289 / 296
最終章~光の御子と闇の御子~
御子という存在
しおりを挟む
この世界は光と闇が形作っている。そして二神精霊から産み落とされた四大精霊と呼ばれる火、水、風、地の精霊達が世界を管理している。
言ってみれば光と闇は外から世界を支え、四大精霊は中で世界の循環が滞らないように見張っているようなものだ。
そしてこの世界は想いの力によって時折歪みを生じる。いろんな生き物達のいろいろな感情、そういうものが集まると、それが世界に干渉してくることがある。小さな歪みでもそれが集まれば大きくなり、そのうち世界に穴を開けてしまう。有の世界の外には無の世界があり、お互いに侵蝕しあっている。片方のバランスが崩れてしまえば、あっという間に飲み込まれてしまうだろう。
ところが、光と闇は世界の外からしか干渉できない。世界を創造するほどの力なので大きすぎるのだ。下手に中に手を入れたなら、それだけで世界を壊してしまうだろう。
しかし歪みは世界の中からでしか直せない。世界を形作る力なので四大精霊では対応出来ない。故に、御子という存在が作られた。
光と闇の力の欠片から生み出されたその魂に力と記憶を植え付け、世界の中へと落とす。そして中から修正するはずだったのだが、力と記憶の大きさに魂が耐えきれず、その器となる肉体も成体となる前に死んでしまう。
考えた末に、力と記憶は宝玉という形をとって、必要な時に必要な分だけ使えるようにした。
大きすぎる力を宝玉が制御し、魂と肉体の負担を減らしたのだ。
魂も連続で使い過ぎるとすぐに疲弊してしまう。故に1度中に落とした後は休息が必要となる。精霊からすればほんの一時ではあるし、その間に世界の歪みがひどく大きくなることもない。特に問題のないことだった。
後に御子と呼ばれるようになるその2つの魂は、生まれる時に宝玉を魂に植え付けられて世界に落とされる。そして役割を全うすると戻って来て休息する。その間宝玉も別の場所に保管しておく。それが一連の流れだった。
「人と言う存在のはどんな生き物よりも想いの力が強くて厄介なの」
白いキーナが一口茶をすする。人ではないのに茶を飲むのかとキーナはいらんことを考えていた。まあ、神様にもお水とか御神酒を供えるものだし。
人の感情は強い。だからこそ魔法と呼ばれる技術が発達していったのだ。人が一番うまく魔法を使えるのもそういうことになる。
人が精霊になるという伝承はあるが、稀によほど綺麗な魂であればそういうこともなきにしもあらずではあるが、滅多なことで人の魂が精霊になることはない。根っこから違うものなので、人は死ぬと魂の帰る場所へ帰るだけである。
「最初のきっかけは、やっぱりレオちゃんこと、レオナルド・ラオシャスが現われた辺りだと思う」
彼は天才であった。強い力を持ち、明晰な頭脳を持っていた。世界の真理へと近づき、人では辿り着けない領域までやって来てしまった。彼が光の力を発現してしまったことにより、世界の歪みが大きくなる。
なんとか被害を最小限に抑えたものの、その時代の御子の寿命が尽きてしまう。
歪みはそのまま残り、それも原因の1つなのか、人が入り込めない場所へまたやって来るものがあった。リー・リムリィという名の女性が闇の宝玉を保管していた空間の狭間へ偶然も重なり入り込んでしまう。そして闇の宝玉に触れ、狂った。
「人が操れるようなものでなし。特に闇の宝玉は人の負の感情を司っているから」
闇に呑まれた彼女がまた世界の歪みを深めていく。世界の自浄作用なのか、バランスを取るかのように、レオナルド・ラオシャスのように光の力を発現させる者が新たに現われた。
後に四賢者と呼ばれる者達だ。
「私達も焦ったわ」
キーナのように僕という一人称は使わないようである。顔はそっくりでも性格までは同じではないようだ。
