29 / 55
第2章
戦うオッサンたち
しおりを挟む
空のレジャーで俄然盛り上がる南海新都市であったが、ジークを始めとしたレジャー用のライトプレーンが200機以上も登録され、南の空を飛び回る様になっていた。
この動きは実は南海新都市が出来始めた当初から、保守系シンクタンクが中心となって、必要となっていく戦闘機などのパイロットの育成などに活用していくため計画されていたものだった。
日米の軍関連のOBによるシンクタンクは、さらに双方の国の軍需産業の関係者なども加え、2030年ごろには実質的に「軍」としての編成を済ませていた。
軍関係者が表に立つと「やっぱり日米の軍関係者が反乱を起こしているんじゃないか!」と言われてしまうことを避けるため、軍のトップは軍の勤務経験のない人物をあて、彼ら軍務経験者は裏から支える形(つまり参謀)として参加することになった。
階級は、元自衛官の希望もあり、大東亜戦争終戦時の日本海軍の階級を使うことになった。
日米の元々軍務経験者は基本的に最終階級をそのまま横滑りで継承、川北重工会長の川北耕三が大将となったが彼は実際の戦闘指揮はしない。
少将~中将には、シンクタンクが以前から優秀さを認めスカウトし、育ててきた者が就いた。
まず中将は、根本敬(ねもとたかし)45歳。
元、ラガーマンで非常に大柄な男なのだが、過去の戦史への造詣が深いことと穏和な人柄、高い指揮能力などが評価されている。
趣味は釣りで暇さえあればメガフロートの端から釣り糸を垂らしているが、釣れているかどうかは不明。
基本、物静かなタイプだが喋るとすぐおちゃらけるので「おチャラ系巨人」などと悪口を言われることも。
次に少将として木村昌彦(きむらまさひこ)50歳。
小柄であったがガッチリとした体躯の持ち主、特徴的な口髭を生やしている。戦闘指揮のシミュレーションでは豪放磊落で勇猛果敢な指揮をとるが冷静沈着な性格の持ち主としても知られている。
彼の経歴はかなり変わっていて、なんと以前は小学校の校長だった。
このメンバー内では比較的生真面目な性格をしているので本人の希望に反してツッコミを担当させられている。
同じく少将として宮崎繁(みやざきしげる)49歳。
彼は元護衛艦の艦長経験者だが、その経験を買われて新規に建造される空母の艦長を任じられる。
性格は明るく、部下をまとめていく能力が突出していた。
まだ若くして護衛艦の艦長となったが退官後、南海新都市に渡っていた。
組織の規模がまだ極めて小さいということもあり、とりあえずこの三名を中心にして軍としての組織が構築されていくことになった。
「軍」とは言っても、日本国所属の正式な軍隊ではないので、呼称をどうするかが話し合われた。
根本「日本十字軍」
木村「ギャグで言っているやろ?」
宮崎「日本クルセイダーズ」
木村「いい加減にしろ!(怒)」
根本「でも心情的には“日本軍”を名乗りたいよな?なんか良い方法ないか?」
木村「日本賊軍」
根本「オマエもボケとるやないかい」
宮崎「うむ、でも実際は“賊軍”か、“反乱軍”扱いされるんでしょ?」
根本「それはそうだが。。。」
宮崎「では、反龍連合軍」
木村「いや、どこにも“日本軍”入ってないやろ?そもそもどことも連合してないやん」
宮崎「実際は米軍も裏から協力してるけど?」
木村「最初から『私たち、実は日本の自衛隊と米軍と裏で繋がってま~す♪』なんてJKを中将に据えて言わせてみたら?」
根本「おおっ!ナイスアイデア!世界中、皆 味方についてくれるな!!」
木村「龍国も我々の味方になったらマズいやろ?却下!!」
宮崎「実際、我々のアバターを女子高生チックにして対外的には『我々は全て20歳以下の女子高生で構成された海賊で~す♪』と宣伝してやればいいんじゃないの?」
根本「実際、それを信じる人が出てくるだろうから無理だろうけど、そういうアニメを作らせてみたらいいかもな?」
木村「おまえら、天才やなぁ~。早速案として耕三さんに伝えてみましょうか?」
根本「冗談はいいとして、我々の軍の正式名称を考えようや」
木村「さっき、海賊って言ったやろ?日本海賊軍でどうだ?ちゃんと日本軍って文字が入っているぞ」
