433 / 885
第六章 その祈り、届かなくとも……
538 縁は異なもの
しおりを挟む
市場には西の国、つまり俺たちの国や二翼国、大公国などの商人が取り引きのためにひっきりなしに訪れている。
そこで、俺は勘を取り戻すためにもミホムまでの護衛依頼を探すことにした。
普通大きな商家の場合は専属の護衛がいるので冒険者に護衛など依頼しないのだが、大きな隊商を組むときには全体をカバーするために外の冒険者に依頼を出すことがある。
とは言え、もっとも冒険者と付き合いがあるのが中堅どころの商人だ。
護衛を常に雇っておくのはかなり金が必要だ。
そこで必要なときだけ信頼出来るギルド所属の冒険者を雇うのである。
まぁ今回はそういう中堅どころの商人からしても俺たちはお呼びではないだろう。
ギルドの保証がないからな。
流れの冒険者が請けることが出来るのは、まだ自分の店を持たない行商たちが組む隊商の依頼だ。
彼らは金がないから信頼を金で買うことが出来ない。
自分たちの目と勘で信頼出来そうな安い冒険者を雇って護衛にするのだ。
そういう流れ者の何割かには盗賊の手先が紛れ込んだりしている。
駆け出し商人と言うのはなかなかにリスクが高い時期だ。
ただ、冒険者のほうも駆け出しでも成り上がりそうな商人とよしみを結んでおくと将来安定した雇われ護衛になれるかもしれないので、売り込みも多い。
「ん?」
俺は馬車や荷車の溜まっている辺りをうろついた。
売出し中の冒険者と違ってこっちはついでなのでがっついて雇い主を探す必要もないので、周辺をブラブラしている感じだ。
そしてそこで懐かしい顔を見つけた。
「あれ? 学者先生?」
「おおっ、ダスター君ではないか、久しぶりだね」
「今はこちらで調査ですか?」
「ああ、荒野の生態系で少し面白いものが見つかったので、研究をね。今は集まった資料を持って戻るところなのだよ。ふむ、もしかすると、君もこれから戻りかな?」
「はい。俺もこれから拠点に戻るところです。護衛で少し小銭でも稼ごうかなと思いまして」
「ハッハッハッ、君は相変わらず実に堅実な冒険者だな。そこに引き連れているのはもしかすると勇者様ご一行ではないのかね?」
「引き連れている訳ではありません。たまたま行き先が一緒なだけです」
「俺はし……むぐっ!」
何やら口走りそうになった勇者の顔を右手でがっしりと掴む。
「すまないクルス。こいつに何か美味いものを食わせてやってくれないか?」
「あ……はい、そうですね。そろそろ何か間食したほうがいい時間のようです」
「うう……むぐぅ……」
「勇者殿、何か美味しいものを見つけたら後で俺にも教えてもらえないでしょうか。俺も少し腹が減っているので」
「むう?……うぐぅ」
どうやら抵抗が弱まったので手を離す。
「美味いものを見つけるのは得意だ」
「期待してる」
「お、おお! 任せとけ!」
勇者は元気に走り出した。
他人にぶつかるなよ。
「ダスター?」
メルリルがどっちに行こうか迷っているようなので勇者に同行するように頼む。
いざ何か面倒事が起こったときにメルリルがついていればすぐに合流が出来る。
いろいろ試したのだが、メルリルの巫女の力を使うことで、フォルテと思考だけで会話が出来ることが判明したのだ。
その力で当初からメルリルだけはフォルテの鳥語も理解していたという訳である。
いや、ここで勇者たちを置き去りにしてもいいんだが、それをやると今後もっと酷いつきまといが発生しそうな予感がするので、とりあえず明確な別れを告げるまでは同行することにした。
勇者たちが離れて行くと、学者先生、いや、ミホムの貴族であり歩き学者として高名なデアクリフ・ザクト師が笑い含みで俺に言う。
「すっかり勇者たちのお師匠様ぶりが板について来たじゃないか」
あー、やっぱりとっくに気づかれていたか。
そりゃあそうだよな。
大森林の湖の迷宮調査のときに散々一緒にいたんだし、学者先生ほど敏い人に気づかれないほうがおかしい。
「よしてください。それよりも俺たちを護衛に雇ってもらうことは出来ませんか?」
「おいおい、いくら私が貴族になれたと言っても下賜される金などわずかなものだよ。ほとんどが研究のためのものだからね」
「さっきはああ言いましたが金はいいですよ。ミホムにただ戻るよりは冒険者としての勘を取り戻したかっただけなので。なんなら晩飯をおごってくれればそれでかまいません」
