194 / 885
第四章 世界の片隅で生きる者たち
299 情報と判断と
しおりを挟む
夕刻に宿に戻った俺たちは、先に戻っていた勇者たちと食事を取りながらの報告会を行った。
外で購入したシチューをストーブであたためたものと、切り分けたパンに鹿肉のパテを乗せたものが今夜の食事の全てだ。
ああいや、勇者が教会からワインを貰って来たので、あたためたワインもあるな。
話し合い前提なのでワインはお湯を足して少し薄めてある。味は薬味を加えて整えた。
俺にとってはあたたかいものが食べられるだけでご馳走なのだが、勇者にとっては貧しい食事なのだろうと思う。だが、意外に勇者はそういうことで文句を言ったことはない。
わがままなようでわがままじゃないところもある。なんとも評価しがたい勇者だな。
「それで、そっちはどうなったんだ?」
帝国らしいトロっとしたシチューを口にしながら、勇者は俺の言葉に答えた。
「この帝都の教会には聖人が一人配置されているんだが、こいつが皇帝陛下に絶大な信頼を寄せられているとのことだった。定期的に宮殿を訪問しているらしいんで、その際に『陛下の厚意により、勇者の国であるミホムの民が救われました。ありがとうございます』と、いかにも皇帝陛下の指示で技術供与がなされたという体でなし崩し的に皇帝陛下に認めさせることにした」
うわあ、えぐい。
これは勇者の発案か。
しかしなるほど、この言い方なら皇帝陛下としても聞いてない! とは言えないよな。
「教会はそれを納得したのか?」
「はい。それだけでなく、今までそういう技術があったことに気づけず申し訳なかったと謝ってくださいました」
俺の問いに答えたのは聖女だった。
教会に関することは聖女にとっては身内の話だからな。何かと庇いたい気持ちがあるんだろう。
「そうか、それはありがたい。ということは技術書は教会で預かってミホムの学者先生に届けてもらえるんだな」
「ああ。神にかけて請け負ったから大丈夫だろう」
勇者の頼もしい返答にホッと胸を撫で下ろす。
これで懸念の一つはなくなったな。
後は学者先生がちゃんと国に働きかけてくれるかどうかだが、そもそも国の後見を受けていろんな研究をしているんだから俺よりもずっとうまくやってくれるはずだ。
「勇者、こうやってパテを乗せたパンをストーブにしばらく乗せて少し焼くとさらに美味しいですよ」
「ほう?」
報告が終わった勇者は食事に集中しようとパンを口にするところだったのだが、隣の聖騎士の美味しさアップの一工夫を聞いて、自分のパンをひとまずストーブに乗せている。
焦がすなよ。
「じゃあ、俺たちのほうだな。本は一応見つかった。内容については俺には読めないからクルスに一通り読んでもらったんだが、クルスでも読みにくい部分があったんで、よければアルフも解読を手伝ってやってくれ」
「おう、わかった!」
お、やたら嬉しそうだな。
勇者のテンションが高いとパーティ全体の雰囲気が明るくなるからありがたい。
「それで、本以外にも、実際に東の国から亡命して来たという人たちに運良く会うことが出来た」
「へぇ、前から思ってたけど、ダスター師匠って運がいいよね。そういうの大事だよ」
俺の報告にモンクがニヤニヤしながら茶々を入れた。
どうでもいいがスプーンを振り回すのはやめろ、シチューが飛ぶだろ。
というか、いつの間にかモンクまで俺のことダスター師匠とか呼ぶようになっているぞ。いつからだっけ?
