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辺境の村ファーレ編
依頼キャンセル
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「さてと。準備はいいか?」
「うん。よろしく」
背中に背負ったファーレに尋ねれば、元気な返事が返ってくる。
「じゃ、お世話になりました~」
「おじいちゃん、行って来るね!」
「ありがとうな~」
「ファーレをよろしくお願いします」
そして手に持った縄を引っ張ると、2列縦隊数珠繋ぎになった男達が後から付いてくる。
あれだけ冷たかった村人の視線も今は温かいものになり、サーガに手を振って出発を見送ってくれた。
「さて、俺に付いてこられるのは何人いるかな?」
村が見える範囲では軽いジョギング程度の速度。
「…いないと思うけど」
常識的に考えて、あの速度はないとファーレは思う。
「まあ付いてこられなくても引き摺って行くだけだし」
朝焼けの空を木々の向こうに見つつ、サーガは村が見えなくなると速度を次第に上げていく。
男達は何も喋ろうとしない。盗賊として誤魔化すには有り難い事だったが、このまま何も喋らないとなっても困る。一応口の中などを調べ、毒などを仕込んでいないことは確認済みだ。
「は~い、皆さん、速度上げるよ~。付いてこられないと引き摺られるからね~」
一応注意し、サーガが速度を上げる。
男達の顔が驚いた顔になる。一応下半身は走れるように縄で縛っていないのだが、上半身は肘から上で縛られたまま。両手は前で縛られているのでつまり手の自由が効かない。サーガはファーレを負ぶっているにもかかわらず、未だに速度を上げ続けている。
男達は必死に足を動かす。これでもそれなりに鍛錬は積んでいる猛者達である。そのはずである。
「だ!」
途中ですっころんだ奴がいた。それを受けてその後ろも次々と倒れ込む。そしてそのまま引き摺られて行く。
その分だけ重さが増しているはずなのに、サーガが速度を緩める気配はない。
(こいつ…何者?!)
一番前で走っていたあのリーダー格の男が、前を走る小さな男を観察する。体が小さい割にはおよそ10人もの男達を引き摺っていくほどの力を持っている。(つまり12人はまだ頑張って走っている)
「なんだか変な視線を感じるなぁ…」
サーガがぼそりと呟いた。
「なんか小さいとか小さいとか小さいとか…」
「何が小さいの?」
ファーレが無邪気に問いかける。
「何がだろうね~」
ちらりと後ろを振り向きつつ、サーガは更に速度を上げた。
(な、さらに?!)
後ろですっころぶ気配が続出。そのうちにリーダー格の男も付いていけなくなり、引き摺られて行くことになったのであった。
曲がり角で大きく振られるも、何故か道から逸れる者は皆無。22人の男達を引っ張りつつ、小さな女の子を負ぶさりつつ走ったサーガ。
「お、そろそろ街が見えてきたな~」
と言うとカーブで急ブレーキ。
「「「のあああああ!」」」
今まで決して道から外れなかった男達がサーガを支点にして皆森の中へと突っ込んで行った。
ドコドカドゴと色んなぶつかる音がし、ファーレはその間目を瞑っていた。
よろめきながらも立ち上がった男達を急かしつつ、ランニングの速度で街へと向かう。
街に着くと門番がおかしな顔で出迎える。
「なんか、後ろの奴ら妙にボロボロじゃないか?」
「そう?」
盗賊捕まえたよ、と言って差し出した22人。盗賊の割にはなんだか身なりが良さそう見える。しかしなんだか砂埃塗れでボロボロだ。
ファーレの証言も手伝って、22人の男達を門番が引き取った。サーガは少ないながらも報奨金をもらった。
「…思ったより少なかったな」
名のある、という者達ではなかったので少なめだった。
「ありがとうサーガ。もう自分で歩くよ」
「いいよ。ついでだから運んでやる」
