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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
61話 「投石開始!」
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「隊長!また連中の投石です!」
「クッソ!奴等!こちらが手が届かないからって調子に乗りやがって!!」
ヒューーーーーーン・・・ゴン!ヒューーーーーーン・・・ゴン!
建設中の要塞工事現場はラーデンブルク公国の龍騎士達の朝昼晩の投石攻撃にストレスを溜めまくる事になっていた。
朝昼晩、食事時を狙って50騎ほどの龍騎士が高度1000mほどから無差別に50kgほどの石をキッチリ3発投げて来るのだ。
作業員に直撃すれば当然即死、貴重な工具にも無視出来ない損害が出ている。
唯一の救いは命中率が低く狙い通りの場所に落ちている訳では無いが日に日に命中率が良くなって来ている。
無論、グリプス王国駐留の龍騎士達の飛行訓練と投石訓練だ。
朝昼晩とグリプス王国の穀倉地域に風を送るついでにハドソン隊長率いる新設した第4、第5小隊の飛行訓練に第3小隊の投石訓練を兼ねている。
ちなみにシルフィーナ率いる第2小隊と余剰人員70名は本国に帰還している。
第6、第7小隊を新設して波状攻撃を行う準備をする為だ。
それに建設や工具作りが得意なロテール国王の設計で爆弾の内部構造や投下装置も改良されて命中率と破壊力が向上して来ている。
「爆弾ですか?ちゃんと釘は入っていますか?」
「釘・・・ですか?」
「はい、爆発した時に細かい鉄片が入っていると殺傷力が上がりますよ?」
「なるほどーーーー!!!」
本命の爆弾にも血も涙も無い地球の兵器システムがドンドンと導入されているのだ。
「4枚の羽で回転させれば落下軌道も安定しますぞ!!」
こんな楽しそうな事にラーデンブルクのマッドサイエンティスト達が黙っている訳が無い、
考案したイリスの手を離れてドンドンとヤバいブツへ変貌している。
こうして完成した爆弾は現在の地球でも通用する様な、この世界ではオーバーテクノロジー満載の超兵器となった。
「これ・・・何?」出来上がった爆弾を見て呆然とするイリス。
「イリス隊長!早く爆撃しちゃりましょう!!」
もうすっかりとマッドサイエンティストになってしまった兵站担当部。
おい・・・魔法はどうしたんだよ?
龍騎士って・・・ほら、長い槍を持ってだな、「魔法槍!」とか・・・いや、何でも無い。
この世界って色んな要素がごちゃごちゃしてる世界だもんね。
その内に長距離ライフルとか出て来るんじゃね?とか思ってたら、それを飛び超えて機関銃が出て来やがったーーー?!
元アメリカ人の黒龍王ラザフォードが「こんなモノもあったよ?」とマッドサイエンティスト達に話したら本当に完成させちまったらしい・・・・・あー、そっすか。
どうやって使うんだ?と思ってたらマッドサイエンティストに抜かり無し!
竜に鞍を付けて両サイドに銃座を装着するらしい・・・うん完全にガンシップだね。
積載重量の関係で爆撃担当の龍騎士と銃撃担当の龍騎士とに別れるんだそうな。
「もう好きにしてちょ」隊長のイリスもマッドサイエンティスト共に完全に諦めモードだ。
この地獄の様な戦闘体制が整うまで「練習練習♪♪」と皆んなで嫌がらせの投石をしまくるのだ。
そんな感じに皆んなで、余りにもノリノリで投石しまくった結果、連合軍は要塞建設を諦めて逃げて行ってしまった。
「こんなのやってられるかーーーーー!!!」
「ああーーーー?!待ってーーーーー?!練習台ーーーーー?!」
練習台に逃亡されて龍騎士達もガッカリだ。
「いや、それならゴルド艦隊相手に練習すれば?」
「それだーーーーーー!!!」イリスの冗談を真に受ける龍騎士達。
ターゲットを連合軍からゴルド艦隊に変更!さあ!投石のお時間だーーーー!!
石はグリプス王国に幾らでもあるから心配無し!
それより僕たちが作った新兵器の成果が早く見たいのだ!
「いや!!宣戦布告もまだだからーーーー!!」
イリスの叫びもマッドサイエンティスト達には届かない。
本国とグリプス王国からドンドン離陸する龍騎士達。
「こんなんバレなきゃ良くね?どうせ相手はゴルド王国だし」
「だよね!だよね!ゴルド王国だし!」「そうだねゴルド王国だし!」「グルル♪♪」
「よっしゃーー!!投下投下!」「キュイイイーーンン♪♪♪」
と高度1000mの雲の中から姿を隠してドンドンと石を投げ出す龍騎士約800名。
侵略者共に国際法とか外交とか関係ねぇー!自業自得だーー!!
