45 / 62
第45話:どうしてうまく行かないの?~ナタリー視点~
しおりを挟む
「どういう事よ!どうしてあの女の誕生日パーティーが、何事もなく終わっているのよ!」
あの憎き女、ルーナの誕生日パーティーをより盛り上げてあげるために、毒蛇と毒グモを送り込んでやったのに!どうして騒ぎもなく普通に終わっているの!
「申し訳ございません。送り込んだスパイたちは、護衛騎士たちによって見つかってしまった様で…ただ、声を掛けられた瞬間毒を飲んだ様で、実行犯たちは既にこの世にはおりません。ですので、お嬢様がやったという事が知られる事はありませんので」
「何が“知られる事はありません”よ!結局失敗したのなら、意味がないじゃない!あいつの誕生日パーティーを滅茶苦茶にしてやろうと思ったのに!ルーナ!どれほど悪運の強い女なの!ちょっと顔が可愛いからって、皆からチヤホヤされて!それにハドソン様の心まで奪って!本当に憎たらしい事この上ないわ!」
子供の頃から何不自由ない生活を送って来た私。物心ついた時には、王妃様の強い希望により、王太子殿下のハドソン様の婚約者として、そして次期王妃として常に皆から注目される存在。
誰からも愛され尊敬され、誰もが跪く。それが私なのだ。そんな私の前に現れたのが、あの女、ルーナだ!この国では珍しい銀色の髪をしたあの女は、少し顔が可愛いと言うだけで、婚約者のエヴァン様はもちろん、第二王子のアイザック殿下を始め、国中の殿方を魅了した。
あの女がほほ笑むだけで、令息たちは頬を赤らめる。あんな女よりももっともっと魅力的な私がいると言うのに、他の令息たちはなぜかあの女を見つめているのだ。
令息だけではない、令嬢たちまでもあの女を一目置いている。きっと令息だけでなく、令嬢にも媚を売っているのだろう。次期王妃は私なのに、どうしてあんな女が注目されるの?私は現王妃様が認めた次期王妃なのに!本当に嫌な女だ。
日に日にあの女への憎しみが積もって行った。そんな中、私を憤慨させる出来事が起こった。それは貴族学院に入学してすぐの事。
令息たちが面白半分で、人気投票を行ったのだ。もちろん、次期王妃でもある私が令嬢部門では1位になると思っていた。というよりも、私が1位以外考えられないのだ。それなのになんと1位の座は、あの女が奪い取って行ったのだ。
1位にあの女の名前が出た瞬間、怒りで我を忘れ、あの女に飛びかかったわ。“どんなあくどい手を使ったのよ!”てね。
当時婚約者だったエヴァン様がすかさずあの女を庇った。さらにハドソン様まで、あの女の肩を持ったのだ。私をギロリと睨みつけ、さらに自分の婚約者に手を出そうとした私に対し、正式に我がヴィノーデル公爵家に抗議をして来たのだ。
エヴァン様の父親は、現国王の弟。さすがにお父様からは“エヴァン殿をこれ以上怒らせないでくれ”と言われた。
完全に私を敵視し始めたエヴァン様は、あの女に私が近づかない様に、常に目を光らせている。そう、あの女はずっと、エヴァン様に守られていたのだ。あの女は結局、男に守られないと生きていけないのね。何とかエヴァン様とあの女を婚約破棄出来ないかしら?
