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時の狭間の魔女編
踊り子競技大会
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道行きというものは、何故か行き先がハッキリ決まっていると楽になるものだ。
キーナ達一行も今までと違い、ミドル王国とハッキリ行き先が決まっているせいか、足取りも軽かった。歩く速さまでも違っているように思えるから不思議なものだ。
その途中で止まる街などでも、キーナはやはりテルディアスのベッドに忍び込むことはなかった。テルディアスも快眠…できつつもどこか何か足りないような気がしていた。フシギダナー。
そんなこんなで歩く一行の前に、とある街が見えて来た。今晩泊まる予定の街である。
いつものように街へと入りそのざわめきを味わいつつ宿を探していると、
「あら?」
メリンダがその張り紙を見付けた。
そそそっとその張り紙に近づき、その内容を熟読。
「どしたん? 姐さん」
一緒に歩いていたサーガが不思議に思いそこへと近づいた。
「見てよこれ」
「何何?」
サーガも興味を惹かれてその張り紙を見てみれば、
『光の踊り子競技大会』
などと書かれていた。
内容を読んでみれば特に光の宮公認というわけでもなく、この街独自に光の神に捧げる舞いを舞う踊り子を決めてしまおうというものだった。いわゆる街興しというものだろう。
そして優秀者には賞金も出るとあった。
「賞金よ、賞金」
メリンダは主にここに惹かれたようだった。
然程路銀に困っているわけでもないが、あって困らない物でもある。それに稼げるうちに稼いでおこうというのは旅の常識でもある。
「どうしたの? メリンダさん」
キーナも何があったかと寄ってきた。すると必然的にテルディアスもやってくる。そうなるとダンやシアもやってくる。
「見て見て、キーナちゃん」
キーナも大分文字を読めるようになっていたので、辿々しくもその内容を読む。
「ほう?」
「一緒に出ない?」
なんの偶然か、申し込みは今日までだった。まだ間に合う。
「う~ん、面白そうだねい」
キーナも時折メリンダやシアから舞いを教えてもらっていた。何故かって? 暇なのと面白かったからだよ。
折角覚えたものなのだから、当然一度くらい人前で踊ってみたいという願望はあった。それが目の前にある。当然のごとく惹かれる。
しかしちょっと抵抗もある。それが踊り子の衣装である。なにせ踊り子と言えばそんなに肌を晒して恥ずかしくないのか? というくらい面積の少ないものと相場が決まっている。でもやってみたい。一度くらいなら恥ずかしさにも耐えられるのではないかとも思う。
「じゃあ申し込みに行きましょうか!」
そんなキーナの葛藤も知らず、メリンダがキーナの手を引いて受け付けのあるという所まで連れ立っていく。キーナも「まあいいや」と特に抵抗もせずに連れられて行った。
苦笑いしつつ、追いかけるテルディアスとサーガ。その後ろで張り紙を読んだシアも悩んでいた。
「私のは光の神ではなく、水の神に祀るものですけど…」
一応舞にも種類はあるのです。
しかし下に書かれた賞金というものが気になる。碌に働くことも知らない自分が稼げるチャンスでもある。
「皆、気にしない」
ダンの言葉を受け、シアも参加することに決めた。そうだ。メリンダだって火の神に祀る舞いで出場するのだし。
受付を終わらせ、宿を取りに向かった一行。競技大会は明日からだそうだ。衣装などは借りることも出来るそうで、音楽はもちろん持ち込みも出来るし、大会の方で用意した曲でも良いらしい。メリンダ達はサーガにお願いしていた。ついでにダンの太鼓も。当然だろうな。