宮崎「パイレーツ オブ ジャパン、略してPOJか??」
根本「なんか締まらないなぁ。“日海軍”でいいんじゃないか?」
・・・そんなこんなで、「日本海賊軍 (通称:日海軍)」という呼称に決定したのだった。
この物語の中では今後は日海軍と呼称していくことにする。
ふざけているように思われるかもしれないが、実際、この「海賊になる」という判断は「重い」のだ。
どれだけ愛国心があり、どれだけ国の為に戦ったとしても、所詮は「海賊」だからだ。
たとえ死んでも靖国に行くことは出来ない。
現時点で、後世の歴史家たちからとんでもない悪評を付けられる可能性がとてつもなく高い。
ハイリスク ローリターンならまだしも、ハイリスク ノーリターンの可能性まである。
深刻に考えれば考えるほど、将来への不安で押しつぶされそうになるほど、お隣の巨大で野蛮過ぎる遅れてきた帝国主義的な膨張主義はシリアスな問題だったのだが、少なくとも南海新都市で生きている「彼ら」は深刻になり過ぎることはなく、追い込まれるほど明るく対処していく風潮があった。
特に軍の上層部を構成していく彼らにはその傾向が強く、自衛隊や米軍のOB達とは違う、悪く言えばおちゃらけた、良く言えば自由闊達な雰囲気があったのだ。
さて、日海軍内には彼ら将軍たちの元、色々な部門が作られていくことになるが、その中でもちょっと特殊なのが「情報部」というセクションであった。
こちらは対外的な情報工作を主に行うセクションで、龍国の情報工作に対抗し、世論をコチラに有利に持ち込む為に活動する物として組織された。
この部門のトップには大佐が就くわけだが、元々はネットでのマーケティングの専門家であった明石元史(あかしもとし)45歳が就任した。
彼はなかなか特殊な経歴の持ち主で、若い頃はPソニック社の製造部門でドイツ、スロバキア、マレーシア、中国の青島、インドネシアなどの工場に派遣されていた設備メンテナンスのプロだった。
日本でのバブル崩壊と超円高政策による国内製造メーカーの海外移転が相次いでいたが、彼はその尖兵として日本の製造業を海外に移す手助けをしていたわけだ。
ある日、自分がしていることはとんでもないことなのでは?という事に気付き悩み、帰国後37歳で独立、ネットマーケティングを専門に扱う会社を立ち上げたのだった。
彼が得意としていたのは主に二つあり、一つはSEM(Seach Engine Marketing)と呼ばれる検索エンジンの検索結果に広告を載せる手法での集客法。
もうひとつはリアルの客をネットに引き込み自らの顧客としていくネット集客法だった。
詳しくはまた別の処で書くが、彼はこの様な手法を編み出すことで保守系政治家の選挙参謀をしていた。
彼をスカウトしたのは、北海道で保守系の政治家をしている大物代議士で、川北耕三とも非常に仲の良い間柄ということもあり、その代議士の勧めもあり、南海新都市を新たな活動の場にしていたのだ。
その「大物代議士」というのが後の内閣総理大臣、中村昭一なわけだが。
(ちなみに明石とつるんでいた頃は、選挙に落選し、浪人生活を送っていた)
明石は、まず国内の保守系の論客や保守系のネット番組を調べ上げ、特に有望と思われるいくつかの人や団体に積極的な資金援助を行った。
また、「自宅警備員」を囲い込み、SNSでの印象操作を徹底的に行うネット部隊を編成。
南海企業連合の参加企業のひとつが運営している独自SNS「ウィーシャックル」を使った相互連絡環境を整えた。
ここで集まってきた自宅警備員、悪く言えばニートの大半は、バブル崩壊後の就職氷河期に就職に失敗、2030年頃は50歳前後になっている層で、両親が年齢的にもそろそろヤバい時期に差し掛かっていて、金銭的に困窮していることが多く、モチベーションが極めて高かった。
彼らの中にはすでに「ネトウヨ」として敵の工作員たちとガチで戦っていた者も少なくなかったのだが、そのような中で自分たちがやっている活動がそのまま仕事になるということで、非常に多くの者が喜んで参加してきたのだった。
明石大佐は彼らを組織し、彼らの中から優秀な人材を幾人かピックアップし、ネット工作部隊を効率的かつ組織的に戦えるものに短期間で変えていった。
