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第37話:カロイド殿下が…
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「クリスティーヌ様、レイチェル様、お2人でどちらに行かれるのですか?」
にっこり笑って近づいてきたのは、カリーナ殿下だ。なんだか嫌な予感がする。どうやらレイチェル様も同じことを思ったのか、スッと私を庇う様に立ったのだ。ただ、彼女は王女。あまり無礼な態度をとる訳にはいかない。
「せっかくなので、2人でゆっくり話をしようと思いまして」
笑顔で答えるレイチェル様。ただ、目が笑っていない。
「それでしたら、私もご一緒させていただいてもよろしいでしょうか?私、もっとお2人と仲良くなりたいと思っていたのです。いいですよね?それでは参りましょう」
有無も言わさず、私たちの腕を掴んで歩き出したカリーナ殿下。まずいわ、この女、きっとろくでもない場所に連れて行くつもりなのだろう。
でも、どうしてレイチェル様も?
「あの、カリーナ殿下、一体どこに向かうつもりなのですか?あまり皆様と離れると、先生に叱られてしまいますわ」
「丘の奥に美しい滝があるのです。せっかくなので、そこでゆっくり話がしたいと思いまして。大丈夫ですわ、すぐ近くですので」
そう言って私達を連れて奥に入って行こうとするのだ。これは明らかに怪しいわ。
レイチェル様も同じことを思ったのか
「カリーナ殿下、やはり皆様と離れるのは危険です。この辺にしておきましょう」
ギュッとカリーナ殿下の手を握り、動きを止めるレイチェル様。
「でも、あと少しで目的地に着きますわ。ですから…」
その時だった。
「ぎゃぁぁ、助けてくれ!!!」
ん?この声は、カロイド殿下?
ビックリして声の方に走っていくと、そこには大きなジャガーンドと、腰を抜かしたカロイド殿下の姿が。ジャガーンドとはこの世界に存在する動物で、虎の様な見た目と、頭に大きな角をはやしたとても危険な動物なのだ。
人間を襲う事もあると聞く。でも、ジャガーンドは森の奥に住んでいると聞く。どうしてこんな丘に?
て、そんな事を考えている場合ではない。どうしよう、このままだとジャガーンドに殿下が食べられてしまうわ。
さすがのカリーナ殿下も真っ青な顔をして
「お兄様、なんて事…」
と、叫んでいる。
ただ、次の瞬間、レイチェル様が物凄いスピードで走っていく。そしてジャガーンドの口に向かって、バスケットの投げたのだ。不意打ちをくらったジャガーンドが一瞬ひるんだすきに、木の棒を手にすると、ジャガーンドの角めがけ、思いっきり木の棒を振り下ろすレイチェル様。
どうやらジャガーンドは角が弱点だった様で、物凄いスピードで逃げていった。それにしても、レイチェル様があんなにお強いだなんて。て、感心している場合ではない。
「レイチェル様、カロイド殿下、大丈夫…」
「レイチェル嬢!!怖かったぁ!助けてくれてありがとう」
私が2人に駆け寄る前に、カロイド殿下が泣きながらレイチェル様に抱き着いたのだ。よほど怖かったのだろう。子供の様にビービー泣いている。何なの…あの情けない姿は…
「カロイド殿下、あなた様は王太子殿下でしょう。子供の様にビービー泣くのではありません。大体王太子なのですから、ジャガーンドぐらい倒せなくてどうするのですか!」
泣きじゃくるカロイド殿下を、レイチェル様が叱りつけている。いや…普通ジャガーンドなんて倒せないだろう…我が親友ながら、レイチェル様のあまりの勇ましい姿に、驚きを隠しきれないのだが…
「だって…あんな大きなジャガーンドだよ。倒せる訳ないよ。それにしてもレイチェル嬢は、あんなにも強いのだね。あのジャガーンドを倒してしまうのだから…僕、増々レイチェル嬢が気に入ったよ。君の勇ましい姿、思い出しただけで鼻血がでそうだ。やっぱり僕には、君しかいない…どうか僕と結婚してくれ!」
ギューギューレイチェル様に抱き着き、そんな事を呟いている殿下。そんな殿下を引き離そうと、レイチェル様は必死に殿下を押し返している。
「私はひ弱な男は嫌いですわ。本当に情けない。それよりも、どうしてこんな場所にジャガーンドがいたのか、しっかり調査してください。それから、ここは令嬢の領域です。どうしてあなた様がいらしたのですか?」
「僕はただ、レイチェル嬢に会いたくて。皆にバレない様に、この滝の傍を通って君の元に向かおうとしたのだよ。そしたら大きなジャガーンドがいて…」
ん?そう言えば隣には大きな滝があるわ。確かカリーナ殿下が私たちを連れてこようとしていた場所ね。もしかして…
ジッとカリーナ殿下を見つめた。
レイチェル様も私と同じことを思ったのか、カリーナ殿下を見ていた。
「な…どうして私をそんな目でみるのですか?酷いですわ」
そう呟き、その場を去って行ったカリーナ殿下。逃げたわね。
「カロイド殿下、あなた様もそろそろお戻りになってください。多分もう、ジャガーンドは襲ってきませんわ。王太子殿下でもあるあなた様が、令嬢の領域に来ていたなんて知られたら大騒ぎになります。さあ、早く」
「わかったよ、愛しのレイチェル嬢。また後で会おうね」
そう言ってカロイド殿下は去って行った。
「私たちも戻りましょう、レイチェル様」
「ええ…そうね…」
急いで皆の元に戻ると、ちょうど集合時間だった様で令嬢たちが集まっていた。そして丘を降り令息たちと合流した。
「クリスティーヌ、大丈夫だったかい?ジャガーンドの件…て、その…」
アルフレッド様が飛んできたかと思うと、ポツリとそんな事を呟いたのだ。きっと心配で、私の様子をブローチを使って確認していたのだろう。
「ええ、私は問題ありませんでしたわ。ただ…」
「僕の愛しのレイチェル嬢。会いたかったよ!!」
「殿下、抱き着かないで下さい。気持ち悪い…」
今回レイチェル様に命を救われた事で、完全にノックアウトされたカロイド殿下。今まで以上にレイチェル様に熱烈な愛情表現をしている。
「ディスティーヌ嬢、かなり勇ましかったからね…カロイド殿下、完全にディスティーヌ嬢の虜だね。あれほどまでに愛情表現をされたら、さすがのディスティーヌ嬢も逃げられないかもしれないかもしれない」
あのアルフレッド様ですら苦笑いする程、カロイド殿下の愛情表現は熱烈だったのだ。確かにここまで情熱的に愛情表現をされたら、さすがのいっちゃんも逃げられないかもしれないわ…
2人の姿を見つめながら、私もつい苦笑いをしてしまったのだった。
※次回、カリーナ殿下視点です。
よろしくお願いします。
にっこり笑って近づいてきたのは、カリーナ殿下だ。なんだか嫌な予感がする。どうやらレイチェル様も同じことを思ったのか、スッと私を庇う様に立ったのだ。ただ、彼女は王女。あまり無礼な態度をとる訳にはいかない。
「せっかくなので、2人でゆっくり話をしようと思いまして」
笑顔で答えるレイチェル様。ただ、目が笑っていない。
「それでしたら、私もご一緒させていただいてもよろしいでしょうか?私、もっとお2人と仲良くなりたいと思っていたのです。いいですよね?それでは参りましょう」
有無も言わさず、私たちの腕を掴んで歩き出したカリーナ殿下。まずいわ、この女、きっとろくでもない場所に連れて行くつもりなのだろう。
でも、どうしてレイチェル様も?
「あの、カリーナ殿下、一体どこに向かうつもりなのですか?あまり皆様と離れると、先生に叱られてしまいますわ」
「丘の奥に美しい滝があるのです。せっかくなので、そこでゆっくり話がしたいと思いまして。大丈夫ですわ、すぐ近くですので」
そう言って私達を連れて奥に入って行こうとするのだ。これは明らかに怪しいわ。
レイチェル様も同じことを思ったのか
「カリーナ殿下、やはり皆様と離れるのは危険です。この辺にしておきましょう」
ギュッとカリーナ殿下の手を握り、動きを止めるレイチェル様。
「でも、あと少しで目的地に着きますわ。ですから…」
その時だった。
「ぎゃぁぁ、助けてくれ!!!」
ん?この声は、カロイド殿下?
ビックリして声の方に走っていくと、そこには大きなジャガーンドと、腰を抜かしたカロイド殿下の姿が。ジャガーンドとはこの世界に存在する動物で、虎の様な見た目と、頭に大きな角をはやしたとても危険な動物なのだ。
人間を襲う事もあると聞く。でも、ジャガーンドは森の奥に住んでいると聞く。どうしてこんな丘に?