若干強張りの見えるファーレをおんぶしたまま、サーガはギルドへと向かう。
「サーガさん。お久しぶりですね」
サララがにこやかにサーガに声を掛けた。
「お久~サララさん。俺がいなくて寂しかった?」
「とても平穏でした」
にこやかに答えるサララ。
「そこはちょっとくらい寂しかったとか…」
「サーガ、下ろしてよ」
「あー、はいはい」
床にファーレを下ろしてやる。きちんと立つことが出来た。
「あら、そういえばルペンサーは…?」
「あの、その依頼なんですけど、キャンセルしに来ました」
「え?」
サララが固まる。
「せっかく来てもらったんですけど、ルペンサーが塒を変えてしまったのか現れなくなってしまったので、キャンセルします」
こういう事もないわけではない。何かを退治して欲しいと依頼を出した途端にそれが移動したのかいなくなってしまうなどで、時折依頼がキャンセルされることはあるのだ。
「キャンセル料が発生しますが…」
「はい。承知の上です」
サララが何故か額に手を当て、天を仰ぐ。
せっかくギルマスが適当に理由をこじつけてサーガのランクアップを謀っていたというのに、水の泡だ。
「あ、サララさん、ギルマスだっけ? やなこったさんいる?」
「ヤン・ナ・コッタさんです。執務室にいると思いますが?」
「ちょっと話したい事があるんだけど」
珍しいと思いながらサララはそこをミーヤに任せ、サーガを案内した。
「君から用というのも珍しいものだね」
ヤンが相変わらず書類に埋もれながらサーガを迎えた。
「一応報告しといた方がいいかなと思ってさ」
サーガがファーレの村で起きた事を話し始めた。
ヤンとサララの顔が青褪めている。
「君はなんというか、騒動を引きつける天才なのかい?」
ヤンが頭を抱えながら言った。
「それは自覚がある」
あるんかい。
「何故聖教国だと思ったんだい?」
「話しの流れからなんとなく。「わざわざ遠回りして越えてきた」とか「入るのに目を誤魔化すのに大変だ」とか言ってたし。確かこの街聖教国だっけ? の近くなんだろ? 街に入るって話しでなければ国にって事だろうし、目を誤魔化すためにわざわざ遠回りして来たってなると、一番近い国で聖教国かなって。というか俺は他の国を知らん」
そうでした。記憶喪失でした。ということでヤンがサララに地図を持って来てもらう。
地図の真ん中には楕円を少し上に凹ましたような大陸が描かれていた。その左には途中で消えている大陸らしきもの。
凹んだ臍から少し左の所を指さし、
「ここが今私達がいるアルトリア王国。この辺りがサクセス伯領の今のこの街、サランの街だ」
大まかな地図なので場所も大まかになる。確かに隣の国に近い街であった。
「そしてここがバルモア聖教国。そして上にドルトン帝国がある」
右隣のちょうど臍辺りに聖教国、上に帝国がある。
「こっちは獣王国と呼ばれている亜人と呼ばれる人種が多くいる国だ」
聖教国と反対側の左隣を指さす。
「聖教国の向こうにはいろんな小さな国があったが、帝国と対峙するために手を取り合い、今は一纏めに連合諸国と呼ばれている」
右の端一括りにされている枠を指さす。実際には小さな国が複数あるらしい。
ヤンが少し歴史を語り出す。
今でこそ亜人と呼ばれている者達はこの西の国に固まってしまったが、昔は大陸のあちらこちらに住んでいたらしい。しかし只人と呼ばれる、いや自分達では「人」というカテゴリーに当てはまるのは自分達だけでその他は「亜人」と称したのだが、その只人の中から「亜人」を差別する者が出て来た。
「人」という種の中で一番繁殖能力が高く人口の比率が高かったのが只人だった。「人」という種の中で最も劣った種であったが故なのかもしれない。
身体能力では獣人に劣り、建築や製造の技術の腕ではドワーフに劣り、魔力操作や魔力量ではエルフに劣る。
その分知恵と工夫によって発展してきた只人は、次第に階級社会へと変わって行く。そして身分差が生まれた。