何が怖いって竜達が1番ノリノリな所だ。
日頃の練習の結果、しっかりと最適な投下地点に移動してくれるのだ!
乗ってる人はレバーを引くだけの簡単なお仕事です。
ゴン!ゴン!ボチャーン!!ドカン!ボチャーン!ゴン!ゴンゴン!
「なっ?!なんだ?!」
ゴン!バキイ!!ボチャーン!!ドゴン!ゴン!ボチャーン!ボチャーン
一斉に落とされた50kgの石800個がゴルド艦隊を襲う!絨毯爆撃だ!
爆発はしないが当たれば凶悪!マストがバキバキバキバキ!!とへし折れる!
「石ぃ?!?!どこから降って来てるんだ?!」
メキメキメキメキ!!いきなり穴だらけにされた木製の甲板が構造物の重みに耐えきれず崩壊し始める!
「ぎゃ?!?!」石の直撃を受けたゴルド王国の兵士が海に落ちて行く。
ゴンゴン!!ボチャーン!!ドカン!メキメキ!ボチャーン!!ゴン!ボチャーン!
第二次投下を始める龍騎士達、情け容赦ねぇ!
「何だ?!何だって言うんだ?!」大混乱に陥るゴルド艦隊。
投石攻撃の威力は大型艦はそうでも無いが小型艦にはマジヤバだ!
石が甲板を貫通して船底をブッ壊して浸水が始まる。
「うわあああ?!助けてくれーー?!」必死にマストをよじ登る兵士。
「ダメだ!鎧を脱いで海に飛びこめーーー!!」
混乱状態のゴルド艦隊に無慈悲な第三次投下が始まる。
ゴン!!ボチャーン!ドン!ボチャーン!!ゴンゴン!ボチャーン!
「ひゃあああ?!もう勘弁してくれーー!!」
ゴン!ドカン!メキメキメキメキ!!ボチャーン!ボチャーン!ゴン!ゴン!
この投石攻撃の結果、小型艦5隻沈没、小型艦12隻大破(後に浸水で2隻沈没)
大型艦4隻中破、死亡者46名、負傷者163名の被害が出た。
「・・・・・・これ、結構使えるんじゃね?」
「キュイキュイ」「爆弾じゃ無くても結構威力あるよねー」「グエエエ」
「今からグリプス王国に石を取りに行けばもう一回攻撃出来るよな?」
「よっしゃーーーーー!!」「キュイイイーーンン♪♪♪」「ヒャッハー!」
さあ!第二次攻撃の時間だぁーーーー!!!
しかしゴルド艦隊もそう馬鹿では無く第二次攻撃開始時には散開していたので、
小型艦1隻沈没、小型艦2隻大破、大型艦1隻沈没(でも凄え!)と第一攻撃ほどの戦果は上げる事は出来なかった。
「以上が戦闘の結果です」
参謀長の報告に頭を抱える女王クレア。
「お主達は・・・まだ宣戦布告もしとらんと言うのに・・・」
「すみません」大人しく頭を下げる隊長のイリス。
イリスは龍騎士達が暴走を始めたので「これ絶対に怒られるーー!!」とクレアと軍令部に事前報告をしに来ていたのだ。
「良いんじゃないですか?何せゴルド王国だから問題無いかと思います」
内心で《ざまぁーーーー♪♪♪》と思っている参謀長もイリスと龍騎士達の擁護を始める。
「そうねえ・・・だって、呼ばれもしないのに向こうから勝手に来たんだから、
その時点で宣戦布告されてると捉えられても仕方ないわよねえ。
それで私達から何されても文句なんて言えないわよねえ」
防衛軍総司令官のホワイトも笑顔で厚顔無恥のゴルド王国をぶった斬る。
「ふむ、まあ・・・ゴルド王国だしな・・・
イリスよ・・・次はちゃんと事前に計画書を提出する様にな」
「はい、肝に命じておきます」
こうして龍騎士達の独断専行は隊長のイリスが事前に謝罪していた事もあり、別段咎められる事は無く、
ラーデンブルク公国はゴルド王国に対して「え?何かあったの?・・・へえ?大変ねえ」としらばっくれたのだった。
龍騎士隊イリスによるゴルド王国艦隊に対する投石攻撃は大成功に終わったのだった。
「クッソ!奴等!こちらが手が届かないからって調子に乗りやがって!!」
ヒューーーーーーン・・・ゴン!ヒューーーーーーン・・・ゴン!
建設中の要塞工事現場はラーデンブルク公国の龍騎士達の朝昼晩の投石攻撃にストレスを溜めまくる事になっていた。
朝昼晩、食事時を狙って50騎ほどの龍騎士が高度1000mほどから無差別に50kgほどの石をキッチリ3発投げて来るのだ。
作業員に直撃すれば当然即死、貴重な工具にも無視出来ない損害が出ている。
唯一の救いは命中率が低く狙い通りの場所に落ちている訳では無いが日に日に命中率が良くなって来ている。
無論、グリプス王国駐留の龍騎士達の飛行訓練と投石訓練だ。
朝昼晩とグリプス王国の穀倉地域に風を送るついでにハドソン隊長率いる新設した第4、第5小隊の飛行訓練に第3小隊の投石訓練を兼ねている。
ちなみにシルフィーナ率いる第2小隊と余剰人員70名は本国に帰還している。
第6、第7小隊を新設して波状攻撃を行う準備をする為だ。
それに建設や工具作りが得意なロテール国王の設計で爆弾の内部構造や投下装置も改良されて命中率と破壊力が向上して来ている。
「爆弾ですか?ちゃんと釘は入っていますか?」
「釘・・・ですか?」
「はい、爆発した時に細かい鉄片が入っていると殺傷力が上がりますよ?」
「なるほどーーーー!!!」
本命の爆弾にも血も涙も無い地球の兵器システムがドンドンと導入されているのだ。
「4枚の羽で回転させれば落下軌道も安定しますぞ!!」
こんな楽しそうな事にラーデンブルクのマッドサイエンティスト達が黙っている訳が無い、
考案したイリスの手を離れてドンドンとヤバいブツへ変貌している。
こうして完成した爆弾は現在の地球でも通用する様な、この世界ではオーバーテクノロジー満載の超兵器となった。
「これ・・・何?」出来上がった爆弾を見て呆然とするイリス。
「イリス隊長!早く爆撃しちゃりましょう!!」
もうすっかりとマッドサイエンティストになってしまった兵站担当部。
おい・・・魔法はどうしたんだよ?
龍騎士って・・・ほら、長い槍を持ってだな、「魔法槍!」とか・・・いや、何でも無い。
この世界って色んな要素がごちゃごちゃしてる世界だもんね。
その内に長距離ライフルとか出て来るんじゃね?とか思ってたら、それを飛び超えて機関銃が出て来やがったーーー?!
元アメリカ人の黒龍王ラザフォードが「こんなモノもあったよ?」とマッドサイエンティスト達に話したら本当に完成させちまったらしい・・・・・あー、そっすか。
どうやって使うんだ?と思ってたらマッドサイエンティストに抜かり無し!
竜に鞍を付けて両サイドに銃座を装着するらしい・・・うん完全にガンシップだね。
積載重量の関係で爆撃担当の龍騎士と銃撃担当の龍騎士とに別れるんだそうな。
「もう好きにしてちょ」隊長のイリスもマッドサイエンティスト共に完全に諦めモードだ。
この地獄の様な戦闘体制が整うまで「練習練習♪♪」と皆んなで嫌がらせの投石をしまくるのだ。
そんな感じに皆んなで、余りにもノリノリで投石しまくった結果、連合軍は要塞建設を諦めて逃げて行ってしまった。
「こんなのやってられるかーーーーー!!!」
「ああーーーー?!待ってーーーーー?!練習台ーーーーー?!」
練習台に逃亡されて龍騎士達もガッカリだ。
「いや、それならゴルド艦隊相手に練習すれば?」
「それだーーーーーー!!!」イリスの冗談を真に受ける龍騎士達。
ターゲットを連合軍からゴルド艦隊に変更!さあ!投石のお時間だーーーー!!
石はグリプス王国に幾らでもあるから心配無し!
それより僕たちが作った新兵器の成果が早く見たいのだ!
「いや!!宣戦布告もまだだからーーーー!!」
イリスの叫びもマッドサイエンティスト達には届かない。
本国とグリプス王国からドンドン離陸する龍騎士達。
「こんなんバレなきゃ良くね?どうせ相手はゴルド王国だし」
「だよね!だよね!ゴルド王国だし!」「そうだねゴルド王国だし!」「グルル♪♪」
「よっしゃーー!!投下投下!」「キュイイイーーンン♪♪♪」
と高度1000mの雲の中から姿を隠してドンドンと石を投げ出す龍騎士約800名。
侵略者共に国際法とか外交とか関係ねぇー!自業自得だーー!!