さらに私をイラつかせたのは、ハドソン様だ。どうやらハドソン様もあの女の毒牙にかかっており、切なそうにあの女を見つめているのだ!あの女は、ハドソン様の心までも奪ったのだ!許せない!絶対にあの女を地獄に叩き落してやる。
そう思っていた時、ちょうど隣国の王太子が留学してきた。もちろん、あの女はすかさず隣国の王太子に取り入っていた。相変わらず男に取り入るのが好きな女ね…でも、このチャンスを逃がす訳にはいかないわ。
不安を抱えているエヴァン様を騙し、あの女と婚約破棄する様に誘導した。エヴァン様に無視されて悲しそうな顔をしているあの女を見ると、スカッとした。そしてエヴァン様は、まんまと私の嘘を信じて、あの女と婚約破棄をした。
これであの女もおしまいね。公爵令息に婚約破棄をされ、惨めな思いをしなさい。
そう思っていたのに、あの女はフリーになったという事で、今まで以上に人気が爆発。エヴァン様まで、再びあの女に近づき始めた。
それが気に入らなくて、私はさらにあの女に忠告をした。ただ、それが気に入らなかったのか、再びクリスティロソン公爵家から抗議が来たのだ。でもあの女とエヴァン様は婚約破棄済み。クリスティロソン公爵家にとやかく言われる筋合いはないと跳ね除けてやった。
ただ、私があの女に忠告したことが気に入らなかったハドソン様からも“このままでは君とは結婚できない”と言われた。そういえばハドソン様は、あの女が好きなのだったわ。
あの女、エヴァン様と婚約破棄したことで、今度は次期王妃の座を狙っているのね…
許せない!とにかく手を打たないとと思って今回の件を計画したのに、まさか失敗に終わるだなんて…
もう我慢できないわ!
部屋を飛び出し向かった先は、お父様の書斎だ。
「お父様、もう私は我慢の限界ですわ。あの女は私を王妃の座から引きずり降ろそうとしているの。あの女がいる限り、私は幸せに何てなれない!」
お父様の前で声をあげて泣いた。お父様は私の涙に弱いのだ。こうやってお父様の前で大泣きをすれば、大抵の願い事は叶えてくれるのだ。
「私の可愛いナタリー。そんなに泣いて、可哀そうに。あの女とは、ルーナ嬢の事かい?」
「そうよ、あの女、エヴァン様だけでなく、ハドソン様の心まで奪っているのよ。きっと私を王妃の座から引きずりおろして、あの女が王妃になるつもりなのよ。お父様、このままだと私、全てをあの女に奪われてしまうわ。お願い、あの女を消し去って」
「…わかった。私に考えがある…可愛いナタリーの頼みだ。何とかしよう」
そう言ってほほ笑んでくれたお父様。ほぉ~ら、お父様は私のいう事を何でも聞いてくれるのよ。お父様はこう見えて非常に優秀なのよ、きっとうまくあの女を消し去ってくれるわ。
「ねえ、お父様、どうせならあの女の首を掻き切ってしまいしょう」
「ナタリー、そんな恐ろしい事を言わないでくれ…でも、わかったよ。ナタリーが望むなら、そうしよう」
あの女の為に特注で作らせた、あの女そっくりな人形。あの人形と同じ目に合わせてあげるわ。楽しみに待っていてね、ルーナ。
※次回、ルーナ視点に戻ります。
あの憎き女、ルーナの誕生日パーティーをより盛り上げてあげるために、毒蛇と毒グモを送り込んでやったのに!どうして騒ぎもなく普通に終わっているの!
「申し訳ございません。送り込んだスパイたちは、護衛騎士たちによって見つかってしまった様で…ただ、声を掛けられた瞬間毒を飲んだ様で、実行犯たちは既にこの世にはおりません。ですので、お嬢様がやったという事が知られる事はありませんので」
「何が“知られる事はありません”よ!結局失敗したのなら、意味がないじゃない!あいつの誕生日パーティーを滅茶苦茶にしてやろうと思ったのに!ルーナ!どれほど悪運の強い女なの!ちょっと顔が可愛いからって、皆からチヤホヤされて!それにハドソン様の心まで奪って!本当に憎たらしい事この上ないわ!」
子供の頃から何不自由ない生活を送って来た私。物心ついた時には、王妃様の強い希望により、王太子殿下のハドソン様の婚約者として、そして次期王妃として常に皆から注目される存在。
誰からも愛され尊敬され、誰もが跪く。それが私なのだ。そんな私の前に現れたのが、あの女、ルーナだ!この国では珍しい銀色の髪をしたあの女は、少し顔が可愛いと言うだけで、婚約者のエヴァン様はもちろん、第二王子のアイザック殿下を始め、国中の殿方を魅了した。
あの女がほほ笑むだけで、令息たちは頬を赤らめる。あんな女よりももっともっと魅力的な私がいると言うのに、他の令息たちはなぜかあの女を見つめているのだ。
令息だけではない、令嬢たちまでもあの女を一目置いている。きっと令息だけでなく、令嬢にも媚を売っているのだろう。次期王妃は私なのに、どうしてあんな女が注目されるの?私は現王妃様が認めた次期王妃なのに!本当に嫌な女だ。
日に日にあの女への憎しみが積もって行った。そんな中、私を憤慨させる出来事が起こった。それは貴族学院に入学してすぐの事。
令息たちが面白半分で、人気投票を行ったのだ。もちろん、次期王妃でもある私が令嬢部門では1位になると思っていた。というよりも、私が1位以外考えられないのだ。それなのになんと1位の座は、あの女が奪い取って行ったのだ。
1位にあの女の名前が出た瞬間、怒りで我を忘れ、あの女に飛びかかったわ。“どんなあくどい手を使ったのよ!”てね。
当時婚約者だったエヴァン様がすかさずあの女を庇った。さらにハドソン様まで、あの女の肩を持ったのだ。私をギロリと睨みつけ、さらに自分の婚約者に手を出そうとした私に対し、正式に我がヴィノーデル公爵家に抗議をして来たのだ。
エヴァン様の父親は、現国王の弟。さすがにお父様からは“エヴァン殿をこれ以上怒らせないでくれ”と言われた。
完全に私を敵視し始めたエヴァン様は、あの女に私が近づかない様に、常に目を光らせている。そう、あの女はずっと、エヴァン様に守られていたのだ。あの女は結局、男に守られないと生きていけないのね。何とかエヴァン様とあの女を婚約破棄出来ないかしら?
さらに私をイラつかせたのは、ハドソン様だ。どうやらハドソン様もあの女の毒牙にかかっており、切なそうにあの女を見つめているのだ!あの女は、ハドソン様の心までも奪ったのだ!許せない!絶対にあの女を地獄に叩き落してやる。
そう思っていた時、ちょうど隣国の王太子が留学してきた。もちろん、あの女はすかさず隣国の王太子に取り入っていた。相変わらず男に取り入るのが好きな女ね…でも、このチャンスを逃がす訳にはいかないわ。
不安を抱えているエヴァン様を騙し、あの女と婚約破棄する様に誘導した。エヴァン様に無視されて悲しそうな顔をしているあの女を見ると、スカッとした。そしてエヴァン様は、まんまと私の嘘を信じて、あの女と婚約破棄をした。
これであの女もおしまいね。公爵令息に婚約破棄をされ、惨めな思いをしなさい。
そう思っていたのに、あの女はフリーになったという事で、今まで以上に人気が爆発。エヴァン様まで、再びあの女に近づき始めた。
それが気に入らなくて、私はさらにあの女に忠告をした。ただ、それが気に入らなかったのか、再びクリスティロソン公爵家から抗議が来たのだ。でもあの女とエヴァン様は婚約破棄済み。クリスティロソン公爵家にとやかく言われる筋合いはないと跳ね除けてやった。
ただ、私があの女に忠告したことが気に入らなかったハドソン様からも“このままでは君とは結婚できない”と言われた。そういえばハドソン様は、あの女が好きなのだったわ。
あの女、エヴァン様と婚約破棄したことで、今度は次期王妃の座を狙っているのね…
許せない!とにかく手を打たないとと思って今回の件を計画したのに、まさか失敗に終わるだなんて…
もう我慢できないわ!
部屋を飛び出し向かった先は、お父様の書斎だ。
「お父様、もう私は我慢の限界ですわ。あの女は私を王妃の座から引きずり降ろそうとしているの。あの女がいる限り、私は幸せに何てなれない!」
お父様の前で声をあげて泣いた。お父様は私の涙に弱いのだ。こうやってお父様の前で大泣きをすれば、大抵の願い事は叶えてくれるのだ。
「私の可愛いナタリー。そんなに泣いて、可哀そうに。あの女とは、ルーナ嬢の事かい?」
「そうよ、あの女、エヴァン様だけでなく、ハドソン様の心まで奪っているのよ。きっと私を王妃の座から引きずりおろして、あの女が王妃になるつもりなのよ。お父様、このままだと私、全てをあの女に奪われてしまうわ。お願い、あの女を消し去って」
「…わかった。私に考えがある…可愛いナタリーの頼みだ。何とかしよう」
そう言ってほほ笑んでくれたお父様。ほぉ~ら、お父様は私のいう事を何でも聞いてくれるのよ。お父様はこう見えて非常に優秀なのよ、きっとうまくあの女を消し去ってくれるわ。
「ねえ、お父様、どうせならあの女の首を掻き切ってしまいしょう」
「ナタリー、そんな恐ろしい事を言わないでくれ…でも、わかったよ。ナタリーが望むなら、そうしよう」
あの女の為に特注で作らせた、あの女そっくりな人形。あの人形と同じ目に合わせてあげるわ。楽しみに待っていてね、ルーナ。
※次回、ルーナ視点に戻ります。
12
お気に入りに追加
2,949
あなたにおすすめの小説
その発言、後悔しないで下さいね?
風見ゆうみ
恋愛
「君を愛する事は出来ない」「いちいちそんな宣言をしていただかなくても結構ですよ?」結婚式後、私、エレノアと旦那様であるシークス・クロフォード公爵が交わした会話は要約すると、そんな感じで、第1印象はお互いに良くありませんでした。
一緒に住んでいる義父母は優しいのですが、義妹はものすごく意地悪です。でも、そんな事を気にして、泣き寝入りする性格でもありません。
結婚式の次の日、旦那様にお話したい事があった私は、旦那様の執務室に行き、必要な話を終えた後に帰ろうとしますが、何もないところで躓いてしまいます。
一瞬、私の腕に何かが触れた気がしたのですが、そのまま私は転んでしまいました。
「大丈夫か?」と聞かれ、振り返ると、そこには長い白と黒の毛を持った大きな犬が!
でも、話しかけてきた声は旦那様らしきものでしたのに、旦那様の姿がどこにも見当たりません!
「犬が喋りました! あの、よろしければ教えていただきたいのですが、旦那様を知りませんか?」「ここにいる!」「ですから旦那様はどこに?」「俺だ!」「あなたは、わんちゃんです! 旦那様ではありません!」
※カクヨムさんで加筆修正版を投稿しています。
※史実とは関係ない異世界の世界観であり、設定も緩くご都合主義です。魔法や呪いも存在します。作者の都合の良い世界観や設定であるとご了承いただいた上でお読み下さいませ。
※クズがいますので、ご注意下さい。
※ざまぁは過度なものではありません。
仲良く政略結婚いたしましょう!
スズキアカネ
恋愛
養女として子爵令嬢になったレイアに宛がわれた婚約者は生粋の貴族子息様だった。
彼が婿入りする形で、成り立つこの政略結婚。
きっと親の命令で婚約させられたのね、私もかわいそうだけど、この方もかわいそう!
うまく行くように色々と提案してみたけど、彼に冷たく突き放される。
どうしてなの!? 貴族の不倫は文化だし、私は愛人歓迎派なのにオリバー様はそれらを全て突っぱねる。
私たちの政略結婚は一体どうなるの!?
◇◆◇
「冷たい彼に溺愛されたい5題」台詞でお題形式短編・全5話。
お題配布サイト「確かに恋だった」様よりお借りしています。
DO NOT REPOST.