そこから派生し「人」以外の種を「亜人」と称し蔑視するようになった。その先陣を切ったのが聖教国だった。
創造神バルモアを唯一神とするバルモア教が誕生し、亜人は穢れた存在として扱われるようになった。もちろん亜人達は反発し、「人」対「亜人」の争いが起こる。
しかし全員が全員争いをしたいわけではない。いつしか亜人を蔑視する者が集まり聖教国が作られ、亜人と呼ばれる者達が集まり獣王国が作られた。そしてその緩衝地帯として誕生したのがアルトリア王国だった。
そして争いが争いとして発展しなかった鬱憤が溜まった者達が北へと集まり、いつしか帝国が出来上がる。帝国は領土を広げようと東へ手を伸ばすが、それを察知した東に住んでいた者達が手を取り合い、帝国に対抗するために連合諸国が作られた。それが今の世界の状態である。
ちなみに帝国とアルトリア王国の間には高い山脈が聳えているので、帝国がアルトリア王国へと直接攻め入って来る手段はない。アルトリア王国へ赴くならば山脈を迂回するルート、つまり聖教国が獣王国を通らないと行き来出来ないのであった。帝国とアルトリア王国は隣国でありながら、直接赴く事は出来ないという特別な地形となっていた。
「この左端の切れてる大陸は?」
「そこは魔族が住むと言われている魔大陸と呼ばれている所だよ。魔素が濃いので人族が住むには少し過酷な環境なのだが、魔族にとっては住みよい所なのだとか」
「魔族?」
「魔族はこの大陸ではあまり見ないけど、一目見たら分かる容姿をしているよ。外見は只人と変わらないけれど、黒い肌に黒い髪、赤い瞳をして頭に角が生えているんだ」
「はあ~。そんなのがいるのか~」
サーガがおったまげている。
「人族ではあまり行けない大陸なので、この地図の先は書けないんだ。どうなっているのかは私も知らない」
「ふ~ん。誰も行ったことがないか。ちょっとそそられるな」
「人族では無理だよ?」
サーガの目が煌めいているので、一応釘を刺しておく。
「そうそう、も1つ質問」
「なんだい?」
「獣人て何?」
ヤンとサララがずっこけた。
「うん。よろしく」
背中に背負ったファーレに尋ねれば、元気な返事が返ってくる。
「じゃ、お世話になりました~」
「おじいちゃん、行って来るね!」
「ありがとうな~」
「ファーレをよろしくお願いします」
そして手に持った縄を引っ張ると、2列縦隊数珠繋ぎになった男達が後から付いてくる。
あれだけ冷たかった村人の視線も今は温かいものになり、サーガに手を振って出発を見送ってくれた。
「さて、俺に付いてこられるのは何人いるかな?」
村が見える範囲では軽いジョギング程度の速度。
「…いないと思うけど」
常識的に考えて、あの速度はないとファーレは思う。
「まあ付いてこられなくても引き摺って行くだけだし」
朝焼けの空を木々の向こうに見つつ、サーガは村が見えなくなると速度を次第に上げていく。
男達は何も喋ろうとしない。盗賊として誤魔化すには有り難い事だったが、このまま何も喋らないとなっても困る。一応口の中などを調べ、毒などを仕込んでいないことは確認済みだ。
「は~い、皆さん、速度上げるよ~。付いてこられないと引き摺られるからね~」
一応注意し、サーガが速度を上げる。
男達の顔が驚いた顔になる。一応下半身は走れるように縄で縛っていないのだが、上半身は肘から上で縛られたまま。両手は前で縛られているのでつまり手の自由が効かない。サーガはファーレを負ぶっているにもかかわらず、未だに速度を上げ続けている。
男達は必死に足を動かす。これでもそれなりに鍛錬は積んでいる猛者達である。そのはずである。
「だ!」
途中ですっころんだ奴がいた。それを受けてその後ろも次々と倒れ込む。そしてそのまま引き摺られて行く。
その分だけ重さが増しているはずなのに、サーガが速度を緩める気配はない。
(こいつ…何者?!)
一番前で走っていたあのリーダー格の男が、前を走る小さな男を観察する。体が小さい割にはおよそ10人もの男達を引き摺っていくほどの力を持っている。(つまり12人はまだ頑張って走っている)
「なんだか変な視線を感じるなぁ…」
サーガがぼそりと呟いた。
「なんか小さいとか小さいとか小さいとか…」
「何が小さいの?」
ファーレが無邪気に問いかける。
「何がだろうね~」
ちらりと後ろを振り向きつつ、サーガは更に速度を上げた。
(な、さらに?!)
後ろですっころぶ気配が続出。そのうちにリーダー格の男も付いていけなくなり、引き摺られて行くことになったのであった。
曲がり角で大きく振られるも、何故か道から逸れる者は皆無。22人の男達を引っ張りつつ、小さな女の子を負ぶさりつつ走ったサーガ。
「お、そろそろ街が見えてきたな~」
と言うとカーブで急ブレーキ。
「「「のあああああ!」」」
今まで決して道から外れなかった男達がサーガを支点にして皆森の中へと突っ込んで行った。
ドコドカドゴと色んなぶつかる音がし、ファーレはその間目を瞑っていた。
よろめきながらも立ち上がった男達を急かしつつ、ランニングの速度で街へと向かう。
街に着くと門番がおかしな顔で出迎える。
「なんか、後ろの奴ら妙にボロボロじゃないか?」
「そう?」
盗賊捕まえたよ、と言って差し出した22人。盗賊の割にはなんだか身なりが良さそう見える。しかしなんだか砂埃塗れでボロボロだ。
ファーレの証言も手伝って、22人の男達を門番が引き取った。サーガは少ないながらも報奨金をもらった。
「…思ったより少なかったな」
名のある、という者達ではなかったので少なめだった。
「ありがとうサーガ。もう自分で歩くよ」
「いいよ。ついでだから運んでやる」
若干強張りの見えるファーレをおんぶしたまま、サーガはギルドへと向かう。
「サーガさん。お久しぶりですね」
サララがにこやかにサーガに声を掛けた。
「お久~サララさん。俺がいなくて寂しかった?」
「とても平穏でした」
にこやかに答えるサララ。
「そこはちょっとくらい寂しかったとか…」
「サーガ、下ろしてよ」
「あー、はいはい」
床にファーレを下ろしてやる。きちんと立つことが出来た。
「あら、そういえばルペンサーは…?」
「あの、その依頼なんですけど、キャンセルしに来ました」
「え?」
サララが固まる。
「せっかく来てもらったんですけど、ルペンサーが塒を変えてしまったのか現れなくなってしまったので、キャンセルします」
こういう事もないわけではない。何かを退治して欲しいと依頼を出した途端にそれが移動したのかいなくなってしまうなどで、時折依頼がキャンセルされることはあるのだ。
「キャンセル料が発生しますが…」
「はい。承知の上です」
サララが何故か額に手を当て、天を仰ぐ。
せっかくギルマスが適当に理由をこじつけてサーガのランクアップを謀っていたというのに、水の泡だ。
「あ、サララさん、ギルマスだっけ? やなこったさんいる?」
「ヤン・ナ・コッタさんです。執務室にいると思いますが?」
「ちょっと話したい事があるんだけど」
珍しいと思いながらサララはそこをミーヤに任せ、サーガを案内した。
「君から用というのも珍しいものだね」
ヤンが相変わらず書類に埋もれながらサーガを迎えた。
「一応報告しといた方がいいかなと思ってさ」
サーガがファーレの村で起きた事を話し始めた。
ヤンとサララの顔が青褪めている。
「君はなんというか、騒動を引きつける天才なのかい?」
ヤンが頭を抱えながら言った。
「それは自覚がある」
あるんかい。
「何故聖教国だと思ったんだい?」
「話しの流れからなんとなく。「わざわざ遠回りして越えてきた」とか「入るのに目を誤魔化すのに大変だ」とか言ってたし。確かこの街聖教国だっけ? の近くなんだろ? 街に入るって話しでなければ国にって事だろうし、目を誤魔化すためにわざわざ遠回りして来たってなると、一番近い国で聖教国かなって。というか俺は他の国を知らん」
