てた。
恵衣はもう落ち着きを取り戻し、何事もなかったかのようにして、キャベツの千切りを口に運ぶ。
「でも、扇田工業のお嬢様はどうするのかしら」
「愛弓さん?」
「志茉も薄々気づいてるでしょ。彼女が、要人さんの婚約者候補……ううん、あたしが入手した情報によると、お見合いも済んで、すでに両家が認めた婚約者だって話」
「婚約者……」
そこまで、私は考えてなかった。
お見合い相手か、それとも婚約者候補だろうと、予想していたけど、すでにお見合いが終わっていたなんて――だから、要人は本気で来た。
「その様子だと、要人さんから聞いてなかったみたいね」
聞いてなかったわけじゃない。
要人は私に言っていた。
「お見合いがいくつかきてるって聞いてたわよ。それに、仁礼木のおばさんからもね」
仁礼木家に相応しいのは、社長令嬢の愛弓さんで、私ではない。
それに、要人は若くして、沖重の社長になり、巨大財閥宮ノ入グループの会長や社長のお気に入り。
未来は明るく、この先も宮ノ入グループにとって、重要な存在になることは間違いなかった。
「私が要人の恋人じゃなくて、幼馴染でいるから、仁礼木の家は要人のそばにいさせてくれるの」
「志茉?」
「恵衣。心配してくれてありがとう。でも、のんびり静かな場所で、一人で生きるのも悪くないわよ」
そうするつもりでいたのに、いざ要人に踏み込まれたら、強く拒めず、気持ちが揺らいでしまった。
私にとって、要人が沖重の社長になったのは、計算外だった。
ずっと宮ノ入グループで働くものだとばかり、思っていたから、こんな近くで、要人の姿を見る予定ではなかったのだ。
「仁礼木は大きい家だし、結婚って考えたら、難しいかもね。要人さんは当たり前みたいに、いつも志茉の近くにいたから、そこまで考えが及ばなかったわ」
なるほどねぇと、恵衣は言いながら、ぼんやり窓の外を眺める。
「でもね、あたしは要人さん以外の人でもいいから、志茉は誰かと結婚するべきだと思うわ。たとえば、湯瀬さんとかどう?」
「湯瀬さん? どうして湯瀬さん?」
「かっこいいし、仕事もできるし。志茉のタイプじゃない?」
「考えたことなかったわね……」
恵衣はがっくり肩を落とし、額に手をあてた。
「もう……あんたは……。湯瀬さんのことを少しくらい……」
「倉地さーん!」
恵衣の声を打ち消す大きな声。私を呼んだその声は、愛弓さんのものだった。
注目を浴びても平気なのか、愛弓さんは堂々としていて、その隣には要人がいた。
外で会う要人は、普段の要人と違って、表情が少ない。
今も無表情で、なにを考えているか、さっぱりわからなかった。
「要人さん。こちら、倉地さん。営業部の湯瀬さんから紹介してもらった私のお友達です」
「お、お友達っ!?」
すでに恵衣と愛弓さんは、一戦やらかした後なのか、二人はお互い口をきかなかった。
「倉地さんとコピー機のところで、おしゃべりをして仲良くなったの」
「知っていますよ」
「え? 知ってる?」
愛弓さんは不思議そうに首を傾げていた。
私が社長室に書類を届ける原因を作ったのに、愛弓さんは覚えていないらしい。
「コピーした資料を社長室に届けたんです。それで……」
「そう、それで――」
「知っているだけなんです!」
すばやく、要人の言葉を遮った。
なにを言い出すかわからない。
私が睨みつけても、要人は平然としている。
お見合い相手である愛弓さんと婚約の話まで出ているのに、ここで誤解されて困るのは、要人のほうだろう。
「あ、あの、それで、愛弓さん。私になにかご用ですか?」
「そうなの。倉地さんに、私の素敵な婚約者を紹介してあげようと思って」
恵衣が私の前にずいっと出る。
「婚約者? ふーん。仁礼木社長、本当に婚約したんですか?」
恵衣の態度は、わかりやすいくらい刺々しい態度だった。
でも、それで要人は私の友人で、高校の後輩だった恵衣に気づいた。
二人は目と目で語り合い、にやりと笑う。
私はそんな二人を見て、嫌な予感しかしなかった。
「要人さんのご両親が、私をとても気に入ってくださって。ぜひって言われたの」
「親同士が勝手に言っているだけで、話はまったく進んでいないけどな」
要人の冷たい態度に、愛弓さんが自慢するような婚約者同士には見えず、周りの社員も苦笑していた。
けれど、愛弓さんは、まったく気にしてない。
「仁礼木のお母様、私との婚約を喜んでくれて、とても乗り気なんですよ? それに私と要人さん、誰から見てもお似合いじゃないですか。そうですよね~?」
私と恵衣に、わざわざ尋ねなくてもいいのに、どうしてここへ来たのだろう。
――もしかして、腕時計?
私の腕時計を見て、高い腕時計を買ってくれるような彼氏とか、愛弓さんが言っていたような気がする。
私に張り合うつもりで、要人を連れてきたらしい。
「扇田さんより、倉地さんと社長のほうが、お似合いじゃないですか?」
「恵衣!」
愛弓さんが目を潤ませ、泣きそうな顔で要人のシャツを掴んだ。
「要人さん。あの人、とっても怖いんです。今日も私に嫌がらせばかり……」
「嫌がらせ? 注意しただけでしょ。エントランスのソファーは来客者のためのもので、好みの男性を物色する場所じゃないんです」
「要人さんの前で、そんなこと言わないでよっ!」
愛弓さんと恵衣は、第二回戦目らしく、火花を散らす。
「愛弓さん。話の途中で申し訳ないんだけど、私たち、昼食が終わってないから」
この場をなんとかしようとした私に、恵衣は気づいてか、にっこり微笑んだ。
「そうだ。扇田さんって香水、詳しいかしら?」
「香水?」
愛弓さんは恵衣の唐突な質問に、きょとんとした顔をした。
けれど、意図を察した要人は、恵衣に悪い顔で笑う。
それはまるで、『どうぞ』と言っているような顔だった。
「倉地さんと社長、二人とも同じ香水使ってるんですね。いい香りがしますけど、どこの香水ですか?」
「ああ、それなら、倉地さんが知っているんじゃないかな」
社内の人間が見たことない要人の好青年風の笑顔。その笑顔、不吉すぎた。
笑顔で場が和むはずが、さらに空気が重たくなった。
要人がなんの香水を使ってるか、私は知らない。
この二人、絶対似た者同士。
答えられない私を楽しそうに眺めている。
「扇田さん。お昼休み、終わっちゃうから、食事させてもらっていいですか?」
「え? ええ……」
恵衣は機嫌よく、残り半分のチキンカツを口に運ぶ。
要人と愛弓さんは、二人で社食から出ていったけど、服の香りが気になって、二人を気にするどころではなかった。
カフェスペースだけでなく、個人が休憩できるリフレッシュスペースも増え、社員から、とても好評である。
以前、要人が社食に来た時、指示していたのは、このカフェスペースのためだったらしい。
まだ社長になって、日が浅いのに、社内のどこにいても、要人の存在を感じてしまう。
――あんなことがなかったら、素直に喜べたのに。
「志茉、香水変えた?」
コーヒーが入った紙コップを危うく落としてしまうところだった。
わかりやすい私の動揺を恵衣が見逃すはずなかった。
「んー?」
「き、気のせいでしょ。あっ! 恵衣もコーヒー飲む?」
「後から、自分で取りに行くわ」
そう言って、恵衣は私の隣に座り、日替り定食をテーブルに置く。
今日の日替わりはチキンカツ。私はいつもと同じお弁当で、半分ほど食べ終えている。
「志茉の香水とは違う爽やかな香りがするんだけど? なんていうか……そう、上等な香り。でも、女性用の香水というよりこれは――」
恵衣はハッとした顔で、私を見る。
そして、なにか思い当たったようで、突然、私の胸倉をつかみ、顔を寄せた。
「バッ、バカ……。会社でなにしてんの」
小声で言ってくれるのはありがたいけど、私の首が締まってる。
「違うの! 私じゃなくて、要人がっ……」
「そうよね。志茉から、行くとは思えない」
わかってくれたようで、恵衣は胸倉から手を離してくれた。
言われるまで気づかなかったけど、確かに私の服から、要人が使っている香水の香りがした。
――絶対、要人はわかってやってる。
敗北の連続に、どうしていいかわからず、すがるように恵衣を見た。
「本気になった要人さんに敵うわけないでしょ。あきらめて、要人さんと付き合うのね」
「あきらめるの!?」
「要人さんから逃げようなんて無理。むしろ、今までよく我慢してたわねっていうのが、外野の感想」
箸を動かし、揚げたてのチキンカツを恵衣は切る。今日のメニューにあった柔らかチキンカツというのは本当だったらしく、皿の上にのった金色のチキンカツがサクッといい音を立てた。
恵衣はもう落ち着きを取り戻し、何事もなかったかのようにして、キャベツの千切りを口に運ぶ。
「でも、扇田工業のお嬢様はどうするのかしら」
「愛弓さん?」
「志茉も薄々気づいてるでしょ。彼女が、要人さんの婚約者候補……ううん、あたしが入手した情報によると、お見合いも済んで、すでに両家が認めた婚約者だって話」
「婚約者……」
そこまで、私は考えてなかった。
お見合い相手か、それとも婚約者候補だろうと、予想していたけど、すでにお見合いが終わっていたなんて――だから、要人は本気で来た。
「その様子だと、要人さんから聞いてなかったみたいね」
聞いてなかったわけじゃない。
要人は私に言っていた。
「お見合いがいくつかきてるって聞いてたわよ。それに、仁礼木のおばさんからもね」
仁礼木家に相応しいのは、社長令嬢の愛弓さんで、私ではない。
それに、要人は若くして、沖重の社長になり、巨大財閥宮ノ入グループの会長や社長のお気に入り。
未来は明るく、この先も宮ノ入グループにとって、重要な存在になることは間違いなかった。
「私が要人の恋人じゃなくて、幼馴染でいるから、仁礼木の家は要人のそばにいさせてくれるの」
「志茉?」
「恵衣。心配してくれてありがとう。でも、のんびり静かな場所で、一人で生きるのも悪くないわよ」
そうするつもりでいたのに、いざ要人に踏み込まれたら、強く拒めず、気持ちが揺らいでしまった。
私にとって、要人が沖重の社長になったのは、計算外だった。
ずっと宮ノ入グループで働くものだとばかり、思っていたから、こんな近くで、要人の姿を見る予定ではなかったのだ。
「仁礼木は大きい家だし、結婚って考えたら、難しいかもね。要人さんは当たり前みたいに、いつも志茉の近くにいたから、そこまで考えが及ばなかったわ」
なるほどねぇと、恵衣は言いながら、ぼんやり窓の外を眺める。
「でもね、あたしは要人さん以外の人でもいいから、志茉は誰かと結婚するべきだと思うわ。たとえば、湯瀬さんとかどう?」
「湯瀬さん? どうして湯瀬さん?」
「かっこいいし、仕事もできるし。志茉のタイプじゃない?」
「考えたことなかったわね……」
恵衣はがっくり肩を落とし、額に手をあてた。
「もう……あんたは……。湯瀬さんのことを少しくらい……」
「倉地さーん!」
恵衣の声を打ち消す大きな声。私を呼んだその声は、愛弓さんのものだった。
注目を浴びても平気なのか、愛弓さんは堂々としていて、その隣には要人がいた。
外で会う要人は、普段の要人と違って、表情が少ない。
今も無表情で、なにを考えているか、さっぱりわからなかった。
「要人さん。こちら、倉地さん。営業部の湯瀬さんから紹介してもらった私のお友達です」
「お、お友達っ!?」
すでに恵衣と愛弓さんは、一戦やらかした後なのか、二人はお互い口をきかなかった。
「倉地さんとコピー機のところで、おしゃべりをして仲良くなったの」
「知っていますよ」
「え? 知ってる?」
愛弓さんは不思議そうに首を傾げていた。
私が社長室に書類を届ける原因を作ったのに、愛弓さんは覚えていないらしい。
