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第六章 その祈り、届かなくとも……
444 精霊の寝所
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少女は祈った。
ただ祈ることしか知らなかったから。
少女は踊る。
世界と触れ合うために。
少女は嘆く。
自分たちの愚かさを知りながら何も出来ない自らを。
青い青い月の光が聖地を照らす。
広大にも思える大地だが、彼らの生きる地で水を生む唯一の場所がこの聖地だった。
巨大な台形の聖地の上には草原があり、そこに月の光を受けて輝くように揺れる不思議な花があった。
細く長い花弁が絡まるようにもつれ合いながら天をひたすら目指すように高く立ち上がっている。
しかし花弁が高くなればなるほど、風が吹くだけで折れてしまい、そのまま枯れてしまう。
朝まで残った花弁には朝露が宝石のようにびっしりと連なり、巫女の首飾りのようにも見えた。
その地に暮らす者たちは、この花を「青銀の祈り」と呼ぶ。
「ああ、私達はいつまでこのような争いを続けなければならないのでしょう? 親を亡くし、兄弟を亡くしても、争いを止めぬ我らを精霊様は愚かと笑っていらっしゃるのですか?」
青銀の祈りが生い茂る花園で、少女は答えの出るはずのない問いを、彼女の信じる精霊に対して発していた。
その時だ。
青銀の祈りの花々の花弁が一斉にバラバラに解けて、光を発し、まるで青い炎のように揺らめき始めた。
「っ! 何が?」
精霊が騒いでいるのを感じて、少女は竦んだように固まってしまう。
聖地と呼ばれるこの場所だが、魔物が存在しない訳ではない。
逆に恐ろしく強大な魔物がときどき発生するので、戦士たちの勇猛さを示す狩場ともなっているのだ。
最近は魔物も大人しく、あらゆる資源が豊富なこの地での採集も安心して行えていたのだが、そのような油断は、厳しい荒野で暮らす民には死を許容する行為でしかなかったのかもと、少女の胸に恐怖が押し寄せたとき。
青く光り輝く翼が見えた。
まるで臣下を従えるように渦巻く精霊をまとわりつかせた美しいその鳥は、両足に人のようなものを抱えている。
「ああ……精霊の王よ!」
少女は涙を流してその場にひれ伏した。
祈りは届いたのだ。
これできっと自分達は救われる。
少女はそう信じて疑わなかった。
── ◇◇◇ ──
目が覚めたとき、誰かが傍らにいるのを感じた。
その気配は知らない者で、俺は用心しながら薄目で様子を伺う。
視界に映ったのは少女だった。
年齢は聖女に近いかもっと下ぐらいか。
あまり見覚えのない服装をしている。
ああいや、以前に似た衣装をどこかで見たことがあるぞ。
そうだ。あれは森のなかにあった古びた屋敷。
もはや生きてはいない少女の頼みを受けた場所で、地下に閉じ込められていた母子がいた。
あの二人の服装となんとなく共通するものを感じる。
ということは、まさかここは……。
「う……ん?」
聞こえて来た声に思考が中断される。
メルリルだ。
「あ、よかった。気づかれたのですね」
少女らしいはずんだ声。
どうやらこの少女は純粋に自分達を心配してくれていたようだ。
「すまない。助けてもらったようだ」
「きゃっ!」
俺が声をかけると、少女はそうとう驚いたのか飛び上がって悲鳴を上げた。
なんか、悪いことをしたな。
おそるおそる振り向いた少女と目が合う。
湿った土のような焦げ茶の肌。
赤味がかかった黒い髪。
目の色は黒ベリーの実のように藍色がかった黒だった。
「脅かして悪かった。俺はダスター。君は?」
「私はミャア。風舞う部族の巫女」
「あ、ダスター!」
ミャアと名乗った少女の声に被って、メルリルの声が届く。
「メルリル無事か?」
「うん。ダスターは?」
「俺は大丈夫だ。この子が助けてくれたらしい」
ダスターの言葉にメルリルの意識も少女に向かう。
「初めまして。私はダスターのパーティメンバーのメルリル」
「初めまして、私はミャア。風舞う部族の巫女」
ミャアの言葉は癖が酷いが、東方よりも西方の言葉に近い。
独特のイントネーションでわかり辛かった東方の言葉に比べれば、なんとなく安心出来る話し方だ。
「あなた、精霊の子なのね。強い祝福を感じる」
「そういうあなたからは緑と風の匂いがする。我らは風の精霊の加護を受けし一族。あなたがたを歓迎するわ。……それと、その、あなたの肩の王も」
メルリルとなにやら巫女同士の挨拶を交わしたミャアは、振り向いて俺の肩にいるフォルテを見て両手を前に突き出して膝を深く曲げる。
ん? 王?