魂を世界に落とす時期になっても宝玉がない。とりあえず2つの魂を世界に落としてはみたものの、片方に記憶が欠けている状態である。2人は出会っても擦れ違っただけで終わってしまった。そして仕事をすることもなく魂は帰って来てしまった。
「頭を抱えたわ」
なんとか彼女から宝玉を取り出さなければならない。しかし空間の狭間へ入ってしまった彼女は四大精霊の使いでも迂闊に手を出せない。
そうこうしているうちにまた魂を送り出す時が来た。不毛と分かっていても落とさないわけにはいかない。
2つの魂は必ず巡り会い惹かれ合う運命になっている。体の成熟に合わせ、お互いを想うようになると力が解放されるのだ。だがしかし、
「なんと、魔女が闇の御子を狙ってきたの。おかげで出会うはずの運命も狂わされた」
闇の宝玉が御子を呼んだのかもしれない。だが光の御子とも出会う前だったこともあり、御子はただの人間のまま魔女から逃げ出す。そして闇の御子は人と出会うことを避けるようになる。その先で光の御子と出会うはずだったのに、このままでは出会うこともなくその生を終わらせてしまう。
「終わったと思った…」
このままでは歪みは大きくなるばかり。世界が内側から崩壊していくのをただ眺めるしかない。そんな時、光の精霊は見付けてしまった。
「違う世界に私の作った魂ととてもよく似た光を持つ魂を」
いけないと分かっていても手を伸ばしてしまった。自分の世界をただ守りたかった。
「一か八かの賭けでもあった」
光の精霊は仮の宝玉をその魂に埋め込んだ。宝玉が世界に2つもあればそれだけで途端にバランスが崩れてしまう危険もある。だがしかし、御子達はまだ目覚めていない。賭けだった。
そして世界に落とした。出来るだけ闇の御子の近くへと。
その少女は運良く闇の御子と接触を果たした。あとは闇の御子の成長を促してくれさえすれば、闇の宝玉も近場にある。お互いに呼び合うはずだ。
だが、その成長は歯噛みするほど遅かった。思った以上に遅かった。何度文句を言ったかもしれない程に遅かった。自分よりも上位の彼方にいるという運命の女神が何か邪魔をしているのではないかと思うほどに遅かった。
テルディアスが気まずそうに視線を逸らす。
「それにやっぱり、負担が大きかったみたいで…」
白いキーナがキーナに向かって頭を下げる。
「暴走させてしまったのは私の責任です」
「いや、まあ、僕も抑えきれなかったし…」
2人の顔が暗くなる。それに巻き込んで大勢の命も奪ってしまった。
「少しずつではあるけど、闇の御子にも目覚めの兆候が見られるようになってくれて。何故か最後の枷がなかなか外れなかったけど」
テルディアスがまた目を逸らした。
「でもなんとか宝玉も元の場所に戻ってくれたし。これで一安心だわ。キーナには本当にお世話になりました」
「いへいへ。お役に立てて良かったです」
2人が頭を下げ合う。
「待て。お前は本当に納得してるのか?」
テルディアスがキーナに少し強い口調で問う。
キョトンとした顔でキーナがテルディアスを見上げる。
「ええと、納得というかなんというか、いきなり拉致られて知らない場所に連れて来られて川に落とされて怖い目に合って死にそうな目にもあったけど」
白いキーナが脂汗ダリダリになっている。
「でもテルとか皆に会えて、僕、楽しかったから」
キーナがにっこりと笑う。
「元の世界じゃ経験出来ない事もいっぱい出来たし、まあ死ななかったから良かったんじゃんない?」
「それは結果論だろう…」
テルディアスが頭を抱えた。
「これだけいろいろ経験出来て、元の世界の元の時間の元の場所にちゃんと戻してくれるんだもの。僕2年間得したようなものだと思ってるよ」
「キーナ…」
テルディアスが苦しそうな顔をしてキーナを見つめる。
