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第4話:リアム様はやはりミランダ様がお好きな様です
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王宮に来てから3ヶ月が過ぎた。私に小言を言っている事がリアム様にバレた為、最近は小言を言いに来なくなった王妃様。リアム様からも
「母上が本当にすまない。極力君に近付かせないようにするから」
そう言って何度も謝罪された。ただやはり私が気に入らない様で、時折物凄い形相でこちらを睨んでいる。何かあったらすぐに教えて欲しいとリアム様には言われているが、多少睨まれているくらいで報告するのも気が引けるので、気にしない様にしている。
そんなリアム様、最近公務が忙しいのか、あまり会いに来てくれない。以前はどんなに忙しくても、必ず毎日顔を見せに来てくれていたのに…でも、これ以上我が儘は言えないものね。
今日も1人、中庭で本を読む。実は私、子供の頃から本が好きで、暇さえあればよく本を読んでいたのだ。それに本を読んでいると、嫌な事も忘れられる。
集中して読んでいると、誰かの話声が聞こえて来た。誰かしら?気になって声のする方へと向かうと、そこには数名の貴族が。
「それにしても、殿下もお気の毒だな。さっさとレティシア譲と婚約破棄すればいいのに」
「バカ、レティシア嬢はご両親を亡くされて、まだ3ヶ月しか経っていないんだぞ。今婚約破棄なんかしたら、殿下が薄情者だと陰口をたたかれる。それを恐れていらっしゃるのだろう」
婚約破棄?一体どういう事なの?気になって、さらに耳をすます。
「そもそもリアム殿下は、ずっとミランダ嬢と恋仲だったんだろ?それをレティシア嬢が無理やり2人の仲を引き裂き、父親の力を使って婚約を結んだって有名な話だぞ。あの当時は、トンプソン公爵に逆らえる者はいなかったもんな。でも今はそのトンプソン公爵もいなくなった。だから殿下は今、婚約破棄に向けて動き出しているらしいぞ」
ミランダ嬢と恋仲だった?それを私が引き裂いたの?そんな…貴族たちの内容があまりにも衝撃で、その場を動く事が出来ない。
「とにかく、レティシア嬢が落ち着いて来た今、状況を見て婚約破棄を言い渡すつもりだろう。でも、レティシア嬢が首を縦に振るかどうかが問題だよな。下手をしたら、ミランダ嬢に危害を加えるかもしれないぞ」
「そうなったら、いくら優しい殿下も黙っていないだろう。そもそも、後ろ盾がないレティシア嬢がどんなに嫌だと言っても、婚約破棄して追い出されてしまったらもうどうする事も出来ない。まあ、レティシア嬢も美しい女性だからな。どこかの貴族の後妻ぐらいにはなれるんじゃないのか?」
「さすがにそれは酷いだろう。ハハハハハハ」
私、リアム様に婚約破棄されるの?そんな…でも、リアム様はそんな人ではないわ。きっと何かの間違いよ。だってあんなにも私を気に掛けて下さっているのですもの。とにかく、気を確かに持たないと。
そう思っても、貴族たちの話があまりにも衝撃的で、どうしていいのか分からずそのまま王宮の中庭をフラフラと歩く。気が付くと、随分と奥に来てしまった。こんなに奥まで来たのは初めてだ。でも、ここもとても奇麗なのね。その時、男女の話し声が聞こえた。
この声は…
恐る恐る声のする方に行ってみると、そこにいたのは、なんとリアム様とミランダ様だ。小さな机を挟んで向かい合わせに座っている2人。その姿に釘付けになった。時折嬉しそうに笑うミランダ様、そんなミランダ様に優しい眼差しで話をするリアム様。
はっきり言って、お似合いである。その時、強い風が吹いてミランダ様の頭に、花びらが付いてしまった。それを優しくとるリアム様。その姿を見た瞬間確信した。リアム様は、ミランダ様が好きなのだと。さっきの貴族たちが話していた話は、本当だったのだと。
最近私の元に全然会いに来てくださらなかった理由も、この時はっきりと分かった。興味のない私と一緒にいる時間があるなら、愛するミランダ様と一緒にいたいと思うのが普通だものね…
これ以上仲睦まじい2人の姿を見ていられず、急いでその場から立ち去った。気が付くと、瞳からは次から次へと涙が溢れ出ていた。リアム様はずっとミランダ様を愛していたのね。それなのに、お優しいリアム様は恋人との仲を引き裂いた憎い相手でもある私にも、優しく接してくれた。
そう、私は2人にとって、邪魔者以外何者でもない存在だったのだ。その事実を突きつけられた今、どうしようもない悲しみが体中を支配する。とにかくこんな姿、誰にも見られたくはない。そんな思いから、急いで自室に戻った。