モンクはスルッと自分の意思を通すのが上手いんだよなぁ。
「ありがとう。で、その人たちから聞いたんだが、東の北冠という国では魔人が発見されたら隔離されることや、平野人以外の人間は亜人と呼ばれて虐げられているというのは本当のようだ」
俺の言葉に隣のメルリルが暗い顔になる。
メルリルは今は変装を解いて普段の姿になっているが、ふわふわの耳がぺったりと垂れているのが見えた。
森人は本来森からあまり出ないものだが、あの老婦人の話からすると、攫われて奴隷にされている同族がいないとも限らない。気になるんだろうな。
「信じられないな、同じように苦しい時代を生き延びて、それぞれの方法で繁栄の道を探した同士じゃないか。それを亜人などと呼ぶとは。東方の連中は頭がおかしいのか歴史を学んでいないと見える。まぁその国だけの話かもしれんから東方全体を評価するのは早計だろうが」
勇者が立派なことを述べる。
ちょっと感動したぞ。
だが。
「アルフ、パンが焦げてるぞ」
焼いていたパンから異臭がし始めているので早々に指摘してやった。
「あっ!」
焦げ臭いのに気づくのが遅すぎる。
まぁまだ食べられる範囲の焦げ方だから大丈夫だが。
勇者は慌ててパンを手に取り、熱さにお手玉をしながら一口かじる。
「ちょっと焦げ臭いが美味い」
「よかったです」
隣で聖騎士が苦笑している。
「それにしても、魔力持ちは国の宝です。それを魔人と呼んで悪しき者のように扱うとは、その国を治める者たちの気が知れません」
聖騎士は勇者から気持ちを切り替えて、今日聞いたことから自分が感じたことを話す。
魔力が無くて苦労した聖騎士にとって、魔力があるから差別されるという状況は想像の外なのだろう。
「あとは購入して来た本を解読して、情報をまとめてから東国に渡った後の行動を決めよう」
俺がそう言うと、全員がうなずいた。
ただ、聖女が胸の神璽に手を触れながら暗い顔をする。
「わたくし、正直に言えばとても東の国々が怖いのです。まるで、言葉の通じない物語に出てくる悪魔の国のように感じてしまって」
大聖堂で大切に育てられた聖女にとって、東の国が人々に向ける悪意はとても恐ろしいものなのかもしれない。
とは言え、最初からそんな偏見を持ったまま行ってしまえばまともにものごとを判断出来なくなる。
「ミュリア、安心しろ。お前たちは最初メルリルにだって怯えていたじゃないか」
俺の突然の言葉に、隣でミュリアがびっくりするのが見えた。
悪い。昔のことを掘り返すようなことを言ってしまって。
「だけど、実際に会って話したら、別に怖い怪物とかじゃなかっただろう? それとおんなじさ。確かに全く考え方の違う相手と分かり合うのは難しい。それでも相手も人間だ。幸い東方でも平野人の言葉は森人ほど変化が激しくないからある程度理解出来るようだしな。ようするに、やる前からビビる必要はねえってことさ」
俺は冒険者らしく締めた。
その乱暴な言いように、聖女はちょっとだけ微笑みを浮かべることに成功したようだ。
そう、情報は大事だが、先入観は判断を誤らせる。
意識はフラットな状態で。それが俺のものごとに対する信条だからな。
外で購入したシチューをストーブであたためたものと、切り分けたパンに鹿肉のパテを乗せたものが今夜の食事の全てだ。
ああいや、勇者が教会からワインを貰って来たので、あたためたワインもあるな。
話し合い前提なのでワインはお湯を足して少し薄めてある。味は薬味を加えて整えた。
俺にとってはあたたかいものが食べられるだけでご馳走なのだが、勇者にとっては貧しい食事なのだろうと思う。だが、意外に勇者はそういうことで文句を言ったことはない。
わがままなようでわがままじゃないところもある。なんとも評価しがたい勇者だな。
「それで、そっちはどうなったんだ?」
帝国らしいトロっとしたシチューを口にしながら、勇者は俺の言葉に答えた。
「この帝都の教会には聖人が一人配置されているんだが、こいつが皇帝陛下に絶大な信頼を寄せられているとのことだった。定期的に宮殿を訪問しているらしいんで、その際に『陛下の厚意により、勇者の国であるミホムの民が救われました。ありがとうございます』と、いかにも皇帝陛下の指示で技術供与がなされたという体でなし崩し的に皇帝陛下に認めさせることにした」
うわあ、えぐい。
これは勇者の発案か。
しかしなるほど、この言い方なら皇帝陛下としても聞いてない! とは言えないよな。
「教会はそれを納得したのか?」
「はい。それだけでなく、今までそういう技術があったことに気づけず申し訳なかったと謝ってくださいました」
俺の問いに答えたのは聖女だった。
教会に関することは聖女にとっては身内の話だからな。何かと庇いたい気持ちがあるんだろう。
「そうか、それはありがたい。ということは技術書は教会で預かってミホムの学者先生に届けてもらえるんだな」
「ああ。神にかけて請け負ったから大丈夫だろう」
勇者の頼もしい返答にホッと胸を撫で下ろす。
これで懸念の一つはなくなったな。
後は学者先生がちゃんと国に働きかけてくれるかどうかだが、そもそも国の後見を受けていろんな研究をしているんだから俺よりもずっとうまくやってくれるはずだ。
「勇者、こうやってパテを乗せたパンをストーブにしばらく乗せて少し焼くとさらに美味しいですよ」
「ほう?」
報告が終わった勇者は食事に集中しようとパンを口にするところだったのだが、隣の聖騎士の美味しさアップの一工夫を聞いて、自分のパンをひとまずストーブに乗せている。
焦がすなよ。
「じゃあ、俺たちのほうだな。本は一応見つかった。内容については俺には読めないからクルスに一通り読んでもらったんだが、クルスでも読みにくい部分があったんで、よければアルフも解読を手伝ってやってくれ」
「おう、わかった!」
お、やたら嬉しそうだな。
勇者のテンションが高いとパーティ全体の雰囲気が明るくなるからありがたい。
「それで、本以外にも、実際に東の国から亡命して来たという人たちに運良く会うことが出来た」
「へぇ、前から思ってたけど、ダスター師匠って運がいいよね。そういうの大事だよ」
俺の報告にモンクがニヤニヤしながら茶々を入れた。
どうでもいいがスプーンを振り回すのはやめろ、シチューが飛ぶだろ。
というか、いつの間にかモンクまで俺のことダスター師匠とか呼ぶようになっているぞ。いつからだっけ?
