魔王さんのガチペット

メグル

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第3章 体の話

第53話 朝……?

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 魔王さんと激しいセックスをした翌朝……。

「ん……?」

 目が覚めると、すごく明るくて、体が重くて……。

「ライト?」
「ん-……魔王さん?」

 声がする。でもベッドにはいなくて……目を擦っているうちに、どこかにいた魔王さんがベッドにやってきて腰掛ける。

「大丈夫か? 昨夜は無理をさせた」
「大丈夫って言いたいけど……」

 寝起きの頭でも体の不調はしっかり感じる。

「腰と股関節が痛い。奥、なんかまだ……入ってる感じする」
「そ、そうか……悪い」

 魔王さんが労うように頭を撫でてくれる。
 朝からこんなことしてもらえるの、いいなぁ。

「しんどいけど……魔王さんと深く繋がれた証拠だって思うと、まぁいいかな」
「あ……いいのか?」
「別に、大怪我じゃないから一日ごろごろしていれば落ち着くだろうし……仕事しないといけないわけでもないし。平気」

 家事だってしなくていいし、これくらいは俺も頑張らないと。

「奥は何度かしていくうちにもう少し慣れると思うし、腰と股関節は……ちょっと鍛えようかな」
「何度か?」
「ん?」

 俺の頭を撫でていた魔王さんの手が止まる。

「また、奥まで……入っていいのか? 昨日のは、褒美だと言っていたから……特別なのかと」

 あぁ、そっか。俺、そういう言い回ししちゃったよね。
 不安にさせてごめん。

「だってそうでも言わないと魔王さん遠慮しちゃいそうだから。一回入れたら、入るって解って安心したでしょ? 体調の悪い時とか、あまりに回数が多いとかはしんどいけど……元気な日はまた、奥までしよう?」
「あ、あぁ……」

 魔王さんが信じられないとでもいう様な驚いた顔をする。
 あれ? 喜んでくれない?

「魔王さん、奥まで入れるの良くなかった?」
「そんなことはない! 最高だった。夢のようだった!」
「俺、宣言通りぐちゃぐちゃに乱れて変になっちゃってたと思うけど、嫌じゃなかった?」
「嫌じゃない! 最高にかわいかった!」
「よかった」

 魔王さんが必死に、力強く頷いてくれたから……魔王さんの手を自分から握って体を引き寄せる。

「最高だったの、俺だけじゃないんだ」
「あ……ライトも……?」
「うん。あんなに激しいエッチ、初めてでビックリしたけど、すごく気持ちよかった。俺にあんなにいっぱい入ったのは、魔王さんだけだよ」
「ライト……!」
「わっ! ふふっ。魔王さん?」

 魔王さんがベッドに乗り上げて、俺の体を無茶苦茶に抱きしめる。
 ……結構エッチ寄りの雰囲気のつもりだったのに、魔王さんは「よしよしかわいいでちゅね~」のノリで俺を思い切り抱きしめて、撫でまわしてくれた。
 まぁ、今盛られても応えられないから、これはこれでいいか。
 しばらく魔王さんにかわいがってもらっていると……

――コンコン

 ノックの音が部屋の中に響く。

「失礼します、追加の書類……あ」

 ドアが開き、魔王さんが離れるよりも先にローズウェルさんが入ってきた。

「あ、し、失礼しました!」
「大丈夫だよ。ちょっといちゃいちゃしていただけだから。ね?」
「あ、あぁ……」

 魔王さんは少し気まずそうだけど、すぐにベッドから降りる。
 俺もやっと体を起こして……あれ? ベッドの横に小さめの机と椅子がある。こんなのあったっけ?

「あれ? 机……」
「ライト」

 俺が尋ねる前に、魔王さんが羽織っていたマントを外して俺にかけてくれる。
 そうか。俺、裸……。

「あ、ごめん。ありがとう」
「いや……俺が、見せたくないだけだ」
「そっか……ありがとう」

 もう一度お礼を言うと、魔王さんは照れた顔から、はにかんだ笑顔になった。

「えっと、その机は?」
「あぁ、ライトが起きるまでここで仕事をしようと思って運んできた」
「仕事……え? 今何時?」

 そう言いながら自分でも少し離れたチェストの上の時計を見て……え?

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