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レンくんのふわふわパンやさん
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パンダのレンくんは みどりがいっぱいの はらっぱで パンやさんを しています。
パンやさんには まいにちたくさんの どうぶつたちが やってきます。
レンくんは おひさまといっしょに はやおきをして パンをつくりはじめます。
パンのざいりょうを まぜまぜまぜ。きじをいっしょうけんめい こねこねこね。かたちをつくって ころころころ。
きじを おおきなオーブンにいれたら、パンがやけるいいにおいが してきます。そのにおいにつられて おきゃくさんが やってくるのです。
レンくんはできあがったパンを おみせにならべました。しょくパン、まるパン、あんパン、クロワッサン、フランスパン。たーくさんあります。
チリンチリン。ドアのベルがなりました。やってきたのは、げんきそうないぬくん。あわてたようすで おみせにはいります。
「たいへんだ。たいへんだ。おなかぺっこぺこだよ」
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
いぬくんは こまったかおを しました。
「うーん。どれもおいしそうだよう。みんなみんな たべたい!」
「じゃあ、ぼくのおすすめを よういするね」
レンくんは やきたてのパンを かみぶくろにいれました。
まるいロールパン、あなのあいたベーグル、もちもちのベーグル。
いぬくんは えがおで かみぶくろをだきしめました。
「わあ、ぜんぶおいしそう! ありがとう!」
そして、スキップしながら おうちへ かえっていきました。
チリンチリン。つぎにやってきたのは、おおきなからだのぞうくん。
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
ぞうくんは ちいさなこえで はずかしそうにいいました。
「えっとね、かわいいパンはありますか?」
「もちろんあるよ」
レンくんがえらんだのは、チョコでかおがかいてある ひよこのかたちのパン。
ぞうくんのめが きらきらとかがやきました。
「とってもかわいいね! これください!」
そして、たいせつそうに パンのかみぶくろをもって おうちへかえっていきました。
チリンチリン。それからやってきたのは おしゃれなねこさん。
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
ねこさんは ながいおひげを なでながらこたえました。
「わたし、あまーいパンがたべたいの。うんとあまいのよ。しょっぱいのは いやだわ」
「あまーいパンもたくさんあるよ」
クリームパンがでてきました。ねこさんのてに よくにた やわらかそうなパンです。
ねこさんの はながピクピクと うれしそうにうごきます。
「あまーいにおいがするわ! はやくたべたーい!」
そして、パンのかみぶくろをゆらして、うたいながらおうちにかえっていきました。
チリンチリン。こんどやってきたのは ちからのつよそうなくまくん。
レンくんは にっこり わらっていいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
くまくんは おなかをさすりながら いいました。
「おなかがいっぱいになるパンはある? ちょっとやそっとじゃ、たべたきがしないんだよ」
「とっておきのパンをよういするよ。ちょっとまっててね」
レンくんが もってきたのは ながくてまるいパン。まんなかをきって、やきそばをつめこみました。できたての やきそばパンです。
ぐう、と くまくんのおなかが なりました。
「ありがとう。 まちきれないから、こうえんで たべることにするよ!」
そして、まちどおしそうに おどりながら、こうえんに むかっていきました。
チリンチリン。ゆうがたにやってきたのは、ねずみのおやこ。ママとちいさなおとこのこです。
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
ねずみママは いつものしょくぱんを たのみました。なぜか ねずみのぼうやは しくしくとないています。
「どうしたのかな?」
つつんだしょくぱんを さしだしながらレンくんが たずねました。
「パパがかえってこないの。パーティができないの……」
「きょうは このこのたんじょうび なんですけど、しゅじんが きゅうなしごとで かえってこれなくなってしまって……きょうは ずっと このちょうしなんです」
ねずみママがせつめいしてくれました。
ねずみのぼうやのめに なみだが たまっています。たんじょうびパーティができないなんて かなしいに ちがいありません。
レンくんは うでをくんで かんがえました。
「そうだ!」
パンやさんにはパンとおなじざいりょうでつくったクッキーもおいてあります。ハートやほし、おはな、など いろんなしゅるいのかたちのクッキーです。それをレンくんは とうめいのふくろに いくつかいれました。
「はい、どうぞ! ぼくからの たんじょうびプレゼントだよ。きょうはクッキーをたべて、たんじょうびパーティはあしたやろうね」
ねずみのぼうやの なみだがとまりました。こんどはうれしそうにジャンプをしています。
ねずみママもホッとしたかおで おれいをいいました。
「ありがとうございます。またきますね」
そして、ふたりは てをつないで かえっていきました。
おひさまがしずんだら、パンやさんはおしまいです。レンくんはおみせをそうじしてから きゅうけいをしました。のこったちいさなまるパンをたべながら、きょうあったことをおもいだします。たくさんはたらいたのに、おなかはあまりすいていません。みんながパンで よろこぶかおをみていたら、しあわせなきぶんになって、まんぞくでした。
「あしたはなんのパンをつくろうかなあ。みんなまたきてくれるかなあ」
レンくんはうれしそうにおほしさまをみながら おきゃくさんのえがおを おもいうかべていました。
パンやさんには まいにちたくさんの どうぶつたちが やってきます。
レンくんは おひさまといっしょに はやおきをして パンをつくりはじめます。
パンのざいりょうを まぜまぜまぜ。きじをいっしょうけんめい こねこねこね。かたちをつくって ころころころ。
きじを おおきなオーブンにいれたら、パンがやけるいいにおいが してきます。そのにおいにつられて おきゃくさんが やってくるのです。
レンくんはできあがったパンを おみせにならべました。しょくパン、まるパン、あんパン、クロワッサン、フランスパン。たーくさんあります。
チリンチリン。ドアのベルがなりました。やってきたのは、げんきそうないぬくん。あわてたようすで おみせにはいります。
「たいへんだ。たいへんだ。おなかぺっこぺこだよ」
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
いぬくんは こまったかおを しました。
「うーん。どれもおいしそうだよう。みんなみんな たべたい!」
「じゃあ、ぼくのおすすめを よういするね」
レンくんは やきたてのパンを かみぶくろにいれました。
まるいロールパン、あなのあいたベーグル、もちもちのベーグル。
いぬくんは えがおで かみぶくろをだきしめました。
「わあ、ぜんぶおいしそう! ありがとう!」
そして、スキップしながら おうちへ かえっていきました。
チリンチリン。つぎにやってきたのは、おおきなからだのぞうくん。
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
ぞうくんは ちいさなこえで はずかしそうにいいました。
「えっとね、かわいいパンはありますか?」
「もちろんあるよ」
レンくんがえらんだのは、チョコでかおがかいてある ひよこのかたちのパン。
ぞうくんのめが きらきらとかがやきました。
「とってもかわいいね! これください!」
そして、たいせつそうに パンのかみぶくろをもって おうちへかえっていきました。
チリンチリン。それからやってきたのは おしゃれなねこさん。
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
ねこさんは ながいおひげを なでながらこたえました。
「わたし、あまーいパンがたべたいの。うんとあまいのよ。しょっぱいのは いやだわ」
「あまーいパンもたくさんあるよ」
クリームパンがでてきました。ねこさんのてに よくにた やわらかそうなパンです。
ねこさんの はながピクピクと うれしそうにうごきます。
「あまーいにおいがするわ! はやくたべたーい!」
そして、パンのかみぶくろをゆらして、うたいながらおうちにかえっていきました。
チリンチリン。こんどやってきたのは ちからのつよそうなくまくん。
レンくんは にっこり わらっていいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
くまくんは おなかをさすりながら いいました。
「おなかがいっぱいになるパンはある? ちょっとやそっとじゃ、たべたきがしないんだよ」
「とっておきのパンをよういするよ。ちょっとまっててね」
レンくんが もってきたのは ながくてまるいパン。まんなかをきって、やきそばをつめこみました。できたての やきそばパンです。
ぐう、と くまくんのおなかが なりました。
「ありがとう。 まちきれないから、こうえんで たべることにするよ!」
そして、まちどおしそうに おどりながら、こうえんに むかっていきました。
チリンチリン。ゆうがたにやってきたのは、ねずみのおやこ。ママとちいさなおとこのこです。
レンくんは にっこりわらって いいます。
「こんにちは! どのパンがいいかな?」
ねずみママは いつものしょくぱんを たのみました。なぜか ねずみのぼうやは しくしくとないています。
「どうしたのかな?」
つつんだしょくぱんを さしだしながらレンくんが たずねました。
「パパがかえってこないの。パーティができないの……」
「きょうは このこのたんじょうび なんですけど、しゅじんが きゅうなしごとで かえってこれなくなってしまって……きょうは ずっと このちょうしなんです」
ねずみママがせつめいしてくれました。
ねずみのぼうやのめに なみだが たまっています。たんじょうびパーティができないなんて かなしいに ちがいありません。
レンくんは うでをくんで かんがえました。
「そうだ!」
パンやさんにはパンとおなじざいりょうでつくったクッキーもおいてあります。ハートやほし、おはな、など いろんなしゅるいのかたちのクッキーです。それをレンくんは とうめいのふくろに いくつかいれました。
「はい、どうぞ! ぼくからの たんじょうびプレゼントだよ。きょうはクッキーをたべて、たんじょうびパーティはあしたやろうね」
ねずみのぼうやの なみだがとまりました。こんどはうれしそうにジャンプをしています。
ねずみママもホッとしたかおで おれいをいいました。
「ありがとうございます。またきますね」
そして、ふたりは てをつないで かえっていきました。
おひさまがしずんだら、パンやさんはおしまいです。レンくんはおみせをそうじしてから きゅうけいをしました。のこったちいさなまるパンをたべながら、きょうあったことをおもいだします。たくさんはたらいたのに、おなかはあまりすいていません。みんながパンで よろこぶかおをみていたら、しあわせなきぶんになって、まんぞくでした。
「あしたはなんのパンをつくろうかなあ。みんなまたきてくれるかなあ」
レンくんはうれしそうにおほしさまをみながら おきゃくさんのえがおを おもいうかべていました。
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