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21 弟
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どんよりした灰色の雲が広がっていた。
雨が降りそうで、降らない中途半端な天気。
店はディナータイム前の準備中で、テラス席を用意しようか、どうしようかと空を見上げた。
今日の店内の曲はセヴラックの『古いオルゴールが聞こえるとき』が流れている。
ピアノの優しい高くか細い音が雨を誘う。
「小百里さん、いるー?」
曇り空も雨を吹き飛ばす声が店内に響いた。
開店準備をしていた私の手を止めたのは知久の声だった。
穂風がお客様がもうやってきたのかと、驚いて顔を出し、メニューを並べていた私は苦笑した。
「知久君だったのね」
穂風は知久がここに来ることに慣れてしまって不思議に思わず、またキッチンに戻る。
最近の知久は暇さえあれば、店にやって来て顔を覗かせていた。
ふわりと漂う薔薇の香りに気づくのと同時に店内の曲が変わって、セヴラックの『ロマンティックなワルツ』が流れた。
華やかな曲だけど、それでいて、どこか陰がある落ち着く曲で、これもやっぱり雨が降る日を思い出させた。
霧雨、にわか雨、小雨に時雨―――そして、私の心の中にある嵐のような暴風雨。
それは誰も知らない私の顔。
「まだ店は開いておりません。まだ開店準備中よ」
「そんな冷たいこと言わずに。ほら、小百里さんが好きな薔薇だよ?」
赤い薔薇の花束をサッと目の前に差し出した。
この花束を抱えて、この店までやってきても、違和感がない。
赤い薔薇が似合っているから、嫌味を言いたくても何も言えなかった。
薔薇の甘い香りが広がった。
知久はにこっと微笑んだけど、赤い薔薇はやりすぎじゃない?
そう思っていると、遅れて入って来た人がいた。
「姉さん。頼みがあるんだ」
「唯冬」
車のキーを手にして入ってきたのは弟の唯冬だった。
危険な『姉さん』呼びに思わず身構えた。
「またろくでもない頼み事?」
「ろくでもないってひどいな。そろそろ彼女が来るんじゃないかなって思ってさ」
「そうね……」
最近、ランチタイムやディナータイムの他にカフェタイムも始めた。
私と穂風のどちらかが、店にいられる日だけで毎日ではなかったけど、早く仕事が終わった人のための隙間時間に立ち寄ってもらえるような時間帯にケーキセットを出していた。
ぽつぽつとお客様が来られて、勉強や読書をされる方が多くて店内は静かな音楽を流すようにしている。
それがよかったのか、弟の片想いの相手、雪元千愛さんが以前より頻繁に訪れるようになった。
「姉さん。悪いけど、彼女と二人にさせてくれる?」
「おかしなことしないのならね」
「するわけないだろう」
唯冬は否定したけど、どうだか。
疑惑のまなざしを向けながら、穂風が私の代わりに答えた。
「それじゃあ、私は買い出しに行くよ。ちょうど足りないスパイスがあったしね。店番をしてもらえて助かるよ。小百里もディナータイムまで休憩したら?」
「小百里さん。俺とドライブでもする?」
知久は唯冬に合図すると、唯冬は車のキーを知久に投げた。
それをキャッチすると私のエプロンの紐をほどき、紐にキスをする。
上目づかいで、私を誘う。
その誘惑する知久を目にした穂風が、私のエプロンを知久から奪い、たたんだ。
「知久君は悪い男だね」
悪ふざけが過ぎるというように穂風は苦笑しながら、店を出て行った。
本当にそう。
知久と一緒にいてもいいのかどうか迷っていた。
でも、弟の恋の邪魔者にはなりたくない。
「小百里さん。唯冬にここは任せた方がいいよ。雪元千愛さんのためにも」
「わかったわ。でも、唯冬。くれぐれもひどいことはしないのよ?」
「小百里は俺を誤解している。知久より俺の方が紳士的だ」
いつもの小百里呼びに戻った唯冬にため息をついた。
なにが紳士的よ。
逃がすつもりなんて、ないくせに。
自分の演奏を聴かせて、魅了して、彼女を捕まえる―――本当に困った弟。
姉としては申し訳なさでいっぱいよ。
自分で紳士という辺りが信用ならないわ。
「知久と比べてもらっても困るわ。お願いだから、常識の範囲内で比べ合って」
「えー? なに?」
顔を近づけた知久の顔を手でガードした。
今、なにをしようとしたの?
知久をじろりと睨みつけた。
「じゃあ、行こうか」
睨みつけても効果はないようで、知久は私の手を取った。
不安八割くらいで店から出た。
「大丈夫。唯冬の恋はうまくいくよ」
「私が心配しているのは唯冬の恋の行方より、千愛さんのことよ」
ピアノが弾けなくなるくらい精神的に追い詰められた彼女がこれ以上、傷つかずに済むよう、そっとしておいてあげたいと考えている私と違って、唯冬はもう一度音楽家としての道に戻そうとしている。
その道は楽なものではない。
ブランクもあるし、精神的なトラウマもある。
「小百里。誰も傷つけずに生きることなんてできないよ」
知久の言葉にドキッとした。
自分の心の中を見透かされたような気がした。
曇り空の中、雨を心配しながら、唯冬が買ったベンツに乗った。
まさか、このベンツも彼女のため……?
