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4章 第2部 それぞれの想い
167話 ルナとデート?
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エデン協会ヴァーミリオンの事務所をあとにして、透はルナとの待ち合わせ場所に。
そして今は合流し落ち着いて話せる場所へ、向かっている真っ最中であった。目的地は昨日エリーと会った喫茶店。あそこは大通りから少し離れたところにあるあまり人目につかない店。なので訪れる客も少なく、知る人ぞ知る隠れ家的な場所とのこと。よって少し込み入った話をするときなどにはもってこいであり、今回もお世話になることにしたのであった。
「ふふ、歳の近い男の子と街中を歩く機会なんてほとんどありませんから、緊張してしまいますね」
隣を歩いていたルナが、口元に手を当てはにかんだ笑みを浮かべる。
「そうなのかい? 自然体で、そんなふうにはみえないけど」
「上に立つ者は、常に堂々としなければなりませんからね。動揺などみせれば、それだけ部下に不安を与えてしまいます。ですので日頃から表に出さないように、鍛えているんですよ」
「ルナはすごいな。まだ子供なのに、立派な当主になるため頑張ってるんだね」
凛々しくかたるルナに、感心せざるを得ない。
彼女のすごさは、普段の立ち振る舞いから見てすぐにわかる。心持ちや動作のどれをとっても洗練されており、もはや透と同い年とは思えないほどだ。
「――ふふ……、とはいっても、内心はドキドキしっぱなしなんですよね。どうやら精進がまだまだ足りていないようです。アポルオンのパーティとかでは、男性の方相手であろうと冷静でいられるんですが……。やはりプライベートだからですかね。少し気がゆるんでしまっているのかもしれません」
胸に手を当て、どこかはずかしそうに告白するルナ。
「時には肩の力を抜くのも大切なことだよ。ボク相手に気を張る必要なんてないから、ゆっくり羽を伸ばしてくれ」
精進するのは大事なことだが、ルナの場合やり過ぎな気がする。彼女の性格的に妥協することはあまりなさそうなので、誰かが止めてやるべきだろう。
「――透……、ありがとうございます。――ですが……、透相手ではなおさら気にしたくなるというか……、ほら、乙女心的に……」
そんな透の気遣いに、ルナは手をもじもじさせながら意味ありげな視線を向けてきた。
「うん? どういう意味だい?」
「いえ、なんでもありません!? そうですね、では、お言葉に甘えさせてもらってもよろしいでしょうか? 幻滅とかしないでくださいね?」
ルナはあわてて首を横に振る。そして上目づかいをしながら、かわいらしくお願いを。
「はは、そんなことありえないよ。逆にうれしくなるだけさ。みんなの知らないルナの一面を、知ることができたってね」
「――うぅ、その返し、いろいろとずるいですね」
透の心からの本音に、ルナはほおを染めてうつむいてしまった。
「え? ボクは思ったことを口にしただけなんだけど、なにかまずかったかい?」
「――自覚なしですか……。いえ、なんでもありません」
ルナは少しあきれた表情で透の問いを流し、スタスタと前へ行ってしまう。
どうやら透側になにか問題があったみたいだ。しかし思い当たる節はないのだが。
「――ふふ、ともあれ、透がいい人でよかったです。おかげでこんなにも親しい間がらになれたんですから」
それからくるりと透の方を振り返り、心底うれしそうにほほえむルナ。
「いい人って、ボクは普通だと思うんだけど」
「そんなことありませんよ。普通の人ならサージェンフォード家次期当主という肩書きに、思うところが出てしまうものです。特にそのばくだいな権力に目がくらみ、どうしても利己的な考えが頭をよぎってしまう。一般の方もそうですし、企業関係者ならなおさら。ええ、もう、数えきれないほど体験し、痛感させられました……」
ルナはどこか悲しげに目をふせる。
一般人もそうだが特に企業関係者の場合だと、自分たちの家の問題がからんでくるためより媚売りが激しいのだろう。企業間でのコネは、ビジネスにおいて非常に役に立つもの。さらにサージェンフォード家はアポルオン序列二位であるため、関係者がいろいろすり寄ってくることも。もはやルナにとって、下心で近づいてくる者たちの光景は日常茶飯事になっているのかもしれない。もはや考えただけでげんなりしそうであり、ルナの境遇に同情してしまう。
「それが悪いとは思いませんが、やはり私個人としては少しうんざりしてしまうんですよね。誰もルナという女の子として、みてくれないというか……」
そして彼女はぽつりと、ルナ・サージェンフォードという少女が秘める苦悩をもらした。
「――ルナ……」
「ですが透は違いました。あなたはサージェンフォード家の権力にすり寄るなんて、微塵も思っていません。しかも家がらなど関係なく、普通の女の子として接してくれる。ええ、この件を引き受けてくれたのが透で、本当によかった……。ぜひお礼を言わせてください」
辛そうにかたるルナであったが、話が透のところになるとどこかはずんだ口調に。そしてぺこりと頭を下げ、心からの感謝の言葉をかけてきた。
透は今まで妹の咲の自由を第一として生きてきた。よってあまり自分のことを考えておらず、金や権力などに疎いといっていい。それゆえルナに媚を売ろうなど思えず、わりと普通の女の子として接することができていたのである。
「はは、ボクの方もルナでよかったよ。身分が下の人間なのに無下に扱わず、しっかり気にかけてくれるんだからさ。普通ルナのような立場なら、使い捨ての手駒みたいな感じで命令するだけだろ? それがまさかこんなにもよくしてくれるだなんて。ルナに会う前の憂鬱さが、まるで嘘のようだよ」
そんなふうに面といわれると、さすがにテレくさくなってしまう。なのではずかしさをごまかすため、ルナに対して思っていたことを口に。
「そんなの当然です。無理言って力を貸してくれているんですから、精神誠意を持って接するべきでしょ?」
「ほんと、その誠実さは身にしみるよ。おかげで心おきなく、役目をまっとうできる。もう、要請なんて関係なく、キミの力になりたいほどだよ。だからボクの方こそお礼を言わせてくれ」
ルナがそうしたように、透も心からの感謝の言葉を。
使い捨ての駒といっていい立場の透に対し、ここまで考えてくれているのだ。もはや夢のような上司といっても過言ではない。仕えるのがルナであったことに、感謝しきれずにいられないほどだ。
「いえ、私の方こそ」
「いや、ボクの方が」
そしてなぜか張り合う透とルナ。
お互い気はずかしさから、素直に受け止められなかったといっていい。
「はは」
「ふふ」
そして今の状況に、二人で同時に吹き出してしまう。
「ほめ合ってるせいか、ムズかゆくなってしまうよ」
「はい、テレくさくなる、一方ですね」
「――えっと、ルナ……、一つ謝らせてくれ。ごめん……」
二人で笑い合っている中、透はふと謝罪の言葉を伝えた。
(――キミを利用しようとしてたことに……)
透は始めエデン財団を調べるため、ルナを利用しようとしていた。だがこれまでルナと接してきて、その考えにひどく罪悪感を抱くようになっていたのである。こんな透のことを気にかけてくれる純粋な少女を、裏切る気なのかと。その想いがあまりに膨れ上がってしまったため、謝らずにいられなかったのだ。
「急にどうしたんですか? 透?」
「いや、どうしても謝っておきたかったんだ」
「――はぁ……?」
ルナは状況がつかめず、困惑ぎみに首をかしげる。
「はは、さあ、もうすぐ目的の場所につくころだ。行こう」
そして透たちは再び目的地に向かうため、足き出すのであった。
そして今は合流し落ち着いて話せる場所へ、向かっている真っ最中であった。目的地は昨日エリーと会った喫茶店。あそこは大通りから少し離れたところにあるあまり人目につかない店。なので訪れる客も少なく、知る人ぞ知る隠れ家的な場所とのこと。よって少し込み入った話をするときなどにはもってこいであり、今回もお世話になることにしたのであった。
「ふふ、歳の近い男の子と街中を歩く機会なんてほとんどありませんから、緊張してしまいますね」
隣を歩いていたルナが、口元に手を当てはにかんだ笑みを浮かべる。
「そうなのかい? 自然体で、そんなふうにはみえないけど」
「上に立つ者は、常に堂々としなければなりませんからね。動揺などみせれば、それだけ部下に不安を与えてしまいます。ですので日頃から表に出さないように、鍛えているんですよ」
「ルナはすごいな。まだ子供なのに、立派な当主になるため頑張ってるんだね」
凛々しくかたるルナに、感心せざるを得ない。
彼女のすごさは、普段の立ち振る舞いから見てすぐにわかる。心持ちや動作のどれをとっても洗練されており、もはや透と同い年とは思えないほどだ。
「――ふふ……、とはいっても、内心はドキドキしっぱなしなんですよね。どうやら精進がまだまだ足りていないようです。アポルオンのパーティとかでは、男性の方相手であろうと冷静でいられるんですが……。やはりプライベートだからですかね。少し気がゆるんでしまっているのかもしれません」
胸に手を当て、どこかはずかしそうに告白するルナ。
「時には肩の力を抜くのも大切なことだよ。ボク相手に気を張る必要なんてないから、ゆっくり羽を伸ばしてくれ」
精進するのは大事なことだが、ルナの場合やり過ぎな気がする。彼女の性格的に妥協することはあまりなさそうなので、誰かが止めてやるべきだろう。
「――透……、ありがとうございます。――ですが……、透相手ではなおさら気にしたくなるというか……、ほら、乙女心的に……」
そんな透の気遣いに、ルナは手をもじもじさせながら意味ありげな視線を向けてきた。
「うん? どういう意味だい?」
「いえ、なんでもありません!? そうですね、では、お言葉に甘えさせてもらってもよろしいでしょうか? 幻滅とかしないでくださいね?」
ルナはあわてて首を横に振る。そして上目づかいをしながら、かわいらしくお願いを。
「はは、そんなことありえないよ。逆にうれしくなるだけさ。みんなの知らないルナの一面を、知ることができたってね」
「――うぅ、その返し、いろいろとずるいですね」
透の心からの本音に、ルナはほおを染めてうつむいてしまった。
「え? ボクは思ったことを口にしただけなんだけど、なにかまずかったかい?」
「――自覚なしですか……。いえ、なんでもありません」
ルナは少しあきれた表情で透の問いを流し、スタスタと前へ行ってしまう。
どうやら透側になにか問題があったみたいだ。しかし思い当たる節はないのだが。
「――ふふ、ともあれ、透がいい人でよかったです。おかげでこんなにも親しい間がらになれたんですから」
それからくるりと透の方を振り返り、心底うれしそうにほほえむルナ。
「いい人って、ボクは普通だと思うんだけど」
「そんなことありませんよ。普通の人ならサージェンフォード家次期当主という肩書きに、思うところが出てしまうものです。特にそのばくだいな権力に目がくらみ、どうしても利己的な考えが頭をよぎってしまう。一般の方もそうですし、企業関係者ならなおさら。ええ、もう、数えきれないほど体験し、痛感させられました……」
ルナはどこか悲しげに目をふせる。
一般人もそうだが特に企業関係者の場合だと、自分たちの家の問題がからんでくるためより媚売りが激しいのだろう。企業間でのコネは、ビジネスにおいて非常に役に立つもの。さらにサージェンフォード家はアポルオン序列二位であるため、関係者がいろいろすり寄ってくることも。もはやルナにとって、下心で近づいてくる者たちの光景は日常茶飯事になっているのかもしれない。もはや考えただけでげんなりしそうであり、ルナの境遇に同情してしまう。
「それが悪いとは思いませんが、やはり私個人としては少しうんざりしてしまうんですよね。誰もルナという女の子として、みてくれないというか……」
そして彼女はぽつりと、ルナ・サージェンフォードという少女が秘める苦悩をもらした。
「――ルナ……」
「ですが透は違いました。あなたはサージェンフォード家の権力にすり寄るなんて、微塵も思っていません。しかも家がらなど関係なく、普通の女の子として接してくれる。ええ、この件を引き受けてくれたのが透で、本当によかった……。ぜひお礼を言わせてください」
辛そうにかたるルナであったが、話が透のところになるとどこかはずんだ口調に。そしてぺこりと頭を下げ、心からの感謝の言葉をかけてきた。
透は今まで妹の咲の自由を第一として生きてきた。よってあまり自分のことを考えておらず、金や権力などに疎いといっていい。それゆえルナに媚を売ろうなど思えず、わりと普通の女の子として接することができていたのである。
「はは、ボクの方もルナでよかったよ。身分が下の人間なのに無下に扱わず、しっかり気にかけてくれるんだからさ。普通ルナのような立場なら、使い捨ての手駒みたいな感じで命令するだけだろ? それがまさかこんなにもよくしてくれるだなんて。ルナに会う前の憂鬱さが、まるで嘘のようだよ」
そんなふうに面といわれると、さすがにテレくさくなってしまう。なのではずかしさをごまかすため、ルナに対して思っていたことを口に。
「そんなの当然です。無理言って力を貸してくれているんですから、精神誠意を持って接するべきでしょ?」
「ほんと、その誠実さは身にしみるよ。おかげで心おきなく、役目をまっとうできる。もう、要請なんて関係なく、キミの力になりたいほどだよ。だからボクの方こそお礼を言わせてくれ」
ルナがそうしたように、透も心からの感謝の言葉を。
使い捨ての駒といっていい立場の透に対し、ここまで考えてくれているのだ。もはや夢のような上司といっても過言ではない。仕えるのがルナであったことに、感謝しきれずにいられないほどだ。
「いえ、私の方こそ」
「いや、ボクの方が」
そしてなぜか張り合う透とルナ。
お互い気はずかしさから、素直に受け止められなかったといっていい。
「はは」
「ふふ」
そして今の状況に、二人で同時に吹き出してしまう。
「ほめ合ってるせいか、ムズかゆくなってしまうよ」
「はい、テレくさくなる、一方ですね」
「――えっと、ルナ……、一つ謝らせてくれ。ごめん……」
二人で笑い合っている中、透はふと謝罪の言葉を伝えた。
(――キミを利用しようとしてたことに……)
透は始めエデン財団を調べるため、ルナを利用しようとしていた。だがこれまでルナと接してきて、その考えにひどく罪悪感を抱くようになっていたのである。こんな透のことを気にかけてくれる純粋な少女を、裏切る気なのかと。その想いがあまりに膨れ上がってしまったため、謝らずにいられなかったのだ。
「急にどうしたんですか? 透?」
「いや、どうしても謝っておきたかったんだ」
「――はぁ……?」
ルナは状況がつかめず、困惑ぎみに首をかしげる。
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