魔王さんのガチペット

メグル

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第2章 ペットの可愛がり方の話

第35話 楽しく、しよう(4)

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「魔王さん……もっと触って欲しい……」
「あぁ、いくらでも」
「ん、あ……ぁ」

 唇も使って、全身を優しく愛撫してくれる。
 刺激的な気持ちよさではないけど、じわじわ気持ちよくて、体のこわばりがとけていく。

「少しだけ、動くぞ?」
「ん、うごいて……」

 もう大丈夫だと思うのと同時に魔王さんが声をかけてくれて……中の感じで解った?
 魔王さん、しっかり俺を見てくれているな。

「ん、ん……っ」

 ゆるゆる腰が前後に動く間も、愛撫が止まらない。
 魔王さんの大きなペニスが少しずつ奥に埋まっていくけど、体はリラックスしてる。怖くない。
 あ、でも、そろそろ……

「あっ!」
「ん……ここか?」
「あ、あ、あぁ!」

 前立腺に届くと、魔王さんは奥へ進む動きから、その場で出っ張った括れを引っ掛けるような動きになる。

「あ、きもち、いい、そこ……あ、あ!」

 間違いなく気持ちいい感じる場所。
 今まで経験した中で一番太いペニス。
 さっきまでの愛撫がじわじわ気持ちいい愛撫だとしたら、これはもう、頭がしびれるくらい、弾ける様な強い刺激的な快感だ。
 こんなに前立腺を圧迫されたことなんて無い。
 カリの段差の細いところも太いところも太い。
 気持ちいい場所への刺激が強い!

「あ、あ、ま、まおう、さん、あ、ん、あ」

 喘ぎすぎ? でも、声が抑えられない。
 すごく気持ちいい。
 アナルセックス、前立腺への刺激、それなりに慣れているはずなのに。
 こんなに強くて、でも、動きは優しくて……とにかく気持ちいい!

「はぁ……ライト……」

 魔王さんも気持ちよさそうに熱っぽい視線を向けてくれて、息も荒い。

 でも、多分、魔王さんの大きいのは全部埋まっていない。

「あ、そこ、ばっかり……なんで?」

 全部入れないの?
 頑張れば入ると思うよ?

「ここで動くと、ライトがかわいくて、俺も気持ちいい」
「あ、でも、あ!」
「ライト、ほら、もっと声を聴かせてくれ」

 前立腺ばかりをしつこく刺激されて、魔王さんの大きな掌で俺のペニスも扱いてくれて……。
 あ、これ、まずい。
 だって、何日も抜いてなかったし、魔王さんのペニスすごいし、手も優しいし、上手いし。
 魔王さんと一緒にイきたいけど、もう。

「あ、魔王さん、おれ、イ、く、イっちゃう」
「あぁ、イくところ、見せてくれ」
「あ、あ、あ、まおうさ、ん、あ、あぁっ!」

 少しだけ、腰の動きと手の動きが速くなった。
 もうイく寸前だったから、だめ。俺、こんな……!

「あ……イく、っああァ!」

 深い。重い。強い。
 気持ちいいのが、なんか、すごい。ずしんとくる。
 こんなだっけ? 前立腺とペニスでイくの、こんなに気持ちよかったっけ?

「あ、あ……? あ?」

 快感なかなか引かない。
 そうだよね、前立腺、まだ、魔王さんの極太ので強く押されたまま。
 っていうか、あ、まだ、うわ。
 イってるとき、この極太の、圧迫でギリギリなのに、動いたら、やばい。やばい!

「あ、やだ、まって、おれ、いまイって、だめ、うごかな、っ、で!」
「っ……あぁ」

 魔王さんが腰を微かに動かした瞬間、夢中で首を横に振ると、魔王さんはちゃんと動きを止めてくれた。

「あ……?」
「大丈夫だ。落ち着くまで待つから……大丈夫だ」

 魔王さんは上半身を起こして、ふぅーっと長い息を吐く。
 ……腰、停めちゃうんだ
 すごく切羽詰まった顔してるのに。
 中に埋まったペニス、パンパンに膨らんでいるのに。
 腹筋に力入っていて、我慢しているのバレバレなのに。
 動きたいはずなのに。

「ま、まおうさん……」

 ずっとシーツを掴んでいた両手を伸ばすと、魔王さんは上半身を近づけてくれて……でも、結合を深くしないためか、ぴったりとはくっつかない。
 どこまでも優しい。
 
「ライト?」

 なんとか首に指先を絡めて、何度か深呼吸して息を整える。
 射精の快感は引かないけど……少し慣れてきた。
 ただ、まだ引いていない快感に、ここから快感が上乗せされるとどうなるか……予想はつく。

「魔王さん、俺、この後、気絶しちゃうかもしれないから……先に言っとく」
「……?」

 不思議そうに首をひねる魔王さんに、できるだけ優しく微笑んだ。

「俺、魔王さんとのエッチ好き」
「ライト……!?」
「だから、俺が気絶しちゃっても安心して、もう、動いて。魔王さんがイけるの……して」
「っ、あ、ライト……俺も、お前とのセックスが……好きだ……好きだ、ライト……!」

 俺の目の前で魔王さんがぐっと眉間に眉を寄せて、今にも泣きそうな……でも、口元は思い切り笑っていた。

「ん、あ、んっ! ふふっ、よかった、あ、あぁ!」
「はぁ、ライト……ライト!」

 俺が促した通り、魔王さんの腰の動きが速くなる。
 俺の前立腺を引っ掻いてこねてイかせようって言うピストンじゃない。
 魔王さんのペニスを俺のアナルで扱く、射精するためのピストンだ。

「あ、すご、あ、あ、あ!」
 
 でも、場所はずっと前立腺あたりで、奥にはいかない。
 手もまた、律義に俺の硬くなり始めたペニスに絡んで、少し乱暴だけど刺激してくれる。

「ライト、いい。すごく、いいっ、く」
「ん、あ、俺も、いいよ、魔王さん、あ、いい」

 魔王さん、もうイく?
 俺も、またイきそう。
 アナルもペニスもめちゃくちゃだけど、射精の余韻が残っているのに、こんな激しくされたら……それに……。

「ふっ、く……あ、ライト……ライト!」

 こんなに必死に求められたら。

「あ、魔王さん、俺、また、イきそ、あ」
「俺もだ、ライト……はぁ……ライト、ライト!」
「んんんっ!」

 叫ぶように名前を呼ばれて、イった。
 イく瞬間、魔王さんも体を震わせて……でも、もう少し大きなペニスは動いていて……。

「あ、イ、っ、あ、あ、っま、おぅさ、っ……!」

 気持ちいいところに、射精して気持ち良くて、でもまだ中を気持ち良くされて、もう、こんなの……こんなの……。

「くっ……! はぁ………」

 魔王さん、射精した?
 じゃあ、もういいかな。
 気持ち良くて、俺、もうだめ。

 だめ。

「はぁ……ライト?」

 ごめん、返事できない。もう意識がふわふわしていて……。
 
「ライト……こんなセックスを知ってしまったら、俺は……」

 薄れていく意識の端っこで、魔王さんの泣きそうな声が聞こえた気がしたけど、ちゃんと頭に入ってはこなかった。

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