「どうかした?」
「なんでもないわ。とんでもない弟達だなって思っていただけよ」
「弟か」
運転席に座る知久が苦笑した。
「俺は弟になった覚えはないよ」
「そうね」
口では弟と言っているけど、一度も弟だなんて思ったことはない。
ポツポツと雨が降り出し、車のフロントガラスに雫の丸い粒を落としていく。
知久は港のそばの公園に車をとめると、窓を開けた。
雨が降っていて、車内に入って来た空気はひんやりしていた。
外に出られず、車の中から灰色の海を眺めた。
窓からは湿った雨の空気と潮の香りがして、あの日とは違う海を私と知久は見ていた。
「なかなか会えなかった四年の間に小百里は俺に対して意地悪になった気がするな」
「大人になったと言って欲しいわね」
「大人ね」
シートベルトを外す音がして私の両手をつかみ、押さえつけると知久は深いキスをした。
「……っ!知久、誰かに見られたらどうするの!?」
焦る私に知久は動じない。
写真でも撮られてしまえば、問題になる。
婚約者以外の女と浮気をしていたと報道されれば、陣川製薬の広告塔として傷がつく。
「やめない。小百里がどうして俺を避けるのか聞くまでは」
「わかってるでしょ? あなたはもうバイオリニストの陣川知久で陣川製薬の大事な……」
無理矢理、唇を重ねて知久は言葉を消した。
「くだらない理由だね」
「私にとってはくだらない理由じゃないわ。私はあなたを応援したいって思ってるの。知久だけじゃない。唯冬も逢生君もよ!」
知久は友人の名を聞いて冷静になったのか、体を離した。
「傷つくのは知久一人じゃないのよ。傷つけてもいい、なんて考えないで」
「……わかった」
ゴツッと知久はハンドルに額を押し当てた。
「簡単じゃなければいいってことが」
「わかってないじゃないの!」
まったく反省していなかった。
知久は怒る私を見て、なにか気づいたのか、ふっと微笑んだ。
そして、私の首に指を伸ばし、鎖に指を絡め音を鳴らした。
「やっぱり小百里は嘘つきだ」
知久がくれたティアドロップのネックレス。
服で隠していたのに目ざとく見つけてしまったようだった。
「そろそろ店に帰ろうか」
知久は車の窓を閉めた。
私はなにも答えない。
けれど、私達は同じ香水をつけていた。
車の中はどちらの香りなのかわからない甘い香りで満ちていた。
雨が降りそうで、降らない中途半端な天気。
店はディナータイム前の準備中で、テラス席を用意しようか、どうしようかと空を見上げた。
今日の店内の曲はセヴラックの『古いオルゴールが聞こえるとき』が流れている。
ピアノの優しい高くか細い音が雨を誘う。
「小百里さん、いるー?」
曇り空も雨を吹き飛ばす声が店内に響いた。
開店準備をしていた私の手を止めたのは知久の声だった。
穂風がお客様がもうやってきたのかと、驚いて顔を出し、メニューを並べていた私は苦笑した。
「知久君だったのね」
穂風は知久がここに来ることに慣れてしまって不思議に思わず、またキッチンに戻る。
最近の知久は暇さえあれば、店にやって来て顔を覗かせていた。
ふわりと漂う薔薇の香りに気づくのと同時に店内の曲が変わって、セヴラックの『ロマンティックなワルツ』が流れた。
華やかな曲だけど、それでいて、どこか陰がある落ち着く曲で、これもやっぱり雨が降る日を思い出させた。
霧雨、にわか雨、小雨に時雨―――そして、私の心の中にある嵐のような暴風雨。
それは誰も知らない私の顔。
「まだ店は開いておりません。まだ開店準備中よ」
「そんな冷たいこと言わずに。ほら、小百里さんが好きな薔薇だよ?」
赤い薔薇の花束をサッと目の前に差し出した。
この花束を抱えて、この店までやってきても、違和感がない。
赤い薔薇が似合っているから、嫌味を言いたくても何も言えなかった。
薔薇の甘い香りが広がった。
知久はにこっと微笑んだけど、赤い薔薇はやりすぎじゃない?
