上 下
202 / 253
4章 第4部 それぞれの想い

197話 透の宣言

しおりを挟む
 ここは十六夜市いざよいしの海ぞいにある、大きな広場。すでに星々が輝く夜となり、周りに人はほとんどいない。なのでとても静かであり、波の音が響いているだけ。辺りは月明かりや街灯でそこまで暗くなく、海の方も神秘的な青白い光を反射してきれいであった。
 そんな中、ルナは海をながめながら、物思いにふけっていた。

(ああ、あの時のことは、今でも鮮明に覚えている)

 ルナはかつての記憶をたどる。それはまだ付き人の長瀬ながせ伊吹いぶきと出会っていない時のこと。
 川沿いにいるのはボロボロの男の子と、そんな彼を助けようとする女の子。あれは六年前の九歳のルナが父親に連れられ、アポルオンのパーティーに参加した日。その帰り道に起こった出来事である。
 如月きさらぎとおるをみつけられたのは完全に偶然。あの時気分が沈んでおり、少し一人になりたかった。なのでお付きの者たちを無理やり帰らせ、一人で堤防沿ていぼうぞいを歩いて宿泊先に戻ろうとしていた。そこで気づいたら、川沿いに男の子が倒れていたという経緯だ。その時周りに誰もおらず、お付きの者たちも先に帰してしまったため助けられるのはルナ一人。その責任感にかられ、無我夢中で助けにいったのである。

(今思い返しても、あの時の私の行動力はすごかったですね)

 そう、あの時のルナの行動力は、本当に驚くほどのもの。
 透に助けると宣言したあと、次期当主としての権力を最大限使い彼の安全確保に奮闘したのだ。しかも当主である父親にばれないように極秘で。もし父親の力を借りたらもっと簡単にできただろう。しかし透がアポルオン関係の事件に巻き込まれていた場合、父親が彼を見過ごさない可能性が。なのでルナの知るところだけで、事態を収集しなければならなかったのである。
 公的な治療施設を使わず、さらに今後生きていくための居場所を作るまで。信頼できる者に無理を言って手配させ、なんとか実現にこぎつけたのであった。

(だけどそうさせた理由がまさか、私を見てくれたからだなんて……。ふふ、単純たんじゅんにもほどがありますね)

 かつての自分の心情に思わず笑ってしまう。

(でも、あの場合仕方有りませんよね。だって彼のひとみに映るのは、まぎれもない私だった。サージェンフォード家など関係なく、ルナという女の子を見てくれた。こんなこと今まで初めてだったんですから……)

 ルナには一つの苦悩があった。それは誰もが本当の自分を見てくれないこと。というのもみなの目に映るのはルナという女の子ではなく、いつもサージェンフォード家の人間なのだ。それは八歳のころ次期当主に決まってからさらに強くなり、ルナの心にいつも影を落としていたのである。
 実を言うとこの時落ち込んでいたのは、まさにこの件。アポルオンのパーティーで誰も自分を見ていないことを改めて痛感し、孤独感にさいなまれ一人思いなやんでいた。そんなときに透と出会い、そして彼はルナを見てくれたのだ。

(あの時のうれしさといったらもう……。舞い上がりすぎて、彼のためならなんでもしてみせるぐらいの気持ちでしたね)

 あの時透は、ルナがサージェンフォード家次期当主など知るよしもない。偶然その場に居合わせた女の子としか思っていなかったはず。ゆえにこの時ルナは不謹慎ふきんしんだが、心の底からうれしかったのである。やっと本当の自分を見てくれたと。だからこそあそこまで透の保護から、居場所づくりまでがんばれたのだ。

(あれ以来、透は私の中で特別な存在になっていた。初めて自分を見てくれた男の子。彼のその後の報告を、よく楽しみにしたものです。――ふふ、まったく、改めて考えてみると、私ちょろすぎな気がしますね。これではまるで恋する女の子みたいではありませんか)

 これまであまりに無意識だったため気付けなかったが、よくよく考えてみると自分がどれだけ彼を特別視していたのかがわかる。ただルナという普通の女の子としてみてくれただけで、ここまで心を奪われることになるとは。自分のちょろさに、笑わずにいられなかった。

(でもこの想いは、まぎれもない私だけのもの。なにもないと思っていた私にも、ちゃんと確かなモノがあった。ふれるだけで、こんなにも心をあたかくしてくれる想いが……)

