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第一章 エルフの少女
66話 「敗退の後の反省会と新戦力」
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一時離脱して近くの木の上に着陸する龍騎士隊イリス。
バジリスクに完敗したと言って良い。
「大丈夫?シルフィーナ」心配そうにシルフィーナを覗き込むイリス。
シルフィーナは人化して枝の上で寝込んでいる。
「毒はイリスがすぐ消してくれたので問題ありませんわ。でも体力の消耗が・・・」
解毒すると言っても受毒による痛みで精神的、肉体的の消耗は避けられない。
「これ、猛毒だったら10回は即死してたよね」
ブリックリンも疲れて龍化を解いて座り込んでいる。
幸いな事にバジリスクの毒球はそこまで毒性が高く無い。
その代わりに撃ち出される毒球の数が多い、一回で10発前後の毒球が散弾銃の様に発射されるのでかわし切れ無い。
加えてシルフェリアの霊視であの区域だけでも1500匹以上のバジリスクが居ると判明している、ソイツらがまあ動く動く、指揮を取っている奴が居るのは明白だ。
「今回は100匹は倒しましたが先は長いですね」ガストンもウンザリした様子だ。
「盾もダメにされてしまいましたね」ロイが持つ盾はもうボロボロだ。
《ごめんなさい、私がもっと早く居場所を掴めれば・・・》
「いや、あんなの誰にも無理だよ」
「それに索敵魔法を使っている個体も居ますね」
「うへえ・・・タチが悪過ぎ!」
強い魔物が多い東の大陸、バジリスクはここで生き残る為に創意工夫を繰り返してあの防御戦術を編み出したのだろう。
生き残りを賭けた種族の底力に恐怖を感じたイリスだった。
とりあえずここに居ても何も始まらないので白ちゃん宅へ退却する。
「そう・・・残念だわ。
あの区域は禁足地にするしかないわねぇ」
報告を聞いて残念そうな白ちゃん、鬼族にとって九頭竜王の滝に続いてバジリスクの岩山も立ち入り禁止になったのだ、新天地開拓はそう容易には行かない。
何せ有効と思われる手段をバジリスクが全てのり越えたのだ。
龍騎士隊イリスには、ほろ苦い敗退になったのだった。
ちなみにだが、このバジリスクの岩山は1000年後の世界でも誰も攻略出来ていない。
蛇達の楽園として存続し続けるのだ!バジリスクおっかねえ!
「あー・・・疲れた・・・」そう言いながらスゥと寝入るイリス。
すると、イリスはヒュンと以前の幼児に戻ってしまった、どうやら貯めた魔力を使い果たした様だ。
《やっぱりイリスはちっちゃい方が可愛いですわー!》
やかましい!ロリコン精霊!寝てるんだから静かにしろ!
どちらにしても美少女タイムは終わった様だ。
「ハイエルフって・・・」
ハイエルフの小さくなったり大きくなったりの変な体質に少し呆れるシルフィーナ。
クレア曰く、イリスはそのハイエルフでも特別変な体質らしくて、よく分からんとの事。
その後、起きたイリスは、「なんでよぉーーー!!」と泣いた。
しかしコロコロ体型は解消されてほっそりとしていた。
次の日の朝、
「バジリスク戦での敗退の原因は基礎能力が足りて無かったからだと思うんです!」
「・・・」敗者に語る口無し、誰も反論出来ない。
「全ては基礎から、足からです!毎朝3時間全員で走りますよ!」
順調に師匠クレアも脳筋が弟子のイリスに侵食していきイリスがその様な事を言い出したのだった。
「そうねぇ、私も少し甘えていたかも・・・鍛え直すのに暫くは付き合うわ」
龍騎士隊イリスにオーガロードのホワイトも加わってジョギングが始まる。
ハイエルフ、人間、風竜、地龍、リザードマン、オーガキング、精霊・・・
凄い妙なパーティになって来た龍騎士隊イリス。
この集団がズドドドと猛然と走るのだ!ハッキリ言って怖い!
進路上に居た寝ていたグリフォンも慌てて道を開けた!・・・ん?グリフォン?
グリフォン・・・飛べる・・・現在、竜不足・・・別にグリフォンでも良くね?!
「ぐうりいふおんさあーーん♪♪♪お話しましょう?」
猛然とグリフォンに突進する龍騎士隊イリスの面々!
《きゃーーーー??!!なんか来たーーー!!怖いーー??!!》
グリフォンは慌てて逃げ様とするもアッサリと回り込まれる!!
《なななななんですかぁ?!私は美味しくないですよ?!!》
さすが抜群の知性を持つグリフォン、言葉もバッチリだ!完璧です!
「グリフォンさんって凄い美しいですよね!」
《はい?!美しい?!》謎の集団に急に褒められるグリフォンさん。
「そうですね、それに溢れる気品も感じます」
《そっ・・・そうですか?》おっ?まんざらでも無いグリフォンさん。
「そうですわね、悔しいですが風竜より可憐さも感じますわ」
自分を下げて相手を上げる高等なテクニック。
《ええ~?そんな事ないですよぉ~?》テレッテレのグリフォンさん。
「ねえ、可愛いグリフォンさんのお名前を教えて欲しいわぁ?」
《ええ?!名前ですか?え~と「エリカ」って言います》
グリフォンさんは「ネームド」だった・・・しかもエリカ・・・絵里香?!
そう、このグリフォンのエリカちゃんは黒龍ラザフォードと同じ「地球」からの記憶持ちの転生者なのだ。
アメリカ人と日本人の違いはあるけどね。
なぜかイリスはその事を直感した、このグリフォンさん転生者だ!と
理由は知らん、作者がご都合主義だからじゃね?
と言うのは冗談でちゃんとした理由があります、かなりのネタバレになるので今は何も言えませんが。
「道にお宝が偶然落ちていたーーー!!」
思わぬ幸運にテンション爆上がりのイリス、早起きは三文の徳だね!
「エリカさんはもしや「地球」からの転生者ですか?」
一応確認して見る。
《ええ?!地球を知ってるんですか?!》予想以上に驚くエリカ。
「うんうん知ってる知ってる。
実はもう1人地球からの転生者を知っているんだ!
エリカさんは会いたい?」
《会いたいです!》やったね!勧誘成功!グリフォンさんゲット!
こうして棚ぼたで飛行戦力をゲットしてしまったイリスだった。
バジリスクに完敗したと言って良い。
「大丈夫?シルフィーナ」心配そうにシルフィーナを覗き込むイリス。
シルフィーナは人化して枝の上で寝込んでいる。
「毒はイリスがすぐ消してくれたので問題ありませんわ。でも体力の消耗が・・・」
解毒すると言っても受毒による痛みで精神的、肉体的の消耗は避けられない。
「これ、猛毒だったら10回は即死してたよね」
ブリックリンも疲れて龍化を解いて座り込んでいる。
幸いな事にバジリスクの毒球はそこまで毒性が高く無い。
その代わりに撃ち出される毒球の数が多い、一回で10発前後の毒球が散弾銃の様に発射されるのでかわし切れ無い。
加えてシルフェリアの霊視であの区域だけでも1500匹以上のバジリスクが居ると判明している、ソイツらがまあ動く動く、指揮を取っている奴が居るのは明白だ。
「今回は100匹は倒しましたが先は長いですね」ガストンもウンザリした様子だ。
「盾もダメにされてしまいましたね」ロイが持つ盾はもうボロボロだ。
《ごめんなさい、私がもっと早く居場所を掴めれば・・・》
「いや、あんなの誰にも無理だよ」
「それに索敵魔法を使っている個体も居ますね」
「うへえ・・・タチが悪過ぎ!」
強い魔物が多い東の大陸、バジリスクはここで生き残る為に創意工夫を繰り返してあの防御戦術を編み出したのだろう。
生き残りを賭けた種族の底力に恐怖を感じたイリスだった。
とりあえずここに居ても何も始まらないので白ちゃん宅へ退却する。
「そう・・・残念だわ。
あの区域は禁足地にするしかないわねぇ」
報告を聞いて残念そうな白ちゃん、鬼族にとって九頭竜王の滝に続いてバジリスクの岩山も立ち入り禁止になったのだ、新天地開拓はそう容易には行かない。
何せ有効と思われる手段をバジリスクが全てのり越えたのだ。
龍騎士隊イリスには、ほろ苦い敗退になったのだった。
ちなみにだが、このバジリスクの岩山は1000年後の世界でも誰も攻略出来ていない。
蛇達の楽園として存続し続けるのだ!バジリスクおっかねえ!
「あー・・・疲れた・・・」そう言いながらスゥと寝入るイリス。
すると、イリスはヒュンと以前の幼児に戻ってしまった、どうやら貯めた魔力を使い果たした様だ。
《やっぱりイリスはちっちゃい方が可愛いですわー!》
やかましい!ロリコン精霊!寝てるんだから静かにしろ!
どちらにしても美少女タイムは終わった様だ。
「ハイエルフって・・・」
ハイエルフの小さくなったり大きくなったりの変な体質に少し呆れるシルフィーナ。
クレア曰く、イリスはそのハイエルフでも特別変な体質らしくて、よく分からんとの事。
その後、起きたイリスは、「なんでよぉーーー!!」と泣いた。
しかしコロコロ体型は解消されてほっそりとしていた。
次の日の朝、
「バジリスク戦での敗退の原因は基礎能力が足りて無かったからだと思うんです!」
「・・・」敗者に語る口無し、誰も反論出来ない。
「全ては基礎から、足からです!毎朝3時間全員で走りますよ!」
順調に師匠クレアも脳筋が弟子のイリスに侵食していきイリスがその様な事を言い出したのだった。
「そうねぇ、私も少し甘えていたかも・・・鍛え直すのに暫くは付き合うわ」
龍騎士隊イリスにオーガロードのホワイトも加わってジョギングが始まる。
ハイエルフ、人間、風竜、地龍、リザードマン、オーガキング、精霊・・・
凄い妙なパーティになって来た龍騎士隊イリス。
この集団がズドドドと猛然と走るのだ!ハッキリ言って怖い!
進路上に居た寝ていたグリフォンも慌てて道を開けた!・・・ん?グリフォン?
グリフォン・・・飛べる・・・現在、竜不足・・・別にグリフォンでも良くね?!
「ぐうりいふおんさあーーん♪♪♪お話しましょう?」
猛然とグリフォンに突進する龍騎士隊イリスの面々!
《きゃーーーー??!!なんか来たーーー!!怖いーー??!!》
グリフォンは慌てて逃げ様とするもアッサリと回り込まれる!!
《なななななんですかぁ?!私は美味しくないですよ?!!》
さすが抜群の知性を持つグリフォン、言葉もバッチリだ!完璧です!
「グリフォンさんって凄い美しいですよね!」
《はい?!美しい?!》謎の集団に急に褒められるグリフォンさん。
「そうですね、それに溢れる気品も感じます」
《そっ・・・そうですか?》おっ?まんざらでも無いグリフォンさん。
「そうですわね、悔しいですが風竜より可憐さも感じますわ」
自分を下げて相手を上げる高等なテクニック。
《ええ~?そんな事ないですよぉ~?》テレッテレのグリフォンさん。
「ねえ、可愛いグリフォンさんのお名前を教えて欲しいわぁ?」
《ええ?!名前ですか?え~と「エリカ」って言います》
グリフォンさんは「ネームド」だった・・・しかもエリカ・・・絵里香?!
そう、このグリフォンのエリカちゃんは黒龍ラザフォードと同じ「地球」からの記憶持ちの転生者なのだ。
アメリカ人と日本人の違いはあるけどね。
なぜかイリスはその事を直感した、このグリフォンさん転生者だ!と
理由は知らん、作者がご都合主義だからじゃね?
と言うのは冗談でちゃんとした理由があります、かなりのネタバレになるので今は何も言えませんが。
「道にお宝が偶然落ちていたーーー!!」
思わぬ幸運にテンション爆上がりのイリス、早起きは三文の徳だね!
「エリカさんはもしや「地球」からの転生者ですか?」
一応確認して見る。
《ええ?!地球を知ってるんですか?!》予想以上に驚くエリカ。
「うんうん知ってる知ってる。
実はもう1人地球からの転生者を知っているんだ!
エリカさんは会いたい?」
《会いたいです!》やったね!勧誘成功!グリフォンさんゲット!
こうして棚ぼたで飛行戦力をゲットしてしまったイリスだった。
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