そう思っていると、遅れて入って来た人がいた。
「姉さん。頼みがあるんだ」
「唯冬」
車のキーを手にして入ってきたのは弟の唯冬だった。
危険な『姉さん』呼びに思わず身構えた。
「またろくでもない頼み事?」
「ろくでもないってひどいな。そろそろ彼女が来るんじゃないかなって思ってさ」
「そうね……」
最近、ランチタイムやディナータイムの他にカフェタイムも始めた。
私と穂風のどちらかが、店にいられる日だけで毎日ではなかったけど、早く仕事が終わった人のための隙間時間に立ち寄ってもらえるような時間帯にケーキセットを出していた。
ぽつぽつとお客様が来られて、勉強や読書をされる方が多くて店内は静かな音楽を流すようにしている。
それがよかったのか、弟の片想いの相手、雪元千愛さんが以前より頻繁に訪れるようになった。
「姉さん。悪いけど、彼女と二人にさせてくれる?」
「おかしなことしないのならね」
「するわけないだろう」
唯冬は否定したけど、どうだか。
疑惑のまなざしを向けながら、穂風が私の代わりに答えた。
「それじゃあ、私は買い出しに行くよ。ちょうど足りないスパイスがあったしね。店番をしてもらえて助かるよ。小百里もディナータイムまで休憩したら?」
「小百里さん。俺とドライブでもする?」
知久は唯冬に合図すると、唯冬は車のキーを知久に投げた。
それをキャッチすると私のエプロンの紐をほどき、紐にキスをする。
上目づかいで、私を誘う。
その誘惑する知久を目にした穂風が、私のエプロンを知久から奪い、たたんだ。
「知久君は悪い男だね」
悪ふざけが過ぎるというように穂風は苦笑しながら、店を出て行った。
本当にそう。
知久と一緒にいてもいいのかどうか迷っていた。
でも、弟の恋の邪魔者にはなりたくない。
「小百里さん。唯冬にここは任せた方がいいよ。雪元千愛さんのためにも」
「わかったわ。でも、唯冬。くれぐれもひどいことはしないのよ?」
「小百里は俺を誤解している。知久より俺の方が紳士的だ」
いつもの小百里呼びに戻った唯冬にため息をついた。
なにが紳士的よ。
逃がすつもりなんて、ないくせに。
自分の演奏を聴かせて、魅了して、彼女を捕まえる―――本当に困った弟。
姉としては申し訳なさでいっぱいよ。
自分で紳士という辺りが信用ならないわ。
「知久と比べてもらっても困るわ。お願いだから、常識の範囲内で比べ合って」
「えー? なに?」
顔を近づけた知久の顔を手でガードした。
今、なにをしようとしたの?
知久をじろりと睨みつけた。
「じゃあ、行こうか」
睨みつけても効果はないようで、知久は私の手を取った。
不安八割くらいで店から出た。
「大丈夫。唯冬の恋はうまくいくよ」
「私が心配しているのは唯冬の恋の行方より、千愛さんのことよ」
ピアノが弾けなくなるくらい精神的に追い詰められた彼女がこれ以上、傷つかずに済むよう、そっとしておいてあげたいと考えている私と違って、唯冬はもう一度音楽家としての道に戻そうとしている。
その道は楽なものではない。
ブランクもあるし、精神的なトラウマもある。
「小百里。誰も傷つけずに生きることなんてできないよ」
知久の言葉にドキッとした。
自分の心の中を見透かされたような気がした。
曇り空の中、雨を心配しながら、唯冬が買ったベンツに乗った。
まさか、このベンツも彼女のため……?
「どうかした?」
「なんでもないわ。とんでもない弟達だなって思っていただけよ」
「弟か」
運転席に座る知久が苦笑した。
「俺は弟になった覚えはないよ」
「そうね」
口では弟と言っているけど、一度も弟だなんて思ったことはない。
ポツポツと雨が降り出し、車のフロントガラスに雫の丸い粒を落としていく。
知久は港のそばの公園に車をとめると、窓を開けた。
雨が降っていて、車内に入って来た空気はひんやりしていた。
外に出られず、車の中から灰色の海を眺めた。
窓からは湿った雨の空気と潮の香りがして、あの日とは違う海を私と知久は見ていた。
「なかなか会えなかった四年の間に小百里は俺に対して意地悪になった気がするな」
「大人になったと言って欲しいわね」
「大人ね」
シートベルトを外す音がして私の両手をつかみ、押さえつけると知久は深いキスをした。
「……っ!知久、誰かに見られたらどうするの!?」
焦る私に知久は動じない。
写真でも撮られてしまえば、問題になる。
婚約者以外の女と浮気をしていたと報道されれば、陣川製薬の広告塔として傷がつく。
「やめない。小百里がどうして俺を避けるのか聞くまでは」
「わかってるでしょ? あなたはもうバイオリニストの陣川知久で陣川製薬の大事な……」
無理矢理、唇を重ねて知久は言葉を消した。
「くだらない理由だね」
「私にとってはくだらない理由じゃないわ。私はあなたを応援したいって思ってるの。知久だけじゃない。唯冬も逢生君もよ!」
知久は友人の名を聞いて冷静になったのか、体を離した。
「傷つくのは知久一人じゃないのよ。傷つけてもいい、なんて考えないで」
「……わかった」
ゴツッと知久はハンドルに額を押し当てた。
「簡単じゃなければいいってことが」
「わかってないじゃないの!」
まったく反省していなかった。
知久は怒る私を見て、なにか気づいたのか、ふっと微笑んだ。
そして、私の首に指を伸ばし、鎖に指を絡め音を鳴らした。
「やっぱり小百里は嘘つきだ」
知久がくれたティアドロップのネックレス。
服で隠していたのに目ざとく見つけてしまったようだった。
「そろそろ店に帰ろうか」
知久は車の窓を閉めた。
私はなにも答えない。
けれど、私達は同じ香水をつけていた。
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