そうでした。記憶喪失でした。ということでヤンがサララに地図を持って来てもらう。
地図の真ん中には楕円を少し上に凹ましたような大陸が描かれていた。その左には途中で消えている大陸らしきもの。
凹んだ臍から少し左の所を指さし、
「ここが今私達がいるアルトリア王国。この辺りがサクセス伯領の今のこの街、サランの街だ」
大まかな地図なので場所も大まかになる。確かに隣の国に近い街であった。
「そしてここがバルモア聖教国。そして上にドルトン帝国がある」
右隣のちょうど臍辺りに聖教国、上に帝国がある。
「こっちは獣王国と呼ばれている亜人と呼ばれる人種が多くいる国だ」
聖教国と反対側の左隣を指さす。
「聖教国の向こうにはいろんな小さな国があったが、帝国と対峙するために手を取り合い、今は一纏めに連合諸国と呼ばれている」
右の端一括りにされている枠を指さす。実際には小さな国が複数あるらしい。
ヤンが少し歴史を語り出す。
今でこそ亜人と呼ばれている者達はこの西の国に固まってしまったが、昔は大陸のあちらこちらに住んでいたらしい。しかし只人と呼ばれる、いや自分達では「人」というカテゴリーに当てはまるのは自分達だけでその他は「亜人」と称したのだが、その只人の中から「亜人」を差別する者が出て来た。
「人」という種の中で一番繁殖能力が高く人口の比率が高かったのが只人だった。「人」という種の中で最も劣った種であったが故なのかもしれない。
身体能力では獣人に劣り、建築や製造の技術の腕ではドワーフに劣り、魔力操作や魔力量ではエルフに劣る。
その分知恵と工夫によって発展してきた只人は、次第に階級社会へと変わって行く。そして身分差が生まれた。
そこから派生し「人」以外の種を「亜人」と称し蔑視するようになった。その先陣を切ったのが聖教国だった。
創造神バルモアを唯一神とするバルモア教が誕生し、亜人は穢れた存在として扱われるようになった。もちろん亜人達は反発し、「人」対「亜人」の争いが起こる。
しかし全員が全員争いをしたいわけではない。いつしか亜人を蔑視する者が集まり聖教国が作られ、亜人と呼ばれる者達が集まり獣王国が作られた。そしてその緩衝地帯として誕生したのがアルトリア王国だった。
そして争いが争いとして発展しなかった鬱憤が溜まった者達が北へと集まり、いつしか帝国が出来上がる。帝国は領土を広げようと東へ手を伸ばすが、それを察知した東に住んでいた者達が手を取り合い、帝国に対抗するために連合諸国が作られた。それが今の世界の状態である。
ちなみに帝国とアルトリア王国の間には高い山脈が聳えているので、帝国がアルトリア王国へと直接攻め入って来る手段はない。アルトリア王国へ赴くならば山脈を迂回するルート、つまり聖教国が獣王国を通らないと行き来出来ないのであった。帝国とアルトリア王国は隣国でありながら、直接赴く事は出来ないという特別な地形となっていた。
「この左端の切れてる大陸は?」
「そこは魔族が住むと言われている魔大陸と呼ばれている所だよ。魔素が濃いので人族が住むには少し過酷な環境なのだが、魔族にとっては住みよい所なのだとか」
「魔族?」
「魔族はこの大陸ではあまり見ないけど、一目見たら分かる容姿をしているよ。外見は只人と変わらないけれど、黒い肌に黒い髪、赤い瞳をして頭に角が生えているんだ」
「はあ~。そんなのがいるのか~」
サーガがおったまげている。
「人族ではあまり行けない大陸なので、この地図の先は書けないんだ。どうなっているのかは私も知らない」
「ふ~ん。誰も行ったことがないか。ちょっとそそられるな」
「人族では無理だよ?」
サーガの目が煌めいているので、一応釘を刺しておく。
「そうそう、も1つ質問」
「なんだい?」
「獣人て何?」
ヤンとサララがずっこけた。
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