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楽園創造編
裁きの鉄槌を下しました
しおりを挟むわたしなのに、わたしじゃない感覚だった。
背中から溢れ出した膨大な魔力の奔流が、わたしの全身を覆い尽くし、万能感で満たしてくれる。
今なら、なんだってやれる気がした。
「ザラト・リッチ、あなたの忠義に敬意を称すわ。無力だったわたしに変わり、礼を伝えたい。ありがとう」
「あなたは、まさか──」
「わたしはわたし、ビルマ・マルクレイドよ」
わたしは、目を丸くさせるザラトの朴をそっと撫でた。
「胸を張りなさい、ザラト。あなたの行いが、いかに勇大であったかを……このビルマ・マルクレイドを信じ最後まで見捨てなかったことを、誇りに思うことね」
わたしは、なぜかその力の扱い方を知っていた。
「創世魔法、輪廻再生」
自身のあり方を、わたしは既に知っている──
◾️
一体なにが起きたのか、灰狼勇華団の面々は理解ができない。
マドルフの放った光魔法光天の流星がビルマたちへ直撃、大爆発を引き起こしたところまでは確認した。
理解できないのは、その後のこと全てである。
あまりにも異様な光景だった。
翼だ──光の大爆発が失せたあと、そこには巨大な黒い翼があった。いや、辛じて翼の形をしていると視認できたできただけで、実際はかどうかすら判別できない。
それ程に、その翼の形をしたなにかは漆黒に、禍々しいオーラを放っていた。
そして、羽根が舞う──折りたたまれていた黒い翼が、ゆっくりと開かれた。
さらなる不理解が、灰狼勇華団を襲う。
その黒い翼は、ビルマの背中から生えたものだった。
また、その様相も先程とは異っている──ビルマは、不敵に笑っていた。
彼女の背後には、ザラト・リッチが倒れている。とうとう力尽きたのだろうか? ──否、そうではなかった。何故ならば、彼の体には傷一つなく、切断された筈の腕が元通りの状態なのだから。
どんなに偉大な魔法士であっても、これ程の短時間で回復魔法を施すことなど不可能。ましてや、千切れた腕を瞬時に再生させるなど奇跡に等しい。
だが、それでも彼らが臆することはなかった。
「ペテン師のビルマらしいな。命を賭けて助けてもらったザラトの屍に細工を施すとな」
団長ガイルは、呆れたため息を漏らす。
「全くね。創造魔法をこんな風に使うなんて、外道にも程があるでしょ。しかも羽なんか創造して、あたしたちを牽制しようと必死なのが心底気持ち悪いわ。死ね、ゴミが」
と、クレア。嫌悪感をあらわにする。
「だな。でもようやく、このギル様の出番が回ってきたと、そういうことだよな。これで、報酬は山分けってことで。ゴミのお掃除を担当したわけだしよぉっ!」
ギルが動いた── 灰狼勇華団の先槍としてその勇姿を轟かせてきた、彼らしい特攻攻撃。
そもそもが間違っていたのだ。あんな奴ら、俺一人で充分だった。それなのに、俺に出番を回さないからビルマのはったりに翻弄されるのだ。
なに、難しく考える必要なんてない。いつも通り、俺が先陣を切って、一撃で仕留めさえすれば、それで全てが解決する──
「だらしゃぁあああッ! 我が一撃にて眠れ! 戦技、神風超槍!」
加速に乗ったギルの突き出した槍が、ビルマたちへ目掛け放たれる。
ギルはその瞬間、勝利を確信した──
「冒険者ごっこのつもりなら、もうやめたら?」
──槍の先端が、ビルマに届くことなく消失した。
「なっ、」
「よくもまあ、こんなオモチャでわたしに挑もうなんて思ったわね」
オモチャなわけがない。この長槍は、世界最高峰の鍛冶師が、数年をかけた鍛え抜いた至極の名槍だ。
「ビルマ。まさかお前は、俺に幻術をかけているのか⁉︎」
「幻術? なにを言っているのかしら」
「ふざけるな。俺の槍が、ビルマ如きに破られるわけがねぇ! これは夢だ、幻だ!」
「そう。あなたはとにかく現実を認めたくないわけ。だったらそうね、お望み通り甘美なる夢を見せてあげるわ」
ビルマがクスッと笑った、刹那──彼女の手に突如として精製される、それは錆鉄と化した深緑の槍であった。
「さあ、彼を悠久の夢幻へと導いてあげなさい、希望ト絶望の獣」
「⁉︎」
まるで自我を持っているみたく投射された槍の先端が、ギルの胸を貫いた──槍はその後にも霧状と化し四散。またギルに外傷は見受けられないのだが……ギルは地面に伏したまま、
「あひっ、あひっ……ら、らめぇぇ……」
うわ言。悶絶。
半目の状態で、口からダラダラとよだれ垂らす。さながら、心が壊れた廃人ように。
「あひぃぃぃっ。あっ、あっ、あ~」
「ぎ、ギル! あんたどうしたのよ⁉︎」
「ふふふ、呼びかけても無駄よクレア。ギルは今、最上の至福を味わっているのだから。どうもギルの夢は、『酒池肉林』だったようね。遊び人のギルらしいわ」
「ビルマッ! あんた、ギルになにをしたの!」
「さあ、わたしはなにもしてないわよ?」
その通りだった。ビルマ自身は、ギルへ指一本触れていない。ビルマが手を翳した瞬間にも、ギルが突然倒れ様子がおかしくなっただけ。クレアの目には、そう映っただけだった。
「クレアさん。俺たちは、もしかしたら幻術にかけられているのかもしれません」
一人冷静なマドルフは言った。
「あの黒い翼は、幻術を作り出す魔道具なのでしょう。クレアさん、あなたに幻術を打ち破る光魔法を施します。一撃でいいので、ビルマに攻撃を与えてください。それで、この幻術は解けます」
「わ、分かったわ! 頼りにしてるわよ、マドルフ!」
言うが早いか、クレアは剣を突出させ先行。続けて、マドルフが魔法詠唱。見事な連携だ。
クレアの体が、光の矢となりビルマへ急接近する。
「ビルマぁあああああッ! 無能な無能らしく、大人しく死んでろバァぁあああか!」
勝利を信じて疑わないクレアの咆哮が、その場一体に木霊して──
「昔からなにも変わらないのは、あなたも一緒ね」
ガチャンッ!
「……は?」
クレアの全身に、亜空間から突如として現れた黄金の鎖が巻きついていた。大の字となったまま、身動き一つ取れない。
「な、なによ、これ……」
「クレア。確かあなた、アクセサリーが好きだったわよね。よく似合ってるわよ」
「ざっけんなぁああ! こんなものぉおお!」
半狂乱となったクレアは、力のみで鎖を引き千切ろうと暴れ回る。本来の彼女ならば、身の丈以上もある獣と対峙しても拳一発で屠れるくらいの腕力はあるのだが……その鎖は、ビクともしなかった。
それだけならまだしも──クレアは、自身の体にとある違和感を感じていた。
「なんで、力が、抜けてく……」
「でしょうね。彼女、貪欲なのよ。世界を滅ぼしかけるくらいにね」
「ビルマ。あなた、なにを言って……」
「でも、負けず嫌いのクレアなら大丈夫よね。全ての力を失っても、きっと一からやり直すことができるはずだわ」
「一から、やり直す……?」
「貪る王蟲。その鎖に繋がれた者は、その名の通り全てを貪られるの。体力、能力、素質、美貌……でも安心していいわよ。あなたの由緒ある家柄や、灰狼勇華団で残した功績までは奪われないから」
「う、うそよ……」
「マジよ」
ビルマの魔眼に、クレアの能力値が映し出される。
=====
・クレア・アレクセリア【聖騎士】
体力:↓678<減少中…>
攻撃力:↓264 <減少中…>
防御力:↓392 <減少中…>
魔力:↓51 <減少中…>
俊敏性:↓643 <減少中…>
知性:↓227 <減少中…>
・概要
由緒ある名家に生まれたお嬢様。力のない者、身分の低い者、そしてブスがとにかく嫌い。ブスへ並々ならぬ嫌悪感を抱いているが、ブスを虐めることが快楽であるという、持ちつ持たれつつの関係。もしかしたら、ブスに憧れているのかも? 素質のみで勝ち上がってきた、勘違い聖騎士!
=====
「あら、すごいわ。ここまで下がったら、頑張りがいがあるわね?」
「や、やめて、お願いビルマ……」
クレアは、すっかり別人のようになった皺だらけの顔をビルマへ向ける。
「……あたしが、悪かったわ。もしもお願いを聞いてくれたら、パパに頼んで許してもらえるよう頼んであげるからぁ」
「なにを許してもらえばいいのかしら。わたしはただ、島に侵入した外敵の対処をしているまでよ?」
ビルマは、首を傾けクスクスと笑った。
「あなたも、家にゴキブリがいたら排除するでしょ。わたしを灰狼勇華団から追放したのだって、同じことじゃないかしら」
「ゆ、許してビルマぁぁ。お願いよぉぉ。私たち、親友でしょ。また一から、やり直しょう……ね?」
「……ふふ、そうね。やり直しましょ」
=====
・クレア・アレクセリア【──】
体力:1
攻撃力:1
防御力:1
魔力:1
俊敏性:1
知性:1
・概要
えっと……だれ?(笑)
=====
「真っさらな状態からやり直して、また綺麗で聡明なあなたが見られるのを楽しみにしてるわ」
「いゃぁぁあああああッ!」
全てを奪い取り満足したのか、鎖が亜空間へとかえっていく。そこに残されたのは、老婆のような姿となったクレアだけだった。
「く、クレアぁぁああああッ──」
「うるさい。ゴリラは檻の中で静かにしていなさい」
ガイルの咆哮が止んだ。突如として現れた少女を象った棺のようなものに、その体躯を覆われていた。次に棺の中から聞こえるのは、ガイルの野太い悲鳴、絶叫。
「わたし、昔からあなたのことが大っ嫌いだったのよ。何度も体の関係を求めてきて、鬱陶しかったんだから。檻の中で反省なさい」
それらのことは、ほんの数分にも満たないうちに終わった。
「さて、マドルフ・ガルネート。あなたのお望み通り、わたしの手の内を見せてあげたわよ。感謝の一言もないのかしら?」
「えっと……はは、バレてたか」
ビルマのその言葉に、マドルフは表情をぐにゃりと歪めて嗤った。
「おかしいな。ちゃんと、仲間から信頼される有能な魔法士を演じたつもりだったんだが」
「ふふふ、さすがの演技だったわよ。幻術ではないと分かっておきながら、クレアを突っ込ませたあなたの演技力には拍手すら送りたい。それで、なにか見返りはあったのかしら?」
「いや、全然。そのオバさん、昔から口だけでほんと使えないんだよな。まあ、そいつら全員がそうなんだけど」
「だったら、なんで一緒に?」
「命令されて、仕方なくだ」
そう言って、マドルフはローブを脱ぎ捨て本性を露わにする──黒と金で彩られた鎧姿。またその胸元には、憤怒の獅子が象られた金プレートが怪しく輝いていた。
「俺は、最強格の五クランの一つ【金獅子旅団】の一員。もっと言うなら、魔法士ではなく魔剣士」
マドルフの握っていた錫杖が、霧のように揺らいでその形を変える。その手に握られていたのは、クリスタルブルーの剣身を輝かせる魔装神器── 宝晶剣であった。
「魔法士としての実力はそこまでないってのに、このバカどもは俺を天才だなんだと持ち上げてきて、世界を知らないにも程があるよな。S級冒険者クランになれたのだって、田舎のギルドで楽なクエストをバカみたいにこなしてただけみたいだったようだし」
「そう。でもだったら、どうしてその金獅子旅団の魔剣士さんが、田舎者のクランに?」
「パイプ役だ。大したこともないクランだったが、あの地方では名が売れているからな、いろいろと利便性があったんだよ……だが、それも今日で終わる」
と、マドルフは恍惚とした瞳でビルマを見つめ、手のひらを向けた。
「なああんた、金獅子旅団へ来ないか? その実力なら、きっとみんなも快く迎え入れてくれる」
「ふふ、さっきまでわたしを殺そうとしていたくせに、随分と都合がいいのね」
「実技試験と、そう思ってもらったらいい。そうして見事、あんたは実力を示してみせた。最高の環境と最上の仲間たちが、あんたを待って──」
「お断りさせてもらうわ」
「え?」
ビルマは、天を仰ぐように腕を広げた。
「わたしは、この地、ディスガイアの新たな王……第7代目魔王ビルマ・マルクレイドとなることに決めた。さあ、マドルフ・ガルネート、歴史の証人として新たな魔王誕生を祝いなさい。あなたに、その権利をあげるわ」
マドルフの目が、すっと、下がる。また笑って、剣を構えた。
「まさかここまで筋金入りのバカだったとは。いいだろう、ここで処理してやる」
「あなたにできるのかしら?」
ビルマは、手のひらを翳す。
「さあ、格の違いを思い知らせてあげなさい、鳳凰黒龍」
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