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第七章 幻の都
662 迷宮のゴブリン
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鮮やかな緑の草が風もないのに揺らめきながらぐんぐん伸び、そしてやがて茶色く枯れて、砕けた結晶が周辺に飛び散る。
それを繰り返して、草の量が増えていく。
やがて魔力が一定量となったら、地下茎から芽を出した樹木が伸び始める。
目の前で短期間に巡る植物のサイクルを見て、ここが迷宮だということを実感した。
迷宮にあるオアシスの植物の特徴として、花や実をつけない、というものがあった。
学者先生によると、花や実をつけるのは、植物にとってかなりの労力を要する作業なのだそうだ。
ならなぜやるのかと言えば、生き残るためらしい。
つまりオアシスは、花や実に頼らない生き残り方法を選んだ魔物、ということになる。
「そろそろ移動するぞ。迷宮では昼夜は関係ないとは言え、人間の体は定期的に休む必要があるからな。今日はあと少し進んでから野営しよう」
「師匠!」
勇者が勢いよく手を上げる。
「手を上げずに意見を言っていいんだぞ?」
「あー、なんとなく? まぁそれはともかくとして、ここでこのまま野営という訳にはいかないのか?」
「お前の言い分はわかる。迷宮で安全地帯は貴重だ。ここで夜を過ごして、朝出発したほうが安全だということだな。ただ、それだとかなり時間的に中途半端なんだよな。進めるはずの時間を無駄にするというか」
「うん。なんとなくわかった」
なんとなくわかったらしい。
「はいっ!」
今度はモンクが手を上げる。
だから手を上げずに発言しろと……。
「はい、テスタどうぞ」
「どうして急いでいるのですか?」
「あー、それについてはだな。現地の探索者達との無用な摩擦を避けたいということもある。俺らが長く潜れば潜るほど、連中の苛立ちは募るはずだ。余所者が勝手に自分達の縄張りを荒らしている。とな」
「あー、そんな感じだったよね。はいはい。わかりました」
わかったらしい。
勇者パーティの特徴として、どうも全員、理屈よりも感覚で、ものごとを理解する傾向が強いということわかって来た。
つまりいわゆる勘という奴だ。
いや、これは信頼というものだろうか?
俺が軽く説明すると、深い意味はわからなくても、納得してしまう傾向があるのだ。
信頼、なのかな?
信頼だったらいいな。
俺はちょっと悩ましい思いを抱きながらも、特に設営もしていなかったオアシスから立ち去る。
実のところ、オアシスでは火を使えないということと、杭を打ち込めないということが、野営地としてはネックとなるのだ。
まぁ迷宮では、のんびり焚火は出来ないということはままあることなんだが、ストーブも使えないのはちょっと辛いかな。
そもそもまだ迷宮アタックの序盤だ。
温かいものを口に出来るうちは口にしたいじゃないか。
実はオアシスを移動したのは、そんなちょっとした俺のわがままでもあった。
うん。やっぱりお前等もっと俺を疑ったほうがいいぞ?
さて、オアシスを離れて奥へと行くと、今度は巨大な柱のような構造物が壁に浮き上がっている場所に出た。
明らかに人の手によるもので、遺跡の一部だろう。
触ってみると、柱の部分の硬さと、その間の部分の硬さが違うようだ。
柱が岩で、その間が泥の固まったものという感じだな。
そして泥の部分に不自然な裂け目がある。
床には何かをこすったような痕。
「こりゃあ、迷宮鼠の巣の一部だな」
「まぁ! 迷宮鼠ですか? 物語のようですね」
何やら聖女がちょっとウキウキした様子になる。
なんでウキウキしてるんだ?
