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第52話:2人で街を満喫します
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早速2人で馬車に乗り込み、街へと向かう。こんな風に街に出るのは、いつぶりだろう。
街に着くと、早速クレープ屋さんへと向かった。ちなみにクレープ屋さんは、貴族たちが愛用している貴族通りの中にある様だ。私達と同じように、貴族学院の制服を着た生徒たちも沢山来ていた。
それにしてもしばらく来ない間に、貴族通りも随分と違うお店が出来たのね。あら?あのドレスショップ、素敵ね。最近は夜会にも出ていなかったし、これを機に夜会にも参加したいわ。よく考えたら、婚約してからまだ1度も夜会に出たことがなかったわね。
まあ、学生はあまり夜会に参加しないから、当然と言えば当然だけれど。それでもカルロス様と一緒に、夜会に参加したいわ。
「ルミタン、なんだか嬉しそうだね。どうしたんだい?」
「いえ…しばらく来ない間に、色々なお店が出来たなって思って…」
「それじゃあ、クレープを食べたら早速街を見て回ろう。そう言えばルミタンに何か買ってあげた事がなかったね。今日は好きなだけ買い物をしてもらっていいよ」
「ありがとうございます。あっ、クレープ屋さんが見えてきましたわ」
目の前にはとてもおしゃれな造りのクレープ屋さんが。早速中に入ると、個室に案内された。そしてメニューを見せてもらう。
「クレープって甘いものだけではないのですね。野菜やお肉のクレープもある様ですよ。これならカルロス様も食べられそうですわね」
「本当だ、それじゃあ俺はお肉と野菜のクレープにするよ。ルミタンはどうする?」
「私は苺のクレープにしますわ」
早速注文をする。しばらくすると、クレープがやって来た。
「薄い生地に具材が巻いてあるのですね。これは珍しいですわ。どうやって食べるのかしら?」
「そうだね、フォークもナイフもない様だし」
カルロス様が近くにいた店員さんを呼び、食べ方を聞いてくれた。どうやらそのままかぶりつく様だ。さすがにはしたないわ!そう思ったが、そういう食べ物らしい。どうしてもという場合は、お皿とフォークとナイフも準備してくれるらしい。
「ルミタン、せっかくだからそのまま食べよう。俺とルミタンしかいないから、大丈夫だよ」
確かに私達しかいないから、大丈夫か。そう思い、クレープにかぶりついた。
「このクレープ、とても美味しいですわ。皮と苺、生クリームがよく合っています」
「こっちのお肉と野菜のクレープも美味しいよ。はい、ルミタンの食べてみて」
私にお肉と野菜のクレープを差し出してくれたカルロス様。早速1口。
「こちらも美味しいですわね。これならお昼ご飯にもいいですわ。あの、カルロス様。甘いクレープ、食べますか?」
「せっかくだから、頂くよ」
そう言って嬉しそうに苺のクレープを食べるカルロス様。
「甘くて美味しいね」
「カルロス様、頬に生クリームが付いておりますわ」
まるで子供みたいね。そっとハンカチで頬を拭いた。
「ありがとう、ルミタン。ルミタンも付いているよ」
そう言うと、ペロリと私の唇を舐めたのだ。
「もう、生クリームなんてついておりませんでしたわ」
そう抗議をする。
「すまない、ルミタンにどうしても触れたかったんだよ。さあ、残りも食べてしまおう。街も見て回りたいしね」
そう言うと、一瞬悲しそうな顔をしたカルロス様。どうしてそんな悲しそうな顔をしたの?急に不安になる。
「ルミタン、どうしたんだい?もっと唇を舐めて欲しいのかい?」
ペロペロと私の唇を、カルロス様が舐める。もう、すぐに調子に乗るのだから。
「カルロス様、いい加減にしてくださいませ」
「ごめんごめん、さあ、次は買い物に行こう」
クレープを食べ終わると、カルロス様が私の手を取り歩き出した。いつものカルロス様の笑顔だ。
