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第二部 家庭編

母達の‥‥‥

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「やっぱりね、そうじゃ無いかと思ったわ。フフフ、しかし傑作ね。アナタ達この存在に気付いてなかったとはね‥‥‥」
 父様の事を伝えたらシャル母様に言われた。

「だって気がついた時からずっと有ったし‥‥‥」
「私もあるのが普通なのかと思ってました。考えたら町の人はありませんものね。気がつくべきでした」
 ビアンカもフローラも俺と同様に有るのが当たり前で気付いていなかったようだ。

「でもなんで兄さんだけ会えたの?」
「ずるいですわ、お兄様!!」
 ビアンカもフローラも父様には会えなかったみたいだ。そんな事俺に言われてもな‥‥‥。
 「というか、お前たち、父様嫌ってなかったか?」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」

「偉大な父親の功績を認めたくない反抗期みたいなものかしらね?」
「私たち、ずっと『お父様はすごいのよ!』って言ってたじゃない。詳しく説明はしてなかったかもしれないけど」

「まぁ、そのうち帰ってきて会えるわよ。ビアンカは槍聖、フローラは拳聖の加護をもらったんだから良いじゃない。私は槍王だったけどそれでもすごい加護だったのに‥‥‥」
「母様! 父様は浮気して出て行った訳では無かったのね?」

「そんなはず無いじゃない。あの人子煩悩なんだから‥‥‥、だから今も、ほら、見てるんじゃない?」

 水球は覚えている限りずっと俺たちのそばにいた。トイレや風呂の時は外にいたけど。


「さぁ、みんな良い加護を貰ったからお祝いよ! 腕によりを掛けて作ったわ! あとは食べながら話しましょう」
「「「やったぁ!!」」」
 ナタリーさんのご飯は絶品だ。

「兄さん、父様は生きているんだね。僕も会いたかったなぁ‥‥‥」
「レオン、お前は父様に会ったことないからなぁ。もう少しで戻れるって言ってたぞ」

「そうかぁ、楽しみだなぁ‥‥‥」

 ジャンヌさんから質問が飛んでくる。
「それでハイド、ネロはどんな様子だった?」

「小さい頃に会った父様と変わりなかったですよ。異空間だから向こうは数日だって言ってましたし」

 カチャーーン!!

? 母様達がスプーンを取り落とした。

「なんてこと‥‥‥」
「ネロは年取って無いの?」
「私、最近小皺が出てきた気がして‥‥‥」
「アタイも産後にスタイルが‥‥‥」

「ウチらは平気だニャ」
「あちし達は獣人だからな」

「? なんで獣人は平気なんですか?」
「ウチら獣人は若く活動出来る時間が長いニャ」

「我らも大して変わりないかの?」
「妾も誤差の範囲じゃな。ヒューマンは大変じゃの」

「みんな大丈夫だよ、ボクの実を定期的に食べてるから全然老けて無いよ」

 その一言で母様達の目が光る!
「ユラちゃん、もっと出して! もっと無いの?」

「いやいや、食べ過ぎもダメだよ。普通に食べてれば老化が遅くなるから‥‥‥」

「「ユラちゃん、切らさないでね!!」」
「!!!! ハイ‥‥‥」
 母たちの圧が強い‥‥‥。
 ユラさんが圧倒されてる‥‥‥。


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