目覚めはガングロギャル？！黒歴史は封印！清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します！！

60 三宅君という男 sideパパ

  sideパパ

『三宅君』は秀才だった。
俺も妻もこれまで生きてきた中で、多分一番驚いた。

全国統一模試で全国一位とか、秀才を通り越して天才だ。

そんな人間がゆかりの恋人？
おいおい、大丈夫なのか?!
本当にゆかりでいいのか？

ゆかりは、はっきりいって勉強が出来ない。
テストでは下から３番以上は見たことがない。
高校生になってからはずっと最下位だ。
いや、今回は頑張った。
真ん中くらいだった。
それも三宅君のお陰か。

親としてはバカな子ほど可愛いなんて言うが、甘やかしすぎたと反省している。

ゆかりが妻とキッチンに立った隙に聞いた。

「ゆかりのどこが好きなんだい？」

直球過ぎるだろ。と思ったが、やはりこれだけは父親として聞いておかねばならない。

「挙げればキリがありませんが。優しいところ、弱いところ、強いところ、努力ができるところ、笑顔が可愛いところ、すぐに泣くところ、ああ、全部ですね」

真顔で言う三宅君に若干引いてしまったのは、ゆかりには内緒だ。


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