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真実の愛と偽りの愛
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真っ直ぐ道を走り続けた。捕まりたくなかった。逃げて逃げて逃げた。躓いてしまった。この先に何があるというのか。希望はないと悟った。立ち上がるのをやめた。そこに残っていたのは、散乱している残骸だけ。
「ミーシャ姫、ロイス様がお待ちです」
私は、ミーシャ・ロレンス。純白のドレスに身を包んでいる。椅子に座りながら、鏡を見つめた。どうしても立ち上がることはできなかった。
「ミーシャ姫?」
込み上げてくる何か。それを必死に抑え込んで、鏡の自分を見る。笑顔、笑顔と心で何回か唱えた。鏡の私は笑っていた。侍女もそんな私を微笑ましそうに見ている。
「行きましょう」
侍女に手伝ってもらいながら、ゆっくり歩く。きっと彼が待っているのだろう。私は、逃げられない。私は、結婚式して、彼と夫婦になる。心を押し殺して、人形になる。私は、純白のドレスなんて着たくなかった。私が好きなのは、彼じゃない。
「綺麗だよ、ミーシャ。僕の目に間違いはなかった。君は僕の妻になるべき選ばれた人間だ!!」
「……」
ロイス様。彼は強者だ。狙った獲物は確実に手に入れる。どんな手を使っても、必ず。
私はこの男に捕まってしまった。逃げられなかった。この男は狂っていた。嫌と叫ぶ私を無視した。何度も私を愛した。助けはすでにいなかった。死んだ人間に救いは求められない。私の翼は折れた。
心は疲弊した。現実から目を背けたかった。手を伸ばしてもそれを掴むのは彼だった。求めているのは違うのに、私には彼しかいなくなっていた。彼が囁く。
「ミーシャ、僕と結婚してくれるよね?」
断りたかった。苦しかった。やめてほしかった。死んでしまいたかった。
「ミーシャ? 僕から逃れたらどうなるか、わかってるよね?」
怖かった。心臓が締め付けられた。ヒヤッとした。思い出した。壊れてしまいたかった。大切な人の命を奪われて、私も一緒にいきたかった。彼は許さなかった。私を鎖で繋いだ。私の大切な人たちを盾にした。私が逃げたら、母も父も死ぬ。そして、彼は関係ない人も巻き込んだ。未来ある小さな子供たちを彼は私の目の前で殺した。私は私のせいで他人が死んだことに耐えられなかった。だから、彼から逃げないことを心に誓った。彼の言葉は全て受け入れ、彼を愛そうと決めた。
「ミーシャ、僕には君だけだ。そして、君も僕だけがいればいい。そうだろう?」
「……」
「はあ、緊張しているんだね。大丈夫だよ。僕たち二人の他には一人しかいない。鬱陶しい周りなんていないから。本当は僕たち二人だけが良かったけど、誓いの言葉を問うものがいなくなってしまうから、仕方ないよ。ああ、でも君のその姿は見えないように目を潰しておいた。君の可憐な声も聞こえないようにしておきたかったけど、耳が聞こえないと式が滞る可能性があるから残念だったけど、やめたよ」
ガタガタと震える身体。この男はおかしい。なぜ、こんなにも私に執着するのか。逃げてしまいたい。ここから去ってしまいたい。私の決意はこんなに脆いものだったのか。一歩後ろに下がった。彼が一歩近づいてくる。私は一歩下がる。彼は一歩足を進める。その繰り返し。そして、後ろに下がろうとしたとき、彼に手首を引かれ、抱きしめられた。
「どうしたの? そんなに怯えて……。やっぱり、他の人が怖いんだね! ミーシャ、今回は我慢してね。今度は二人きりで結婚式をするから、許してくれるよね?」
違うのに、そんなこと思っていないのに、彼はよくわからないことをいった。私はその猛毒に侵されていく。そして――。
「ライア、私を助けて……」
彼の前でやってはいけないことをした。あまりの恐ろしさに、ライアの名前を呼んでしまった。彼以外の助けを呼んでしまった。目を見開いた彼。怖いくらいに私を睨んでいる。私を仄暗い闇色の目で見ている。
