異世界に転生したはずなのに、こうなるんですね

第1章

私の力②

それから2～3時間眠ってしまったようで、起きた時にはもうお昼を過ぎていた。

『キュルルル』

と、私のお腹が空腹を告げる。

ベッドから降りて、いつも食事をする部屋に行こうと立ち上がる。

さっきは、起き上がろうとしただけで頭がクラクラしていたけれど、今は立ち上がっても何ともない。

身体もどこも怪我はしていないみたい。

ドアをガチャっと開けて部屋を出る。

辺りをキョロキョロと見回してみるが、誰もいないみたい。

いつもはレジーナさんが案内をしてくれるけれど、今はいないみたいなので、一人で行くしかない。

「まぁ、なんとかなるよね。」

まだこの家に来たばかりで、どこに何があるのか全然分からないけれど、歩いていればそのうち着くだろう。

そう思って、私は探険に出掛けた。

そんな私の甘い考えが打ち砕かれることになるなんて思ってもみなかった。