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第44話 親子
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プロポーズをされた翌日から、伊月さんは早速養子縁組に向けて動き出した。
事務所への挨拶、弁護士さんへの相談、各種書類の用意、俺の部屋の解約と伊月さんのマンションへの引っ越しの手配……
プロポーズに思わず「はい」とその場のテンションで答えてしまったものの、冷静になる暇も後悔する暇もなく、気付けば届け出をする当日。
伊月さんの本籍のある、都内の役所で「普通養子縁組届」を提出して……結婚もそうらしいんだけど、成人同士の養子縁組は役所の窓口もアッサリしていてすぐに完了してしまった。
あまりのスピードに、実感が湧かない。
養子縁組ってこんなに早くできるものだっけ? え? 男女のカップルでもプロポーズから入籍まで、何ヶ月かかからない?
しかも、養子縁組で夫婦って……お父さんで夫なんて、俺、どう接すれば……?
「アオくん」
役所を出て、駐車場に停めてあった車に乗り込んだ瞬間、伊月さんが笑顔を向けてくる。
「届け出た日から法的効力があるから、俺はもう、アオくんのお父さんだね。呼んでみる?」
俺の戸惑いなんてお見通しだよね。さすが伊月さん。
それにしても、いきなりお父さんか。プロポーズの日はまだ正式にお父さんではなかったけど、今は本物の、書類上のお父さんなんだよね? 「彼氏」から急に「お父さん」に変わるのはハードルが高いとは思うけど……
「……お父さん?」
「うん。お父さんだよ」
頭をポンポンと撫でてくれる。
俺の「お父さん」という存在の人が。
「……!」
たった書類一枚出しただけなのに。
今までだって、同じ愛情で、同じ笑顔で、何度も撫でてもらったのに。
正式に言えはお父さんというよりも養父なのに。
なのに。
妙に嬉しい。
「アオくん、お父さんとしたかったことある? これから全部しよう」
「あ……」
「恋人らしいことはいっぱいしてきたから、今日からはまず『親子』しようよ」
親子……
「親子だから、いくらでも甘えていいんだよ?」
甘えていい……
恋人の時だっていくらでも甘えさせてくれたのに。
「アオくん、俺もね」
お父さんという存在に妙に心がソワソワしていると、伊月さんは笑顔だけど少し真剣な顔で助手席の俺の顔を覗き込んだ。
「……?」
「俺も、小さい頃に親子らしい関係が築けなくて寂しかった。だから、立場は逆だけど、あの頃の小さな俺を満足させてあげるためにも、普通の仲良し親子らしいことがしたい」
「あ……」
そうか。伊月さんも……だったら……
「休みの日に……動物園とか、水族館とか、大きな公園に行くとか……」
「いいね。養子縁組をすることも公表するから、堂々と行こう」
「一緒に服や本を買いに行って、ファーストフードやファミレスでご飯を食べるとか」
「それもいいね。アオくんに似合う服を俺が選びたいし、ファミレスには行ったことがないから行ってみたい」
「朝、起こしてくれるとか、一緒にお風呂に入るとか、家で一緒にご飯を食べるとか……は、恋人同士でもしていたけど、もっと……」
「うん。一緒に住むからもっとできるね、しようね」
「あと……」
全部憧れていたことだけど、一番は……
「俺が主演じゃない舞台でも、観に来てくれる……とか」
俺が一番じゃなくても、応援して欲しい、頑張ったねって褒めて欲しい。
頭を撫でて欲しい。
「来月の舞台、もうチケットとっているよ。楽しみだな」
来てくれるんだ。
笑顔で、楽しみなんて言ってくれるんだ。
俺のお父さんが。
「あ、あと……な、名前……名前を、ちゃんと呼んで欲しい」
「蒼太くん」
伊月さんが、さっき提出した書類にも書いている本名の「蒼太」と呼んでくれた。
病院や役所以外で呼ばれるのは久しぶりだ。
芸名が「アオ」だからというのもあるけど、家族や親せきにも「アオ」と呼ばれていた。
理由は……「蒼太」は長男だから「太」。弟のコウも、本当は「紅次」。
両親がコウのことを家を継ぐ長男のように扱う様になって、自然と「アオ」「コウ」と呼ぶようになったんだ。
俺はずっと「波崎家の長男の蒼太」じゃなくて「両親に長男として見放されたアオ」だった。
「蒼太くん、ちゃんとして欲しいことが言えてえらいね」
名前を呼ばれて、笑顔で頭を撫でてもらえて……俺、甘えただけなのに。
世間一般の普通のお父さんがここまで息子を甘やかすかどうかはわからないけど……俺……
「お父さん……!」
「うん」
俺、ずっとずっと欲しかったお父さんができたんだ。
◆
役所に届け出た翌日には、俺と伊月さん連名で、「養子縁組という形ではありますが、夫婦となりました」という文書を発表した。
恋人宣言していたから、基本的にはポジティブに受け入れてもらえたように思う。
テレビのワイドショーとかでも少し取り上げられて「真剣交際だったんですね」「おめでたいですね」とか言われた後、「わが国での同性婚の在り方は……」「パートナー制度を利用するカップルもいますが……」「諸外国でも法律が見直されていて……」なんていう真面目な話に繋がることが多かった。ちょうど法改正の話が出ていたからかな。
いい意味で、「俺たち」への注目は薄かったし、仕事への影響はほとんどなかった。
仕事は相変わらず順調。
そして私生活は……
「蒼太くん、朝だよ。遅刻しちゃうよ?」
毎朝、伊月さんが優しく体をぽんぽんと叩いて起こしてくれる。
「ほら、朝ご飯できているよ。早く顔洗ってきて。あ、洗顔を季節に合わせて変えたから水色のボトルね?」
「はい」
一人暮らしの時は自分で自分に合う食事や生活用品を揃えていたけど、実家にいる時は俺の好みも体調も特に考慮されなかったのに……食事時間もバラバラで、作るのはベビーシッター兼家政婦さんだったし。
「今日は家で夕食を食べる日だよね? 蒼太くんが好きな生春巻き、作ってみていい?」
伊月さんは俺と付き合い始めてから料理教室に通い始めたらしいけど、一緒に暮らしだして家での食事を全部作ってくれるようになってから確実に腕が上がっている。
「嬉しいですけど、伊月さん今日はお仕事忙しいですよね? 無理しないでくださいね?」
「俺がお父さんなんだから俺がするのは当然だよ。本当に無理な時はハウスキーパーさんにも頼るから安心して」
料理だけじゃない。
掃除や洗濯、その他の細々した家事も全部してくれる。
甘え過ぎのような気はするんだけど……
「俺の心配をしてくれるなんて、蒼太くんは優しい自慢の息子だなぁ」
伊月さんは楽しそうに、嬉しそうに、俺の「お父さん」をしてくれている。
最初にお願いした通り、毎朝起こしてくれて、一緒に食卓について、タイミングが合えばお風呂や夕食も一緒。
家事をしてくれて、俺の仕事を褒めてくれて、俺が「今日のできごと」を話せばしっかり聞いてくれる。
欲しい物を買ってくれるし、一緒に出掛けるようにもなった。
「伊月さんこそ、俺の自慢の優しいお父さんです」
やっていることは恋人同士のときとほぼ同じだけど。
あ、違うか。
一つ、大きく変わったことがある。
「ありがとう。嬉しいな。大好きだよ、蒼太くん」
伊月さんが頭を撫でて額にキスをしてくれる。
唇ではない。
キスは、額や頬だけ。
それに……
一緒に暮らし始めてもうすぐ一ヵ月なのに、一度もエッチをしていない。
それがちょっとだけ……
ちょっとだけ……寂しい。
事務所への挨拶、弁護士さんへの相談、各種書類の用意、俺の部屋の解約と伊月さんのマンションへの引っ越しの手配……
プロポーズに思わず「はい」とその場のテンションで答えてしまったものの、冷静になる暇も後悔する暇もなく、気付けば届け出をする当日。
伊月さんの本籍のある、都内の役所で「普通養子縁組届」を提出して……結婚もそうらしいんだけど、成人同士の養子縁組は役所の窓口もアッサリしていてすぐに完了してしまった。
あまりのスピードに、実感が湧かない。
養子縁組ってこんなに早くできるものだっけ? え? 男女のカップルでもプロポーズから入籍まで、何ヶ月かかからない?
しかも、養子縁組で夫婦って……お父さんで夫なんて、俺、どう接すれば……?
「アオくん」
役所を出て、駐車場に停めてあった車に乗り込んだ瞬間、伊月さんが笑顔を向けてくる。
「届け出た日から法的効力があるから、俺はもう、アオくんのお父さんだね。呼んでみる?」
俺の戸惑いなんてお見通しだよね。さすが伊月さん。
それにしても、いきなりお父さんか。プロポーズの日はまだ正式にお父さんではなかったけど、今は本物の、書類上のお父さんなんだよね? 「彼氏」から急に「お父さん」に変わるのはハードルが高いとは思うけど……
「……お父さん?」
「うん。お父さんだよ」
頭をポンポンと撫でてくれる。
俺の「お父さん」という存在の人が。
「……!」
たった書類一枚出しただけなのに。
今までだって、同じ愛情で、同じ笑顔で、何度も撫でてもらったのに。
正式に言えはお父さんというよりも養父なのに。
なのに。
妙に嬉しい。
「アオくん、お父さんとしたかったことある? これから全部しよう」
「あ……」
「恋人らしいことはいっぱいしてきたから、今日からはまず『親子』しようよ」
親子……
「親子だから、いくらでも甘えていいんだよ?」
甘えていい……
恋人の時だっていくらでも甘えさせてくれたのに。
「アオくん、俺もね」
お父さんという存在に妙に心がソワソワしていると、伊月さんは笑顔だけど少し真剣な顔で助手席の俺の顔を覗き込んだ。
「……?」
「俺も、小さい頃に親子らしい関係が築けなくて寂しかった。だから、立場は逆だけど、あの頃の小さな俺を満足させてあげるためにも、普通の仲良し親子らしいことがしたい」
「あ……」
そうか。伊月さんも……だったら……
「休みの日に……動物園とか、水族館とか、大きな公園に行くとか……」
「いいね。養子縁組をすることも公表するから、堂々と行こう」
「一緒に服や本を買いに行って、ファーストフードやファミレスでご飯を食べるとか」
「それもいいね。アオくんに似合う服を俺が選びたいし、ファミレスには行ったことがないから行ってみたい」
「朝、起こしてくれるとか、一緒にお風呂に入るとか、家で一緒にご飯を食べるとか……は、恋人同士でもしていたけど、もっと……」
「うん。一緒に住むからもっとできるね、しようね」
「あと……」
全部憧れていたことだけど、一番は……
「俺が主演じゃない舞台でも、観に来てくれる……とか」
俺が一番じゃなくても、応援して欲しい、頑張ったねって褒めて欲しい。
頭を撫でて欲しい。
「来月の舞台、もうチケットとっているよ。楽しみだな」
来てくれるんだ。
笑顔で、楽しみなんて言ってくれるんだ。
俺のお父さんが。
「あ、あと……な、名前……名前を、ちゃんと呼んで欲しい」
「蒼太くん」
伊月さんが、さっき提出した書類にも書いている本名の「蒼太」と呼んでくれた。
病院や役所以外で呼ばれるのは久しぶりだ。
芸名が「アオ」だからというのもあるけど、家族や親せきにも「アオ」と呼ばれていた。
理由は……「蒼太」は長男だから「太」。弟のコウも、本当は「紅次」。
両親がコウのことを家を継ぐ長男のように扱う様になって、自然と「アオ」「コウ」と呼ぶようになったんだ。
俺はずっと「波崎家の長男の蒼太」じゃなくて「両親に長男として見放されたアオ」だった。
「蒼太くん、ちゃんとして欲しいことが言えてえらいね」
名前を呼ばれて、笑顔で頭を撫でてもらえて……俺、甘えただけなのに。
世間一般の普通のお父さんがここまで息子を甘やかすかどうかはわからないけど……俺……
「お父さん……!」
「うん」
俺、ずっとずっと欲しかったお父さんができたんだ。
◆
役所に届け出た翌日には、俺と伊月さん連名で、「養子縁組という形ではありますが、夫婦となりました」という文書を発表した。
恋人宣言していたから、基本的にはポジティブに受け入れてもらえたように思う。
テレビのワイドショーとかでも少し取り上げられて「真剣交際だったんですね」「おめでたいですね」とか言われた後、「わが国での同性婚の在り方は……」「パートナー制度を利用するカップルもいますが……」「諸外国でも法律が見直されていて……」なんていう真面目な話に繋がることが多かった。ちょうど法改正の話が出ていたからかな。
いい意味で、「俺たち」への注目は薄かったし、仕事への影響はほとんどなかった。
仕事は相変わらず順調。
そして私生活は……
「蒼太くん、朝だよ。遅刻しちゃうよ?」
毎朝、伊月さんが優しく体をぽんぽんと叩いて起こしてくれる。
「ほら、朝ご飯できているよ。早く顔洗ってきて。あ、洗顔を季節に合わせて変えたから水色のボトルね?」
「はい」
一人暮らしの時は自分で自分に合う食事や生活用品を揃えていたけど、実家にいる時は俺の好みも体調も特に考慮されなかったのに……食事時間もバラバラで、作るのはベビーシッター兼家政婦さんだったし。
「今日は家で夕食を食べる日だよね? 蒼太くんが好きな生春巻き、作ってみていい?」
伊月さんは俺と付き合い始めてから料理教室に通い始めたらしいけど、一緒に暮らしだして家での食事を全部作ってくれるようになってから確実に腕が上がっている。
「嬉しいですけど、伊月さん今日はお仕事忙しいですよね? 無理しないでくださいね?」
「俺がお父さんなんだから俺がするのは当然だよ。本当に無理な時はハウスキーパーさんにも頼るから安心して」
料理だけじゃない。
掃除や洗濯、その他の細々した家事も全部してくれる。
甘え過ぎのような気はするんだけど……
「俺の心配をしてくれるなんて、蒼太くんは優しい自慢の息子だなぁ」
伊月さんは楽しそうに、嬉しそうに、俺の「お父さん」をしてくれている。
最初にお願いした通り、毎朝起こしてくれて、一緒に食卓について、タイミングが合えばお風呂や夕食も一緒。
家事をしてくれて、俺の仕事を褒めてくれて、俺が「今日のできごと」を話せばしっかり聞いてくれる。
欲しい物を買ってくれるし、一緒に出掛けるようにもなった。
「伊月さんこそ、俺の自慢の優しいお父さんです」
やっていることは恋人同士のときとほぼ同じだけど。
あ、違うか。
一つ、大きく変わったことがある。
「ありがとう。嬉しいな。大好きだよ、蒼太くん」
伊月さんが頭を撫でて額にキスをしてくれる。
唇ではない。
キスは、額や頬だけ。
それに……
一緒に暮らし始めてもうすぐ一ヵ月なのに、一度もエッチをしていない。
それがちょっとだけ……
ちょっとだけ……寂しい。
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