 胸を両手でぎゅっと押さえながら、その想いをかみしめる。
 そう、今まで父親の言いなり通りで、ずっと生きてきた。そのため自分の意志などなく、お人形のようといわれてもなにも反論できないほど。自分だけの確かなものを探しても、ほぼすべてに父親が関わっているのだ。これもすべて盲目もうもく的に生き過ぎたツケなのだろう。カノンにヒントをもらうまで、自分にはなにもないと絶望していたものである。だがそこにようやく公明が。透を想う気持ち。まるで恋する女の子のようにういういしいこの感情。そこに父親は関係ない。純粋じゅんすいに自分だけのものと、言い切れることに気付けたのだ。
(たぶんこの想いの延長線上に、自分がばたける答えがある。一人では無理だけど、透がささえてくれるならいつかたどり着けるはず。だってその答えは、彼と一緒に夢見る未来だと思うから……)
 透はルナをルナだと実感することができる特別な存在。彼のことを想うだけで、これまでなんだったのかレベルの様々な感情が湧き出てくるのだ。その勢いは透と一緒なら、どこまでも前に進めると思えるほど。信じられないぐらい、勇気が湧いてくるのである。だからこそルナが答えを見つけるには、如月透なしではありえない。一人ではすぐ自分を見失ってしまうだろうが、彼がそばにいてくれるならその心配はないはず。
 それにこれは予感だがルナの答えはきっと、透に関係あるものになる気がするのだ。自分だけだとこれまでの生き方のせいで、なかなかピンとこないだろう。しかしそこに透が関わるなら、心から力になってあげたいと想うはずなのだから。

「ルナ、お待たせ」

 物思いにふけっていると、声が聞こえた。
 振り向くと、透が歩いてくる姿が。実は彼とはこの場所で、待ち合わせをしていたのであった。




 透はルナと合流する。
 先程の戦いから現実に戻り、彼女に少し話せないかとたずねていたのだ。するとルナがこの海ぞいの広場での待ち合わせを、提案してきたのである。

「透、お疲れさまでした。上層部との会談の件、さらには私のわがままにまで付き合ってもらって」
「はは、気にしないでくれ。ルナの力になるって言ったからには、これくらい当然のことだよ。それより一つ聞いていいかな?」

 透はルナのお礼に笑顔でこたえ、聞きたかったことをたずねた。

「それは六年前のことですか?」
「――やっぱり、あの時の助けてくれた女の子は、ルナだったんだね」

 六年前のことを知っているということは、やはりルナが透を助けてくれた女の子だったということ。やはり透のたどり着いた答えは、正しかったようだ。

「はい、気分転換にと川辺を歩いていたところ、流れ着いてきた透に遭遇そうぐうしたんです。ふふ、あの時は本当にあせりましたよ。これまで多くの経験を積んで動じることがなかった私ですが、さすがに想定外の出来事。しかも周りにいた大人は無理やり帰らせていたため、助けられるのは私一人だけときた。もう、助けるのに必死で、なりふりかまっている状況ではありませんでしたよ」

 ルナは当時のことを、瞳を閉じ感慨深そうにかたってくれる。

「そうか。あの時のルナのがんばりで、ボクは命拾いしたんだね。もしキミが近くを通らなかったら、どうなっていたか……。まさに命の恩人だ」
「――えっと、それはさすがに大げさかと……。私が見つけなくても、きっとほかの誰かが助けていたはずですし」
「いや、あの場合ルナじゃなきゃ、どのみちアウトだったよ。助かってもエデン財団に連れ戻され、自由を失っていたはずだ。だからどれだけ感謝しても足りないぐらいなんだ。助けてくれただけでなく、保護して居場所まで与えてくれたルナに……。おかげでこの六年間、本来ありえなかった夢のような日々を過ごしてこれた」

 戸惑いぎみに否定するルナへ、透は心からの感謝を口に。
 確かにほかの人が助けてくれる可能性も、十分ありうる。だがそれでは普通に病院へ運ばれ、エデン財団に連れ戻される未来しかなかった。そう、透が本当の意味で助かるには、ルナ以外だめだったのだ。助けて、さらに居場所まで用意できる彼女でしか。ゆえにこの恩は、ルナが思っている以上に大きいのである。

「だから……、ありがとう……。ずっとこの言葉を、あの時助けてくれた女の子に言いたかったんだ。その願いが今ようやくかなったよ」

 そして万感の想いを込め、ありがとうの言葉を告げる。
 透にとってこの言葉を伝えることは、さきを助けるのと同じぐらい叶えたかったことだったのだ。
 だがここで予想外のことが。