「ええっと、その王ってのはフォルテのことか?」
「フォルテ様とおっしゃるのですね。我らの救い主。精霊の王様」
何かすごい誤解がありそうだが、ここで否定していいのかどうかわからない。
フォルテは超然と羽繕いをしていた。
こいつめ。
「お水をどうぞ」
ミャアは陶器の壺に入った水を俺たちに勧めてくれた。
そう言えばひどく喉が乾いていることに気づく。
「ありがたくいただこう」
一口だけ水を口に含み、味を確認する。
やわらかい水だ。
刺激もない。
大丈夫そうだな。
「メルリル」
メルリルに壺を渡す。
「ダスター、もう少し飲んだほうがいい」
「後でもう一口いただくよ」
俺の言葉にメルリルもうなずいて壺から水を飲んだ。
メルリルもあまり多くは口にしない。
かなり喉が乾いているはずなんだがな。
まぁ荷物の中身が無事なら水の魔道具も入っているはずだし、ここは好意に応えるために口にしただけでもある。
水や食べ物を分け与えるのは命を分け与えるのと同じ意味を持つ場合もあるからな。
「この水は安全よ。安心して口にしていい」
そんな俺達の思惑に気づいているのか、ミャアはニコニコと水をさらに勧める。
どうやら水がかなり大事な土地らしいぞ。
安全な水が手に入りにくいのだろう。
でなければわざわざ安全だと言うはずもない。
なんとなく察してはいたが、これで決まりかな。
「ここは、大連合の荒野のどこかか?」
「本当に外から来たのね。私達を大連合なんて呼ぶのは外の人だけ。ここは私達精霊の民の聖地『精霊の寝所』よ」
ただ祈ることしか知らなかったから。
少女は踊る。
世界と触れ合うために。
少女は嘆く。
自分たちの愚かさを知りながら何も出来ない自らを。
青い青い月の光が聖地を照らす。
広大にも思える大地だが、彼らの生きる地で水を生む唯一の場所がこの聖地だった。
巨大な台形の聖地の上には草原があり、そこに月の光を受けて輝くように揺れる不思議な花があった。
細く長い花弁が絡まるようにもつれ合いながら天をひたすら目指すように高く立ち上がっている。
しかし花弁が高くなればなるほど、風が吹くだけで折れてしまい、そのまま枯れてしまう。
朝まで残った花弁には朝露が宝石のようにびっしりと連なり、巫女の首飾りのようにも見えた。
その地に暮らす者たちは、この花を「青銀の祈り」と呼ぶ。
「ああ、私達はいつまでこのような争いを続けなければならないのでしょう? 親を亡くし、兄弟を亡くしても、争いを止めぬ我らを精霊様は愚かと笑っていらっしゃるのですか?」
青銀の祈りが生い茂る花園で、少女は答えの出るはずのない問いを、彼女の信じる精霊に対して発していた。
その時だ。
青銀の祈りの花々の花弁が一斉にバラバラに解けて、光を発し、まるで青い炎のように揺らめき始めた。
「っ! 何が?」
精霊が騒いでいるのを感じて、少女は竦んだように固まってしまう。
聖地と呼ばれるこの場所だが、魔物が存在しない訳ではない。
逆に恐ろしく強大な魔物がときどき発生するので、戦士たちの勇猛さを示す狩場ともなっているのだ。
最近は魔物も大人しく、あらゆる資源が豊富なこの地での採集も安心して行えていたのだが、そのような油断は、厳しい荒野で暮らす民には死を許容する行為でしかなかったのかもと、少女の胸に恐怖が押し寄せたとき。
青く光り輝く翼が見えた。
まるで臣下を従えるように渦巻く精霊をまとわりつかせた美しいその鳥は、両足に人のようなものを抱えている。
「ああ……精霊の王よ!」
少女は涙を流してその場にひれ伏した。
祈りは届いたのだ。
これできっと自分達は救われる。
少女はそう信じて疑わなかった。
── ◇◇◇ ──
目が覚めたとき、誰かが傍らにいるのを感じた。
その気配は知らない者で、俺は用心しながら薄目で様子を伺う。
視界に映ったのは少女だった。
年齢は聖女に近いかもっと下ぐらいか。
あまり見覚えのない服装をしている。
ああいや、以前に似た衣装をどこかで見たことがあるぞ。
そうだ。あれは森のなかにあった古びた屋敷。
もはや生きてはいない少女の頼みを受けた場所で、地下に閉じ込められていた母子がいた。
あの二人の服装となんとなく共通するものを感じる。
ということは、まさかここは……。
「う……ん?」
聞こえて来た声に思考が中断される。
メルリルだ。
「あ、よかった。気づかれたのですね」
少女らしいはずんだ声。
どうやらこの少女は純粋に自分達を心配してくれていたようだ。
「すまない。助けてもらったようだ」
「きゃっ!」
俺が声をかけると、少女はそうとう驚いたのか飛び上がって悲鳴を上げた。
なんか、悪いことをしたな。
おそるおそる振り向いた少女と目が合う。
湿った土のような焦げ茶の肌。
赤味がかかった黒い髪。
目の色は黒ベリーの実のように藍色がかった黒だった。
「脅かして悪かった。俺はダスター。君は?」
「私はミャア。風舞う部族の巫女」
「あ、ダスター!」
ミャアと名乗った少女の声に被って、メルリルの声が届く。
「メルリル無事か?」
「うん。ダスターは?」
「俺は大丈夫だ。この子が助けてくれたらしい」
ダスターの言葉にメルリルの意識も少女に向かう。
「初めまして。私はダスターのパーティメンバーのメルリル」
「初めまして、私はミャア。風舞う部族の巫女」
ミャアの言葉は癖が酷いが、東方よりも西方の言葉に近い。
独特のイントネーションでわかり辛かった東方の言葉に比べれば、なんとなく安心出来る話し方だ。
「あなた、精霊の子なのね。強い祝福を感じる」
「そういうあなたからは緑と風の匂いがする。我らは風の精霊の加護を受けし一族。あなたがたを歓迎するわ。……それと、その、あなたの肩の王も」
メルリルとなにやら巫女同士の挨拶を交わしたミャアは、振り向いて俺の肩にいるフォルテを見て両手を前に突き出して膝を深く曲げる。
ん? 王?
「ええっと、その王ってのはフォルテのことか?」
「フォルテ様とおっしゃるのですね。我らの救い主。精霊の王様」
何かすごい誤解がありそうだが、ここで否定していいのかどうかわからない。
フォルテは超然と羽繕いをしていた。
こいつめ。
「お水をどうぞ」
ミャアは陶器の壺に入った水を俺たちに勧めてくれた。
そう言えばひどく喉が乾いていることに気づく。
「ありがたくいただこう」
一口だけ水を口に含み、味を確認する。
やわらかい水だ。
刺激もない。
大丈夫そうだな。
「メルリル」
メルリルに壺を渡す。
「ダスター、もう少し飲んだほうがいい」
「後でもう一口いただくよ」
俺の言葉にメルリルもうなずいて壺から水を飲んだ。
メルリルもあまり多くは口にしない。
かなり喉が乾いているはずなんだがな。
まぁ荷物の中身が無事なら水の魔道具も入っているはずだし、ここは好意に応えるために口にしただけでもある。
水や食べ物を分け与えるのは命を分け与えるのと同じ意味を持つ場合もあるからな。
「この水は安全よ。安心して口にしていい」
そんな俺達の思惑に気づいているのか、ミャアはニコニコと水をさらに勧める。
どうやら水がかなり大事な土地らしいぞ。
安全な水が手に入りにくいのだろう。
でなければわざわざ安全だと言うはずもない。
なんとなく察してはいたが、これで決まりかな。
「ここは、大連合の荒野のどこかか?」
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