お父様から以前プレゼントされたクマのぬいぐるみを抱きかかえ、その場で声を上げて泣いた。お父様やお母様だけでなく、リアム様まで失う事になるなんて。私はこれから一体どうやって生きて行けばいいのだろう…
「母上が本当にすまない。極力君に近付かせないようにするから」
そう言って何度も謝罪された。ただやはり私が気に入らない様で、時折物凄い形相でこちらを睨んでいる。何かあったらすぐに教えて欲しいとリアム様には言われているが、多少睨まれているくらいで報告するのも気が引けるので、気にしない様にしている。
そんなリアム様、最近公務が忙しいのか、あまり会いに来てくれない。以前はどんなに忙しくても、必ず毎日顔を見せに来てくれていたのに…でも、これ以上我が儘は言えないものね。
今日も1人、中庭で本を読む。実は私、子供の頃から本が好きで、暇さえあればよく本を読んでいたのだ。それに本を読んでいると、嫌な事も忘れられる。
集中して読んでいると、誰かの話声が聞こえて来た。誰かしら?気になって声のする方へと向かうと、そこには数名の貴族が。
「それにしても、殿下もお気の毒だな。さっさとレティシア譲と婚約破棄すればいいのに」
「バカ、レティシア嬢はご両親を亡くされて、まだ3ヶ月しか経っていないんだぞ。今婚約破棄なんかしたら、殿下が薄情者だと陰口をたたかれる。それを恐れていらっしゃるのだろう」
婚約破棄?一体どういう事なの?気になって、さらに耳をすます。
「そもそもリアム殿下は、ずっとミランダ嬢と恋仲だったんだろ?それをレティシア嬢が無理やり2人の仲を引き裂き、父親の力を使って婚約を結んだって有名な話だぞ。あの当時は、トンプソン公爵に逆らえる者はいなかったもんな。でも今はそのトンプソン公爵もいなくなった。だから殿下は今、婚約破棄に向けて動き出しているらしいぞ」
ミランダ嬢と恋仲だった?それを私が引き裂いたの?そんな…貴族たちの内容があまりにも衝撃で、その場を動く事が出来ない。
「とにかく、レティシア嬢が落ち着いて来た今、状況を見て婚約破棄を言い渡すつもりだろう。でも、レティシア嬢が首を縦に振るかどうかが問題だよな。下手をしたら、ミランダ嬢に危害を加えるかもしれないぞ」
「そうなったら、いくら優しい殿下も黙っていないだろう。そもそも、後ろ盾がないレティシア嬢がどんなに嫌だと言っても、婚約破棄して追い出されてしまったらもうどうする事も出来ない。まあ、レティシア嬢も美しい女性だからな。どこかの貴族の後妻ぐらいにはなれるんじゃないのか?」
「さすがにそれは酷いだろう。ハハハハハハ」
私、リアム様に婚約破棄されるの?そんな…でも、リアム様はそんな人ではないわ。きっと何かの間違いよ。だってあんなにも私を気に掛けて下さっているのですもの。とにかく、気を確かに持たないと。
そう思っても、貴族たちの話があまりにも衝撃的で、どうしていいのか分からずそのまま王宮の中庭をフラフラと歩く。気が付くと、随分と奥に来てしまった。こんなに奥まで来たのは初めてだ。でも、ここもとても奇麗なのね。その時、男女の話し声が聞こえた。
この声は…
恐る恐る声のする方に行ってみると、そこにいたのは、なんとリアム様とミランダ様だ。小さな机を挟んで向かい合わせに座っている2人。その姿に釘付けになった。時折嬉しそうに笑うミランダ様、そんなミランダ様に優しい眼差しで話をするリアム様。
はっきり言って、お似合いである。その時、強い風が吹いてミランダ様の頭に、花びらが付いてしまった。それを優しくとるリアム様。その姿を見た瞬間確信した。リアム様は、ミランダ様が好きなのだと。さっきの貴族たちが話していた話は、本当だったのだと。
最近私の元に全然会いに来てくださらなかった理由も、この時はっきりと分かった。興味のない私と一緒にいる時間があるなら、愛するミランダ様と一緒にいたいと思うのが普通だものね…
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そう、私は2人にとって、邪魔者以外何者でもない存在だったのだ。その事実を突きつけられた今、どうしようもない悲しみが体中を支配する。とにかくこんな姿、誰にも見られたくはない。そんな思いから、急いで自室に戻った。
お父様から以前プレゼントされたクマのぬいぐるみを抱きかかえ、その場で声を上げて泣いた。お父様やお母様だけでなく、リアム様まで失う事になるなんて。私はこれから一体どうやって生きて行けばいいのだろう…
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