さっきの悲しそうな顔は、気のせいだったのよ。そうよ、きっとそうだわ。
街に着くと、早速クレープ屋さんへと向かった。ちなみにクレープ屋さんは、貴族たちが愛用している貴族通りの中にある様だ。私達と同じように、貴族学院の制服を着た生徒たちも沢山来ていた。
それにしてもしばらく来ない間に、貴族通りも随分と違うお店が出来たのね。あら?あのドレスショップ、素敵ね。最近は夜会にも出ていなかったし、これを機に夜会にも参加したいわ。よく考えたら、婚約してからまだ1度も夜会に出たことがなかったわね。
まあ、学生はあまり夜会に参加しないから、当然と言えば当然だけれど。それでもカルロス様と一緒に、夜会に参加したいわ。
「ルミタン、なんだか嬉しそうだね。どうしたんだい?」
「いえ…しばらく来ない間に、色々なお店が出来たなって思って…」
「それじゃあ、クレープを食べたら早速街を見て回ろう。そう言えばルミタンに何か買ってあげた事がなかったね。今日は好きなだけ買い物をしてもらっていいよ」
「ありがとうございます。あっ、クレープ屋さんが見えてきましたわ」
目の前にはとてもおしゃれな造りのクレープ屋さんが。早速中に入ると、個室に案内された。そしてメニューを見せてもらう。
「クレープって甘いものだけではないのですね。野菜やお肉のクレープもある様ですよ。これならカルロス様も食べられそうですわね」
「本当だ、それじゃあ俺はお肉と野菜のクレープにするよ。ルミタンはどうする?」
「私は苺のクレープにしますわ」
早速注文をする。しばらくすると、クレープがやって来た。
「薄い生地に具材が巻いてあるのですね。これは珍しいですわ。どうやって食べるのかしら?」
「そうだね、フォークもナイフもない様だし」
カルロス様が近くにいた店員さんを呼び、食べ方を聞いてくれた。どうやらそのままかぶりつく様だ。さすがにはしたないわ!そう思ったが、そういう食べ物らしい。どうしてもという場合は、お皿とフォークとナイフも準備してくれるらしい。
「ルミタン、せっかくだからそのまま食べよう。俺とルミタンしかいないから、大丈夫だよ」
確かに私達しかいないから、大丈夫か。そう思い、クレープにかぶりついた。
「このクレープ、とても美味しいですわ。皮と苺、生クリームがよく合っています」
「こっちのお肉と野菜のクレープも美味しいよ。はい、ルミタンの食べてみて」
私にお肉と野菜のクレープを差し出してくれたカルロス様。早速1口。
「こちらも美味しいですわね。これならお昼ご飯にもいいですわ。あの、カルロス様。甘いクレープ、食べますか?」
「せっかくだから、頂くよ」
そう言って嬉しそうに苺のクレープを食べるカルロス様。
「甘くて美味しいね」
「カルロス様、頬に生クリームが付いておりますわ」
まるで子供みたいね。そっとハンカチで頬を拭いた。
「ありがとう、ルミタン。ルミタンも付いているよ」
そう言うと、ペロリと私の唇を舐めたのだ。
「もう、生クリームなんてついておりませんでしたわ」
そう抗議をする。
「すまない、ルミタンにどうしても触れたかったんだよ。さあ、残りも食べてしまおう。街も見て回りたいしね」
そう言うと、一瞬悲しそうな顔をしたカルロス様。どうしてそんな悲しそうな顔をしたの?急に不安になる。
「ルミタン、どうしたんだい?もっと唇を舐めて欲しいのかい?」
ペロペロと私の唇を、カルロス様が舐める。もう、すぐに調子に乗るのだから。
「カルロス様、いい加減にしてくださいませ」
「ごめんごめん、さあ、次は買い物に行こう」
クレープを食べ終わると、カルロス様が私の手を取り歩き出した。いつものカルロス様の笑顔だ。
さっきの悲しそうな顔は、気のせいだったのよ。そうよ、きっとそうだわ。
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