「ははっ、ちょっとおごるには人数が多いかなぁ」
「あいつらは自分で出しますよ。金なら教会からたっぷり……とは言い難いですがもらっていますからね」
勇者たちは毎月教会を通じて大金貨十枚を活動資金としてもらっている。
俺は最初、それをとんでもない大金だと思っていたのだが、一緒に旅をする内に、勇者という立場では高い宿に泊まるしかないこと、高品質な装備の手入れや騎獣などにかかる費用を考えると、実はそこまで大金でもないということに気づいた。
何しろ勇者は自分たちで金稼ぎをすることを禁じられている。
本来勇者ほどの能力があれば大金貨十枚分ぐらい自分たちで軽く稼げるはずだ。
そう考えると、勇者たちの財源もあまり豊かとは言えない。
いつも月末には資金が残り少なくなっていたからな。
だがまぁ毎日美味い飯を食うぐらいは何の問題もない。
「何かおすすめの一品か、旨い酒でもおごっていただけたらありがたいです」
「それはすごいな」
学者先生が耐えられないといった感じで笑い出した。
「勇者ご一行を雇うのにふさわしい一品か。なかなか難しい命題だぞ」
「先生……」
「ははっ、すまないな、別に君を困らせるつもりじゃないさ。だが、あの勇者殿はどうも君の言葉を神の啓示のごとく聞いていたぞ。君もなかなかどうして、数奇な運命の元にあるようだね。どうだ? 私の研究対象になってみるかね?」
「ご冗談を……」
俺は大きなため息を吐く。
だがまぁこの人は身分で相手に対する態度を変えたりしない。
勇者が一緒でもやたら感動したり、逆に緊張したりしないありがたい人材なのだ。
そこで、俺は勘を取り戻すためにもミホムまでの護衛依頼を探すことにした。
普通大きな商家の場合は専属の護衛がいるので冒険者に護衛など依頼しないのだが、大きな隊商を組むときには全体をカバーするために外の冒険者に依頼を出すことがある。
とは言え、もっとも冒険者と付き合いがあるのが中堅どころの商人だ。
護衛を常に雇っておくのはかなり金が必要だ。
そこで必要なときだけ信頼出来るギルド所属の冒険者を雇うのである。
まぁ今回はそういう中堅どころの商人からしても俺たちはお呼びではないだろう。
ギルドの保証がないからな。
流れの冒険者が請けることが出来るのは、まだ自分の店を持たない行商たちが組む隊商の依頼だ。
彼らは金がないから信頼を金で買うことが出来ない。
自分たちの目と勘で信頼出来そうな安い冒険者を雇って護衛にするのだ。
そういう流れ者の何割かには盗賊の手先が紛れ込んだりしている。
駆け出し商人と言うのはなかなかにリスクが高い時期だ。
ただ、冒険者のほうも駆け出しでも成り上がりそうな商人とよしみを結んでおくと将来安定した雇われ護衛になれるかもしれないので、売り込みも多い。
「ん?」
俺は馬車や荷車の溜まっている辺りをうろついた。
売出し中の冒険者と違ってこっちはついでなのでがっついて雇い主を探す必要もないので、周辺をブラブラしている感じだ。
そしてそこで懐かしい顔を見つけた。
「あれ? 学者先生?」
「おおっ、ダスター君ではないか、久しぶりだね」
「今はこちらで調査ですか?」
「ああ、荒野の生態系で少し面白いものが見つかったので、研究をね。今は集まった資料を持って戻るところなのだよ。ふむ、もしかすると、君もこれから戻りかな?」
「はい。俺もこれから拠点に戻るところです。護衛で少し小銭でも稼ごうかなと思いまして」
「ハッハッハッ、君は相変わらず実に堅実な冒険者だな。そこに引き連れているのはもしかすると勇者様ご一行ではないのかね?」
「引き連れている訳ではありません。たまたま行き先が一緒なだけです」
「俺はし……むぐっ!」
何やら口走りそうになった勇者の顔を右手でがっしりと掴む。
「すまないクルス。こいつに何か美味いものを食わせてやってくれないか?」
「あ……はい、そうですね。そろそろ何か間食したほうがいい時間のようです」
「うう……むぐぅ……」
「勇者殿、何か美味しいものを見つけたら後で俺にも教えてもらえないでしょうか。俺も少し腹が減っているので」
「むう?……うぐぅ」
どうやら抵抗が弱まったので手を離す。
「美味いものを見つけるのは得意だ」
「期待してる」
「お、おお! 任せとけ!」
勇者は元気に走り出した。
他人にぶつかるなよ。
「ダスター?」
メルリルがどっちに行こうか迷っているようなので勇者に同行するように頼む。