テルディアスだけ何もない。此奴は楽器も弾かないし太鼓も叩かない。一人観客に紛れることが決まった。ちょっと寂しい。
練習場があるらしく、皆で宿を決めた後そこへと足を運んだ。リュートの方が音を色々出せるということでサーガのリュート、そしていつものダンの太鼓に合わせ、順に舞いを舞った。
周りで練習している女の子達もいたが、キーナ達の所が一番華があるように思えたのは身内贔屓なのだろうか。
メリンダとシアの舞いは既に完成されたものだったので、主にキ-ナの舞いに修正が入る。キーナの舞いだけ2人のものを合わせたような不思議な型になっている。
「ここはこうでしょ」
「いいえ! こうですわ!」
火と水が喧嘩しあってます。
「あの~、こうの方が流れ的にやりやすいんだけど」
そこにキーナの修正が入り、2人が揉めるのをやめる、ということを繰り返す。そしてキーナの舞いも完成した。
「さすがはキーナちゃん!」
と褒め湛えるメリンダ。
「まあまあですわ」
と意地を張るシア。
サーガとダンも音楽について話し合い、テルディアスだけぽんやりとそれを見ていた。
暇だな。
そして夜が明け、大会が始まる。キーナ達は申し込みが後の方だったので順番も後の方となる。出番は良くて夕方頃だろうか。それまでに衣装を決めなければと、早くから会場入りしていた。男連中はそれほど急ぐ程でもないとゆっくり宿を出て、昼頃に会場入り。女性達の姿を探す。
「あっちか」
こういう時サーガは便利です。
昼飯を買ってきてくれと言われていたので、それぞれに食べ物を持っていた。もちろん自分達の分もある。
衣装部屋兼待機所と書かれたテントの側に行くと、良いタイミングでメリンダが顔を現わした。サーガが呼んだらしい。その格好はやはり踊り子特有のきわどいものとなっていた。しかし常日頃からそれに近い格好をしているので、違和感がない。
「丁度良かったわ。お腹ぺこぺこよ」
朝もきちんと食べて行ったのだが、準備やらなんやらで大わらわ。お腹が空いていたらしい。
さすがに男が入るわけにも行かないと、メリンダがキーナやシアも呼んで来た。
「テルディアス様! いかがでしょう?!」
早速シアがテルディアスに飛びつこうとするが、器用にそれを避けるテルディアス。シアが地面に顔面アタックする。好きだね。
慌ててダンがシアの治療に入る。いつもの光景である。
「バカね。また化粧し直しじゃない」
その光景を見て頭を抱えるメリンダ。
シアもしっかり踊り子の衣装を着ているのだが、如何せん凸も凹も足りない体のせいか、お遊戯会の衣装にも見えなくもない。色気が足りないと言うことか。男達はそっと視線を逸らす。
そして、おずおずとキーナがテントから出て来た。
「ええと…、あまり、ジロジロ見ないでね?」
出入り口に掛けられた布からちょっと顔を出し、あまり見るなと注意事項を発するキーナ。
ハテナマークを浮かべる男達。
「キーナちゃん、どうせ舞台に上がったら見られるんだし」
とメリンダがキーナの手を引きテントから出した。
目を見張る男達。
今までにもメイドさんとかまあ色々変身?したキーナの姿は見てきたわけだが、これまた布面積がなくなり化粧も施すとここまで女性らしくなるのかと舌を巻く。そしてシアとは別の意味で視線を逸らす。
「ややや、やっぱり無理ぃぃぃぃ!」
恥ずかしさの余り逃げだそうとするキーナだったが、
「キーナちゃん! 諦めなさい!」
一段と可愛くなったキーナをメリンダが放すわけもなく。キーナも仕舞いには諦めて、掴んでいたテントの布を放した。
「姐さん…。あまり、外出ない方がいいかも…」
サーガが目元を手で覆いつつ、メリンダに進言。
「え? なんで?」
「ほら、あれ、その、御子ってさ、魅了の力があるとか…」
ハッとなるメリンダ。
そしてサーガが反応していることに気付く。いや、下ではなく、顔が赤いことにね。
テルディアスもよく見れば(フードで隠れているので分かりづらいが)顔を赤くしているし、珍しくダンの顔も赤い。となれば…。
今はまだテルディアスやダンの影になっていて道行く人達の目からは避けられているが、これがまさに目に付く事になってしまったら…。血の気が引く。
「そうね。そうするわ」
「ふにゃ?」
メリンダがいそいそとキーナをテントの中に押し込めた。思い出してみれば周りにいた女の子達もチラチラとキーナを見ていた気がする。自分が注目されていたわけではなかったと気付く。(メリンダ、背丈や年を気にしていた)
「ほい、昼飯。音は昨日合わせたから平気だろ? 順番は?」
「あたしが31。キーナちゃんが32。シアが33よ」
「大分先だあね。ゆっくり待ってら」
「うん。よろしく」
弾き手は順番までに指定の場所に行けば良いので、それまでぶらつくようである。
「テルディアス様、どうです?」
治療を終えたシアがテルディアスの目の前でクルリと回った。
「ああ…」
なんとも言いようがなく、テルディアスは言葉を濁した。
「あんた、その顔で言っても…」
メリンダに言われ、ハッとなるシア。怪我の治療はしたと言え、鼻血の後が残り、微妙に顔に土などが付いている。
「も、もう一度やり直しさせて下さいませぇ!」
シアがテントに飛び込んで行った。
「全く…。で、あんたはキーナちゃんに伝言はないの?」
「…?」
テルディアスが首を傾げる。
「鈍いわね。似合うとか一言でもないの?」
「・・・・・・」
テルディアスが上を向く。下を向く。もう一度上を向く。そして、
「…き、綺麗だった…」
なんとか言葉を吐き出した。
メリンダがにんまりと笑い、
「伝えとくわ」
そう言ってテントの中に入っていった。
その後、サーガとダンのニヤニヤとした視線に気付き、テルディアスは姿を消したそうな。
「だそうよ」
テントの中、出入り口の布の所で隠れていたキーナ。しっかりテルディアスの言葉を聞いていた。その顔は真っ赤になっていたそうな。
キーナ達一行も今までと違い、ミドル王国とハッキリ行き先が決まっているせいか、足取りも軽かった。歩く速さまでも違っているように思えるから不思議なものだ。
その途中で止まる街などでも、キーナはやはりテルディアスのベッドに忍び込むことはなかった。テルディアスも快眠…できつつもどこか何か足りないような気がしていた。フシギダナー。
そんなこんなで歩く一行の前に、とある街が見えて来た。今晩泊まる予定の街である。
いつものように街へと入りそのざわめきを味わいつつ宿を探していると、
「あら?」
メリンダがその張り紙を見付けた。
そそそっとその張り紙に近づき、その内容を熟読。
「どしたん? 姐さん」
一緒に歩いていたサーガが不思議に思いそこへと近づいた。
「見てよこれ」
「何何?」
サーガも興味を惹かれてその張り紙を見てみれば、
『光の踊り子競技大会』
などと書かれていた。
内容を読んでみれば特に光の宮公認というわけでもなく、この街独自に光の神に捧げる舞いを舞う踊り子を決めてしまおうというものだった。いわゆる街興しというものだろう。
そして優秀者には賞金も出るとあった。
「賞金よ、賞金」
メリンダは主にここに惹かれたようだった。
然程路銀に困っているわけでもないが、あって困らない物でもある。それに稼げるうちに稼いでおこうというのは旅の常識でもある。
「どうしたの? メリンダさん」
キーナも何があったかと寄ってきた。すると必然的にテルディアスもやってくる。そうなるとダンやシアもやってくる。
「見て見て、キーナちゃん」
キーナも大分文字を読めるようになっていたので、辿々しくもその内容を読む。
「ほう?」
「一緒に出ない?」
なんの偶然か、申し込みは今日までだった。まだ間に合う。
「う~ん、面白そうだねい」
キーナも時折メリンダやシアから舞いを教えてもらっていた。何故かって? 暇なのと面白かったからだよ。
折角覚えたものなのだから、当然一度くらい人前で踊ってみたいという願望はあった。それが目の前にある。当然のごとく惹かれる。
しかしちょっと抵抗もある。それが踊り子の衣装である。なにせ踊り子と言えばそんなに肌を晒して恥ずかしくないのか? というくらい面積の少ないものと相場が決まっている。でもやってみたい。一度くらいなら恥ずかしさにも耐えられるのではないかとも思う。
「じゃあ申し込みに行きましょうか!」
そんなキーナの葛藤も知らず、メリンダがキーナの手を引いて受け付けのあるという所まで連れ立っていく。キーナも「まあいいや」と特に抵抗もせずに連れられて行った。
苦笑いしつつ、追いかけるテルディアスとサーガ。その後ろで張り紙を読んだシアも悩んでいた。
「私のは光の神ではなく、水の神に祀るものですけど…」
一応舞にも種類はあるのです。
しかし下に書かれた賞金というものが気になる。碌に働くことも知らない自分が稼げるチャンスでもある。
「皆、気にしない」
ダンの言葉を受け、シアも参加することに決めた。そうだ。メリンダだって火の神に祀る舞いで出場するのだし。
受付を終わらせ、宿を取りに向かった一行。競技大会は明日からだそうだ。衣装などは借りることも出来るそうで、音楽はもちろん持ち込みも出来るし、大会の方で用意した曲でも良いらしい。メリンダ達はサーガにお願いしていた。ついでにダンの太鼓も。当然だろうな。
テルディアスだけ何もない。此奴は楽器も弾かないし太鼓も叩かない。一人観客に紛れることが決まった。ちょっと寂しい。
練習場があるらしく、皆で宿を決めた後そこへと足を運んだ。リュートの方が音を色々出せるということでサーガのリュート、そしていつものダンの太鼓に合わせ、順に舞いを舞った。
周りで練習している女の子達もいたが、キーナ達の所が一番華があるように思えたのは身内贔屓なのだろうか。
メリンダとシアの舞いは既に完成されたものだったので、主にキ-ナの舞いに修正が入る。キーナの舞いだけ2人のものを合わせたような不思議な型になっている。
「ここはこうでしょ」
「いいえ! こうですわ!」
火と水が喧嘩しあってます。
「あの~、こうの方が流れ的にやりやすいんだけど」
そこにキーナの修正が入り、2人が揉めるのをやめる、ということを繰り返す。そしてキーナの舞いも完成した。
「さすがはキーナちゃん!」
と褒め湛えるメリンダ。
「まあまあですわ」
と意地を張るシア。
サーガとダンも音楽について話し合い、テルディアスだけぽんやりとそれを見ていた。
暇だな。
そして夜が明け、大会が始まる。キーナ達は申し込みが後の方だったので順番も後の方となる。出番は良くて夕方頃だろうか。それまでに衣装を決めなければと、早くから会場入りしていた。男連中はそれほど急ぐ程でもないとゆっくり宿を出て、昼頃に会場入り。女性達の姿を探す。
「あっちか」
こういう時サーガは便利です。
昼飯を買ってきてくれと言われていたので、それぞれに食べ物を持っていた。もちろん自分達の分もある。
衣装部屋兼待機所と書かれたテントの側に行くと、良いタイミングでメリンダが顔を現わした。サーガが呼んだらしい。その格好はやはり踊り子特有のきわどいものとなっていた。しかし常日頃からそれに近い格好をしているので、違和感がない。
「丁度良かったわ。お腹ぺこぺこよ」
朝もきちんと食べて行ったのだが、準備やらなんやらで大わらわ。お腹が空いていたらしい。
さすがに男が入るわけにも行かないと、メリンダがキーナやシアも呼んで来た。
「テルディアス様! いかがでしょう?!」