「テル、これで本当に、お別れだね」
キーナも寂しそうに笑った。
言ってみれば光と闇は外から世界を支え、四大精霊は中で世界の循環が滞らないように見張っているようなものだ。
そしてこの世界は想いの力によって時折歪みを生じる。いろんな生き物達のいろいろな感情、そういうものが集まると、それが世界に干渉してくることがある。小さな歪みでもそれが集まれば大きくなり、そのうち世界に穴を開けてしまう。有の世界の外には無の世界があり、お互いに侵蝕しあっている。片方のバランスが崩れてしまえば、あっという間に飲み込まれてしまうだろう。
ところが、光と闇は世界の外からしか干渉できない。世界を創造するほどの力なので大きすぎるのだ。下手に中に手を入れたなら、それだけで世界を壊してしまうだろう。
しかし歪みは世界の中からでしか直せない。世界を形作る力なので四大精霊では対応出来ない。故に、御子という存在が作られた。
光と闇の力の欠片から生み出されたその魂に力と記憶を植え付け、世界の中へと落とす。そして中から修正するはずだったのだが、力と記憶の大きさに魂が耐えきれず、その器となる肉体も成体となる前に死んでしまう。
考えた末に、力と記憶は宝玉という形をとって、必要な時に必要な分だけ使えるようにした。
大きすぎる力を宝玉が制御し、魂と肉体の負担を減らしたのだ。
魂も連続で使い過ぎるとすぐに疲弊してしまう。故に1度中に落とした後は休息が必要となる。精霊からすればほんの一時ではあるし、その間に世界の歪みがひどく大きくなることもない。特に問題のないことだった。
後に御子と呼ばれるようになるその2つの魂は、生まれる時に宝玉を魂に植え付けられて世界に落とされる。そして役割を全うすると戻って来て休息する。その間宝玉も別の場所に保管しておく。それが一連の流れだった。
「人と言う存在のはどんな生き物よりも想いの力が強くて厄介なの」
白いキーナが一口茶をすする。人ではないのに茶を飲むのかとキーナはいらんことを考えていた。まあ、神様にもお水とか御神酒を供えるものだし。
人の感情は強い。だからこそ魔法と呼ばれる技術が発達していったのだ。人が一番うまく魔法を使えるのもそういうことになる。
人が精霊になるという伝承はあるが、稀によほど綺麗な魂であればそういうこともなきにしもあらずではあるが、滅多なことで人の魂が精霊になることはない。根っこから違うものなので、人は死ぬと魂の帰る場所へ帰るだけである。
「最初のきっかけは、やっぱりレオちゃんこと、レオナルド・ラオシャスが現われた辺りだと思う」
彼は天才であった。強い力を持ち、明晰な頭脳を持っていた。世界の真理へと近づき、人では辿り着けない領域までやって来てしまった。彼が光の力を発現してしまったことにより、世界の歪みが大きくなる。
なんとか被害を最小限に抑えたものの、その時代の御子の寿命が尽きてしまう。
歪みはそのまま残り、それも原因の1つなのか、人が入り込めない場所へまたやって来るものがあった。リー・リムリィという名の女性が闇の宝玉を保管していた空間の狭間へ偶然も重なり入り込んでしまう。そして闇の宝玉に触れ、狂った。
「人が操れるようなものでなし。特に闇の宝玉は人の負の感情を司っているから」
闇に呑まれた彼女がまた世界の歪みを深めていく。世界の自浄作用なのか、バランスを取るかのように、レオナルド・ラオシャスのように光の力を発現させる者が新たに現われた。
後に四賢者と呼ばれる者達だ。
「私達も焦ったわ」
キーナのように僕という一人称は使わないようである。顔はそっくりでも性格までは同じではないようだ。
魂を世界に落とす時期になっても宝玉がない。とりあえず2つの魂を世界に落としてはみたものの、片方に記憶が欠けている状態である。2人は出会っても擦れ違っただけで終わってしまった。そして仕事をすることもなく魂は帰って来てしまった。