「――透……、感謝するのは私の方かもしれません……」

 なんとルナが透の手をとり、逆に感謝の言葉を伝えてきたのだ。

「え? それってどういう……」
「ふふ、私がほしかった答え。それが六年前透と出会ったおかげで、見えてきた気がするんです。あの時透が家がらなど関係なく、ルナという女の子を必要としてくれた。そのことがなにもなかった私に、ばたけるに値する想いをいだかせてくれたんです」

 ルナは透の手にぎゅっと力を込めながら、みずからの想いを告白してくれる。
 その内容は彼女にとって、とても大事なことなのはわかる。ただその具体的な内容まではわからなかった。

「――意味がよくわからないんだけど……?」
「――も、もう、透、そこは察してください。これ以上口にしたら、恥ずかしさのあまり大変なことになるんですから……」

 純粋な疑問に、ルナは顔を真っ赤にさせてそのままうつむいてしまう。
 彼女の反応を見るに、どうやら詮索せんさくするのはまずいようだ。

「――えっと、ごめん」
「ゴホン、まとめますとカノンとの戦いで、私なりに答えが得れたということです」
「本当かい! それならよかったよ」
「ええ、ですがまだあいまいで、確信にせまれるほどではありません。なので透、保守派の動向を探るのと並行して、もう少し答え探しを手伝ってもらえませんか。あなたと一緒なら、いえ、透だからこそ見つけられる気がするんです!」

 ルナは迷いのないひとみで見つめ、問うてくる。
 そんな彼女のお願いに対し、透の答えは決まっていた。

「もちろん。ルナが前に進むために必要なら、よろこんで手を貸すさ。一緒に保守派の件、そして答え探しを頑張ろう」
「透、なにからなにまで、ありがとうございます。これからも頼りにさせてもらいますね!」
 とても心強いと、ち足りたようにほほえむルナ。
「そうだ。ちょうどいい機会だし、一つ宣言させてほしい」

 透はあることを伝えるために、彼女の前にひざまずく。
 一応透はルナの騎士ということらしいので、それらしく振舞おうとしながらだ。

「え?」
「ルナ、ボクは騎士としての責務。そして救われた恩を返すためにも、キミの力になることをここにちかう。だからこれから困ったことがあったら、なんでもいってくれ。ルナ・サージェンフォードの名にけて、全力で成しげてみせるから」
 そして透はみずからの覚悟を告げる。騎士として、なによりかつて助けてくれた恩人の力になるために。
「――透……」
「えっと、どうしてもこの想いを口にして、確かなものにしたかったんだ。はは、でも、少し大げさ過ぎて、引かれてしまったかな?」

 彼女を見ると、今だ彼女は目を見開き固まっていた。
  かっこよく決めてみたのはいいが、もしかするとはずしてしまったのかもしれない。なので立ち上がりながら、苦笑してごまかそうと。

「いえ、そんなことありません。あまりのうれしさに、言葉を失ってしまって……。ぐすん……」

 するとルナが我に返ったのか、本当のことを教えてくれる。
 ただ問題は、彼女の瞳がうるんでいたということだ。どうやらあまりの感動に、うれし泣きをしてしまったらしい。

「え?!? 泣くほどなのかい!?」
「ッ!? はずかしいので見ないでください。こうなったのも透のせいなんですからね」

 ルナははずかしさのあまりか、ガバッと透の胸板に顔をうづめだす。そして透の上着をぎゅっとにぎりしめながら、うらみがましそうに抗議してくるのであった。





 透はあれからすねるルナをなだめ、しばらくおしゃべりしたあと解散することに。そして今は帰宅中。夜の道を一人歩いて行く。今日はいろいろありすぎたため、正直疲れていた。しかし疲労感よりも、満足感の方が勝っていたといっていい。今まで探していた六年前助けてくれた女の子と再開でき、さらに咲の情報も手に入ったのだ。これまでほとんど進展がなかった分、晴れやかな気持ちであった。

(咲、やっとあの時助けてくれた女の子に、出会うことができたんだ。だから兄さんは、恩を返すためにも少し寄り道させてもらうよ)

 心の中で咲にかたる。
 透はこれからも引き続きルナの力になるつもりだ。彼女には返しきれない程の恩がある。助けてくれただけでなく居場所までくれ、透に普通の人生を歩ませてくれた少女。そんな彼女が困っているのを、見過ごすわけにはいかない。恩返しの意味も込めて、ルナの力にならなければ。それにこのことはずっと夢見ていたことの一つでもある。もし咲を助けられたあとは、六年前助けてくれた女の子を探し出し、恩を返そうとずっと思っていたのだ。なのでこの状況、当初の予定と順番が少し違うが願ってもないことであった。

(だけどいつか必ず迎えにくから、待っててくれ)

 咲のことを想いながら、心の中で宣言を。
 彼女がエデン財団上層部、しかもアンノウンのところにいることがわかった。思っていたところより最難関の場所だが、やることに変わりはない。咲を自由にするためなら、相手がアンノウンであろうと戦ってみせよう。

「うん? 柚姉ゆずねえ?」

 決心をふるい立たせていると、軍服を着た女性が進行方向に立っているのに気付く。

「透、どうやら元気そうね。執行機関に連れられて、すごく心配してたんだから」

 柚葉は透の方へ歩み寄り、優しく笑いかけてくれる。
 そこにいたのは透の姉のような存在、新堂しんどう柚葉ゆずは。まだそんな日はたっていないのに、いろいろあったせいかすごく久しぶりに思えてしまう。

「はは、なんとかうまくやれてるから、安心してくれ。それよりなにか用かい?」
「ええ、この前言えなかったことをね」

 そういって柚葉は透の真横まで歩いてきた。周りに漏れるのを心配してなのだろう。まるで極秘の案件というかのように。
 そして彼女はすれ違いざまに告げる。普段の姉のようではなく、軍人新堂柚葉中尉として。

如月きさらぎ少尉、軍からの命令よ。あなたにはアポルオン側の情報を、軍に流してほしいの」
「え? それって……」

 予想外の命令に、透は自身の耳を疑うしかなかった。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

トモコパラドクス

武者走走九郎or大橋むつお
SF
姉と言うのは年上ときまったものですが、友子の場合はちょっと……かなり違います。

NPCが俺の嫁~リアルに連れ帰る為に攻略す~

ゆる弥
SF
親友に誘われたVRMMOゲーム現天獄《げんてんごく》というゲームの中で俺は運命の人を見つける。 それは現地人(NPC)だった。 その子にいい所を見せるべく活躍し、そして最終目標はゲームクリアの報酬による願い事をなんでも一つ叶えてくれるというもの。 「人が作ったVR空間のNPCと結婚なんて出来るわけねーだろ!?」 「誰が不可能だと決めたんだ!? 俺はネムさんと結婚すると決めた!」 こんなヤバいやつの話。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ヒトの世界にて

ぽぽたむ
SF
「Astronaut Peace Hope Seek……それが貴方(お主)の名前なのよ?(なんじゃろ?)」 西暦2132年、人々は道徳のタガが外れた戦争をしていた。 その時代の技術を全て集めたロボットが作られたがそのロボットは戦争に出ること無く封印された。 そのロボットが目覚めると世界は中世時代の様なファンタジーの世界になっており…… SFとファンタジー、その他諸々をごった煮にした冒険物語になります。 ありきたりだけどあまりに混ぜすぎた世界観でのお話です。 どうぞお楽しみ下さい。

鉄錆の女王機兵

荻原数馬
SF
戦車と一体化した四肢無き女王と、荒野に生きる鉄騎士の物語。 荒廃した世界。 暴走したDNA、ミュータントの跳梁跋扈する荒野。 恐るべき異形の化け物の前に、命は無残に散る。 ミュータントに攫われた少女は 闇の中で、赤く光る無数の目に囲まれ 絶望の中で食われ死ぬ定めにあった。 奇跡か、あるいはさらなる絶望の罠か。 死に場所を求めた男によって助け出されたが 美しき四肢は無残に食いちぎられた後である。 慈悲無き世界で二人に迫る、甘美なる死の誘惑。 その先に求めた生、災厄の箱に残ったものは 戦車と一体化し、戦い続ける宿命。 愛だけが、か細い未来を照らし出す。

【完結】勇者学園の異端児は強者ムーブをかましたい

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、pixivにも投稿中。 ※小説家になろうでは最新『勇者祭編』の中盤まで連載中。 ※アルファポリスでは『オスカーの帰郷編』まで公開し、完結表記にしています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...