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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
外伝!「黒龍ラザフォードとマッドサイエンティスト」その15
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「こ・・・黒龍だぁーーーー??!!」
一拍置いてコーレンス兵が黒龍来襲を認識して悲鳴を上げた!
「うお?!ぐう!ううううう~!!」
敵軍の将軍が黒龍への恐怖からの気絶を何とか回避して「ブルグントーーー!!」と叫ぶ!
すると「へいへい、何ですか?」と、飄々とした色男風な兵士が現れて龍化してラザフォードと隣に居る銀髪少女を見て、「へっ」と鼻で笑う。
「「んな?!何?この失礼な人!!」」その態度にラザフォードが憤る。
銀髪少女は・・・特に反応なくその男の挙動を警戒している。
どうやら此奴が報告にあった龍種であろう。
「ええい!何ですか?では無いわ!見れば分かるだろう!
バカ高い報酬を払っているんだ!そこの黒龍を蹴散らしてもらおうか!」
「ふーん・・・黒龍ねぇ~、
なあに将軍さんよ、コイツにビビる事はねえよ。
コイツ・・・新しい黒龍はハッキリ言ってクソ雑魚だぜ?力だけ大きな唐変木だ」
そう言って心底馬鹿した様子でラザフォードを見て鼻で笑う男。
あまりにも酷い罵倒なのだが事実がそうなので無反応のラザフォード。
しかし今度は銀髪地龍少女リリーが猛烈に反応する!
どうやら二人共、自分が罵倒される事より仲間が罵倒された時の方に怒りを覚えるタイプの様だ。
「「・・・ブルグント・・・すか・・・アナタも性懲り無いっすね。
いつまで子供じみた対抗心をクライルスハイム様にぶつけるつもりっすか?
それにラザフォードが雑魚だの唐変木だの・・・死にたいらしいっすね?」
銀髪少女の身体の周囲に龍力の力場が発生して発光現象が起こると、
「お?何だリリー、雑魚黒龍に負けて隷属でもしたのか?情けねえな」
更に銀髪少女を挑発する男、ブルグントとか言ったな此奴。
「「少し口を閉じるっすよ」」
ガアアアアアアアアアアアンンンンン!!!
ドゴオオオンンンンンン!!!
「うわがーーー??!!」
「ぎゃああーーー?!」
強烈な衝撃がブルクントの後方を襲い後ろにいたコーレンス兵10人ばかりが吹き飛ばされて丘の向こうへと消えて行く。
リリーは瞬間移動の如くブルグントとの20m程の間合いを一瞬で詰めて奴目掛けて右ストレートを撃ち込んだのだ
「「ふえ?!」」ラザフォードには全く見えていない、ええい!早く龍眼を展開せんか!
「「龍眼・・・って何ですか?」」・・・・・・・・・うん知らないのね・・・ごめん。
しかしこの一撃・・・例え龍種でも挽肉になるどころか爆砕四散する威力があったのだが?
「「へっ・・・随分と頭に血を昇らせてんじゃねえかリリー。
愛しいご主人様を罵倒されて悔しいってか?」」
「「黙れ」」
リリーが放った右ストレートは瞬時に龍化したブルグントの手のひらでガッツリと受け止められていた。
「「ひえええええ???」」
ラザフォードの目の前で龍戦士同士の本気の戦いが始まる。
「「いつまでアタシに触ってるっすか?!鉄輪陣!!」」
リリーの拳から無数のチャクラムが飛び出してブルグントの腕をズタボロに切り裂く!
ギャリリ!!ギリュン!!ギャギャ!!爆音で不快な鉄が擦れる音が周囲に広がる!
「「きゃーーー??!!」」ラザフォードはこの音が苦手だ!得意な者も居ないが・・・
勿論!儂も苦手じゃ!いやあーーんん!腰がムズムズするぅーー?!
「「そんなモン効かねえよ!」」ドゴオオオン!!
ブルグントは前蹴りでリリーを飛ばして距離を取る!
「「そうっすか?おやおや自慢の鋼鉄の鱗が剥がれているっすよ?」」
蹴っ飛ばされて吹き飛ばされながらでもリリーがブルグントを煽る。
見るとブルグントの腕の鱗が十数枚ボロボロになって剥がれ落ちている。
「「お?・・・へぇ・・・チャクラムに突出した刃を仕込んだか?」」
リリーの周囲を高速で旋回している30枚程のチャクラムを良く見ると丸鋸の刃の様な形状をしている。
「「細え錬成が苦手だったのに少しはやる様になったじゃねえか?」」
「「まだまだこれからっす!鉄鎖陣!!」」
今度はリリーの足元から5本の鎖が飛び出してブルグントを絡め取ろうと蛇の様に動きながら連続で襲い掛かる!
「「ちっ!5本の魔力封じの鎖かよ!」」
やっと飄々とした態度にも少し焦りが見えて来たブルグント、即座に双剣を錬成して、
ガギギィンン!!ギャリン!!ギリリリリィ!!
また爆音で不快な音を出しながらリリーの鎖を捌くブルグント!
だからその音、やめてぇーーーー!!
この鉄同士が擦れる音にコーレンス兵達が耳を抑えて次々と疼くまる。
一部の兵士達は気絶している様だ。
どうやらこの音も魔力が込められた魔力音波攻撃の様だ。
コーレンス軍と相対している300人の龍種達は?・・・・・・・
距離を取って対音用の耳栓している?!
どうやら此奴らはこの二人が不快な音を出す事を知っていたのか?!
狡いぞ!儂にも耳栓プリーズ!!
そしてラザフォードは?・・・・・・・上空に逃げた?いつの間に?!
「「鉄槌陣!!」」
「「鉄障壁!!」」
ゴオオオオオオンン!!ギャリリギャリギャリギャリリ!!!
直径1m、長さ20m程の円柱を錬成して、思い切りリリーにぶつけるブルグント!
それを3m四方の鉄の盾を錬成して受け止めるリリー!
轟音の後にまた不快な音が鳴り響く!!いい加減にせんかーーーい!!
分かった!良く分かった!!この二人が戦うと周囲に迷惑千万だと言う事が!!
既にコーレンス軍の大半が気絶しているだろ?!もうやめんかーーー!!
ラザフォードは?!ああーーーー?!本格的に逃げて行ったーーー?!
・・・こうして主人公がマジで逃走したが二人の戦いは続く。
1時間後・・・
周囲に多大な迷惑を撒き散らした二人の戦いは終わった・・・リリーの魔力が切れたのだ。
魔力切れで寝転がるリリーを見下ろすブルグント、あれ?!これヤバくない?!
「「どうよ?スッキリしたか?リリー」」
「「余分な魔力を発散出来てスッキリ爽快っす!!」」
「「溜め込まねえで少しずつでも発散しておけよ・・・」」
「「分かったっす!旦那様!」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はああああああ??!
この二人!夫婦なのかぁ??!!!
そしてリリーが超絶不機嫌だったのは魔力過多でイライラしてただけだった??
そしてそれを見たブルグントが魔力を発散させる為にリリーを挑発して暴れさせた??
これだから地龍は「脳筋」って言われるんじゃい!!
それを見て「はいはい終わり終わり」と引き上げ始めた300人の龍種達・・・
皆んなこの二人が夫婦だと知っていたんかーーーい!!
「「ブルグント!二人でラザフォードのコンサートを見るっすよ!」」
「「ん?んーーー?「こんさぁと」って何だ?・・・まあ良いか行くぞリリー」」
「「立てないので抱っこして欲しいっす!」」
「「しょうがねえヤツだなぁ」」
そう言って笑いながらリリーを抱き上げて王都へと歩き始めたブルグント。
これから二人はコンサートデートに繰り出すつもりらしい・・・
ってメチャクチャ仲が良いじゃねえか?!この二人!
つーか地龍王クライルスハイムのくだりは何なんだよ?と思ったらえらく歳が離れた兄弟との事だった。
優秀な兄貴に対する子供染みた反発心で「はぐれ者」をやって兄貴を困らせてるだけのヤンキーな末弟に過ぎないのだそうだ。
そんなブルグントにコーレンス軍など仲間でも何でも無く、アッサリと見捨てた。
そのせいで後には気絶したまま放置された4000人のコーレンス兵達が転がるのみであった・・・
この戦いはピアツェンツア王国の勝利である!
何じゃそりゃーーーー??!!
☆
「お父さん、お母さん・・・」
「エレンさん!頭を抱えなくても大丈夫です!ご両親も若気の至りですよ!」
「だから頭を抱えてるのよ?シーナ」
何か久しぶりだね君たち。
一拍置いてコーレンス兵が黒龍来襲を認識して悲鳴を上げた!
「うお?!ぐう!ううううう~!!」
敵軍の将軍が黒龍への恐怖からの気絶を何とか回避して「ブルグントーーー!!」と叫ぶ!
すると「へいへい、何ですか?」と、飄々とした色男風な兵士が現れて龍化してラザフォードと隣に居る銀髪少女を見て、「へっ」と鼻で笑う。
「「んな?!何?この失礼な人!!」」その態度にラザフォードが憤る。
銀髪少女は・・・特に反応なくその男の挙動を警戒している。
どうやら此奴が報告にあった龍種であろう。
「ええい!何ですか?では無いわ!見れば分かるだろう!
バカ高い報酬を払っているんだ!そこの黒龍を蹴散らしてもらおうか!」
「ふーん・・・黒龍ねぇ~、
なあに将軍さんよ、コイツにビビる事はねえよ。
コイツ・・・新しい黒龍はハッキリ言ってクソ雑魚だぜ?力だけ大きな唐変木だ」
そう言って心底馬鹿した様子でラザフォードを見て鼻で笑う男。
あまりにも酷い罵倒なのだが事実がそうなので無反応のラザフォード。
しかし今度は銀髪地龍少女リリーが猛烈に反応する!
どうやら二人共、自分が罵倒される事より仲間が罵倒された時の方に怒りを覚えるタイプの様だ。
「「・・・ブルグント・・・すか・・・アナタも性懲り無いっすね。
いつまで子供じみた対抗心をクライルスハイム様にぶつけるつもりっすか?
それにラザフォードが雑魚だの唐変木だの・・・死にたいらしいっすね?」
銀髪少女の身体の周囲に龍力の力場が発生して発光現象が起こると、
「お?何だリリー、雑魚黒龍に負けて隷属でもしたのか?情けねえな」
更に銀髪少女を挑発する男、ブルグントとか言ったな此奴。
「「少し口を閉じるっすよ」」
ガアアアアアアアアアアアンンンンン!!!
ドゴオオオンンンンンン!!!
「うわがーーー??!!」
「ぎゃああーーー?!」
強烈な衝撃がブルクントの後方を襲い後ろにいたコーレンス兵10人ばかりが吹き飛ばされて丘の向こうへと消えて行く。
リリーは瞬間移動の如くブルグントとの20m程の間合いを一瞬で詰めて奴目掛けて右ストレートを撃ち込んだのだ
「「ふえ?!」」ラザフォードには全く見えていない、ええい!早く龍眼を展開せんか!
「「龍眼・・・って何ですか?」」・・・・・・・・・うん知らないのね・・・ごめん。
しかしこの一撃・・・例え龍種でも挽肉になるどころか爆砕四散する威力があったのだが?
「「へっ・・・随分と頭に血を昇らせてんじゃねえかリリー。
愛しいご主人様を罵倒されて悔しいってか?」」
「「黙れ」」
リリーが放った右ストレートは瞬時に龍化したブルグントの手のひらでガッツリと受け止められていた。
「「ひえええええ???」」
ラザフォードの目の前で龍戦士同士の本気の戦いが始まる。
「「いつまでアタシに触ってるっすか?!鉄輪陣!!」」
リリーの拳から無数のチャクラムが飛び出してブルグントの腕をズタボロに切り裂く!
ギャリリ!!ギリュン!!ギャギャ!!爆音で不快な鉄が擦れる音が周囲に広がる!
「「きゃーーー??!!」」ラザフォードはこの音が苦手だ!得意な者も居ないが・・・
勿論!儂も苦手じゃ!いやあーーんん!腰がムズムズするぅーー?!
「「そんなモン効かねえよ!」」ドゴオオオン!!
ブルグントは前蹴りでリリーを飛ばして距離を取る!
「「そうっすか?おやおや自慢の鋼鉄の鱗が剥がれているっすよ?」」
蹴っ飛ばされて吹き飛ばされながらでもリリーがブルグントを煽る。
見るとブルグントの腕の鱗が十数枚ボロボロになって剥がれ落ちている。
「「お?・・・へぇ・・・チャクラムに突出した刃を仕込んだか?」」
リリーの周囲を高速で旋回している30枚程のチャクラムを良く見ると丸鋸の刃の様な形状をしている。
「「細え錬成が苦手だったのに少しはやる様になったじゃねえか?」」
「「まだまだこれからっす!鉄鎖陣!!」」
今度はリリーの足元から5本の鎖が飛び出してブルグントを絡め取ろうと蛇の様に動きながら連続で襲い掛かる!
「「ちっ!5本の魔力封じの鎖かよ!」」
やっと飄々とした態度にも少し焦りが見えて来たブルグント、即座に双剣を錬成して、
ガギギィンン!!ギャリン!!ギリリリリィ!!
また爆音で不快な音を出しながらリリーの鎖を捌くブルグント!
だからその音、やめてぇーーーー!!
この鉄同士が擦れる音にコーレンス兵達が耳を抑えて次々と疼くまる。
一部の兵士達は気絶している様だ。
どうやらこの音も魔力が込められた魔力音波攻撃の様だ。
コーレンス軍と相対している300人の龍種達は?・・・・・・・
距離を取って対音用の耳栓している?!
どうやら此奴らはこの二人が不快な音を出す事を知っていたのか?!
狡いぞ!儂にも耳栓プリーズ!!
そしてラザフォードは?・・・・・・・上空に逃げた?いつの間に?!
「「鉄槌陣!!」」
「「鉄障壁!!」」
ゴオオオオオオンン!!ギャリリギャリギャリギャリリ!!!
直径1m、長さ20m程の円柱を錬成して、思い切りリリーにぶつけるブルグント!
それを3m四方の鉄の盾を錬成して受け止めるリリー!
轟音の後にまた不快な音が鳴り響く!!いい加減にせんかーーーい!!
分かった!良く分かった!!この二人が戦うと周囲に迷惑千万だと言う事が!!
既にコーレンス軍の大半が気絶しているだろ?!もうやめんかーーー!!
ラザフォードは?!ああーーーー?!本格的に逃げて行ったーーー?!
・・・こうして主人公がマジで逃走したが二人の戦いは続く。
1時間後・・・
周囲に多大な迷惑を撒き散らした二人の戦いは終わった・・・リリーの魔力が切れたのだ。
魔力切れで寝転がるリリーを見下ろすブルグント、あれ?!これヤバくない?!
「「どうよ?スッキリしたか?リリー」」
「「余分な魔力を発散出来てスッキリ爽快っす!!」」
「「溜め込まねえで少しずつでも発散しておけよ・・・」」
「「分かったっす!旦那様!」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はああああああ??!
この二人!夫婦なのかぁ??!!!
そしてリリーが超絶不機嫌だったのは魔力過多でイライラしてただけだった??
そしてそれを見たブルグントが魔力を発散させる為にリリーを挑発して暴れさせた??
これだから地龍は「脳筋」って言われるんじゃい!!
それを見て「はいはい終わり終わり」と引き上げ始めた300人の龍種達・・・
皆んなこの二人が夫婦だと知っていたんかーーーい!!
「「ブルグント!二人でラザフォードのコンサートを見るっすよ!」」
「「ん?んーーー?「こんさぁと」って何だ?・・・まあ良いか行くぞリリー」」
「「立てないので抱っこして欲しいっす!」」
「「しょうがねえヤツだなぁ」」
そう言って笑いながらリリーを抱き上げて王都へと歩き始めたブルグント。
これから二人はコンサートデートに繰り出すつもりらしい・・・
ってメチャクチャ仲が良いじゃねえか?!この二人!
つーか地龍王クライルスハイムのくだりは何なんだよ?と思ったらえらく歳が離れた兄弟との事だった。
優秀な兄貴に対する子供染みた反発心で「はぐれ者」をやって兄貴を困らせてるだけのヤンキーな末弟に過ぎないのだそうだ。
そんなブルグントにコーレンス軍など仲間でも何でも無く、アッサリと見捨てた。
そのせいで後には気絶したまま放置された4000人のコーレンス兵達が転がるのみであった・・・
この戦いはピアツェンツア王国の勝利である!
何じゃそりゃーーーー??!!
☆
「お父さん、お母さん・・・」
「エレンさん!頭を抱えなくても大丈夫です!ご両親も若気の至りですよ!」
「だから頭を抱えてるのよ?シーナ」
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