「物語って?」
「お師匠さまはご存じではありませんの? 吟遊詩人が迷宮の物語を語る際には、必ず迷宮鼠が登場するのですよ」
「なるほど。迷宮鼠は迷宮の顔と言っていいですからね」
迷宮鼠は地上では滅多に出会わない魔物だ。
実を言えば、魔力の多い場所にはそれなりに繁殖する種族なのだが、こいつらが増えすぎると農作物などに大打撃を受けてしまうので、見つけ次第優先的に駆除するように通達が出されている。
退治すると報奨金が出るのだ。
見つけると競って冒険者が退治するので、冒険者達の間の隠語で、ネズミ叩きと言えばボロ儲けとされているぐらいだ。
ただし、迷宮という環境は、迷宮鼠達に適していて、よく繁殖していた。
隠れる場所も多く、狭い場所で小柄な体を活かして、多対少数の戦いが出来る。
代を重ねるほどに賢くなるので、古い迷宮ではかなり厄介な冒険者の敵となっていた。
そんな感じで、吟遊詩人共も物語を盛り上げる要素として使いやすいんだろう。
「小国の姫を攫ってお嫁さんにした迷宮鼠王の物語とか、ちょっと素敵だと思ったものです」
んんっ?
「いや、迷宮鼠は噂と違って、人間との間に子どもを作ったりしませんからね?」
「まぁそうなのですか?」
「……たぶん」
正直、魔物がどういう風に進化するのかは、予想がつかないことも多い。
人間に近い迷宮鼠が産まれたとしても、そう驚くべきことではないのかもしれない。
だからと言って、人間の姫と迷宮鼠が結ばれる物語を作るとか、その吟遊詩人は頭がどうかしているとしか思えないが。
さて、そんな話をしているうちに、亀裂の向こうから気配が近づいて来た。
俺は仕草で全員を下がらせる。
全員が岩場に半ば伏せるように姿を隠し、相手の様子を探った。
亀裂のなかから、「チチ・チチチチ・チチッ」という声が聞こえたかと思うと、亀裂の場所が外側へと開いて行く。
驚いた。
あれは扉だ。
俺達の使う扉とは構造が違うが、用途は同じ、入り口に蓋をしている。
さすがにぴったりと隠すことは出来なかったようで、亀裂が見えていたのだろう。
かさりと小さな音と共に姿を現したのは、人間で言えば十歳ぐらいの背丈で、冒険者のような装備をした二足歩行の鼠だった。
野鼠などは案外と可愛い顔をしているものだが、こいつらは、どちらかというとドブネズミの小狡そうな顔立ちのほうに似ている。
「あまり……可愛くないですね」
聖女が少しがっかりしたようにこぼした。
あー、夢を壊してしまって悪かったな。
いや、俺が謝ることじゃないが、なんとなく、申し訳ない気分になったのだった。
それを繰り返して、草の量が増えていく。
やがて魔力が一定量となったら、地下茎から芽を出した樹木が伸び始める。
目の前で短期間に巡る植物のサイクルを見て、ここが迷宮だということを実感した。
迷宮にあるオアシスの植物の特徴として、花や実をつけない、というものがあった。
学者先生によると、花や実をつけるのは、植物にとってかなりの労力を要する作業なのだそうだ。
ならなぜやるのかと言えば、生き残るためらしい。
つまりオアシスは、花や実に頼らない生き残り方法を選んだ魔物、ということになる。
「そろそろ移動するぞ。迷宮では昼夜は関係ないとは言え、人間の体は定期的に休む必要があるからな。今日はあと少し進んでから野営しよう」
「師匠!」
勇者が勢いよく手を上げる。
「手を上げずに意見を言っていいんだぞ?」
「あー、なんとなく? まぁそれはともかくとして、ここでこのまま野営という訳にはいかないのか?」
「お前の言い分はわかる。迷宮で安全地帯は貴重だ。ここで夜を過ごして、朝出発したほうが安全だということだな。ただ、それだとかなり時間的に中途半端なんだよな。進めるはずの時間を無駄にするというか」
「うん。なんとなくわかった」
なんとなくわかったらしい。
「はいっ!」
今度はモンクが手を上げる。
だから手を上げずに発言しろと……。
「はい、テスタどうぞ」
「どうして急いでいるのですか?」
「あー、それについてはだな。現地の探索者達との無用な摩擦を避けたいということもある。俺らが長く潜れば潜るほど、連中の苛立ちは募るはずだ。余所者が勝手に自分達の縄張りを荒らしている。とな」
「あー、そんな感じだったよね。はいはい。わかりました」
わかったらしい。
勇者パーティの特徴として、どうも全員、理屈よりも感覚で、ものごとを理解する傾向が強いということわかって来た。
つまりいわゆる勘という奴だ。
いや、これは信頼というものだろうか?
俺が軽く説明すると、深い意味はわからなくても、納得してしまう傾向があるのだ。
信頼、なのかな?
信頼だったらいいな。
俺はちょっと悩ましい思いを抱きながらも、特に設営もしていなかったオアシスから立ち去る。
実のところ、オアシスでは火を使えないということと、杭を打ち込めないということが、野営地としてはネックとなるのだ。
まぁ迷宮では、のんびり焚火は出来ないということはままあることなんだが、ストーブも使えないのはちょっと辛いかな。
そもそもまだ迷宮アタックの序盤だ。
温かいものを口に出来るうちは口にしたいじゃないか。
実はオアシスを移動したのは、そんなちょっとした俺のわがままでもあった。
うん。やっぱりお前等もっと俺を疑ったほうがいいぞ?
さて、オアシスを離れて奥へと行くと、今度は巨大な柱のような構造物が壁に浮き上がっている場所に出た。
明らかに人の手によるもので、遺跡の一部だろう。
触ってみると、柱の部分の硬さと、その間の部分の硬さが違うようだ。
柱が岩で、その間が泥の固まったものという感じだな。
そして泥の部分に不自然な裂け目がある。
床には何かをこすったような痕。
「こりゃあ、迷宮鼠の巣の一部だな」
「まぁ! 迷宮鼠ですか? 物語のようですね」
何やら聖女がちょっとウキウキした様子になる。
なんでウキウキしてるんだ?
「物語って?」
「お師匠さまはご存じではありませんの? 吟遊詩人が迷宮の物語を語る際には、必ず迷宮鼠が登場するのですよ」
「なるほど。迷宮鼠は迷宮の顔と言っていいですからね」
迷宮鼠は地上では滅多に出会わない魔物だ。
実を言えば、魔力の多い場所にはそれなりに繁殖する種族なのだが、こいつらが増えすぎると農作物などに大打撃を受けてしまうので、見つけ次第優先的に駆除するように通達が出されている。
退治すると報奨金が出るのだ。
見つけると競って冒険者が退治するので、冒険者達の間の隠語で、ネズミ叩きと言えばボロ儲けとされているぐらいだ。
ただし、迷宮という環境は、迷宮鼠達に適していて、よく繁殖していた。
隠れる場所も多く、狭い場所で小柄な体を活かして、多対少数の戦いが出来る。
代を重ねるほどに賢くなるので、古い迷宮ではかなり厄介な冒険者の敵となっていた。
そんな感じで、吟遊詩人共も物語を盛り上げる要素として使いやすいんだろう。
「小国の姫を攫ってお嫁さんにした迷宮鼠王の物語とか、ちょっと素敵だと思ったものです」
んんっ?
「いや、迷宮鼠は噂と違って、人間との間に子どもを作ったりしませんからね?」
「まぁそうなのですか?」
「……たぶん」
正直、魔物がどういう風に進化するのかは、予想がつかないことも多い。
人間に近い迷宮鼠が産まれたとしても、そう驚くべきことではないのかもしれない。
だからと言って、人間の姫と迷宮鼠が結ばれる物語を作るとか、その吟遊詩人は頭がどうかしているとしか思えないが。
さて、そんな話をしているうちに、亀裂の向こうから気配が近づいて来た。
俺は仕草で全員を下がらせる。
全員が岩場に半ば伏せるように姿を隠し、相手の様子を探った。
亀裂のなかから、「チチ・チチチチ・チチッ」という声が聞こえたかと思うと、亀裂の場所が外側へと開いて行く。
驚いた。
あれは扉だ。
俺達の使う扉とは構造が違うが、用途は同じ、入り口に蓋をしている。
さすがにぴったりと隠すことは出来なかったようで、亀裂が見えていたのだろう。
かさりと小さな音と共に姿を現したのは、人間で言えば十歳ぐらいの背丈で、冒険者のような装備をした二足歩行の鼠だった。
野鼠などは案外と可愛い顔をしているものだが、こいつらは、どちらかというとドブネズミの小狡そうな顔立ちのほうに似ている。
「あまり……可愛くないですね」
聖女が少しがっかりしたようにこぼした。
あー、夢を壊してしまって悪かったな。
いや、俺が謝ることじゃないが、なんとなく、申し訳ない気分になったのだった。
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