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冒険者 編
新しい仲間
しおりを挟むな、なんだってー!!!!
なんというイベントが発生してしまったのか?
みんなでお風呂に入るだと?
いいのか? 結婚前だぞ?
「ネロは奥手過ぎるわよ、一緒に住んでいるんだから、もう少し興味持ってくれてもいいんじゃない?」
「シャルの言う通り。私達、魅力ないのかなって思っちゃうよ」
「いや、君達、お偉いさん達の娘さんじゃないか。大丈夫なの?」
「お二人がいいのなら私も‥‥‥」
「ウチも参加するニャ」
「あちしも~」
勢揃いだな。あ、そう言えばリヴァイアサンの事伝えた方がいいよな?
「あ、みんな。リヴァイアサンが仲間になったから。よろしくな」
「「「「「‥‥‥‥‥‥」」」」」
あれ?空気が変わった?
冷え込んできた?急激に寒冷化した?
「リヴァイアサンってあの水竜の事?」
「仲間にしちゃったの?」
「リヴァイアサンって伝説の?」
「水竜の王様?」
「水を司る竜の?」
みんな、不安な表情だ。
今回の件を最初から説明した。が、水神様の話を抜きにしては、やはり通じなかった。
「そこで何故、リヴァイアサンが眷属になるとか言い出したのでしょう?」
「そうだニャ、別に理由がないニャ」
「旦那~、なんか隠して無いか?」
うーん、この三人も妻になるのだし、いつまでも隠しておくのも良くないな。よし!
「今まで騒ぎになるとマズイから秘密にしておいたのだが、俺は水神様の祝福を頂いているんだ」
「「「‥‥‥‥‥‥」」」
無言で三人が跪いていく、おい!ヤメロ。
「ネロ様とお呼びしたらよろしいですか?」
「ネロ様、今までの無礼を許して欲しいニャ」
「旦那‥‥‥様、すま‥‥‥、も、申し訳」
「三人とも、やめてくれ。今まで通りにしてくれよ。俺は別に何も変わってないだろう」
「「「でも‥‥‥」」」
「ネロはネロよ、何も変わってないわ。だから態度を変えたりしたらダメよ」
「そうだよ、それよりもネロ、そのリヴァイアサンを私達にも今度紹介してくれる?」
「今でも多分大丈夫だけど、どうする?」
今みんな揃ってるからちょうどいい、都合が悪いならまたの機会でもいいしな。
「別に今でも良いけど、ここそんなスペースないわよ」
「大丈夫だよ、シャル。人形態で召喚するから」
「人?」
「じゃあ呼ぶよ、『召喚!リヴァイアサン!』」
光が集まり、人の形になり、実体化する。
「お呼びですか?主殿」
「「「「「!!!!!」」」」」
「ご苦労様、婚約者を紹介しようと思ってな」
「これはこれは、皆さま可愛らしい方々ですね。初めまして、眷属のリヴァイアサンでございます。お見知り置き下さいませ」
シャルに脇腹をつねられてる。
痛い痛い、地味に痛いよ。
「ちょっと、ネロ!あの美人は誰よ!」
マリアには肘をつねられてる。
だから地味に痛いって!
「さっきの竜と、全然違うじゃん!」
「奥方様達、主殿をお赦し下さいませ。我は奥方様の序列には、一切関係ございませぬ故」
「奥方様って‥‥‥」
「まだ結婚はしてないのに‥‥‥」
シャルとマリアが真っ赤になり、陥落したようだ。リヴァイアサンが認められたのかな?
その後、奥様方五人で話し合いが設けられて、まとまったようだ。
「我はリヴァイアサン、水竜の王にして主殿の眷属にございます。皆様、どうぞ宜しくお願い致します」
「ワタシはシャルロット・ヤーパニー、この国の第八王女です。一応ネロの妻の代表みたいになっております。リヴァイアサン様、アナタをネロの妻として歓迎します」
なんか国と国の代表挨拶みたいになってないか?国交樹立みたいな。
「主殿!可能であれば、我に名前を頂けないでしょうか?」
「ん?リヴァイアサンじゃないのか?」
「それは種族名と言いますか、鳥を鳥、魚を魚と呼ぶのと同じでして。是非、個人名を頂きたいのです」
「なるほど、じゃあそうだな。『リヴィア』
ってのはどうだ?」
「ありがとうございます!力が溢れてくるようでございます!」
「あれ? なんだ、これ? 力が‥‥‥」
逆に俺は力が抜けていく感じが‥‥‥。あ、ダメだ‥‥‥
バタン!!
超久しぶりに、俺は魔力切れを起こし、気絶した。
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