早速シアがテルディアスに飛びつこうとするが、器用にそれを避けるテルディアス。シアが地面に顔面アタックする。好きだね。
慌ててダンがシアの治療に入る。いつもの光景である。
「バカね。また化粧し直しじゃない」
その光景を見て頭を抱えるメリンダ。
シアもしっかり踊り子の衣装を着ているのだが、如何せん凸も凹も足りない体のせいか、お遊戯会の衣装にも見えなくもない。色気が足りないと言うことか。男達はそっと視線を逸らす。
そして、おずおずとキーナがテントから出て来た。
「ええと…、あまり、ジロジロ見ないでね?」
出入り口に掛けられた布からちょっと顔を出し、あまり見るなと注意事項を発するキーナ。
ハテナマークを浮かべる男達。
「キーナちゃん、どうせ舞台に上がったら見られるんだし」
とメリンダがキーナの手を引きテントから出した。
目を見張る男達。
今までにもメイドさんとかまあ色々変身?したキーナの姿は見てきたわけだが、これまた布面積がなくなり化粧も施すとここまで女性らしくなるのかと舌を巻く。そしてシアとは別の意味で視線を逸らす。
「ややや、やっぱり無理ぃぃぃぃ!」
恥ずかしさの余り逃げだそうとするキーナだったが、
「キーナちゃん! 諦めなさい!」
一段と可愛くなったキーナをメリンダが放すわけもなく。キーナも仕舞いには諦めて、掴んでいたテントの布を放した。
「姐さん…。あまり、外出ない方がいいかも…」
サーガが目元を手で覆いつつ、メリンダに進言。
「え? なんで?」
「ほら、あれ、その、御子ってさ、魅了の力があるとか…」
ハッとなるメリンダ。
そしてサーガが反応していることに気付く。いや、下ではなく、顔が赤いことにね。
テルディアスもよく見れば(フードで隠れているので分かりづらいが)顔を赤くしているし、珍しくダンの顔も赤い。となれば…。
今はまだテルディアスやダンの影になっていて道行く人達の目からは避けられているが、これがまさに目に付く事になってしまったら…。血の気が引く。
「そうね。そうするわ」
「ふにゃ?」
メリンダがいそいそとキーナをテントの中に押し込めた。思い出してみれば周りにいた女の子達もチラチラとキーナを見ていた気がする。自分が注目されていたわけではなかったと気付く。(メリンダ、背丈や年を気にしていた)
「ほい、昼飯。音は昨日合わせたから平気だろ? 順番は?」
「あたしが31。キーナちゃんが32。シアが33よ」
「大分先だあね。ゆっくり待ってら」
「うん。よろしく」
弾き手は順番までに指定の場所に行けば良いので、それまでぶらつくようである。
「テルディアス様、どうです?」
治療を終えたシアがテルディアスの目の前でクルリと回った。
「ああ…」
なんとも言いようがなく、テルディアスは言葉を濁した。
「あんた、その顔で言っても…」
メリンダに言われ、ハッとなるシア。怪我の治療はしたと言え、鼻血の後が残り、微妙に顔に土などが付いている。
「も、もう一度やり直しさせて下さいませぇ!」
シアがテントに飛び込んで行った。
「全く…。で、あんたはキーナちゃんに伝言はないの?」
「…?」
テルディアスが首を傾げる。
「鈍いわね。似合うとか一言でもないの?」
「・・・・・・」
テルディアスが上を向く。下を向く。もう一度上を向く。そして、
「…き、綺麗だった…」
なんとか言葉を吐き出した。
メリンダがにんまりと笑い、
「伝えとくわ」
そう言ってテントの中に入っていった。
その後、サーガとダンのニヤニヤとした視線に気付き、テルディアスは姿を消したそうな。
「だそうよ」
テントの中、出入り口の布の所で隠れていたキーナ。しっかりテルディアスの言葉を聞いていた。その顔は真っ赤になっていたそうな。
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