モンクはスルッと自分の意思を通すのが上手いんだよなぁ。
「ありがとう。で、その人たちから聞いたんだが、東の北冠という国では魔人が発見されたら隔離されることや、平野人以外の人間は亜人と呼ばれて虐げられているというのは本当のようだ」
俺の言葉に隣のメルリルが暗い顔になる。
メルリルは今は変装を解いて普段の姿になっているが、ふわふわの耳がぺったりと垂れているのが見えた。
森人は本来森からあまり出ないものだが、あの老婦人の話からすると、攫われて奴隷にされている同族がいないとも限らない。気になるんだろうな。
「信じられないな、同じように苦しい時代を生き延びて、それぞれの方法で繁栄の道を探した同士じゃないか。それを亜人などと呼ぶとは。東方の連中は頭がおかしいのか歴史を学んでいないと見える。まぁその国だけの話かもしれんから東方全体を評価するのは早計だろうが」
勇者が立派なことを述べる。
ちょっと感動したぞ。
だが。
「アルフ、パンが焦げてるぞ」
焼いていたパンから異臭がし始めているので早々に指摘してやった。
「あっ!」
焦げ臭いのに気づくのが遅すぎる。
まぁまだ食べられる範囲の焦げ方だから大丈夫だが。
勇者は慌ててパンを手に取り、熱さにお手玉をしながら一口かじる。
「ちょっと焦げ臭いが美味い」
「よかったです」
隣で聖騎士が苦笑している。
「それにしても、魔力持ちは国の宝です。それを魔人と呼んで悪しき者のように扱うとは、その国を治める者たちの気が知れません」
聖騎士は勇者から気持ちを切り替えて、今日聞いたことから自分が感じたことを話す。
魔力が無くて苦労した聖騎士にとって、魔力があるから差別されるという状況は想像の外なのだろう。
「あとは購入して来た本を解読して、情報をまとめてから東国に渡った後の行動を決めよう」
俺がそう言うと、全員がうなずいた。
ただ、聖女が胸の神璽に手を触れながら暗い顔をする。
「わたくし、正直に言えばとても東の国々が怖いのです。まるで、言葉の通じない物語に出てくる悪魔の国のように感じてしまって」
大聖堂で大切に育てられた聖女にとって、東の国が人々に向ける悪意はとても恐ろしいものなのかもしれない。
とは言え、最初からそんな偏見を持ったまま行ってしまえばまともにものごとを判断出来なくなる。
「ミュリア、安心しろ。お前たちは最初メルリルにだって怯えていたじゃないか」
俺の突然の言葉に、隣でミュリアがびっくりするのが見えた。
悪い。昔のことを掘り返すようなことを言ってしまって。
「だけど、実際に会って話したら、別に怖い怪物とかじゃなかっただろう? それとおんなじさ。確かに全く考え方の違う相手と分かり合うのは難しい。それでも相手も人間だ。幸い東方でも平野人の言葉は森人ほど変化が激しくないからある程度理解出来るようだしな。ようするに、やる前からビビる必要はねえってことさ」
俺は冒険者らしく締めた。
その乱暴な言いように、聖女はちょっとだけ微笑みを浮かべることに成功したようだ。
そう、情報は大事だが、先入観は判断を誤らせる。
意識はフラットな状態で。それが俺のものごとに対する信条だからな。
11
お気に入りに追加
9,281
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~
やみのよからす
ファンタジー
病院で病死したはずの月島玲子二十五歳大学研究職。目を覚ますと、そこに広がるは広大な森林原野、後ろに控えるは赤いドラゴン(ニヤニヤ)、そんな自分は十歳の体に(材料が足りませんでした?!)。
時は、自分が死んでからなんと三千万年。舞台は太陽系から離れて二百二十五光年の一惑星。新しく作られた超科学なミラクルボディーに生前の記憶を再生され、地球で言うところの中世後半くらいの王国で生きていくことになりました。
べつに、言ってはいけないこと、やってはいけないことは決まっていません。ドラゴンからは、好きに生きて良いよとお墨付き。実現するのは、はたは理想の社会かデストピアか?。
月島玲子、自重はしません!。…とは思いつつ、小市民な私では、そんな世界でも暮らしていく内に周囲にいろいろ絆されていくわけで。スーパー玲子の明日はどっちだ?
カクヨムにて一週間ほど先行投稿しています。
書き溜めは100話越えてます…
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。