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王都学院 編
ダンジョン実習①
しおりを挟む実習用ダンジョン1階だ。この階にはモンスターはいない。チュートリアルのようにダンジョンを進むための歩き方や警戒のしかた、雰囲気に慣れる為や攻撃、連携、陣形の確認などが出来る。
俺達もパーティーとして行動するのは、初めてなので連携、陣形の確認をしよう。確認用の的が出てくる。的なので攻撃はしてこない。
シャルとマリアが的を潰していく。クリフが魔法を放ち的を潰していく。俺は撃ち漏らしを、ウォーターバレットで狙撃する。メンバーの様子を見て指示を出す。おお、なかなか良いじゃないか。
「連携も問題無さそうね?」
「バッチリじゃない?」
「シャルさんとマリアさんで前衛やってくれたら魔法にすごく集中出来るから助かるよ。ネロの指示も良かったと思う」
「そうか?シャルとかがやった方がいいかもしれないぞ?」
「ワタシは戦闘中はあまり周りが見えなくなるから、やっぱりネロの方が適任よ」
「私もそう思う、私も戦闘に集中したいし」
「僕も詠唱に時間かかるし、色々動けるネロが適任だと思う」
「わかった、じゃ俺がやるよ」
ちなみにクリフは、シャルもマリアもさん付けだ。丁寧な話し方が抜けないし、上級貴族に対して学院の規則が有っても、呼び捨てにするのが落ち着かないらしい。まぁそっちが普通かもしれないけどな。
やはりこんな俺だって、たまにはシャルとの会話がこんな砕けてていいのかと思う時もあり、シャルに聞いてみたところ
「ワタシは王族生まれで親しく話してくれる友達がすごく少ない。お願いだからネロ、アナタだけはそのままでいて欲しいの」
と綺麗な瞳で言われたら、断れるハズがない。
連携の確認も出来たのでいよいよ本番だ。2階からはモンスターも出てくる。
「よし、ここからが本番だ。警戒はしても気持ちを楽にして楽しんで行こう」
「ふふっ、何ソレ」
「変わった掛け声だね」
「さすがネロだね」
あれ?そんな変だったか?
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