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第79話:レオナルド様…さすがに辛いです

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翌日、ゆっくり目を覚ますと、目の前にはレオナルド様の姿が。

「おはよう、オリビア。随分長い時間、眠っていたんだね」

「おはようございます、レオナルド様、それはあなたが昨日、あんな事やこんな事をするからでしょう…」

思い出したらなんだか恥ずかしくなってきて、ベッドに潜り込んだ。

「昨日は全然恥ずかしそうじゃなかったのに、急にどうしたんだい?オリビアの裸は、隅から隅まで見尽くしたら、恥ずかしがらなくても大丈夫だよ」

隅から隅までって…
それはそれで恥ずかしいじゃない。

ジト目でレオナルド様を睨む。そういえばこの部屋、昨日は興奮していてあまりよく見なかったけれど、どうやら夫婦の寝室の様だ。

「この部屋は僕たち夫婦の寝室だよ。これからはずっとこの部屋で寝る予定だ。一応君の部屋にもベッドはあるが、ほとんど使う事はないと思ってもらっていいよ。さあ、もうお昼だ。お腹が空いただろう?とりあえず服を着て、昼食を食べようか」

いつもの優しい微笑を浮かべるレオナルド様。どうやら私たちが結ばれた事で、レオナルド様の気持ちも落ち着いたみたい。よかったわ!ホッと胸をなでおろし、急いで服を着た。

「オリビア、痛みなどはあるかい?昨日はかなり出血していたみたいだけれど…」

「確かにまだ少し痛むけれど、大したことはないわ。それよりお腹がすいちゃった。早く昼食を食べましょう」

「そうしようか。僕の部屋に準備してあるから、一緒に食べよう。さあ、こっちにおいで」

私を抱きかかえ、隣の部屋に連れて行ってくれた。レオナルド様の部屋は、私の部屋に比べるとシンプルな作りになっている。本棚には、領地経営などの本が詰まっていた。これはすごいわね…

「オリビア、僕の部屋がそんなに気になるかい?それより早く、昼食にしよう。腹ごしらえは大事だからね」

私を椅子に座らせると、早速食べさせてくれるレオナルド様。公爵家のお料理も本当に美味しい。もしかして、レオナルド様が食べさせてくれているからかしら?そうだわ、私もレオナルド様に食べさせてあげないと。

「はい、レオナルド様、あ~んして」

私もレオナルド様に食べさせた。

「こうやってオリビアが食べさせてくれるの、久しぶりだね。君、最近僕に冷たかったもんね…」

「別に冷たくしていた訳ではないわ。ただ…ほら…あの…ごめんなさい」

何となく反論すると、面倒な事になる様な気がして謝っておいた。

「何でも謝ればいいってもんじゃないよ。それにオリビア、心の底から謝っていないでしょう?」

どうしてわかったのかしら?びっくりしてレオナルド様の顔を見る。

「本当にオリビアは分かりやすいね。いいかい、オリビア。僕に隠し事をしようなんて思わない事だね。今回の事でも、わかったでしょう?」

「はい、分かりました。本当にごめんなさい」

さすがに反省して素直に謝った。

「さあ、残りのご飯を食べてしまおう。はい、オリビア、口を開いて」

いつものレオナルド様の笑顔に戻った。よかったわ。

その後も2人で仲良く食事を済ませた。

美味しい昼食を済ませた後は、ゆっくりまったりタイム…と思ったのだが…

「オリビア、こっちにおいで」

レオナルド様に呼ばれ、2人で私の部屋へと戻ってきた。すると隅の方に、小さな扉がある。この扉は一体何かしら?

「オリビア、この扉、開けてみて」

満面の笑みのレオナルド様。この部屋は一体何かしら?ゆっくりと扉を開けると、そこには6畳ほどの小さな部屋に、小さな机とイスが置かれているだけで、それ以外の物は何もない。窓は非常に小さく、うっすらと光が差し込んでいるくらいで、薄暗い。

奥にはトイレがある様だ。この部屋は一体…

「この部屋は…」

「ここはオリビアが反省する部屋だよ。今日から結婚式までの約1ヶ月間、昼間はずっとここで反省してもらうつもりだ。もちろん、小説など時間を潰せるものは何も与えない。ただここで、ひたすら自分の行いを反省するんだ。それからこれ」

レオナルド様が机の上に、真っ白なノートとペンを置いた。

「ここに毎日、自分がいかに浅はかな行動をとったかを書き込み、反省をする事。一体何が悪かったのか、自分で考えて書く事。それから、僕をいかに愛しているかも、一緒に書き込むこと。毎日最低5ページ書く様に。もし書けなかったら、書き終わるまで絶対に寝かせないからね」

そう言うと、ニヤリと笑ったレオナルド様。

「そんな…こんな場所でずっと過ごすだなんて、気が狂ってしまいますわ。せめて小説だけでも…」

「ダメだよ!君は昔から監禁に憧れていたからね。だから、君にはどんなお仕置きがいいか、ずっと考えていたんだよ。肉体的苦痛を与えるお仕置きも考えたのだが、さすがに僕はオリビアを痛めつけたくないからね。だから君には、反省だけしてもらうお仕置きにしたんだよ。いいかい?口答えは許さないよ!もちろん、結婚式までは僕以外の人間に合わせるつもりもない。ただ…ドレスの最終確認とかがあるみたいだから、その時だけは外に出してあげる」

この人は何を言っているの?この部屋でただひたすら反省の言葉を書けだなんて!

「レオナルド様、ごめんなさい。さすがにこのお仕置きは辛すぎるわ…」

「辛いからお仕置きなんだろう?そもそも君は、元々王宮に5年もの間閉じ込めらえていたのだから、監禁には慣れているはずだ。だから、何もさせないお仕置きをする事にしたんだ。もし抵抗したりしたら、結婚後もこの部屋で反省してもらうからね。さあ、早速今日の分の反省文を書こうか?今日は特別、僕が見守ってあげるからね」

にっこり笑ってそんな恐ろしい事を呟くレオナルド様。この人、実は鬼なのでは…そう思ったのだった。


※次回、最終話ですm(__)m
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