マフィアと幼女

第３章 準備

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フィルスから帰ってきて数日がたった。
アズーロの生活にもだいぶ慣れてきた。


｢さて、ではこれをやってみて下さい。｣

｢はい。｣

今日はアランさんに着いてもらって実力テストをやることになった。

なんでも、学院にはテストをしてそれなりの成績を収めないと入れないとか。

私はアズーロの名前もあるので王都の学院を受けることになった。

そしてアランさんは王都の学院の卒業生だそうで、勉強を見てくれるらしい。

手始めに実力テストをやってみてこれからの方針を決めるそうな。

渡されたプリントは2枚。
外語文学、算術。どちらも実際のテストで行われた問題らしい。

｢制限時間は60分です。それでは、どうぞ｣

アランさんに言われ、ペンを持つ。
黙々とやっていく。それほど難しいとは思わなかった。

ペラっ…ペラっ

そして2枚目が終わり、確認をしたらペンを置く。

｢………終わったのですか？まだ時間はありますが…｣

｢終わっちゃいました。｣

｢…なら採点しましょう。エレナさんは息抜きしてきていいですよ。｣

｢はい！｣

そう言われた私は下の食堂に向かう。喉がかわいたので何かが飲みたかった。

コップをもち、うーんと悩む。

(紅茶…でも、甘いものが…ミルクティー？)

悩んでいると、後ろからほかの構成員の人達に話しかけられた。

｢おっ！お嬢！なにしてんだ？？｣

話しかけてきたのはおじさん。
構成員さんはみんなおじさんかお兄さんと呼んでいる。それも、名前がみんな言い難い名前だから。

ルドゥルフとかブィヴデニールとか
発音がしにくいし噛みやすい。

だからといって呼びやすい人は名前で呼ぶと不平等だ！となんとか委員会で決まったそうで…みんなおじさんかお兄さんと呼ぶことになった。

そして、みんなはお嬢と呼んでくる。
まぁ、それはいいのかなと思ってるけど

｢なにか飲もうと思いまして…｣

｢そうかそうか！りんごジュースなんてどーだ？コックに言えば出してくれるぞ！｣

｢りんごジュース…｣

りんごって果実の名前。それをジュースってことはその味の飲み物？少し飲んでみたい気が…

｢おーい！お嬢がりんごジュース欲しいってよ！｣

おじさんの大きな一声で走ってコックさんが持ってきてくれる。

｢はい、どうぞ｣

｢どうもありがとうございます！｣

お礼の、と思ったらコックさんは足早々にキッチンに戻って行った。

もらったりんごジュースを机まで運び1口飲む。なんとも甘くて美味しかった。

喉の乾きが潤って甘さが体に広がる。

｢うまいか？｣

｢はい！ありがとうございます、おじさん！｣

おじさんもお礼を聞くとさっと走り扉の前で手を振ってどこかに行った。

みんな忙しいんだな…ありがとう、おじさん。


ーーーーー

｢いいか！全員集まってるな？｣

アズーロでは急遽メンバー全員が集められた。構成員だけでなく、コックや掃除係、雑用係もだ。

それはフィルスから戻って日もたってない日だ。

皆、何かあったんだと唾を飲み込む。
部屋ではアルフレッドの威圧だけが流れていた。


｢………エレナがな、｣


全員が息を飲む。
ーどうした！！
ーお嬢に何か！！？
ー何かあったのか！！
ー早く言ってくれボス！！


｢お礼にと言ってキスをするようになった。｣


はぁ！？
なんの話だ！？！？


｢いや、そうやって育てたのは俺なんだけどよ…｣


はいー！？


｢お前らよく聞けよ。｣


アルフレッドさんの威圧がさらに高くなる。何人かはあてられ泡を吹いたり意識を手放す寸前でこらえる。


｢もし、エレナが困っていたらもちろん助けるよなぁ？？｣
 


｢｢｢｢｢｢はいっ！｣｣｣｣｣｣


｢それでだ。お礼を言われたら、キスされる前に全力で逃げろ。｣


｢ーーもし、されたやつがいたらなぁ



俺の試し打ちの道具になってもらう。｣



そう言いながらボスはお気に入りのコルト60のアーミーを撫でた。


その瞬間まだ意識を保ったやつが全員立ち上がり敬礼する。


｢絶対だ。沈んだヤツらにも伝えとけ。解散｣


そうして俺らの緊急会議は終わった。


全員の肝が冷えただけだった。










○すいません！！お久しぶりです！！
   先程間違えて消しちゃって、しかもそのまま何も無い状態で更新しました。
すいませんでしたっ！！