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冒険者 編
後始末
しおりを挟むとりあえずリヴァイアサンを宥めて、ミストドアでデフロック邸に帰ってきた。
シャルとマリアが占拠して、デフロック邸の家探しをしていた。不正の証拠が山程出てきている、現在進行形で。
「よくもこんなに不正がバレなかったね?」
「余程巧妙に隠してたんでしょ、王家も薄々は感づいて調べてはいたのだけど」
人身売買、非合法の奴隷斡旋、脱税。ミニ竜も売り飛ばそうとしていて、もう少し遅かったら外国に売られていたようだ。
王国騎士団も連れて来て、侯爵達を連行。不正の証拠から悪徳業者も芋づる式に捕らえるよう動いているとの事。事前に分かっていたけど、捕まえるきっかけが無かったのかな?
「シャル、今後この領地は誰が治めるんだ?」
「しばらくは王家の直轄領になりそうね。何? 欲しいの?」
「いらないよ、陛下もシャルもすぐ爵位とか領地とか言うよね?」
「まぁ、それで済むなら王家の懐は痛まないしね」
やはり、あの王様の娘だなぁ。しっかりしてらっしゃるわ。
「俺は、シャルやマリア、ナタリー、ローズ、サラと楽しく暮らせればそれで良いんだ。貴族の付き合いとか、領地経営とか向いてないよ」
「そ、そうね」
シャルさん、顔が真っ赤です。声もうわずってる。
騎士団も来て、悪人も捕まって、もうここに居なくても大丈夫だよな?
「シャル、帰って良いよな?」
「ええ、もうやる事も無さそうだし。帰りましょうか」
「私、もう疲れたよ~、帰ってご飯食べたい」
「シャルもマリアもありがとう。今日は特別なお風呂を用意するよ」
「「わーい」」
特別な風呂とはなんて事はない、ハイポーションを入浴剤として入れた風呂の事だ。疲れがすごく取れる。
猫二人は出てこなくなっちゃうやつなのであまりやらない事にしているが、依頼達成のお祝いだ。
「ワタシ、ネロにお願いがあるのだけど‥‥‥」
「なんだい? シャル」
「ネロもみんなと入らない?」
!!!!!
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