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第二部 家庭編
水毒病の治療
しおりを挟む「長老様、水毒病ってご存知ですか?」
「水毒病? 木がかかる病じゃ。それがどうした?」
「どうやって治すんですか?」
「木に水の魔法をかけて、木の水分を全て入れ替えるのじゃ。が、まさか‥‥‥?」
「すみません、さっき世界樹を『鑑定』をしてみたらそうみたいで‥‥‥」
「⁉︎ なんと? 本当か!! そんな‥‥‥」
長老様がガックリと膝を落とし、両手を地につく。周りのエルフさん達も呆然としている。
「世界樹の水分を全て入れ替えるなど‥‥‥到底不可能じゃ‥‥‥」
「世界樹の水分を全て入れ替えれば良いんですよね?」
「不可能じゃと言っておる!! 全て入れ替えるなど全員の魔力がもってしても足りぬ!!」
「俺なら出来ます‥‥‥やり方を教えて下さい」
「なんだと‥‥‥? お主は一体‥‥‥」
方法は思ったより簡単だ。木の維管束に傷を二箇所付けて一方から水魔法を送り込み、もう一方から汚れた水を出すという治療法らしい。
詳しくないけど、人間で言うと人工透析みたいだな。
「ダメで元々ならお主に頼ってみるか‥‥‥。任せて良いのじゃな?」
「お任せください!」
準備は出来た。久しぶりに魔力全開でやるか。
「少し離れててください」
ブォン!!!!!!!!
「よし、両手を当てて、『水生成』!!」
ギュオォォォーーーーーーーー!!!!
「こんな感じでよろしいでしょうか?」
「‥‥‥あ、ああ」
「じゃ、このまま続けますね。お腹空いたときは食べさせてもらっても良いですか?両手が離せないので」
あれ? 無視された?
空腹でやれってか?
え? 誰もいない?
さっきまで居たじゃん!
もう一方の傷口からは、汚れた水が出てくる、出てくる。
あれ、コレって出てきた汚水で溢れちゃうんじゃないか?
大丈夫かな?
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そうだよな、汚水のまま地面が吸ったら、また世界樹が根から吸ってしまうよな。
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