いざ何か面倒事が起こったときにメルリルがついていればすぐに合流が出来る。
いろいろ試したのだが、メルリルの巫女の力を使うことで、フォルテと思考だけで会話が出来ることが判明したのだ。
その力で当初からメルリルだけはフォルテの鳥語も理解していたという訳である。
いや、ここで勇者たちを置き去りにしてもいいんだが、それをやると今後もっと酷いつきまといが発生しそうな予感がするので、とりあえず明確な別れを告げるまでは同行することにした。
勇者たちが離れて行くと、学者先生、いや、ミホムの貴族であり歩き学者として高名なデアクリフ・ザクト師が笑い含みで俺に言う。
「すっかり勇者たちのお師匠様ぶりが板について来たじゃないか」
あー、やっぱりとっくに気づかれていたか。
そりゃあそうだよな。
大森林の湖の迷宮調査のときに散々一緒にいたんだし、学者先生ほど敏い人に気づかれないほうがおかしい。
「よしてください。それよりも俺たちを護衛に雇ってもらうことは出来ませんか?」
「おいおい、いくら私が貴族になれたと言っても下賜される金などわずかなものだよ。ほとんどが研究のためのものだからね」
「さっきはああ言いましたが金はいいですよ。ミホムにただ戻るよりは冒険者としての勘を取り戻したかっただけなので。なんなら晩飯をおごってくれればそれでかまいません」
「ははっ、ちょっとおごるには人数が多いかなぁ」
「あいつらは自分で出しますよ。金なら教会からたっぷり……とは言い難いですがもらっていますからね」
勇者たちは毎月教会を通じて大金貨十枚を活動資金としてもらっている。
俺は最初、それをとんでもない大金だと思っていたのだが、一緒に旅をする内に、勇者という立場では高い宿に泊まるしかないこと、高品質な装備の手入れや騎獣などにかかる費用を考えると、実はそこまで大金でもないということに気づいた。
何しろ勇者は自分たちで金稼ぎをすることを禁じられている。
本来勇者ほどの能力があれば大金貨十枚分ぐらい自分たちで軽く稼げるはずだ。
そう考えると、勇者たちの財源もあまり豊かとは言えない。
いつも月末には資金が残り少なくなっていたからな。
だがまぁ毎日美味い飯を食うぐらいは何の問題もない。
「何かおすすめの一品か、旨い酒でもおごっていただけたらありがたいです」
「それはすごいな」
学者先生が耐えられないといった感じで笑い出した。
「勇者ご一行を雇うのにふさわしい一品か。なかなか難しい命題だぞ」
「先生……」
「ははっ、すまないな、別に君を困らせるつもりじゃないさ。だが、あの勇者殿はどうも君の言葉を神の啓示のごとく聞いていたぞ。君もなかなかどうして、数奇な運命の元にあるようだね。どうだ? 私の研究対象になってみるかね?」
「ご冗談を……」
俺は大きなため息を吐く。
だがまぁこの人は身分で相手に対する態度を変えたりしない。
勇者が一緒でもやたら感動したり、逆に緊張したりしないありがたい人材なのだ。
11
お気に入りに追加
9,276
あなたにおすすめの小説
天職はドロップ率300%の盗賊、錬金術師を騙る。
朱本来未
ファンタジー
魔術師の大家であるレッドグレイヴ家に生を受けたヒイロは、15歳を迎えて受けた成人の儀で盗賊の天職を授けられた。
天職が王家からの心象が悪い盗賊になってしまったヒイロは、廃嫡されてレッドグレイヴ領からの追放されることとなった。
ヒイロは以前から魔術師以外の天職に可能性を感じていたこともあり、追放処分を抵抗することなく受け入れ、レッドグレイヴ領から出奔するのだった。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?
伽羅
ファンタジー
転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。
このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。
自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。
そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。
このまま下町でスローライフを送れるのか?
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。