あなたが選んだのは私ではありませんでした 裏切られた私、ひっそり姿を消します
矢野りと
恋愛
旧題:贖罪〜あなたが選んだのは私ではありませんでした〜
言葉にして結婚を約束していたわけではないけれど、そうなると思っていた。
お互いに気持ちは同じだと信じていたから。
それなのに恋人は別れの言葉を私に告げてくる。
『すまない、別れて欲しい。これからは俺がサーシャを守っていこうと思っているんだ…』
サーシャとは、彼の亡くなった同僚騎士の婚約者だった人。
愛している人から捨てられる形となった私は、誰にも告げずに彼らの前から姿を消すことを選んだ。
愛のない貴方からの婚約破棄は受け入れますが、その不貞の代償は大きいですよ?
日々埋没。
恋愛
公爵令嬢アズールサは隣国の男爵令嬢による嘘のイジメ被害告発のせいで、婚約者の王太子から婚約破棄を告げられる。
「どうぞご自由に。私なら傲慢な殿下にも王太子妃の地位にも未練はございませんので」
しかし愛のない政略結婚でこれまで冷遇されてきたアズールサは二つ返事で了承し、晴れて邪魔な婚約者を男爵令嬢に押し付けることに成功する。
「――ああそうそう、殿下が入れ込んでいるそちらの彼女って実は〇〇ですよ? まあ独り言ですが」
嘘つき男爵令嬢に騙された王太子は取り返しのつかない最期を迎えることになり……。
※この作品は過去に公開したことのある作品に修正を加えたものです。
またこの作品とは別に、他サイトでも本作を元にしたリメイク作を別のペンネー厶で公開していますがそのことをあらかじめご了承ください。
真実の愛のお相手様と仲睦まじくお過ごしください
LIN
恋愛
「私には真実に愛する人がいる。私から愛されるなんて事は期待しないでほしい」冷たい声で男は言った。
伯爵家の嫡男ジェラルドと同格の伯爵家の長女マーガレットが、互いの家の共同事業のために結ばれた婚約期間を経て、晴れて行われた結婚式の夜の出来事だった。
真実の愛が尊ばれる国で、マーガレットが周囲の人を巻き込んで起こす色んな出来事。
(他サイトで載せていたものです。今はここでしか載せていません。今まで読んでくれた方で、見つけてくれた方がいましたら…ありがとうございます…)
(1月14日完結です。設定変えてなかったらすみません…)
言いたいことは、それだけかしら?
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
【彼のもう一つの顔を知るのは、婚約者であるこの私だけ……】
ある日突然、幼馴染でもあり婚約者の彼が訪ねて来た。そして「すまない、婚約解消してもらえないか?」と告げてきた。理由を聞いて納得したものの、どうにも気持ちが収まらない。そこで、私はある行動に出ることにした。私だけが知っている、彼の本性を暴くため――
* 短編です。あっさり終わります
* 他サイトでも投稿中
他の人を好きになったあなたを、私は愛することができません
天宮有
恋愛
公爵令嬢の私シーラの婚約者レヴォク第二王子が、伯爵令嬢ソフィーを好きになった。
第三王子ゼロアから聞いていたけど、私はレヴォクを信じてしまった。
その結果レヴォクに協力した国王に冤罪をかけられて、私は婚約破棄と国外追放を言い渡されてしまう。
追放された私は他国に行き、数日後ゼロアと再会する。
ゼロアは私を追放した国王を嫌い、国を捨てたようだ。
私はゼロアと新しい生活を送って――元婚約者レヴォクは、後悔することとなる。
婚約破棄、ありがとうございます
奈井
恋愛
小さい頃に婚約して10年がたち私たちはお互い16歳。来年、結婚する為の準備が着々と進む中、婚約破棄を言い渡されました。でも、私は安堵しております。嘘を突き通すのは辛いから。傷物になってしまったので、誰も寄って来ない事をこれ幸いに一生1人で、幼い恋心と一緒に過ごしてまいります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる