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第24話:お兄様が仲間を集めてくれました
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宮殿から出て、急いで海上を目指す。でも、宮殿から離れると辺りは真っ暗だ。何も見えない。その時だった。真珠のネックレスが再び光だし、海上までの道筋を照らしてくれている。
きっと伝説の人魚が私たちの手助けをしてくれているのね。
「ノア様、急ぎましょう」
「そうだね、それにしても、あの女神様、君によく似ていたね。血が繋がっていると言うのも頷ける」
「えっ、私にですか?」
「ああ、そうだよ。特にあの優しい眼差しなんて、君にそっくりだ。でも、女神様はとても穏やかそうな人だったから、そこは似なかったんだね」
そう言ってクスクス笑っている。
「ちょっとノア様、私を何だと思っているのですか?失礼ね!」
「ほら、そうやってオクトみたいに顔を真っ赤にして怒るところとかさ」
さらに笑いだすノア様。もう、人をからかって!相変わらず失礼なところは変わらないわね。でも…少しだけ緊張が解けた。もしかしたら、私の緊張をほぐす為に言ってくれたのかしら?
「そう言えば、なんだか呼吸がしづらくなってきた。ステファニー」
腕を掴んで私に口付けをする。そして、なぜかノア様の舌が入って来た。ちょっと、どうして海の中でこんな濃厚なのをするのよ!つい力が抜け、へたり込む私を嬉しそうに抱きかかえたノア様。
「ステファニー、大丈夫かい?僕が抱っこしてあげるね」
だから、誰のせいでこうなったと思っているのよ。そう抗議したいが、きっと抗議しても無駄だろう。諦めて大人しくしておく事にした。
やっとの思いで陸に上がると、さっきの天気が嘘の様に雲が晴れ、お日様が顔を出していた。ポセイドン様は天候まで左右できるのかしら?こてんと首を傾げている私を陸にあげ、再び抱き上げたノア様。
「ノア様、自分で…」
「ステファニーは黙っていようか。そうそう、僕はまだ君が内緒でポセイドンに会いに行こうとした事、許していないからね」
顔は笑顔なのだが、明らかに目が怒っている。どうやら、少しねちっこい性格の様だ。もちろん、帰りも街の人たちに冷やかされながら、伯爵家を目指す。中には、行きに冷やかしていた人たちも混ざっている。
街の人たちって、案外暇人が多いのね…
そんな事を考えているうちに、屋敷に戻って来た。私とノア様の姿を見るなり、飛んできたのはお兄様だ。
「ステファニー、一体どこに行っていたんだ!ノア殿下、物凄く心配していたのですよ。急に居なくなるから。それより、妹が申し訳ございません。おいステファニー、殿下に抱っこさせるとは一体どういう了見だ!たとえ足が折れても自分で歩け!」
私を物凄い勢いで怒鳴りつけるお兄様。ちょっと、妹を何だと思っているのよ!
「義兄上、ステファニーは僕が抱っこしたくて抱いていたので、お気遣いなく」
そう言うと、私の頬に口付けをした。だから、家族の前でそう言う行為をするのは止めて。
そんなノア様を見て、目玉が飛び出るのではないかと言うくらい驚いているお兄様。
「まさか殿下は、ステファニーと…」
「ああ、僕達は心から愛し合っているんだよ。全てが片付いたら、正式に婚約するつもりだ。だから、僕の事は弟だと思ってくれて構わない。義兄上」
「義兄上か…という事は、俺は次期王妃の兄…」
「ちょっとノア様、お兄様に変な事を吹き込まないで下さい!それからお兄様、ニヤニヤと気持ち悪い顔をしないで下さい!周りが引いておりますわ!」
本当にどいつもこいつも、言いたい放題言って。
「ステファニー、本当の事だろう?僕達が心から愛し合っているという事は。義兄上にその事を伝えて何が悪いんだい?」
「殿下の言う通りだ。とにかく、お前は殿下に嫌われない様、もう少しおしとやかにするべきだな。それと、ギャーギャー騒ぐな。そんなんじゃあ、次期王妃にはなれないぞ」
なぜか2人に説教をされてしまった。なんだか無性に腹が立つ。
「お坊ちゃま、既に貴族の方々がお集まりです。とにかくノア殿下とお嬢様を客間へ」
私たちの話しに入って来たのは、お兄様専属の執事だ。
「そうだったな。殿下、我がエディソン家に協力してくれると言う貴族が密かに集まってくれています。とりあえず着替えを済ませてから、客間に来て頂けますか?」
「分かった、すぐに着替えて行こう」
「私もすぐに着替えて参りますわ」
2人で一旦部屋に戻り、着替えを済ませると客間へと向かった。客間には、入りきらない程の貴族たちが集まっている。もちろん、有力貴族たちもその中にはいた。こんなに沢山の貴族たちが、王妃様やモリージョ公爵を嫌っているなんて…
「おぉ!!本当にノア殿下だ、ご無事だったのですね」
何人かの貴族が駆け寄って来た。
「皆、心配をかけてすまない。僕はずっとエディソン伯爵領で匿われていたんだ。それから、僕はこの国を以前の様に海を大切にする国に戻す為、王妃やモリージョ公爵と戦おうと思っている。一緒に戦ってくれるものは、この場に残って欲しい。もちろん、無理強いはしない」
ノア様の言葉を聞き、全員がその場を動く事はなかった。
「殿下、ここに集まっている者達は全員、以前の様な海を大切にする国に戻したいと考えている貴族たちです。ですから、ご安心ください」
きっと伝説の人魚が私たちの手助けをしてくれているのね。
「ノア様、急ぎましょう」
「そうだね、それにしても、あの女神様、君によく似ていたね。血が繋がっていると言うのも頷ける」
「えっ、私にですか?」
「ああ、そうだよ。特にあの優しい眼差しなんて、君にそっくりだ。でも、女神様はとても穏やかそうな人だったから、そこは似なかったんだね」
そう言ってクスクス笑っている。
「ちょっとノア様、私を何だと思っているのですか?失礼ね!」
「ほら、そうやってオクトみたいに顔を真っ赤にして怒るところとかさ」
さらに笑いだすノア様。もう、人をからかって!相変わらず失礼なところは変わらないわね。でも…少しだけ緊張が解けた。もしかしたら、私の緊張をほぐす為に言ってくれたのかしら?
「そう言えば、なんだか呼吸がしづらくなってきた。ステファニー」
腕を掴んで私に口付けをする。そして、なぜかノア様の舌が入って来た。ちょっと、どうして海の中でこんな濃厚なのをするのよ!つい力が抜け、へたり込む私を嬉しそうに抱きかかえたノア様。
「ステファニー、大丈夫かい?僕が抱っこしてあげるね」
だから、誰のせいでこうなったと思っているのよ。そう抗議したいが、きっと抗議しても無駄だろう。諦めて大人しくしておく事にした。
やっとの思いで陸に上がると、さっきの天気が嘘の様に雲が晴れ、お日様が顔を出していた。ポセイドン様は天候まで左右できるのかしら?こてんと首を傾げている私を陸にあげ、再び抱き上げたノア様。
「ノア様、自分で…」
「ステファニーは黙っていようか。そうそう、僕はまだ君が内緒でポセイドンに会いに行こうとした事、許していないからね」
顔は笑顔なのだが、明らかに目が怒っている。どうやら、少しねちっこい性格の様だ。もちろん、帰りも街の人たちに冷やかされながら、伯爵家を目指す。中には、行きに冷やかしていた人たちも混ざっている。
街の人たちって、案外暇人が多いのね…
そんな事を考えているうちに、屋敷に戻って来た。私とノア様の姿を見るなり、飛んできたのはお兄様だ。
「ステファニー、一体どこに行っていたんだ!ノア殿下、物凄く心配していたのですよ。急に居なくなるから。それより、妹が申し訳ございません。おいステファニー、殿下に抱っこさせるとは一体どういう了見だ!たとえ足が折れても自分で歩け!」
私を物凄い勢いで怒鳴りつけるお兄様。ちょっと、妹を何だと思っているのよ!
「義兄上、ステファニーは僕が抱っこしたくて抱いていたので、お気遣いなく」
そう言うと、私の頬に口付けをした。だから、家族の前でそう言う行為をするのは止めて。
そんなノア様を見て、目玉が飛び出るのではないかと言うくらい驚いているお兄様。
「まさか殿下は、ステファニーと…」
「ああ、僕達は心から愛し合っているんだよ。全てが片付いたら、正式に婚約するつもりだ。だから、僕の事は弟だと思ってくれて構わない。義兄上」
「義兄上か…という事は、俺は次期王妃の兄…」
「ちょっとノア様、お兄様に変な事を吹き込まないで下さい!それからお兄様、ニヤニヤと気持ち悪い顔をしないで下さい!周りが引いておりますわ!」
本当にどいつもこいつも、言いたい放題言って。
「ステファニー、本当の事だろう?僕達が心から愛し合っているという事は。義兄上にその事を伝えて何が悪いんだい?」
「殿下の言う通りだ。とにかく、お前は殿下に嫌われない様、もう少しおしとやかにするべきだな。それと、ギャーギャー騒ぐな。そんなんじゃあ、次期王妃にはなれないぞ」
なぜか2人に説教をされてしまった。なんだか無性に腹が立つ。
「お坊ちゃま、既に貴族の方々がお集まりです。とにかくノア殿下とお嬢様を客間へ」
私たちの話しに入って来たのは、お兄様専属の執事だ。
「そうだったな。殿下、我がエディソン家に協力してくれると言う貴族が密かに集まってくれています。とりあえず着替えを済ませてから、客間に来て頂けますか?」
「分かった、すぐに着替えて行こう」
「私もすぐに着替えて参りますわ」
2人で一旦部屋に戻り、着替えを済ませると客間へと向かった。客間には、入りきらない程の貴族たちが集まっている。もちろん、有力貴族たちもその中にはいた。こんなに沢山の貴族たちが、王妃様やモリージョ公爵を嫌っているなんて…
「おぉ!!本当にノア殿下だ、ご無事だったのですね」
何人かの貴族が駆け寄って来た。
「皆、心配をかけてすまない。僕はずっとエディソン伯爵領で匿われていたんだ。それから、僕はこの国を以前の様に海を大切にする国に戻す為、王妃やモリージョ公爵と戦おうと思っている。一緒に戦ってくれるものは、この場に残って欲しい。もちろん、無理強いはしない」
ノア様の言葉を聞き、全員がその場を動く事はなかった。
「殿下、ここに集まっている者達は全員、以前の様な海を大切にする国に戻したいと考えている貴族たちです。ですから、ご安心ください」
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