優しい嘘に別れを告げて、どうか消えない旋律を

【君がくれたのは、優しい夢。連れ出してくれたのは、君の音】

駅に置かれた一台のピアノ。
聴こえた旋律に導かれ、俺は彼に出会った。
優れた音楽の才能と、まるで子どものような天真爛漫さを併せ持った青年、雪加蛍琉。
彼との出会いが、色を失った俺の世界を一変させた。

彼と、彼の音楽と共に穏やかに過ぎようとしていた高校生活はしかし、突然終わりを告げる。

それから数年、再び交わった二人の世界。しかし、その先に待っていたのは予期せぬ悲しい未来だった。

眠ったまま目覚めなくなった蛍琉を救うため、俺は”ファンタジア”で彼の記憶の世界に入る。

蛍琉はなぜ眠りについたのか。

やがて明らかになる過去は、俺に残酷な真実を突きつける。

この物語は、俺、夏川蒼馬と、彼、雪加蛍琉の”二度目”の再会から始まる。
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