「コピーした資料を社長室に届けたんです。それで……」
「そう、それで――」
「知っているだけなんです!」
すばやく、要人の言葉を遮った。
なにを言い出すかわからない。
私が睨みつけても、要人は平然としている。
お見合い相手である愛弓さんと婚約の話まで出ているのに、ここで誤解されて困るのは、要人のほうだろう。
「あ、あの、それで、愛弓さん。私になにかご用ですか?」
「そうなの。倉地さんに、私の素敵な婚約者を紹介してあげようと思って」
恵衣が私の前にずいっと出る。
「婚約者? ふーん。仁礼木社長、本当に婚約したんですか?」
恵衣の態度は、わかりやすいくらい刺々しい態度だった。
でも、それで要人は私の友人で、高校の後輩だった恵衣に気づいた。
二人は目と目で語り合い、にやりと笑う。
私はそんな二人を見て、嫌な予感しかしなかった。
「要人さんのご両親が、私をとても気に入ってくださって。ぜひって言われたの」
「親同士が勝手に言っているだけで、話はまったく進んでいないけどな」
要人の冷たい態度に、愛弓さんが自慢するような婚約者同士には見えず、周りの社員も苦笑していた。
けれど、愛弓さんは、まったく気にしてない。
「仁礼木のお母様、私との婚約を喜んでくれて、とても乗り気なんですよ? それに私と要人さん、誰から見てもお似合いじゃないですか。そうですよね~?」
私と恵衣に、わざわざ尋ねなくてもいいのに、どうしてここへ来たのだろう。
――もしかして、腕時計?
私の腕時計を見て、高い腕時計を買ってくれるような彼氏とか、愛弓さんが言っていたような気がする。
私に張り合うつもりで、要人を連れてきたらしい。
「扇田さんより、倉地さんと社長のほうが、お似合いじゃないですか?」
「恵衣!」
愛弓さんが目を潤ませ、泣きそうな顔で要人のシャツを掴んだ。
「要人さん。あの人、とっても怖いんです。今日も私に嫌がらせばかり……」
「嫌がらせ? 注意しただけでしょ。エントランスのソファーは来客者のためのもので、好みの男性を物色する場所じゃないんです」
「要人さんの前で、そんなこと言わないでよっ!」
愛弓さんと恵衣は、第二回戦目らしく、火花を散らす。
「愛弓さん。話の途中で申し訳ないんだけど、私たち、昼食が終わってないから」
この場をなんとかしようとした私に、恵衣は気づいてか、にっこり微笑んだ。
「そうだ。扇田さんって香水、詳しいかしら?」
「香水?」
愛弓さんは恵衣の唐突な質問に、きょとんとした顔をした。
けれど、意図を察した要人は、恵衣に悪い顔で笑う。
それはまるで、『どうぞ』と言っているような顔だった。
「倉地さんと社長、二人とも同じ香水使ってるんですね。いい香りがしますけど、どこの香水ですか?」
「ああ、それなら、倉地さんが知っているんじゃないかな」
社内の人間が見たことない要人の好青年風の笑顔。その笑顔、不吉すぎた。
笑顔で場が和むはずが、さらに空気が重たくなった。
要人がなんの香水を使ってるか、私は知らない。
この二人、絶対似た者同士。
答えられない私を楽しそうに眺めている。
「扇田さん。お昼休み、終わっちゃうから、食事させてもらっていいですか?」
「え? ええ……」
恵衣は機嫌よく、残り半分のチキンカツを口に運ぶ。
要人と愛弓さんは、二人で社食から出ていったけど、服の香りが気になって、二人を気にするどころではなかった。
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