て、そんな事を考えている場合ではない。どうしよう、このままだとジャガーンドに殿下が食べられてしまうわ。
さすがのカリーナ殿下も真っ青な顔をして
「お兄様、なんて事…」
と、叫んでいる。
ただ、次の瞬間、レイチェル様が物凄いスピードで走っていく。そしてジャガーンドの口に向かって、バスケットの投げたのだ。不意打ちをくらったジャガーンドが一瞬ひるんだすきに、木の棒を手にすると、ジャガーンドの角めがけ、思いっきり木の棒を振り下ろすレイチェル様。
どうやらジャガーンドは角が弱点だった様で、物凄いスピードで逃げていった。それにしても、レイチェル様があんなにお強いだなんて。て、感心している場合ではない。
「レイチェル様、カロイド殿下、大丈夫…」
「レイチェル嬢!!怖かったぁ!助けてくれてありがとう」
私が2人に駆け寄る前に、カロイド殿下が泣きながらレイチェル様に抱き着いたのだ。よほど怖かったのだろう。子供の様にビービー泣いている。何なの…あの情けない姿は…
「カロイド殿下、あなた様は王太子殿下でしょう。子供の様にビービー泣くのではありません。大体王太子なのですから、ジャガーンドぐらい倒せなくてどうするのですか!」
泣きじゃくるカロイド殿下を、レイチェル様が叱りつけている。いや…普通ジャガーンドなんて倒せないだろう…我が親友ながら、レイチェル様のあまりの勇ましい姿に、驚きを隠しきれないのだが…
「だって…あんな大きなジャガーンドだよ。倒せる訳ないよ。それにしてもレイチェル嬢は、あんなにも強いのだね。あのジャガーンドを倒してしまうのだから…僕、増々レイチェル嬢が気に入ったよ。君の勇ましい姿、思い出しただけで鼻血がでそうだ。やっぱり僕には、君しかいない…どうか僕と結婚してくれ!」
ギューギューレイチェル様に抱き着き、そんな事を呟いている殿下。そんな殿下を引き離そうと、レイチェル様は必死に殿下を押し返している。
「私はひ弱な男は嫌いですわ。本当に情けない。それよりも、どうしてこんな場所にジャガーンドがいたのか、しっかり調査してください。それから、ここは令嬢の領域です。どうしてあなた様がいらしたのですか?」
「僕はただ、レイチェル嬢に会いたくて。皆にバレない様に、この滝の傍を通って君の元に向かおうとしたのだよ。そしたら大きなジャガーンドがいて…」
ん?そう言えば隣には大きな滝があるわ。確かカリーナ殿下が私たちを連れてこようとしていた場所ね。もしかして…
ジッとカリーナ殿下を見つめた。
レイチェル様も私と同じことを思ったのか、カリーナ殿下を見ていた。
「な…どうして私をそんな目でみるのですか?酷いですわ」
そう呟き、その場を去って行ったカリーナ殿下。逃げたわね。
「カロイド殿下、あなた様もそろそろお戻りになってください。多分もう、ジャガーンドは襲ってきませんわ。王太子殿下でもあるあなた様が、令嬢の領域に来ていたなんて知られたら大騒ぎになります。さあ、早く」
「わかったよ、愛しのレイチェル嬢。また後で会おうね」
そう言ってカロイド殿下は去って行った。
「私たちも戻りましょう、レイチェル様」
「ええ…そうね…」
急いで皆の元に戻ると、ちょうど集合時間だった様で令嬢たちが集まっていた。そして丘を降り令息たちと合流した。
「クリスティーヌ、大丈夫だったかい?ジャガーンドの件…て、その…」
アルフレッド様が飛んできたかと思うと、ポツリとそんな事を呟いたのだ。きっと心配で、私の様子をブローチを使って確認していたのだろう。
「ええ、私は問題ありませんでしたわ。ただ…」
「僕の愛しのレイチェル嬢。会いたかったよ!!」
「殿下、抱き着かないで下さい。気持ち悪い…」
今回レイチェル様に命を救われた事で、完全にノックアウトされたカロイド殿下。今まで以上にレイチェル様に熱烈な愛情表現をしている。
「ディスティーヌ嬢、かなり勇ましかったからね…カロイド殿下、完全にディスティーヌ嬢の虜だね。あれほどまでに愛情表現をされたら、さすがのディスティーヌ嬢も逃げられないかもしれないかもしれない」
あのアルフレッド様ですら苦笑いする程、カロイド殿下の愛情表現は熱烈だったのだ。確かにここまで情熱的に愛情表現をされたら、さすがのいっちゃんも逃げられないかもしれないわ…
2人の姿を見つめながら、私もつい苦笑いをしてしまったのだった。
※次回、カリーナ殿下視点です。
よろしくお願いします。
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