「ミーシャ? 君は、何度同じことを繰り返すの? もう、何度も何度も言ったよね!! 僕の名前しか呼ぶなって!!」
肩を強く掴まれた。爪が食い込んでいるのか、とても肩が痛い。
「ミーシャが見ているべきなのは僕だ。あの男じゃない。……、僕は君を大切にしている。僕より大切な者がいるのは気に食わなかったけど、あれは死んだ。だから、時が経てば、僕を見てくれると思った。死者は生者とは交わることのないものだから。それなのに、君はあいつのことばかり! 僕は、決めたよ。君を完全に僕のものにするために、僕は君の記憶を消す。今までの記憶がなくなれば、君は絶対僕を愛してくれるよね?」
彼が懐から取り出したのは、小さな瓶だった。彼は瓶の中の液体を口に含む。そして、私の口に流されるドロドロの液体。飲み込みたくなかった。必死に彼を押したが、男の力には敵わない。抵抗もできずに、そのまま飲み込んでしまう。症状はすぐに現れた。頭がボーッとしてきて、瞼が落ちてくる。フワフワしてきた。グニャリと歪む視界。私は――。
楽しそうな笑い声が響く。これは、記憶だ。ライアとの思い出。
手を繋いで街を歩いた。彼の話が楽しくて笑っい、彼と一緒にいれることが嬉しくて笑った。初めてのキスは、ストロベリーの味。月明かりがある夜でキスをした。彼に抱きついて、抱きしめ返されたときは、とても暖かかった。ずっと彼に抱擁されていたいとさえ思った。彼は優しさに満ち溢れていた。私は彼のその優しさに救われているところもあった。好きだった。愛していた。
「ミーシャ! 俺と結婚してください!!」
私の手を握り、私の目を見て必死に伝えてくる。彼のその言葉に涙が出そうになった。返事はすでに決まっていた。
「はい!」
彼は私に抱きついて喜んだ。そのときは、私も笑っていた。その幸せは脆く崩れて去ってしまう。これからの明るい未来を考えていたのに、彼という存在が欠けてしまった。信じられなかった。信じたくなかった。彼は……、死んだ。遺体は残っていなかった。彼は家ごと、炎に燃えたらしい。火事の原因は放火だった。犯人は見つかったが、逃亡の果てに自殺したらしい。
ライアが死んだことに心は追いつかなくて、泣くことはできなかった。ぼんやりと過ごす毎日。そんなときにロイス様が訪ねてきた。
「残念だったね。でも、君がいけないんだよ。僕じゃない人を選んだから。だから、君のせいであれは死んだんだよ。本当に残念だったね!」
彼の言葉を今も覚えている。私は彼がライアを殺したのだと思った。きっとそうだろう。それしか考えられない。
「君は酷いよ。僕がずっと待っていたのに、君はあれと結婚するという。腸が煮えくり返る思いだったよ。だから、決めたんだ。君を僕から離れられないようにしようって! こんなに君を想っている従兄の僕が選ばれないなんて、ありえないもの。あははははっ」
不気味な笑みだった。ぞっとした。私は震える足をなんとか動かし、その場から立ち去ろうとした。しかし、私はロイス様よって口を布で覆われる。そこから何があったか覚えていない。目覚めたときは、彼の部屋にいた。
パリーンッと割れる音がした。私が立っている場所がどんどん割れていく。
「待って! やめて! やだ! 奪わないで!!」
私の記憶にヒビが入っていく。止まることはない割れる音。バラバラになって地に落ちていく欠片。
「あ、あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
奪わないで。壊さないで。割れないで。落ちないで。壊されないで。いなくならないで。いかないで。消さないで。やめて、やめて、苦しいよ。助けて。
赤い絨毯が敷かれている白くて広い式場。そこには、純白のドレスを身に纏っている女と黒いタキシードを着ている男がいた。
「あなたは、ロイス・フィールズを愛しますか?」
「はい」
「あなたは、ミーシャ・ロレンスを愛しますか?」
「はい」
「では、誓いの口づけを……」
ロイス様の顔が近づいてくる。ぼんやりとした思考のまま、私は目をつぶり、彼を受け入れた。
積み上げられたものがガラガラと崩れ落ちていく音がする。砂の山が見えた。
「ここは、どこ?」
私は私を見失った。
目を覚ますと、光が見えた。側には私の大切な人。
「愛しています、ロイス様」
私は、今日も彼に囁く。
「ミーシャ姫、ロイス様がお待ちです」
私は、ミーシャ・ロレンス。純白のドレスに身を包んでいる。椅子に座りながら、鏡を見つめた。どうしても立ち上がることはできなかった。
「ミーシャ姫?」
込み上げてくる何か。それを必死に抑え込んで、鏡の自分を見る。笑顔、笑顔と心で何回か唱えた。鏡の私は笑っていた。侍女もそんな私を微笑ましそうに見ている。
「行きましょう」
侍女に手伝ってもらいながら、ゆっくり歩く。きっと彼が待っているのだろう。私は、逃げられない。私は、結婚式して、彼と夫婦になる。心を押し殺して、人形になる。私は、純白のドレスなんて着たくなかった。私が好きなのは、彼じゃない。
「綺麗だよ、ミーシャ。僕の目に間違いはなかった。君は僕の妻になるべき選ばれた人間だ!!」
「……」
ロイス様。彼は強者だ。狙った獲物は確実に手に入れる。どんな手を使っても、必ず。
私はこの男に捕まってしまった。逃げられなかった。この男は狂っていた。嫌と叫ぶ私を無視した。何度も私を愛した。助けはすでにいなかった。死んだ人間に救いは求められない。私の翼は折れた。
心は疲弊した。現実から目を背けたかった。手を伸ばしてもそれを掴むのは彼だった。求めているのは違うのに、私には彼しかいなくなっていた。彼が囁く。
「ミーシャ、僕と結婚してくれるよね?」
断りたかった。苦しかった。やめてほしかった。死んでしまいたかった。
「ミーシャ? 僕から逃れたらどうなるか、わかってるよね?」
怖かった。心臓が締め付けられた。ヒヤッとした。思い出した。壊れてしまいたかった。大切な人の命を奪われて、私も一緒にいきたかった。彼は許さなかった。私を鎖で繋いだ。私の大切な人たちを盾にした。私が逃げたら、母も父も死ぬ。そして、彼は関係ない人も巻き込んだ。未来ある小さな子供たちを彼は私の目の前で殺した。私は私のせいで他人が死んだことに耐えられなかった。だから、彼から逃げないことを心に誓った。彼の言葉は全て受け入れ、彼を愛そうと決めた。
「ミーシャ、僕には君だけだ。そして、君も僕だけがいればいい。そうだろう?」
「……」
「はあ、緊張しているんだね。大丈夫だよ。僕たち二人の他には一人しかいない。鬱陶しい周りなんていないから。本当は僕たち二人だけが良かったけど、誓いの言葉を問うものがいなくなってしまうから、仕方ないよ。ああ、でも君のその姿は見えないように目を潰しておいた。君の可憐な声も聞こえないようにしておきたかったけど、耳が聞こえないと式が滞る可能性があるから残念だったけど、やめたよ」
ガタガタと震える身体。この男はおかしい。なぜ、こんなにも私に執着するのか。逃げてしまいたい。ここから去ってしまいたい。私の決意はこんなに脆いものだったのか。一歩後ろに下がった。彼が一歩近づいてくる。私は一歩下がる。彼は一歩足を進める。その繰り返し。そして、後ろに下がろうとしたとき、彼に手首を引かれ、抱きしめられた。
「どうしたの? そんなに怯えて……。やっぱり、他の人が怖いんだね! ミーシャ、今回は我慢してね。今度は二人きりで結婚式をするから、許してくれるよね?」
違うのに、そんなこと思っていないのに、彼はよくわからないことをいった。私はその猛毒に侵されていく。そして――。
「ライア、私を助けて……」
彼の前でやってはいけないことをした。あまりの恐ろしさに、ライアの名前を呼んでしまった。彼以外の助けを呼んでしまった。目を見開いた彼。怖いくらいに私を睨んでいる。私を仄暗い闇色の目で見ている。
「ミーシャ? 君は、何度同じことを繰り返すの? もう、何度も何度も言ったよね!! 僕の名前しか呼ぶなって!!」
肩を強く掴まれた。爪が食い込んでいるのか、とても肩が痛い。
「ミーシャが見ているべきなのは僕だ。あの男じゃない。……、僕は君を大切にしている。僕より大切な者がいるのは気に食わなかったけど、あれは死んだ。だから、時が経てば、僕を見てくれると思った。死者は生者とは交わることのないものだから。それなのに、君はあいつのことばかり! 僕は、決めたよ。君を完全に僕のものにするために、僕は君の記憶を消す。今までの記憶がなくなれば、君は絶対僕を愛してくれるよね?」
彼が懐から取り出したのは、小さな瓶だった。彼は瓶の中の液体を口に含む。そして、私の口に流されるドロドロの液体。飲み込みたくなかった。必死に彼を押したが、男の力には敵わない。抵抗もできずに、そのまま飲み込んでしまう。症状はすぐに現れた。頭がボーッとしてきて、瞼が落ちてくる。フワフワしてきた。グニャリと歪む視界。私は――。
楽しそうな笑い声が響く。これは、記憶だ。ライアとの思い出。
手を繋いで街を歩いた。彼の話が楽しくて笑っい、彼と一緒にいれることが嬉しくて笑った。初めてのキスは、ストロベリーの味。月明かりがある夜でキスをした。彼に抱きついて、抱きしめ返されたときは、とても暖かかった。ずっと彼に抱擁されていたいとさえ思った。彼は優しさに満ち溢れていた。私は彼のその優しさに救われているところもあった。好きだった。愛していた。
「ミーシャ! 俺と結婚してください!!」
私の手を握り、私の目を見て必死に伝えてくる。彼のその言葉に涙が出そうになった。返事はすでに決まっていた。
「はい!」
彼は私に抱きついて喜んだ。そのときは、私も笑っていた。その幸せは脆く崩れて去ってしまう。これからの明るい未来を考えていたのに、彼という存在が欠けてしまった。信じられなかった。信じたくなかった。彼は……、死んだ。遺体は残っていなかった。彼は家ごと、炎に燃えたらしい。火事の原因は放火だった。犯人は見つかったが、逃亡の果てに自殺したらしい。
ライアが死んだことに心は追いつかなくて、泣くことはできなかった。ぼんやりと過ごす毎日。そんなときにロイス様が訪ねてきた。
「残念だったね。でも、君がいけないんだよ。僕じゃない人を選んだから。だから、君のせいであれは死んだんだよ。本当に残念だったね!」
彼の言葉を今も覚えている。私は彼がライアを殺したのだと思った。きっとそうだろう。それしか考えられない。
「君は酷いよ。僕がずっと待っていたのに、君はあれと結婚するという。腸が煮えくり返る思いだったよ。だから、決めたんだ。君を僕から離れられないようにしようって! こんなに君を想っている従兄の僕が選ばれないなんて、ありえないもの。あははははっ」
不気味な笑みだった。ぞっとした。私は震える足をなんとか動かし、その場から立ち去ろうとした。しかし、私はロイス様よって口を布で覆われる。そこから何があったか覚えていない。目覚めたときは、彼の部屋にいた。
パリーンッと割れる音がした。私が立っている場所がどんどん割れていく。
「待って! やめて! やだ! 奪わないで!!」
私の記憶にヒビが入っていく。止まることはない割れる音。バラバラになって地に落ちていく欠片。
「あ、あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
奪わないで。壊さないで。割れないで。落ちないで。壊されないで。いなくならないで。いかないで。消さないで。やめて、やめて、苦しいよ。助けて。
赤い絨毯が敷かれている白くて広い式場。そこには、純白のドレスを身に纏っている女と黒いタキシードを着ている男がいた。
「あなたは、ロイス・フィールズを愛しますか?」
「はい」
「あなたは、ミーシャ・ロレンスを愛しますか?」
「はい」
「では、誓いの口づけを……」
ロイス様の顔が近づいてくる。ぼんやりとした思考のまま、私は目をつぶり、彼を受け入れた。
積み上げられたものがガラガラと崩れ落ちていく音がする。砂の山が見えた。
「ここは、どこ?」
私は私を見失った。
目を覚ますと、光が見えた。側には私の大切な人。
「愛しています、ロイス様」
私は、今日も彼に囁く。
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