何が怖いって竜達が1番ノリノリな所だ。
日頃の練習の結果、しっかりと最適な投下地点に移動してくれるのだ!
乗ってる人はレバーを引くだけの簡単なお仕事です。
ゴン!ゴン!ボチャーン!!ドカン!ボチャーン!ゴン!ゴンゴン!
「なっ?!なんだ?!」
ゴン!バキイ!!ボチャーン!!ドゴン!ゴン!ボチャーン!ボチャーン
一斉に落とされた50kgの石800個がゴルド艦隊を襲う!絨毯爆撃だ!
爆発はしないが当たれば凶悪!マストがバキバキバキバキ!!とへし折れる!
「石ぃ?!?!どこから降って来てるんだ?!」
メキメキメキメキ!!いきなり穴だらけにされた木製の甲板が構造物の重みに耐えきれず崩壊し始める!
「ぎゃ?!?!」石の直撃を受けたゴルド王国の兵士が海に落ちて行く。
ゴンゴン!!ボチャーン!!ドカン!メキメキ!ボチャーン!!ゴン!ボチャーン!
第二次投下を始める龍騎士達、情け容赦ねぇ!
「何だ?!何だって言うんだ?!」大混乱に陥るゴルド艦隊。
投石攻撃の威力は大型艦はそうでも無いが小型艦にはマジヤバだ!
石が甲板を貫通して船底をブッ壊して浸水が始まる。
「うわあああ?!助けてくれーー?!」必死にマストをよじ登る兵士。
「ダメだ!鎧を脱いで海に飛びこめーーー!!」
混乱状態のゴルド艦隊に無慈悲な第三次投下が始まる。
ゴン!!ボチャーン!ドン!ボチャーン!!ゴンゴン!ボチャーン!
「ひゃあああ?!もう勘弁してくれーー!!」
ゴン!ドカン!メキメキメキメキ!!ボチャーン!ボチャーン!ゴン!ゴン!
この投石攻撃の結果、小型艦5隻沈没、小型艦12隻大破(後に浸水で2隻沈没)
大型艦4隻中破、死亡者46名、負傷者163名の被害が出た。
「・・・・・・これ、結構使えるんじゃね?」
「キュイキュイ」「爆弾じゃ無くても結構威力あるよねー」「グエエエ」
「今からグリプス王国に石を取りに行けばもう一回攻撃出来るよな?」
「よっしゃーーーーー!!」「キュイイイーーンン♪♪♪」「ヒャッハー!」
さあ!第二次攻撃の時間だぁーーーー!!!
しかしゴルド艦隊もそう馬鹿では無く第二次攻撃開始時には散開していたので、
小型艦1隻沈没、小型艦2隻大破、大型艦1隻沈没(でも凄え!)と第一攻撃ほどの戦果は上げる事は出来なかった。
「以上が戦闘の結果です」
参謀長の報告に頭を抱える女王クレア。
「お主達は・・・まだ宣戦布告もしとらんと言うのに・・・」
「すみません」大人しく頭を下げる隊長のイリス。
イリスは龍騎士達が暴走を始めたので「これ絶対に怒られるーー!!」とクレアと軍令部に事前報告をしに来ていたのだ。
「良いんじゃないですか?何せゴルド王国だから問題無いかと思います」
内心で《ざまぁーーーー♪♪♪》と思っている参謀長もイリスと龍騎士達の擁護を始める。
「そうねえ・・・だって、呼ばれもしないのに向こうから勝手に来たんだから、
その時点で宣戦布告されてると捉えられても仕方ないわよねえ。
それで私達から何されても文句なんて言えないわよねえ」
防衛軍総司令官のホワイトも笑顔で厚顔無恥のゴルド王国をぶった斬る。
「ふむ、まあ・・・ゴルド王国だしな・・・
イリスよ・・・次はちゃんと事前に計画書を提出する様にな」
「はい、肝に命じておきます」
こうして龍騎士達の独断専行は隊長のイリスが事前に謝罪していた事もあり、別段咎められる事は無く、
ラーデンブルク公国はゴルド王国に対して「え?何かあったの?・・・へえ?大変ねえ」としらばっくれたのだった。
龍騎士隊イリスによるゴルド王国艦隊に対する投石攻撃は大成功に終わったのだった。
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