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第1章 転生
7話 2級ポーションの行き先
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話を聞いてベルンハルトに情が移ってしまったジンは、何かいい手はないかと考え、ある事を思いついた。
マジックバッグからもう1本2級ポーションを取り出すとある提案をした。
取り出された2級ポーションに気がついたシズラーは驚きを隠す事ができずに凝視し
「まだ持ってたのかい」
と呟く。
「一つ提案があるんですけど、最初に出した1本はそのままギルドで買い取ってもらいます。
それとは別に今出したこの1本を講師料としてベルンハルトさんに差し上げられないですか」
「講師料?」
「ええ、僕には冒険者として知らなければいけない多くのことが事があると思います。
それを僕が一人前になるまでベルンハルトさんが教えてくれないでしょうか。
個人の直接依頼の講師料としてなら後々トラブルにならないと思うのですがどうでしょう」
ガタン!ガラゴロゴロ
ベルンハルトが勢いよく立ち上がった勢いで椅子が大きく後ろに吹き飛んだ。
「良いのか!すごく高価な物だぞ!」
(顔が近い!綺麗な女の人ならまだしも、スキンヘッドのゴリマッチョは勘弁願いたいな)
少し顔を引き攣らせながら少し身を引いたジンが答える。
「奥さんのことを知らなければ売ってお終いでしたが、知ってしまったのに自分さえ良ければいいなんてことはできません。奥さんの為にどうぞ使ってください」
初めて会った人の話を聞いて、それを信じた上にそこまで親切にするようなお人好しがこの世界でやっていけるのか多少疑問に感じる。
しかし下町気質のジンはお金が全てとは思っておらず、金より心を優先させる事が多いのだ。
「本当にいいのか、12年前にオークションで落とされた金額が大白金貨2枚(2000万円)だったが、今だとまだ高くなっていると思うぞ。気安く人にくれてやるような代物じゃないぞ」
まだ貨幣価値が全くわかっていなかったが、火傷を治した4級が金貨5枚(5万円)だったのに比べてすごく高いんだなと思った。
「いいですよ、お金より大切なものもありますから」
「婆さん、俺への直接依頼という事なら問題無いよな」
「ああ、ギルド職員のアルバイトは禁止されえていないし、はじめに買い取ってほしいと出した商品の数はあるんだから問題ないんじゃないかい」
「ということで、これをどうぞ」
ジンはクリスタルグラスに入った2級ポーションをベルンハルトに渡した。
「ありがとう、本当にありがとう。必ずお前を一人前の冒険者にして見せる!
で、もらってすぐで悪いんだが1秒でも早く家に帰って嫁さんに飲ませてあげたいんだが…」
買取の商談中で金額も提示していない状態だったので、ギルドマスターとしての立場から帰りたくても帰れないベルンハルトはソフィーに視線をやる。
「マスター、あとは私たちでやりますから家に帰ってあげて下さい」
ソフィーに続いてシズラーもベルンハルトに帰宅を薦める。
「そうじゃベル、早く帰ってやれ」
「すまん。
ソフィー、シズラー婆さんに聞いて残りの買い取りをしておいてくれ。
ジン君、今夜の宿は取ってるか? まだだったら悪いがここは満室になっちまったから泊まれねえ、広場を北に行ったらすぐに金の麦亭っていう宿がある、そこなら料金も高くないし飯も美味いから行ってみるといい」
ベルンハルトはそういうと2級ポーションを大事に仕舞い込み足早に部屋を出ていった。
「はぁ…しかたないわねぇ。そういう事なのでジン君、残りを済ませましょう」
ソフィーとシズラーがテキパキと机の上のアイテムの横に金額を書いたメモを並べていく。
メモ用紙は羊皮紙や和紙のような物ではなく、どちらかといえばパピルス紙に近い感じの植物繊維の粗い物である。
それにインクをつけた羽根ペンで書いているのだが、独特な匂いからインクはきっとイカ墨か何かだろう。
「アイテムの名前と金額を書いた紙を置いてますので、その値段で売りたくない物だけ回収しておいてください」
ソフィーにそう言われ買値を確認する。
ウルフx24 大金貨2枚 金貨4枚
ウルフリーダーx1 大金貨3枚
4級ポーションx1 金貨4枚
3級ポーションx1 大金貨4枚
2級ポーションx1 大白金貨2枚
中級キュアポーションx1 大金貨1枚
ショートソード 金貨5枚
スモールシールド 金貨1枚
相場がわからないが何故か分からないが信用できる人たちだと感じていたので、自分の感を信じて全部そのままの金額で売ることにした。
「これでいいですよ、お願いします」
「計算してお金を持ってきますので、ちょっとお待ちください」
そう言ってソフィーが部屋を出て行き、二人きりになるとシズラーがジンに尋ねた。
「お前さんのマジックバッグ、状態保持はできるのかい」
「どうなんでしょう、使い始めたばかりなのでよく分からないんですよ。
だけど随分重宝していますよ」
「そうかい、良い物のようだから大事にしな、そいつもなかなか手に入ら品物だからね」
「ありがとうございます」
話をしていると、ソフィーが皮袋に入れたお金を持って戻ってきて、それを机の上に並べた。
「代金です、確認して下さい。それぞれの袋に
大白金貨 2枚
大金貨 7枚
金貨 4枚
以上が入っています、中身を数えて受取証にサインをお願いします」
「わかりました」
川袋の中身ををテーブルに出して確認すると数に間違いはなかった。
「確かにありました」
「それではこちらにサインをお願いします」
ジンはソフィーそう言われて出された受取証にサインする。
「はい、確かに。これで売買が完了です、また何かありましたらお願いしますね」
ジンはお金をマジックバッグにしまうと「ありがとうございました」とだけ言い、日が暮れて薄暗くなった外へと出るのであった。
マジックバッグからもう1本2級ポーションを取り出すとある提案をした。
取り出された2級ポーションに気がついたシズラーは驚きを隠す事ができずに凝視し
「まだ持ってたのかい」
と呟く。
「一つ提案があるんですけど、最初に出した1本はそのままギルドで買い取ってもらいます。
それとは別に今出したこの1本を講師料としてベルンハルトさんに差し上げられないですか」
「講師料?」
「ええ、僕には冒険者として知らなければいけない多くのことが事があると思います。
それを僕が一人前になるまでベルンハルトさんが教えてくれないでしょうか。
個人の直接依頼の講師料としてなら後々トラブルにならないと思うのですがどうでしょう」
ガタン!ガラゴロゴロ
ベルンハルトが勢いよく立ち上がった勢いで椅子が大きく後ろに吹き飛んだ。
「良いのか!すごく高価な物だぞ!」
(顔が近い!綺麗な女の人ならまだしも、スキンヘッドのゴリマッチョは勘弁願いたいな)
少し顔を引き攣らせながら少し身を引いたジンが答える。
「奥さんのことを知らなければ売ってお終いでしたが、知ってしまったのに自分さえ良ければいいなんてことはできません。奥さんの為にどうぞ使ってください」
初めて会った人の話を聞いて、それを信じた上にそこまで親切にするようなお人好しがこの世界でやっていけるのか多少疑問に感じる。
しかし下町気質のジンはお金が全てとは思っておらず、金より心を優先させる事が多いのだ。
「本当にいいのか、12年前にオークションで落とされた金額が大白金貨2枚(2000万円)だったが、今だとまだ高くなっていると思うぞ。気安く人にくれてやるような代物じゃないぞ」
まだ貨幣価値が全くわかっていなかったが、火傷を治した4級が金貨5枚(5万円)だったのに比べてすごく高いんだなと思った。
「いいですよ、お金より大切なものもありますから」
「婆さん、俺への直接依頼という事なら問題無いよな」
「ああ、ギルド職員のアルバイトは禁止されえていないし、はじめに買い取ってほしいと出した商品の数はあるんだから問題ないんじゃないかい」
「ということで、これをどうぞ」
ジンはクリスタルグラスに入った2級ポーションをベルンハルトに渡した。
「ありがとう、本当にありがとう。必ずお前を一人前の冒険者にして見せる!
で、もらってすぐで悪いんだが1秒でも早く家に帰って嫁さんに飲ませてあげたいんだが…」
買取の商談中で金額も提示していない状態だったので、ギルドマスターとしての立場から帰りたくても帰れないベルンハルトはソフィーに視線をやる。
「マスター、あとは私たちでやりますから家に帰ってあげて下さい」
ソフィーに続いてシズラーもベルンハルトに帰宅を薦める。
「そうじゃベル、早く帰ってやれ」
「すまん。
ソフィー、シズラー婆さんに聞いて残りの買い取りをしておいてくれ。
ジン君、今夜の宿は取ってるか? まだだったら悪いがここは満室になっちまったから泊まれねえ、広場を北に行ったらすぐに金の麦亭っていう宿がある、そこなら料金も高くないし飯も美味いから行ってみるといい」
ベルンハルトはそういうと2級ポーションを大事に仕舞い込み足早に部屋を出ていった。
「はぁ…しかたないわねぇ。そういう事なのでジン君、残りを済ませましょう」
ソフィーとシズラーがテキパキと机の上のアイテムの横に金額を書いたメモを並べていく。
メモ用紙は羊皮紙や和紙のような物ではなく、どちらかといえばパピルス紙に近い感じの植物繊維の粗い物である。
それにインクをつけた羽根ペンで書いているのだが、独特な匂いからインクはきっとイカ墨か何かだろう。
「アイテムの名前と金額を書いた紙を置いてますので、その値段で売りたくない物だけ回収しておいてください」
ソフィーにそう言われ買値を確認する。
ウルフx24 大金貨2枚 金貨4枚
ウルフリーダーx1 大金貨3枚
4級ポーションx1 金貨4枚
3級ポーションx1 大金貨4枚
2級ポーションx1 大白金貨2枚
中級キュアポーションx1 大金貨1枚
ショートソード 金貨5枚
スモールシールド 金貨1枚
相場がわからないが何故か分からないが信用できる人たちだと感じていたので、自分の感を信じて全部そのままの金額で売ることにした。
「これでいいですよ、お願いします」
「計算してお金を持ってきますので、ちょっとお待ちください」
そう言ってソフィーが部屋を出て行き、二人きりになるとシズラーがジンに尋ねた。
「お前さんのマジックバッグ、状態保持はできるのかい」
「どうなんでしょう、使い始めたばかりなのでよく分からないんですよ。
だけど随分重宝していますよ」
「そうかい、良い物のようだから大事にしな、そいつもなかなか手に入ら品物だからね」
「ありがとうございます」
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「代金です、確認して下さい。それぞれの袋に
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以上が入っています、中身を数えて受取証にサインをお願いします」
「わかりました」
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「確かにありました」
「それではこちらにサインをお願いします」
ジンはソフィーそう言われて出された受取証にサインする。
「はい、確かに。これで売買が完了です、また何かありましたらお願いしますね」
ジンはお金をマジックバッグにしまうと「ありがとうございました」とだけ言い、日が暮れて薄暗くなった外へと出るのであった。
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