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3章 第3部 鳥かごの中の少女
144話 カノンの宣言
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夕暮れの中レイジとカノンは結月といったん別れ、待ち合わせ場所である十六夜学園の駐車場へと来ていた。
そこにはルナと透が。そしてその少し後ろには高級車と、屈強な黒服の男たちが二人。どうやらカノンはあの車に乗って、屋敷(やしき)の方に戻ることになるのだろう。
「カノン、では参りましょう。私も途中までお供させてもらいます」
ルナはカノンの方へ歩み寄り、エスコートしようと。
「ルナ、その前に一ついいかな?」
「はい、なんでしょうか?」
「ルナはこのアポルオンという組織のことを、どう思ってるのかな?」
カノンはルナを見すえ、粛然と問うた。
「そうですね。素晴らしい思想のもとに生まれた組織だと思います。人類を一つにまとめあげ、よりよい方向へと導く。結果、争いはなくなり、人類はいつまでも存続し続けられるのですから。ええ、アポルオンこそ恒久平和を実現できる、唯一の存在なのではないでしょうか」
ルナは祈るように手を組み、誇らしげに自身の考えをかたるルナ。
その口調から、どれだけアポルオンを心酔しているのかわかってしまう。
「そうだね。ルナの言う通りかもしれない。アポルオンの思想はきっと正しい……。でも私はそれを受け入れられないんだよ。あまりに正しすぎるがゆえにね」
だが肯定する彼女に対し、カノンはどこか悲しげに否定の意を。
「どういう意味なのでしょうか?」
「私はね、小さいころからアポルオンの巫女になるように育てられてきたんだよ。だから巫女見習いとして、アルスレインの思想をたたき込まれてきた。さらにはセフィロトに巫女の権限でつながり、この世界のしくみや現状を数えきれないぐらい見てきた。すべてはアポルオンの理想である、秩序の世界を実現するために……」
カノンは遠い目で空を見上げながら、みずからの過去をかたる。
九年前レイジがカノンの隔離されている屋敷でしばらく世話になっている時、彼女がたびたび席を外していたのを思い出す。本人いわく、決められたカリュキュラムを受けないといけないと言っていたが、このことだったのだろう。
「でも学ぶうちに、ある想いが芽生えてきたんだよ。本当にアポルオンの目指す秩序の世界は正しいのかってね。世界のすべてを歯車にしてまで、実現するべきものなのか。それが本当に人々の幸せにつながるのか……」
「――それは……」
カノンのまっすぐな疑問に、ルナはたじろぐ。
いくらアポルオンのことを心酔しているとはいえ、彼女も思うことは少しあったみたいだ。
「子供ゆえの価値観だったからかもしれない。でも私は確かに間違ってると思った。その果てに行きつくのはきっとディストピア。人類はよりよい方向に進むだろうけど、そこに人々の本当の自由は存在しないと」
もしアポルオンの理想が完成すれば、この世界は確かに楽園になるかもしれない。
争いがなくなるのはもちろん、徹底的な管理体制により人々は常に正しい方向に導かれるのだ。結果、人類は間違いを起こさず、繁栄をより長く続けられることになる。これほどまでに理想的な世界、他に存在しないだろう。
だが問題が一つ。そう、この感想は個人を見ず世界全体で見た時の話。いくら世界がうまく回ろうとも、管理されるがゆえに個人の自由はない。もはや世界を回す歯車同然の生き方。そんな世界が本当に人々の楽園と呼べるのだろうか。
「これはセフィロトとじかにつながってる、巫女だからこそわかることなんだけど、セフィロトは今でもアポルオンの秩序の世界実現のために動いている。まだ完全には程遠いけど、徐々に世界をアポルオンの思想に染め上げてるんだよ。このままいけば百年、ううん、もう五十年後には、遅かれ早かれ世界は完全な秩序の世界に書き換えられてしまう。だからこの流れを止めるには、今しかない。たぶん私の代でなんとかしないと、すべてが手遅れになってしまうはず」
カノンは非情な未来を、胸に手を当て危機感をあらわに告げる。
彼女は普通の人々と違い、より密接にセフィロトとつながっている。なので誰よりもこの世界の現状がわかってしまうということにほかならない。そんなカノンが言うのだから、その不吉な予言は確実に起こってしまうのだろう。
「だから決めたの。これが正しいのかわからない。でもこんなの間違ってると思うから、私はかつてのアルスレインがさだめた未来に抗う。取り返しがつかなくなる前に、私たちの血族が起こした過ちを正してみせるんだよ。すべてはアルスレイン家の現代表者としてね!」
ゆえにカノンは手をバッと前に出し、覚悟を込めて宣言した。そんな未来、認められないがために。
「ではカノンは今のアポルオンのあり方を変えると?」
「うん、実際夢物語かもしれないけど、私のすべてをかけるよ。もちろん革新派のように力には頼らない。この巫女が持つ権限を使いみなの同意を得て、内部から変えてみせる! だからルナ、ごめんなんだよ。私はこの想いを実現するためにも、前に進まないといけない。たとえ鳥かごから出ることになったとしても!」
万感の思いを胸に、立ち上がろうとするカノン。
これがカノン・アルスレインという少女が抱く想いのすべて。ゆえに彼女はこの宣言を実現するためにも、前へ進まないといけない。狭い鳥かごから出て、空高く自由に羽ばたくために。
「――そうだったのですか……。カノンは私と違ったのですね……」
ルナは震える自身の肩を抱きしめながら、表情に深い陰りを。彼女にとってよほどショックなことだったらしい。
ただカノンがアポルオンの意に背くことを悲しんでいると思いきや、なんだか違うみたいだ。もっとルナにとって大切ななにかが、そうさせているように。
「ルナ、大丈夫かな?」
ただ事ではないルナの落ち込みように、カノンは心配そうに駆け寄る。
「――すみません。こちらの話です。少し自分の思い上がりに恥じていました……。ええ、カノンの気持ちはわかりましたよ。つまり我々序列二位側の保護下から抜け、自由に動くと」
どこか悲痛げだったルナであったが、すぐさまいつもの彼女に戻り確認の言葉を。
「そうなるかな。さすがに隔離されたままだと、動きようがないからね」
「カノン、非常に申し訳ないのですが序列二位サージェンフォード家次期当主として、その願いを了承するわけにはいきません。私個人としては、応援したい気持ちもあるのですが……」
ルナは少しためらいながらも、カノンの前に立ちふさがる。
やはりアポルオンの巫女を管理する序列二位側からしてみれば、認めるわけにはいかない案件であろう。いくらルナ自身が肯定してあげたくても、彼女の立場がそれを許さないのだ。
「ルナ、ありがとう。その気持ちだけで十分なんだよ。――レージくん」
最後にカノンはルナにほほえみ、レイジを呼んだ。
「もう、いいんだな?」
「うん、これでケジメはつけれたんだよ。だからあとはお願いね」
ルナに義理を通したことで、カノンの気は済んだらしい。これこそ屋上でカノンがかたった、やらなければならないことだったのだ。あのまま逃げることもできたが、ルナに話をつけちゃんと義理を通しておきたいと。
そしてカノンは下がり、レイジのすぐ後ろにつく。
「透、カノンを」
ルナもルナで動きを見せる。後ろで見守っていた透を呼んだ。
「ああ、わかった。それがルナの選択なら、キミの騎士として全力で答えよう」
透はルナの前に。レイジたちへと立ちふさがる。
どうやらそう簡単には逃がしてくれないらしい。
「レイジくん、こんなことになってしまって残念だよ。キミとは一緒に肩を並べて戦えると思っていたんだけどね」
「わるいな、透。オレはカノンの力になるって決めてるんだ。そのためならたとえ誰であろうと戦ってやる」
「投降はしてくれないよね? なら力づくで確保させてもらうよ」
やる気満々のレイジに、透はしかたないとかまえをとる。
そこには一切の隙がなく、いかにも戦い慣れしているのがわかった。やはりほのかに聞いた、凄ウデのデュエルアバターという評価はだてではないらしい。
だがレイジとて、ここでむざむざ引き下がるわけにはいかない。闘争心に火をつけながらもかまえ、透に応えてやる。
「ははは、させるかよ」
二人の視線がぶつかり合い、場の空気は次第に緊迫していく。
そして両者動こうとした瞬間。
「来たか」
「ハッ!? 新手か!?」
二人の間に、黒い筒状の小さな物体が投てきされた。
そこにはルナと透が。そしてその少し後ろには高級車と、屈強な黒服の男たちが二人。どうやらカノンはあの車に乗って、屋敷(やしき)の方に戻ることになるのだろう。
「カノン、では参りましょう。私も途中までお供させてもらいます」
ルナはカノンの方へ歩み寄り、エスコートしようと。
「ルナ、その前に一ついいかな?」
「はい、なんでしょうか?」
「ルナはこのアポルオンという組織のことを、どう思ってるのかな?」
カノンはルナを見すえ、粛然と問うた。
「そうですね。素晴らしい思想のもとに生まれた組織だと思います。人類を一つにまとめあげ、よりよい方向へと導く。結果、争いはなくなり、人類はいつまでも存続し続けられるのですから。ええ、アポルオンこそ恒久平和を実現できる、唯一の存在なのではないでしょうか」
ルナは祈るように手を組み、誇らしげに自身の考えをかたるルナ。
その口調から、どれだけアポルオンを心酔しているのかわかってしまう。
「そうだね。ルナの言う通りかもしれない。アポルオンの思想はきっと正しい……。でも私はそれを受け入れられないんだよ。あまりに正しすぎるがゆえにね」
だが肯定する彼女に対し、カノンはどこか悲しげに否定の意を。
「どういう意味なのでしょうか?」
「私はね、小さいころからアポルオンの巫女になるように育てられてきたんだよ。だから巫女見習いとして、アルスレインの思想をたたき込まれてきた。さらにはセフィロトに巫女の権限でつながり、この世界のしくみや現状を数えきれないぐらい見てきた。すべてはアポルオンの理想である、秩序の世界を実現するために……」
カノンは遠い目で空を見上げながら、みずからの過去をかたる。
九年前レイジがカノンの隔離されている屋敷でしばらく世話になっている時、彼女がたびたび席を外していたのを思い出す。本人いわく、決められたカリュキュラムを受けないといけないと言っていたが、このことだったのだろう。
「でも学ぶうちに、ある想いが芽生えてきたんだよ。本当にアポルオンの目指す秩序の世界は正しいのかってね。世界のすべてを歯車にしてまで、実現するべきものなのか。それが本当に人々の幸せにつながるのか……」
「――それは……」
カノンのまっすぐな疑問に、ルナはたじろぐ。
いくらアポルオンのことを心酔しているとはいえ、彼女も思うことは少しあったみたいだ。
「子供ゆえの価値観だったからかもしれない。でも私は確かに間違ってると思った。その果てに行きつくのはきっとディストピア。人類はよりよい方向に進むだろうけど、そこに人々の本当の自由は存在しないと」
もしアポルオンの理想が完成すれば、この世界は確かに楽園になるかもしれない。
争いがなくなるのはもちろん、徹底的な管理体制により人々は常に正しい方向に導かれるのだ。結果、人類は間違いを起こさず、繁栄をより長く続けられることになる。これほどまでに理想的な世界、他に存在しないだろう。
だが問題が一つ。そう、この感想は個人を見ず世界全体で見た時の話。いくら世界がうまく回ろうとも、管理されるがゆえに個人の自由はない。もはや世界を回す歯車同然の生き方。そんな世界が本当に人々の楽園と呼べるのだろうか。
「これはセフィロトとじかにつながってる、巫女だからこそわかることなんだけど、セフィロトは今でもアポルオンの秩序の世界実現のために動いている。まだ完全には程遠いけど、徐々に世界をアポルオンの思想に染め上げてるんだよ。このままいけば百年、ううん、もう五十年後には、遅かれ早かれ世界は完全な秩序の世界に書き換えられてしまう。だからこの流れを止めるには、今しかない。たぶん私の代でなんとかしないと、すべてが手遅れになってしまうはず」
カノンは非情な未来を、胸に手を当て危機感をあらわに告げる。
彼女は普通の人々と違い、より密接にセフィロトとつながっている。なので誰よりもこの世界の現状がわかってしまうということにほかならない。そんなカノンが言うのだから、その不吉な予言は確実に起こってしまうのだろう。
「だから決めたの。これが正しいのかわからない。でもこんなの間違ってると思うから、私はかつてのアルスレインがさだめた未来に抗う。取り返しがつかなくなる前に、私たちの血族が起こした過ちを正してみせるんだよ。すべてはアルスレイン家の現代表者としてね!」
ゆえにカノンは手をバッと前に出し、覚悟を込めて宣言した。そんな未来、認められないがために。
「ではカノンは今のアポルオンのあり方を変えると?」
「うん、実際夢物語かもしれないけど、私のすべてをかけるよ。もちろん革新派のように力には頼らない。この巫女が持つ権限を使いみなの同意を得て、内部から変えてみせる! だからルナ、ごめんなんだよ。私はこの想いを実現するためにも、前に進まないといけない。たとえ鳥かごから出ることになったとしても!」
万感の思いを胸に、立ち上がろうとするカノン。
これがカノン・アルスレインという少女が抱く想いのすべて。ゆえに彼女はこの宣言を実現するためにも、前へ進まないといけない。狭い鳥かごから出て、空高く自由に羽ばたくために。
「――そうだったのですか……。カノンは私と違ったのですね……」
ルナは震える自身の肩を抱きしめながら、表情に深い陰りを。彼女にとってよほどショックなことだったらしい。
ただカノンがアポルオンの意に背くことを悲しんでいると思いきや、なんだか違うみたいだ。もっとルナにとって大切ななにかが、そうさせているように。
「ルナ、大丈夫かな?」
ただ事ではないルナの落ち込みように、カノンは心配そうに駆け寄る。
「――すみません。こちらの話です。少し自分の思い上がりに恥じていました……。ええ、カノンの気持ちはわかりましたよ。つまり我々序列二位側の保護下から抜け、自由に動くと」
どこか悲痛げだったルナであったが、すぐさまいつもの彼女に戻り確認の言葉を。
「そうなるかな。さすがに隔離されたままだと、動きようがないからね」
「カノン、非常に申し訳ないのですが序列二位サージェンフォード家次期当主として、その願いを了承するわけにはいきません。私個人としては、応援したい気持ちもあるのですが……」
ルナは少しためらいながらも、カノンの前に立ちふさがる。
やはりアポルオンの巫女を管理する序列二位側からしてみれば、認めるわけにはいかない案件であろう。いくらルナ自身が肯定してあげたくても、彼女の立場がそれを許さないのだ。
「ルナ、ありがとう。その気持ちだけで十分なんだよ。――レージくん」
最後にカノンはルナにほほえみ、レイジを呼んだ。
「もう、いいんだな?」
「うん、これでケジメはつけれたんだよ。だからあとはお願いね」
ルナに義理を通したことで、カノンの気は済んだらしい。これこそ屋上でカノンがかたった、やらなければならないことだったのだ。あのまま逃げることもできたが、ルナに話をつけちゃんと義理を通しておきたいと。
そしてカノンは下がり、レイジのすぐ後ろにつく。
「透、カノンを」
ルナもルナで動きを見せる。後ろで見守っていた透を呼んだ。
「ああ、わかった。それがルナの選択なら、キミの騎士として全力で答えよう」
透はルナの前に。レイジたちへと立ちふさがる。
どうやらそう簡単には逃がしてくれないらしい。
「レイジくん、こんなことになってしまって残念だよ。キミとは一緒に肩を並べて戦えると思っていたんだけどね」
「わるいな、透。オレはカノンの力になるって決めてるんだ。そのためならたとえ誰であろうと戦ってやる」
「投降はしてくれないよね? なら力づくで確保させてもらうよ」
やる気満々のレイジに、透はしかたないとかまえをとる。
そこには一切の隙がなく、いかにも戦い慣れしているのがわかった。やはりほのかに聞いた、凄ウデのデュエルアバターという評価はだてではないらしい。
だがレイジとて、ここでむざむざ引き下がるわけにはいかない。闘争心に火をつけながらもかまえ、透に応えてやる。
「ははは、させるかよ」
二人の視線がぶつかり合い、場の空気は次第に緊迫していく。
そして両者動こうとした瞬間。
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