この動きは実は南海新都市が出来始めた当初から、保守系シンクタンクが中心となって、必要となっていく戦闘機などのパイロットの育成などに活用していくため計画されていたものだった。
日米の軍関連のOBによるシンクタンクは、さらに双方の国の軍需産業の関係者なども加え、2030年ごろには実質的に「軍」としての編成を済ませていた。
軍関係者が表に立つと「やっぱり日米の軍関係者が反乱を起こしているんじゃないか!」と言われてしまうことを避けるため、軍のトップは軍の勤務経験のない人物をあて、彼ら軍務経験者は裏から支える形(つまり参謀)として参加することになった。
階級は、元自衛官の希望もあり、大東亜戦争終戦時の日本海軍の階級を使うことになった。
日米の元々軍務経験者は基本的に最終階級をそのまま横滑りで継承、川北重工会長の川北耕三が大将となったが彼は実際の戦闘指揮はしない。
少将~中将には、シンクタンクが以前から優秀さを認めスカウトし、育ててきた者が就いた。
まず中将は、根本敬(ねもとたかし)45歳。
元、ラガーマンで非常に大柄な男なのだが、過去の戦史への造詣が深いことと穏和な人柄、高い指揮能力などが評価されている。
趣味は釣りで暇さえあればメガフロートの端から釣り糸を垂らしているが、釣れているかどうかは不明。
基本、物静かなタイプだが喋るとすぐおちゃらけるので「おチャラ系巨人」などと悪口を言われることも。
次に少将として木村昌彦(きむらまさひこ)50歳。
小柄であったがガッチリとした体躯の持ち主、特徴的な口髭を生やしている。戦闘指揮のシミュレーションでは豪放磊落で勇猛果敢な指揮をとるが冷静沈着な性格の持ち主としても知られている。
彼の経歴はかなり変わっていて、なんと以前は小学校の校長だった。
このメンバー内では比較的生真面目な性格をしているので本人の希望に反してツッコミを担当させられている。
同じく少将として宮崎繁(みやざきしげる)49歳。
彼は元護衛艦の艦長経験者だが、その経験を買われて新規に建造される空母の艦長を任じられる。
性格は明るく、部下をまとめていく能力が突出していた。
まだ若くして護衛艦の艦長となったが退官後、南海新都市に渡っていた。
組織の規模がまだ極めて小さいということもあり、とりあえずこの三名を中心にして軍としての組織が構築されていくことになった。
「軍」とは言っても、日本国所属の正式な軍隊ではないので、呼称をどうするかが話し合われた。
根本「日本十字軍」
木村「ギャグで言っているやろ?」
宮崎「日本クルセイダーズ」
木村「いい加減にしろ!(怒)」
根本「でも心情的には“日本軍”を名乗りたいよな?なんか良い方法ないか?」
木村「日本賊軍」
根本「オマエもボケとるやないかい」
宮崎「うむ、でも実際は“賊軍”か、“反乱軍”扱いされるんでしょ?」
根本「それはそうだが。。。」
宮崎「では、反龍連合軍」
木村「いや、どこにも“日本軍”入ってないやろ?そもそもどことも連合してないやん」
宮崎「実際は米軍も裏から協力してるけど?」
木村「最初から『私たち、実は日本の自衛隊と米軍と裏で繋がってま~す♪』なんてJKを中将に据えて言わせてみたら?」
根本「おおっ!ナイスアイデア!世界中、皆 味方についてくれるな!!」
木村「龍国も我々の味方になったらマズいやろ?却下!!」
宮崎「実際、我々のアバターを女子高生チックにして対外的には『我々は全て20歳以下の女子高生で構成された海賊で~す♪』と宣伝してやればいいんじゃないの?」
根本「実際、それを信じる人が出てくるだろうから無理だろうけど、そういうアニメを作らせてみたらいいかもな?」
木村「おまえら、天才やなぁ~。早速案として耕三さんに伝えてみましょうか?」
根本「冗談はいいとして、我々の軍の正式名称を考えようや」
木村「さっき、海賊って言ったやろ?日本海賊軍でどうだ?ちゃんと日本軍って文字が入っているぞ」
宮崎「パイレーツ オブ ジャパン、略してPOJか??」
根本「なんか締まらないなぁ。“日海軍”でいいんじゃないか?」
・・・そんなこんなで、「日本海賊軍 (通称:日海軍)」という呼称に決定したのだった。
この物語の中では今後は日海軍と呼称していくことにする。
