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王都学院 編
ダンジョン②
しおりを挟む「お前が化け物だという事はわかった」
「まだ何か隠している事があるニャ?」
「えー、全部説明したと思うけど」
いちいち驚かれるので説明したが理解してもらえた自信が無い。
「次の階もおそらくアンデッドだ、数も増えるだろう。気をつけろ」
降り階段を降りる。予想通りアンデッドの群れだ。
「数が多いから俺がやる。『ポーションミスト』」
俺達の周りがポーションの霧に包まれる。
「きもちいいニャ~」
「なんかたたかうきもちがきえていくぜ」
二人とも口調が変わっている。
ポーションで癒されているのか?やられているのか?ちゃんとしろよ!
近づいたゾンビやスケルトンが次々と浄化されていく、ポーションミストはこんな使い方もあるんだなぁ。
周りのアンデッド達が戸惑っている。ミストの外にオプションを出してそこからポーションバレットで倒していく、そう、レベルが上がったのでオプションが増えたのだ。サクサク倒していく、水の手で魔石を拾う。便利だな、水の手。
「あんなにいたアンデッドが全滅しちまったよ」
「さすがはネロニャー」
褒められているのだろうか、サラの態度は軟化している気はする。
「旦那、さっきの霧のやつまた出来るかい?」
「旦那?俺の事か?」
「旦那以外、誰がいるんだい?まだやっておくれよ」
「ウチもやって欲しいニャー」
「やりすぎるとポーション酔いするぞ」
二人はがっくりと肩を落としていた。
検証してなかったが、レベルが上がった事で「聖水」を作れるようになった。
この聖水は振りかけると敵が出なくなる、敵に投げるとダメージを与えるなどの効果がある。
負傷したパーティーが、帰りにモンスターに遭遇しないよう使うのが一般的だ。
俺の場合は聖水の瓶を持って瓶の口からまっすぐ出す、維持する、圧力を調整する、とあら不思議。
「聖水ソード」
見た目はアレだ、宇宙戦争の親子喧嘩のアレに似ている。ブォンブォンという音はしないけど。これなら俺の腕力でもアンデッドを倒せた。おぉ、感動だ。
前世では結構剣とか刀が好きだった。天下五剣も観に行ったし、○トの剣とか木で自作したり。
うん、コレは良い、剣の才能も欲しかった。
いや、冗談ですよ、水神様。
ちなみに聖水ソードはローズも使えた。俺の見える範囲であれば使えるようだ。ゾンビに剣を使うと汚れるし手入れも大変だから勧めて使ってもらった。
「簡単に倒せるニャ、苦労して剣の腕を上げてきたのに、なんか腑に落ちないニャ」
「そんな事言わないで使ってくれニャ」
「ニャー!」
肩をポカポカされた。痛い、痛い。
「二人でイチャついてないであちしも混ぜてくれよ」
サラも寄ってきた、デレ期か?
「いやいや、遊んでないで早く行こう」
ここはダンジョンだ、決してイチャつく場所では無い。
「そうだニャ」
「あちしは何を‥‥‥」
そこからはずっとアンデッド狩り、アンデッドしかいないのか?飽きてきたよ、いい加減。
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