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ドラゴンの咆哮

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「な‥‥‥、何が起きたのだ!?」
「いえ、全くわからな‥‥‥」

「わからないなら調べてこい!! 兵士長、早く行け!」
「ははっ!!」

 我はリュウゼン、この国の正統後継者である。
先程の突然の大きな音に多少驚いたが、すぐに指示を飛ばした。

 方向からすると庭の方、ちょうど昨日ドラゴンの遺体を運び終えて身体と首を繋げて立たせるよう指示を出した。そろそろ出来ても良い時間であろうが‥‥‥。


 あの兵士長、遅いな。何が起きたか見てくるだけだろうに‥‥‥。

「「ぎゃあーーーーーー!!!」」

 何を騒いでいるのか? 結局我が直接見に行かねばならんではないか!


 庭のところで兵士長と兵士達が突っ立ってるではないか! 全く何をしておるのか?

「おい、兵士ちょ‥‥‥」
 声を掛ける途中で違和感に気づいた。全く動かないし、黒い。

 動かなかった兵士長達はそのままボロボロと崩れた。

「は?」

 兵士長達の姿は跡形もなくなり、黒い炭の粉だけが残った。

「グワォオオーーーーーーン!!」

 振り向くと‥‥‥あり得ない!!
何故? ドラゴンが生きているのだ!?

「ぐっ!! 【キャンセルド】!!!」
「グワッ!?‥‥‥」

 ドラゴン得意のブレスを放とうとしたのだろうが不発に終わったようだ。何が起きたかわかってないようだ。所詮はトカゲというわけだ!

「我が再度討伐してくれようぞ」
 スラリと腰の剣を抜く。この剣ならドラゴンにも通じよう。

「ハァアアア!!!」
 大上段に構えた剣を振り下ろす。
 
 ドラゴンの前足に一撃を与えた。鱗は切り裂いたが皮には到達していない。なぁに、一度でダメなら二度三度繰り返せば‥‥‥

ガキッ!!!

 俺の持っていた剣が弾き飛ばされた。
 くっ!! もう一本ある!
 
 よし!! 再度‥‥‥

 ん? 何故急に夜になったのだ!?
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