ふざけているように思われるかもしれないが、実際、この「海賊になる」という判断は「重い」のだ。
どれだけ愛国心があり、どれだけ国の為に戦ったとしても、所詮は「海賊」だからだ。
たとえ死んでも靖国に行くことは出来ない。
現時点で、後世の歴史家たちからとんでもない悪評を付けられる可能性がとてつもなく高い。
ハイリスク ローリターンならまだしも、ハイリスク ノーリターンの可能性まである。
深刻に考えれば考えるほど、将来への不安で押しつぶされそうになるほど、お隣の巨大で野蛮過ぎる遅れてきた帝国主義的な膨張主義はシリアスな問題だったのだが、少なくとも南海新都市で生きている「彼ら」は深刻になり過ぎることはなく、追い込まれるほど明るく対処していく風潮があった。
特に軍の上層部を構成していく彼らにはその傾向が強く、自衛隊や米軍のOB達とは違う、悪く言えばおちゃらけた、良く言えば自由闊達な雰囲気があったのだ。
さて、日海軍内には彼ら将軍たちの元、色々な部門が作られていくことになるが、その中でもちょっと特殊なのが「情報部」というセクションであった。
こちらは対外的な情報工作を主に行うセクションで、龍国の情報工作に対抗し、世論をコチラに有利に持ち込む為に活動する物として組織された。
この部門のトップには大佐が就くわけだが、元々はネットでのマーケティングの専門家であった明石元史(あかしもとし)45歳が就任した。
彼はなかなか特殊な経歴の持ち主で、若い頃はPソニック社の製造部門でドイツ、スロバキア、マレーシア、中国の青島、インドネシアなどの工場に派遣されていた設備メンテナンスのプロだった。
日本でのバブル崩壊と超円高政策による国内製造メーカーの海外移転が相次いでいたが、彼はその尖兵として日本の製造業を海外に移す手助けをしていたわけだ。
ある日、自分がしていることはとんでもないことなのでは?という事に気付き悩み、帰国後37歳で独立、ネットマーケティングを専門に扱う会社を立ち上げたのだった。
彼が得意としていたのは主に二つあり、一つはSEM(Seach Engine Marketing)と呼ばれる検索エンジンの検索結果に広告を載せる手法での集客法。
もうひとつはリアルの客をネットに引き込み自らの顧客としていくネット集客法だった。
詳しくはまた別の処で書くが、彼はこの様な手法を編み出すことで保守系政治家の選挙参謀をしていた。
彼をスカウトしたのは、北海道で保守系の政治家をしている大物代議士で、川北耕三とも非常に仲の良い間柄ということもあり、その代議士の勧めもあり、南海新都市を新たな活動の場にしていたのだ。
その「大物代議士」というのが後の内閣総理大臣、中村昭一なわけだが。
(ちなみに明石とつるんでいた頃は、選挙に落選し、浪人生活を送っていた)
明石は、まず国内の保守系の論客や保守系のネット番組を調べ上げ、特に有望と思われるいくつかの人や団体に積極的な資金援助を行った。
また、「自宅警備員」を囲い込み、SNSでの印象操作を徹底的に行うネット部隊を編成。
南海企業連合の参加企業のひとつが運営している独自SNS「ウィーシャックル」を使った相互連絡環境を整えた。
ここで集まってきた自宅警備員、悪く言えばニートの大半は、バブル崩壊後の就職氷河期に就職に失敗、2030年頃は50歳前後になっている層で、両親が年齢的にもそろそろヤバい時期に差し掛かっていて、金銭的に困窮していることが多く、モチベーションが極めて高かった。
彼らの中にはすでに「ネトウヨ」として敵の工作員たちとガチで戦っていた者も少なくなかったのだが、そのような中で自分たちがやっている活動がそのまま仕事になるということで、非常に多くの者が喜んで参加してきたのだった。
明石大佐は彼らを組織し、彼らの中から優秀な人材を幾人かピックアップし、ネット工作部隊を効率的かつ組織的に戦えるものに短期間で変えていった。
1
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
DEADNIGHT
CrazyLight Novels
SF
総合 900 PV 達成!ありがとうございます!
Season 2 Ground 執筆中 全章執筆終了次第順次公開予定
1396年、5歳の主人公は村で「自由のために戦う」という言葉を耳にする。当時は意味を理解できなかった、16年後、その言葉の重みを知ることになる。
21歳で帝国軍事組織CTIQAに入隊した主人公は、すぐさまDeadNight(DN)という反乱組織との戦いに巻き込まれた。戦場で自身がDN支配地域の出身だと知り、衝撃を受けた。激しい戦闘の中で意識を失った主人公は、目覚めると2063年の未来世界にいた。
そこで主人公は、CTIQAが敗北し、新たな組織CREWが立ち上がったことを知る。DNはさらに強大化しており、CREWの隊長は主人公に協力を求めた。主人公は躊躇しながらも同意し、10年間新しい戦闘技術を学ぶ。
2073年、第21回DVC戦争が勃発。主人公は過去の経験と新しい技術を駆使して戦い、敵陣に単身で乗り込み、敵軍大将軍の代理者を倒した。この勝利により、両軍に退避命令が出された。主人公がCREW本部の総括官に呼び出され、主人公は自分の役割や、この終わりなき戦いの行方について考えを巡らせながら、総括官室へ向かう。それがはじまりだった。
セルリアン
吉谷新次
SF
銀河連邦軍の上官と拗れたことをキッカケに銀河連邦から離れて、
賞金稼ぎをすることとなったセルリアン・リップルは、
希少な資源を手に入れることに成功する。
しかし、突如として現れたカッツィ団という
魔界から独立を試みる団体によって襲撃を受け、資源の強奪をされたうえ、
賞金稼ぎの相棒を暗殺されてしまう。
人界の銀河連邦と魔界が一触即発となっている時代。
各星団から独立を試みる団体が増える傾向にあり、
無所属の団体や個人が無法地帯で衝突する事件も多発し始めていた。
リップルは強靭な身体と念力を持ち合わせていたため、
生きたままカッツィ団のゴミと一緒に魔界の惑星に捨てられてしまう。
その惑星で出会ったランスという見習い魔術師の少女に助けられ、
次第に会話が弾み、意気投合する。
だが、またしても、
カッツィ団の襲撃とランスの誘拐を目の当たりにしてしまう。
リップルにとってカッツィ団に対する敵対心が強まり、
賞金稼ぎとしてではなく、一個人として、
カッツィ団の頭首ジャンに会いに行くことを決意する。
カッツィ団のいる惑星に侵入するためには、
ブーチという女性操縦士がいる輸送船が必要となり、
彼女を説得することから始まる。
また、その輸送船は、
魔術師から見つからないように隠す迷彩妖術が必要となるため、
妖精の住む惑星で同行ができる妖精を募集する。
加えて、魔界が人界科学の真似事をしている、ということで、
警備システムを弱体化できるハッキング技術の習得者を探すことになる。
リップルは強引な手段を使ってでも、
ランスの救出とカッツィ団の頭首に会うことを目的に行動を起こす。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
乾坤一擲
響 恭也
SF
織田信長には片腕と頼む弟がいた。喜六郎秀隆である。事故死したはずの弟が目覚めたとき、この世にありえぬ知識も同時によみがえっていたのである。
これは兄弟二人が手を取り合って戦国の世を綱渡りのように歩いてゆく物語である。
思い付きのため不定期連載です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる