上 下
9 / 11

第9話 魔女を縛るモノ

しおりを挟む

 大聖堂で捕まってしまったカレンは、罪人を収監する牢屋へと連行されていた。
 腕を後ろ手にして、魔導士でも簡単には破壊できないような鉄製の枷を嵌められている。
 もしも魔法で攻撃しようものなら、隣に居る兵に即座に斬り殺されるだろう。

「ちょっと、丁寧に扱いなさいよ!!」
「てめぇこそ、いい加減に黙れ! さもなきゃ、その口が二度と開けねぇようにするぞ!!」

 せめてもの反撃とばかりに文句を言っていたら、二人掛かりで牢へと放り込まれてしまった。
 皇子の元婚約者だったからといって、特別な扱いはまったく無い。
 むしろゴミ袋を投げ捨てるような、非常にぞんざいなものだった。


「おい、新入りが来たぞ」
「おおっ、こいつぁ上玉じゃねぇか!!」

 ガチャリ、と鉄格子の牢を閉められた。
 向こう側では、連行してきた兵が牢の番にそんなことを言っている。
 ここの番人たちが普段、囚人のことをどう扱っているのか知れるような言動だ。

 ふぅ、と溜め息をひとつ吐いてから、牢の中を見回してみる。

 (見事なまでに何もないわね……)

 ベッドもなければ、布きれ一枚すらない。
 あるのは漂うえた匂いと、清掃もされず何かがこびりついている床だけ。
 いったいここで何を収監していたのかも分からないような、がらんどうな牢屋だ。

 と、そこでカレンはここが何処だったかを思い出す。
 この国には裁判なんてものは無い。
 さらに言えば、警察のような組織も汚職まみれで、ほとんど機能していない。

 もし罪を逃れたければ、金か力をチラつかせねばならないのだ。
 つまり嫌疑を掛けられて捕らえられたら最後、あとは死刑を待つだけ。
 あくまでも牢屋とは、処刑まで入れておくだけの場所なのだ。


 鉄格子の隙間から他の牢を覗いてみる。
 チラホラと何人かの囚人がいるようだが、彼らも全員が死刑囚の扱いなのだろう。
 逃げたり戦うと言った気力も残ってはおらず、目が虚ろで死んでいる。
 いつか来る処刑の日を、ただ座して待っているだけ。

 どうにかここから脱出しなければ、自分もいずれ同じ道を辿るだろう。
 何か方法は無いものか……と考えている内に、さっきとは別の兵が何かを担ぎこんできた。

 (まさか……)

 ドサッという音と共に、隣りの牢に何かが放り投げられた。
 怪我をしているのか、その人物は苦しそうなうめき声を上げている。

「ディアンだわ……!!」

 どうやら彼はまともな治療もされず、この牢屋へと連れ込まれたようだ。
 きっと怪我で苦しい思いをしているに違いない。

 今すぐ助けに行ってあげたい……が、先程こちらを覗いていた番人たちが下卑た笑いを浮かべながら、こちらへと近付いてきた。

 どうせ、ここにいる者たちはいくばくもしない内に死ぬ運命にある。
 ここの管理を任されているという立場を良いことに、彼女の貞操を奪おうとでも思っているのかもしれない。


 だがカレンはこの下衆どもに大人しくなぶられるつもりなど、毛頭なかった。
 ディアンを救い、あの馬鹿ジェイド達を止めるまでは諦めない。

 (これはチャンスね……)

 兎にも角にも、まずはここを脱出しなくてはならない。
 思い付いた策を実行するため、カレンは目の前の男たちを挑発することにした。

「ねぇ、貴方たち……こんな暗くて臭い所で働かされて、本当に満足してる?」
「はぁ? そりゃあ、どういう意味だ?」
「ふふふ、貴方も男でしょう? こんな意味のない仕事なんかじゃなくって、国の為に働きたいと思わない?」

 命乞いでもするのかと思いきや、新人の女囚人は突拍子もないことを言い出した。
 番人たちはお互いの顔を見合わせ、耐え切れずに笑い始める。

「ぎゃははははっ、急に何を言い出すのかと思ったら!!」
「わりぃな、俺たちは好きでやってるのさ」
「そうそう。それにこんな仕事でも、お前みたいな奴を好きなようにできるしな」

 カレンの質問に対して、男たちは腹を抱えて笑いあう。
 こんなところで働いている彼らは強い魔力も持たず、良い暮らしをしているような身形みなりでもない。
 むしろ囚人と同じような酷い恰好をしているが、それでもこういった役得があることで憂さ晴らしをしているのだろう。

 まったく聞く耳を持たず、遂には誰からカレンを犯すかの相談を始めた。
 だがカレンは、この展開を待っていた。
 このチャンスを逃すわけにはいかない。

 余裕の態度を崩さず、更に話を続けた。

「ふふっ、ふふふふ……」
「ん? どうした、恐怖で気でも狂っちまったか?」
「おいおい、壊れたら楽しめねーだろうが!」

 床でペタリと座っていたカレンが急に番人たちを見上げ、口を開いた。
 その表情は彼らを馬鹿にするような、ニヤニヤとした笑みを浮かべている。

「ふぅん、なるほど? こんなところで働いて満足、ね。……あなた達って、本当にどうしようもない無能なのね」
「……なんだと?」

 しまりのない、豚のような体格の男が唾を飛ばしながら怒鳴り声を上げた。
 彼の怒りはそれだけでは収まらず、牢屋を開けて入ってきた。
 ドシドシと脂肪を揺らしながらカレンに詰め寄ると、そのまま首を掴んで壁に押し付けた。

「うぐっ……」
「へへっ。ナメた口の割に、ソソる顔をするじゃねぇか」

 黄ばんだ歯が並ぶ口からドブのような臭い息が吐かれ、カレンの顔にかかる。
 首は苦しいし、匂いは臭い。
 意識が急速に遠のいてくる。

 そんな彼女の苦しそうな顔も、監視達の情欲を増長させてしまったのだろう。
 カレンの下腹部に気持ち悪いものが当たっている。

 こんなにも男に身体を寄せられるのが嫌だと、今まで思ったことが無い。
 相手がディアンだったら、絶対にこんな感情にはならないはずだ。
 優しく、自分を守ってくれたあの背中にだったら、むしろ自分から身を寄せたい。

 冷汗が首筋を通り、ツツーと胸元に流れる。
 それを間近で見たブタ男がクク、と笑った。

「なんだ、お前。囚人の癖に、立派な首飾りなんてつけやがって」
「……それに触れないで」

 彼女の首元にあったのは、オレンジ色に輝く太陽石シトリンのネックレス。
 祖国に居る母から預かり、何があっても手放すなと言われている大事なアクセサリーだ。
 だがこの男はそんな彼女の都合なんて知らないし、知るつもりもない。

「やめなさい。それ以上手を出したら貴方――絶対に後悔するわよ?」
「はっ、そりゃあいい。やれるもんなら、さっさとやってみろよ?」

 ブチン、とチェーンが千切れる音。
 パラパラと床に破片が落ちていく。
 大事な、と言っていた割に、守り抜いていた宝物は呆気なく奪われてしまった。

 カレンは悲壮な表情を浮かべ……ることは無かった。
 むしろ、良くやってくれたわと褒めるように口角をニヤ、と上げていた。

「へへっ、コイツを売っちまえば良い金になるかもしれねぇ。その金で女を買って……へっ?」
「――だから言ったのに。後悔するわよって。でもありがとう、自分じゃ封印を解けなかったの」

 男の手にあった小さな太陽のような宝玉が、さらさらと砂へと変わる。
 そして目の前の女の雰囲気が――別人になった。

「な、なななっ!? なんだ、誰だオマエは……!!」
「私は燦爛さんらんの魔女よ。もしかして知らなかったかしら?」
「燦爛……ま、魔女!?」

 これまで魔導士を何人も拘束していたはずの手錠は、いつの間にか外れていた。
 それもドロドロに融けて床に散らばっている。
 こんな状態、普通は起こり得ない。

「なら、自己紹介ついでに教えてあげるわ……融けよメルト

 ニコニコと笑いながら鉄格子を握ると、まるでバターのように融けてグニャリと曲がってしまった。
 実際に自分の目で見ても何が起こったのか分からず、ブタ男はポカンとしている。
 カレンは構わず、呆然としていたブタ男の顔にそのまま手を伸ばした。

「は? 牢が融け……や、やめ……あ、熱い!! ぎゃああああっ!!」

 ジュウウと肉の焼ける音がする。
 周りにいた彼の仲間は突然の事に、大口を開けたまま固まってしまっている。

「ゆ、許し……やめ、て……!!」
「そうやってあなた達は、ここへ来た罪のない囚人たちの尊厳を奪ってきたのでしょう? だから、今度は私の番」
「ひっ、ぎああああっ!!」

 制止の声を無視し、さらに火力を高めたカレン。
 彼女はブタ男をあっという間に、素手で焼き豚へと変えてしまった。
 ドサリ、と床に落ちる焼き豚の音で、フリーズしていた残りの番人たちが正気を取り戻す。

「お、おい! 貴様、そんなことをして許されるとでも思っているのか!?」
「ふふっ、何を言っているのかしら? 最初から許すつもりなんてない癖に」
「や、やめろ……く、来るな!! う、うわっ、あああああっ!!」

 手入れもロクにされていない安物の剣をブンブンと振り回すが、カレンには当たらない。
 陽炎かげろうのようにゆらり、ゆらりと避けていく。
 そしてやっと当たったかと思った時には――

「さようなら。今までお勤めご苦労様でした♪」

 すべてが終わるまで、ものの数分も掛からなかった。
 ここにはもう、息をしている番人は一人も居ない。
 カレンはツカツカと隣りの牢へと移動すると、フッと殺気を収めた。

「良かった、まだ生きてた……」

 やはりディアンは隣りの牢に投げ込まれていた。
 気を失っているのか、床でぐったりとしている。
 急いで牢を破り、彼に駆け寄る。

 服も破れ、ボロボロな姿だったが、胸はしっかりと上下しているようだ。
 傷も一応は塞がっているのを見て、ホッと安心する。

 (あの魔女、良くもやってくれたわね……!!)

 こんな目に合わせたラズリーたちに、今すぐ復讐したい気持ちをどうにか抑える。
 まずはともかく、ディアンを助けねば。

「ううっ……カレ、ン……」
「ディアン!! 気付いた!?」

 ゆっくりと目蓋まぶたを開けると、揺れる瞳でカレンを見つめてきた。
 まだ意識はハッキリとはしていないが、ちゃんと彼女の事は分かるようだ。

「私……わたし……!!」
「いいんだ……カレン。僕の事は大丈夫。だから……」

 ――国を、救ってくれ。

 聡明な彼にはもう、カレンの二つ名の本当の意味が分かっている。
 彼女の力があれば自分の思い通りにもできた筈なのに、彼はそうはしなかった。

 その優しさがカレンには嬉しくもあり、悲しかった。
 もっと早く自分が動いて決断していれば、彼をこんな目に遭わせることも無かったのに。

「分かった。途中で助けも呼んでおくから。絶対に死なないでよ……」
「あぁ、キミも気を付けて……」

 そっとディアンの頬をひと撫ですると、カレンは矢のように走り出した。


 このバカげた思想魔力絶対主義の国を、根本的に作り直すために。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――
オブシディアン(黒曜石):真っ黒な闇のような見た目だが、太陽にかざすと様々な色合いを見せてくれる。心を強くしてくれたり、困難を打破してくれる。石言葉「悪しき習慣を断つ」


シトリンと相性比較

ジェイド>ラピスラズリ>>ルビー>>>オブシディアン
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢に転生!?わたくし取り急ぎ王太子殿下との婚約を阻止して、婚約者探しを始めますわ

春ことのは
恋愛
深夜、高熱に魘されて目覚めると公爵令嬢エリザベス・グリサリオに転生していた。 エリザベスって…もしかしてあのベストセラー小説「悠久の麗しき薔薇に捧ぐシリーズ」に出てくる悪役令嬢!? この先、王太子殿下の婚約者に選ばれ、この身を王家に捧げるべく血の滲むような努力をしても、結局は平民出身のヒロインに殿下の心を奪われてしまうなんて… しかも婚約を破棄されて毒殺? わたくし、そんな未来はご免ですわ! 取り急ぎ殿下との婚約を阻止して、わが公爵家に縁のある殿方達から婚約者を探さなくては…。 __________ ※2023.3.21 HOTランキングで11位に入らせて頂きました。 読んでくださった皆様のお陰です! 本当にありがとうございました。 ※お気に入り登録やしおりをありがとうございます。 とても励みになっています! ※この作品は小説家になろう様にも投稿しています。

婚約破棄の上に家を追放された直後に聖女としての力に目覚めました。

三葉 空
恋愛
 ユリナはバラノン伯爵家の長女であり、公爵子息のブリックス・オメルダと婚約していた。しかし、ブリックスは身勝手な理由で彼女に婚約破棄を言い渡す。さらに、元から妹ばかり可愛がっていた両親にも愛想を尽かされ、家から追放されてしまう。ユリナは全てを失いショックを受けるが、直後に聖女としての力に目覚める。そして、神殿の神職たちだけでなく、王家からも丁重に扱われる。さらに、お祈りをするだけでたんまりと給料をもらえるチート職業、それが聖女。さらに、イケメン王子のレオルドに見初められて求愛を受ける。どん底から一転、一気に幸せを掴み取った。その事実を知った元婚約者と元家族は……

悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。

三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。 何度も断罪を回避しようとしたのに! では、こんな国など出ていきます!

虐げられ聖女の力を奪われた令嬢はチート能力【錬成】で無自覚元気に逆襲する~婚約破棄されましたがパパや竜王陛下に溺愛されて幸せです~

てんてんどんどん
恋愛
『あなたは可愛いデイジアちゃんの為に生贄になるの。  貴方はいらないのよ。ソフィア』  少女ソフィアは母の手によって【セスナの炎】という呪術で身を焼かれた。  婚約した幼馴染は姉デイジアに奪われ、闇の魔術で聖女の力をも奪われたソフィア。  酷い火傷を負ったソフィアは神殿の小さな小屋に隔離されてしまう。  そんな中、竜人の王ルヴァイスがリザイア家の中から結婚相手を選ぶと訪れて――  誰もが聖女の力をもつ姉デイジアを選ぶと思っていたのに、竜王陛下に選ばれたのは 全身火傷のひどい跡があり、喋れることも出来ないソフィアだった。  竜王陛下に「愛してるよソフィア」と溺愛されて!?  これは聖女の力を奪われた少女のシンデレラストーリー  聖女の力を奪われても元気いっぱい世界のために頑張る少女と、その頑張りのせいで、存在意義をなくしどん底に落とされ無自覚に逆襲される姉と母の物語 ※よくある姉妹格差逆転もの ※虐げられてからのみんなに溺愛されて聖女より強い力を手に入れて私tueeeのよくあるテンプレ ※超ご都合主義深く考えたらきっと負け ※全部で11万文字 完結まで書けています

捨てられた元聖女ですが、なぜか蘇生聖術【リザレクション】が使えます ~婚約破棄のち追放のち力を奪われ『愚醜王』に嫁がされましたが幸せです~

鏑木カヅキ
恋愛
 十年ものあいだ人々を癒し続けていた聖女シリカは、ある日、婚約者のユリアン第一王子から婚約破棄を告げられる。さらには信頼していた枢機卿バルトルトに裏切られ、伯爵令嬢ドーリスに聖女の力と王子との婚約さえ奪われてしまう。  元聖女となったシリカは、バルトルトたちの謀略により、貧困国ロンダリアの『愚醜王ヴィルヘルム』のもとへと強制的に嫁ぐことになってしまう。無知蒙昧で不遜、それだけでなく容姿も醜いと噂の王である。  そんな不幸な境遇でありながらも彼女は前向きだった。 「陛下と国家に尽くします!」  シリカの行動により国民も国も、そして王ヴィルヘルムでさえも変わっていく。  そしてある事件を機に、シリカは奪われたはずの聖女の力に再び目覚める。失われたはずの蘇生聖術『リザレクション』を使ったことで、国情は一変。ロンダリアでは新たな聖女体制が敷かれ、国家再興の兆しを見せていた。  一方、聖女ドーリスの力がシリカに遠く及ばないことが判明する中、シリカの噂を聞きつけた枢機卿バルトルトは、シリカに帰還を要請してくる。しかし、すでに何もかもが手遅れだった。

ある勘違い女の末路

Helena
恋愛
とある架空の国の貴族社会が舞台。 自分がモテると思い込んだ女がいました。 その勘違いが国をもゆるがす大事件に発展。 無知と無恥が巻き起こす事件の結末とは? スッキリしたい方向け。 主人公は勘違い女の事件を目撃するちょっと口の悪いモブ令嬢です。 ※長らく中断してしまい申し訳ありません。 なんだかなんちゃって法廷小説のようになってしまい、悩みましたが…とりあえず最後まで書いてみます!ゆる設定、お許しください。

義妹からの嫌がらせで悪役令嬢に仕立て上げられそうになった挙句、旦那からモラハラ受けたのでブチギレます。~姫鬼神の夫婦改善&王国再建記~

しろいるか
恋愛
隣国との関係性を高めるために結婚した私と旦那。最初はうまくいってたけど、義妹の身を弁えない異常な金遣いの荒さとワガママのせいで、王国が存亡の危機に瀕してしまう。なんとかしようと諌めようとすると、それをよしとしない義妹の嫌がらせがはじまり、私は悪人に。そしてとうとう、旦那までモラハラしてくるようになってしまった。 精神的に追い詰められていた私に、また旦那のモラハラが始まる。もう、我慢の限界! 「旦那様。今から殴ります」 私はそう宣言した――! これは、夫婦の絆を力で取り戻すと同時に、傾いた王国をたてなおすやり直しの痛快物語である。

ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~

柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。 その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!  この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!? ※シリアス展開もわりとあります。

処理中です...