「頭を抱えたわ」
なんとか彼女から宝玉を取り出さなければならない。しかし空間の狭間へ入ってしまった彼女は四大精霊の使いでも迂闊に手を出せない。
そうこうしているうちにまた魂を送り出す時が来た。不毛と分かっていても落とさないわけにはいかない。
2つの魂は必ず巡り会い惹かれ合う運命になっている。体の成熟に合わせ、お互いを想うようになると力が解放されるのだ。だがしかし、
「なんと、魔女が闇の御子を狙ってきたの。おかげで出会うはずの運命も狂わされた」
闇の宝玉が御子を呼んだのかもしれない。だが光の御子とも出会う前だったこともあり、御子はただの人間のまま魔女から逃げ出す。そして闇の御子は人と出会うことを避けるようになる。その先で光の御子と出会うはずだったのに、このままでは出会うこともなくその生を終わらせてしまう。
「終わったと思った…」
このままでは歪みは大きくなるばかり。世界が内側から崩壊していくのをただ眺めるしかない。そんな時、光の精霊は見付けてしまった。
「違う世界に私の作った魂ととてもよく似た光を持つ魂を」
いけないと分かっていても手を伸ばしてしまった。自分の世界をただ守りたかった。
「一か八かの賭けでもあった」
光の精霊は仮の宝玉をその魂に埋め込んだ。宝玉が世界に2つもあればそれだけで途端にバランスが崩れてしまう危険もある。だがしかし、御子達はまだ目覚めていない。賭けだった。
そして世界に落とした。出来るだけ闇の御子の近くへと。
その少女は運良く闇の御子と接触を果たした。あとは闇の御子の成長を促してくれさえすれば、闇の宝玉も近場にある。お互いに呼び合うはずだ。
だが、その成長は歯噛みするほど遅かった。思った以上に遅かった。何度文句を言ったかもしれない程に遅かった。自分よりも上位の彼方にいるという運命の女神が何か邪魔をしているのではないかと思うほどに遅かった。
テルディアスが気まずそうに視線を逸らす。
「それにやっぱり、負担が大きかったみたいで…」
白いキーナがキーナに向かって頭を下げる。
「暴走させてしまったのは私の責任です」
「いや、まあ、僕も抑えきれなかったし…」
2人の顔が暗くなる。それに巻き込んで大勢の命も奪ってしまった。
「少しずつではあるけど、闇の御子にも目覚めの兆候が見られるようになってくれて。何故か最後の枷がなかなか外れなかったけど」
テルディアスがまた目を逸らした。
「でもなんとか宝玉も元の場所に戻ってくれたし。これで一安心だわ。キーナには本当にお世話になりました」
「いへいへ。お役に立てて良かったです」
2人が頭を下げ合う。
「待て。お前は本当に納得してるのか?」
テルディアスがキーナに少し強い口調で問う。
キョトンとした顔でキーナがテルディアスを見上げる。
「ええと、納得というかなんというか、いきなり拉致られて知らない場所に連れて来られて川に落とされて怖い目に合って死にそうな目にもあったけど」
白いキーナが脂汗ダリダリになっている。
「でもテルとか皆に会えて、僕、楽しかったから」
キーナがにっこりと笑う。
「元の世界じゃ経験出来ない事もいっぱい出来たし、まあ死ななかったから良かったんじゃんない?」
「それは結果論だろう…」
テルディアスが頭を抱えた。
「これだけいろいろ経験出来て、元の世界の元の時間の元の場所にちゃんと戻してくれるんだもの。僕2年間得したようなものだと思ってるよ」
「キーナ…」
テルディアスが苦しそうな顔をしてキーナを見つめる。
「テル、これで本当に、お別れだね」
キーナも寂しそうに笑った。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる