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第六章 その祈り、届かなくとも……
618 弱点を責めろ!
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マズい。
今の攻撃で、この化け物の注意は、魔法が飛んできた方向に向いてしまった。
頭上のフォルテと反対方向の勇者を気にしながらも、城壁前に集結しつつある騎士団のほうへとズルズルとうごめき進んでいる。
それにしても、この魔物、一見地面を這いずっている風だが、地面に接地していない。
少しだけ浮かんでいる。
地面との反発力を利用するような形で進んでいるようだ。
よっぽど精霊と相性が悪いのだろう。
とりあえず魔力持ちがそれなりに多いであろう騎士団のいるほうへ行かせる訳にはいかない。
俺は無駄と知りつつ剣を振りかぶった。
「ダスター殿!」
「どうした、クルス。ミュリア達に何か?」
万が一に備えて、聖女の結界前に待機していた聖騎士が駆け寄って来たので、聖女の結界に何かがあったのかと思わず振り返る。
だが一見したところ変わった様子はない。
「いえ。あちらは今のところ問題なさそうですから、こっちのほうが私が役に立つのではないかと思いまして」
「と言うと?」
「さきほど、聖女さまへの攻撃をこの盾で防いだのを見ておられたと思いますが、そのとき気づいたことが」
俺は無言で続きを促す。
「あの化け物のなんらかの攻撃が盾にぶつかったときに、相手が一瞬ひるんだのを感じました」
「確かか?」
「はい。間違いありません」
ふむ、実戦経験においては仲間内で一番の聖騎士が言うことだ。信頼していいだろう。
「そう言えば、その盾の特性は……ええっと」
「魔法吸収と反射です」
「そうか、なるほど!」
攻撃して来た糸と直接接触したことで、あの化け物の魔力を盾が吸ったのかもしれない。
普通に考えると魔法と魔力は別物だが、あの化け物の放つ魔力は普通の魔力と何か感触が違う。
魔法をそのまま吸収してしまえるところから、魔法と魔力の中間ぐらいの状態にあるのかもしれない。
「その盾で突っ込んでみるか。だが、クルスは奴の攻撃が見えないだろう?」
「はい。そこでダスター殿のお力をお借り出来ればと」
「わかった」
つまり、聖騎士が感知出来ない攻撃が来たら俺がぶった斬ればいいんだ。
よしよし、簡単で単純な作戦だが、作戦は単純なほうが成功率が上がるからな。
「行くぞ!」
「お任せあれ」
聖騎士は身を低くして盾に身体を隠すような体勢で、ゆっくりと移動しつつあるうじ虫の魔物に突っ込んで行った。
気色悪くてデカい相手に思いっきりがいいな。
ギュイーン! と、おかしな音が響き渡る。
聖騎士が構えた盾の正面部分にジワジワと白い線のようなものが湧き出て、化け物の身体のなかへと、まるでヒビ割れのように広がった。
「キシュアアアア!」
うじ虫の魔物が身をよじり、聖騎士の身体が吹き飛ばされそうになるが、グッと腰を落としてあの重量を受け切った。
すげえな。
おっと、感心している場合ではない。
さっそく湧き出た黒い筋から、見えない魔力の糸がシュルシュルと伸びて、聖騎士へと殺到する。
多い。
俺のスピードでこれを捌ききるのは骨だぞ。
「師匠とクルスだけで楽しそうなことを始めるな!」
危うく逃しそうになった糸の攻撃を、背後から飛び込んで来た勇者が旋風のように斬り裂く。
お前あの距離から戻って来たのかよ。
「作戦を勝手に無視するな! だが、助かった。ありがとうな」
作戦無視を叱りつつ助けられた礼を言う。
それはそれ、これはこれってことだな。
勇者はちょっとの間硬直したが、すぐに照れたように笑った。
「師匠に褒めてもらった!」
「いや、叱ったほうも覚えておけ」
だがこれ、意外と効率が悪いぞ。
聖騎士の盾の攻撃は確実に効果があるようだが、その一方で俺と勇者の攻撃からわずかだが、どうも魔力を吸っているっぽい。
なんて戦い辛い相手なんだ。
そのとき。
「テェーッ!」
城壁前の騎士団のほうから一斉に火矢が放たれた。
騎士団の傍らには英雄殿の姿が見える。
おお、なんとか説得に成功したか。
火矢には油がたっぷりしみ込まされていたようで、うじ虫の化け物に刺さっても、すぐに消えることはなかった。
「シャーッ!」
化け物の身体から一斉に糸が噴き出し、体表についた火をはたき落としている。
魔法の火球のときと違って、取り込むことは出来ずに体表の一部がジュウジュウと溶けて行くのが見えた。
「油と火矢をもっと!」
俺は大声で騎士団に呼びかける。
この場所から届くかどうか微妙だが、なんとか伝われという気持ちだった。
すると上空に待機していたフォルテが急降下して騎士団の近くへと飛んで行き。
「アブラとヒヤでバケモノにコウゲキシロ!」
と、言った。
騎士団や英雄殿達は鳥がしゃべったことにびっくりしていたようだが、魔物を使役している冒険者がいない訳ではないので、そういうものだと思ったのかもしれない。
あと、鳥のなかには教えれば人間の言葉をしゃべる奴もいる。
そういう種類だと思ったのかもな。
とりあえず深く考えずにその言葉を受け入れてくれた。
「オーッ!」
と、騎士団のほうから声が上がり、次々と火矢が射かけられた。
先ほどの火矢とは違い、矢じりの部分だけでなく、矢柄にも布が巻かれていて、その部分に油がしみ込ませてあるようだ。
化け物に刺さった矢は、火柱を上げて一斉に燃え盛る。
「キシャーッ、ギッギッ!」
化け物が大きく転げまわった。
さすがに俺達も慌てて距離を取る。
だが、何もかもがいい方向には行かないらしい。
化け物は、転がりつつ湖のほうへと逃げて行く。
「マズい、湖の上に出られたら今の戦法は使えないぞ」
湖の上で転げまわられたらすぐに火は消えてしまうし、聖騎士は水の上には行けない。
「勇者。私の盾をお使いください!」
聖騎士の判断は早かった。
すぐに自分の盾を勇者に渡す。
大事な盾だろうに、一瞬の迷いもない。
受け取った勇者は、真剣な表情で聖騎士を見ると、「借りる」とだけ告げる。
勇者は鍛錬によってある程度空中で戦うことが出来るようになった。
その戦法を使うつもりだろう。
「気をつけろ。アイツの能力から考えると、足場を作ってもその足場が吸収される可能性が高いぞ」
「クソ虫が! 面倒すぎるんだよ!」
勇者が苛立たし気に言い放ち、一気にうじ虫の魔物との距離を詰めた。
俺も追える限りは星降りの剣を持って追いつつ斬りつける。
うねうねとうねりながらも、案外と化け物の移動は早い。
再び湖の上に戻るのにそれほど時間はかからなかった。
勇者が追いすがり、聖騎士の盾を叩きつける。
その瞬間、うじ虫の化け物の背中に黒い筋が集まってひとかたまりの渦巻のようになった。
そしてそこから膨大な量の糸が生成されて、そのかたまりが勇者の持つ盾にぶつかる。
「っ、ちぃっ!」
不安定な空中戦で、足場がうまく確保出来ない勇者は、その衝撃で吹っ飛ばされてしまう。
「アルフ!」
「勇者!」
くるくると回転しながらも、勇者は魔法の足場を作って空を蹴り、半回転して体勢を立て直して湖畔の地面に降り立った。
「あの野郎!」
悪態を吐く。
さすが、無事だな。
「様子が、おかしいです」
聖騎士が湖のほうをじっと見て呟いた。
黒い筋から溢れ出た糸がまるで化け物の身体を覆うように広がっている。
キラキラと光る魔力の糸は、驚くべきことに魔宝石のように通常の視界でも見える濃度となりつつあった。
「あれは……まさか、繭か?」
うじ虫や芋虫が繭を作ったとしたら、その後は当然成虫になるはずだ。
そして普通成虫には羽がある。
「嘘だろ。アレに羽が生えたら手が付けられないぞ」
俺は心底ゾッとした。
今の攻撃で、この化け物の注意は、魔法が飛んできた方向に向いてしまった。
頭上のフォルテと反対方向の勇者を気にしながらも、城壁前に集結しつつある騎士団のほうへとズルズルとうごめき進んでいる。
それにしても、この魔物、一見地面を這いずっている風だが、地面に接地していない。
少しだけ浮かんでいる。
地面との反発力を利用するような形で進んでいるようだ。
よっぽど精霊と相性が悪いのだろう。
とりあえず魔力持ちがそれなりに多いであろう騎士団のいるほうへ行かせる訳にはいかない。
俺は無駄と知りつつ剣を振りかぶった。
「ダスター殿!」
「どうした、クルス。ミュリア達に何か?」
万が一に備えて、聖女の結界前に待機していた聖騎士が駆け寄って来たので、聖女の結界に何かがあったのかと思わず振り返る。
だが一見したところ変わった様子はない。
「いえ。あちらは今のところ問題なさそうですから、こっちのほうが私が役に立つのではないかと思いまして」
「と言うと?」
「さきほど、聖女さまへの攻撃をこの盾で防いだのを見ておられたと思いますが、そのとき気づいたことが」
俺は無言で続きを促す。
「あの化け物のなんらかの攻撃が盾にぶつかったときに、相手が一瞬ひるんだのを感じました」
「確かか?」
「はい。間違いありません」
ふむ、実戦経験においては仲間内で一番の聖騎士が言うことだ。信頼していいだろう。
「そう言えば、その盾の特性は……ええっと」
「魔法吸収と反射です」
「そうか、なるほど!」
攻撃して来た糸と直接接触したことで、あの化け物の魔力を盾が吸ったのかもしれない。
普通に考えると魔法と魔力は別物だが、あの化け物の放つ魔力は普通の魔力と何か感触が違う。
魔法をそのまま吸収してしまえるところから、魔法と魔力の中間ぐらいの状態にあるのかもしれない。
「その盾で突っ込んでみるか。だが、クルスは奴の攻撃が見えないだろう?」
「はい。そこでダスター殿のお力をお借り出来ればと」
「わかった」
つまり、聖騎士が感知出来ない攻撃が来たら俺がぶった斬ればいいんだ。
よしよし、簡単で単純な作戦だが、作戦は単純なほうが成功率が上がるからな。
「行くぞ!」
「お任せあれ」
聖騎士は身を低くして盾に身体を隠すような体勢で、ゆっくりと移動しつつあるうじ虫の魔物に突っ込んで行った。
気色悪くてデカい相手に思いっきりがいいな。
ギュイーン! と、おかしな音が響き渡る。
聖騎士が構えた盾の正面部分にジワジワと白い線のようなものが湧き出て、化け物の身体のなかへと、まるでヒビ割れのように広がった。
「キシュアアアア!」
うじ虫の魔物が身をよじり、聖騎士の身体が吹き飛ばされそうになるが、グッと腰を落としてあの重量を受け切った。
すげえな。
おっと、感心している場合ではない。
さっそく湧き出た黒い筋から、見えない魔力の糸がシュルシュルと伸びて、聖騎士へと殺到する。
多い。
俺のスピードでこれを捌ききるのは骨だぞ。
「師匠とクルスだけで楽しそうなことを始めるな!」
危うく逃しそうになった糸の攻撃を、背後から飛び込んで来た勇者が旋風のように斬り裂く。
お前あの距離から戻って来たのかよ。
「作戦を勝手に無視するな! だが、助かった。ありがとうな」
作戦無視を叱りつつ助けられた礼を言う。
それはそれ、これはこれってことだな。
勇者はちょっとの間硬直したが、すぐに照れたように笑った。
「師匠に褒めてもらった!」
「いや、叱ったほうも覚えておけ」
だがこれ、意外と効率が悪いぞ。
聖騎士の盾の攻撃は確実に効果があるようだが、その一方で俺と勇者の攻撃からわずかだが、どうも魔力を吸っているっぽい。
なんて戦い辛い相手なんだ。
そのとき。
「テェーッ!」
城壁前の騎士団のほうから一斉に火矢が放たれた。
騎士団の傍らには英雄殿の姿が見える。
おお、なんとか説得に成功したか。
火矢には油がたっぷりしみ込まされていたようで、うじ虫の化け物に刺さっても、すぐに消えることはなかった。
「シャーッ!」
化け物の身体から一斉に糸が噴き出し、体表についた火をはたき落としている。
魔法の火球のときと違って、取り込むことは出来ずに体表の一部がジュウジュウと溶けて行くのが見えた。
「油と火矢をもっと!」
俺は大声で騎士団に呼びかける。
この場所から届くかどうか微妙だが、なんとか伝われという気持ちだった。
すると上空に待機していたフォルテが急降下して騎士団の近くへと飛んで行き。
「アブラとヒヤでバケモノにコウゲキシロ!」
と、言った。
騎士団や英雄殿達は鳥がしゃべったことにびっくりしていたようだが、魔物を使役している冒険者がいない訳ではないので、そういうものだと思ったのかもしれない。
あと、鳥のなかには教えれば人間の言葉をしゃべる奴もいる。
そういう種類だと思ったのかもな。
とりあえず深く考えずにその言葉を受け入れてくれた。
「オーッ!」
と、騎士団のほうから声が上がり、次々と火矢が射かけられた。
先ほどの火矢とは違い、矢じりの部分だけでなく、矢柄にも布が巻かれていて、その部分に油がしみ込ませてあるようだ。
化け物に刺さった矢は、火柱を上げて一斉に燃え盛る。
「キシャーッ、ギッギッ!」
化け物が大きく転げまわった。
さすがに俺達も慌てて距離を取る。
だが、何もかもがいい方向には行かないらしい。
化け物は、転がりつつ湖のほうへと逃げて行く。
「マズい、湖の上に出られたら今の戦法は使えないぞ」
湖の上で転げまわられたらすぐに火は消えてしまうし、聖騎士は水の上には行けない。
「勇者。私の盾をお使いください!」
聖騎士の判断は早かった。
すぐに自分の盾を勇者に渡す。
大事な盾だろうに、一瞬の迷いもない。
受け取った勇者は、真剣な表情で聖騎士を見ると、「借りる」とだけ告げる。
勇者は鍛錬によってある程度空中で戦うことが出来るようになった。
その戦法を使うつもりだろう。
「気をつけろ。アイツの能力から考えると、足場を作ってもその足場が吸収される可能性が高いぞ」
「クソ虫が! 面倒すぎるんだよ!」
勇者が苛立たし気に言い放ち、一気にうじ虫の魔物との距離を詰めた。
俺も追える限りは星降りの剣を持って追いつつ斬りつける。
うねうねとうねりながらも、案外と化け物の移動は早い。
再び湖の上に戻るのにそれほど時間はかからなかった。
勇者が追いすがり、聖騎士の盾を叩きつける。
その瞬間、うじ虫の化け物の背中に黒い筋が集まってひとかたまりの渦巻のようになった。
そしてそこから膨大な量の糸が生成されて、そのかたまりが勇者の持つ盾にぶつかる。
「っ、ちぃっ!」
不安定な空中戦で、足場がうまく確保出来ない勇者は、その衝撃で吹っ飛ばされてしまう。
「アルフ!」
「勇者!」
くるくると回転しながらも、勇者は魔法の足場を作って空を蹴り、半回転して体勢を立て直して湖畔の地面に降り立った。
「あの野郎!」
悪態を吐く。
さすが、無事だな。
「様子が、おかしいです」
聖騎士が湖のほうをじっと見て呟いた。
黒い筋から溢れ出た糸がまるで化け物の身体を覆うように広がっている。
キラキラと光る魔力の糸は、驚くべきことに魔宝石のように通常の視界でも見える濃度となりつつあった。
「あれは……まさか、繭か?」
うじ虫や芋虫が繭を作ったとしたら、その後は当然成虫になるはずだ。
そして普通成虫には羽がある。
「嘘だろ。アレに羽が生えたら手が付けられないぞ」
俺は心底ゾッとした。
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