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第4話:王族とご対面です
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翌日も、朝早くにたたき起こされた私は、そのままドレスに着替えさせられた。そして両親や兄、姉夫婦、さらに使用人たちに見守られながら、王宮へと向かう。
「いいですか、お嬢様。あなた様は、シーディス侯爵家の名前を背負って今から王宮へと向かうのです。お嬢様の要領の良さなら問題ないとは思いますが、くれぐれも問題行動を起こさないで下さいね。万が一王宮から追い出されるなんてことがあれば、後世まで残る侯爵家の恥になります」
隣でクロハが熱弁している。朝から元気ね、私は眠くてたまらないわ。大体、昨日王都に戻って来たばかりなのに、もう今日には王宮だなんて、ハードすぎるのよ。
「お嬢様、聞いていらっしゃるのですか?あなた様の行動1つで、侯爵家の運命が決まると言っても過言ではないのです。とにかく、無難に大人しく過ごしてくださいね。この半年を無難に過ごせば、あなた様には領地での楽しいスローライフが待っているのですから」
「朝からギャーギャー騒がないで。分かっているわよ。私、要領だけはいいの。うまくやるわよ」
好き勝手やってさっさと王太子殿下に嫌われてやるわ。そういえばお母様が、王宮の裏には大きな丘があって、乗馬に最適と言っていたわね。大きな木もあると言っていたから、木登りも楽しまないと。
王宮にはたくさんの騎士様もいるだろうから、お相手をしてもらいたいものだわ。
そんな事を考えているうちに、王宮が見えて来た。そういえば私、ずっと領地にいたから、王宮に来るのは初めてなのだ。これが王宮なのね。無駄に豪華で落ち着かないわ。
「お嬢様、いいですか?今からお嬢様はお妃候補なのです。誰に見られても恥ずかしくない様に振舞ってください。分かっていますね」
「分かっているわよ。本当にうるさいわね」
これでも私は侯爵令嬢なのよ。本当にもう。
すっと背筋を伸ばすと、ゆっくりと馬車を降りた。そして近くに控えていた護衛に笑顔を向ける。すると、なぜかスッと目をそらされてしまった。何なの、こっちがせっかく笑顔を向けたと言うのに。目をそらすだなんて失礼な人ね。まあいいわ。
「ヴィクトリア・シーディス侯爵令嬢殿ですね。ようこそいらっしゃいました、どうぞこちらです」
優しそうなメイドが私たちを部屋へと案内してくれる。それにしても、本当に豪華な造りだ事。こんなお屋敷で生活をするだなんて、やっぱり落ち着かない。
「ヴィクトリア様、こちらでございます。しばらくしましたら陛下や王妃殿下、王太子殿下、さらに他のお妃候補者たちとの顔合わせがございます。それまでは、どうかこちらでゆっくりお過ごしください」
笑顔でメイドが部屋から出て行った。
「お嬢様、見て下さい。とても豪華な部屋ですね。さすがお妃候補者のお部屋ですわ。こんなご立派なお部屋がご準備されているだなんて」
「そうね、ただ、令嬢が好みそうな部屋で落ち着かないわ。私はもっとシンプルな部屋が好きなのよ。模様替えをしてもいいかしら?」
ピンクを基調にしたこの部屋は、カーテンもフリルが付いているし、ベッドにもフリルが付いている。ご丁寧にぬいぐるみまで置いてあるわ。私、こういう部屋は好みじゃないのよね。
「お嬢様、何を我が儘をおっしゃっているのですか?せっかくご準備してくださった部屋に文句を言うだなんて。とにかく、大人しくしていてくださいませ。それよりも、すぐに陛下たちとのご対面があるそうです。一度お着替えを…」
「失礼いたします。ヴィクトリア様、どうぞこちらへ」
あら?もう面会の時間なのね。この部屋に来てから10分の経っていたいのだけど…まあいいわ。さっさと面倒な対面を終わらせて、部屋でゆっくり過ごそう。
そう思い、メイドに付いていく。しばらく進むと、立派な扉の前で止まった。
「こちらでございます。どうぞ中へ」
部屋に入ると、既に人が集まっていた。多分あの人が国王陛下で、隣が王妃殿下ね。その隣の無駄に笑顔を作っているのが、王太子殿下か。
「お待たせして申し訳ございません。ヴィクトリア・シーディスと申します。どうぞよろしくお願いいたします」
令嬢らしくカーテシーを決めた。
「君がヴィクトリア嬢だね。既に他のお妃候補たちも集まっているよ。あそこの席に座ってくれるかい?」
陛下がさす方には、既に令嬢たちが3人座っていた。陛下に指示された席へと座る。
「侯爵令嬢の分際で王族の皆様やマーリン様を待たせるだなんて、一体何を考えているのかしら?」
「あなた、ずっと領地で暮していたのよね。だから常識を知らないのね。ヤダわ、これだから田舎者は…」
2人の令嬢が、扇子で口元を隠しながら、こちらを睨んでいる。なるほど、これがお妃候補の熾烈な争いってやつなのね。
「いいですか、お嬢様。あなた様は、シーディス侯爵家の名前を背負って今から王宮へと向かうのです。お嬢様の要領の良さなら問題ないとは思いますが、くれぐれも問題行動を起こさないで下さいね。万が一王宮から追い出されるなんてことがあれば、後世まで残る侯爵家の恥になります」
隣でクロハが熱弁している。朝から元気ね、私は眠くてたまらないわ。大体、昨日王都に戻って来たばかりなのに、もう今日には王宮だなんて、ハードすぎるのよ。
「お嬢様、聞いていらっしゃるのですか?あなた様の行動1つで、侯爵家の運命が決まると言っても過言ではないのです。とにかく、無難に大人しく過ごしてくださいね。この半年を無難に過ごせば、あなた様には領地での楽しいスローライフが待っているのですから」
「朝からギャーギャー騒がないで。分かっているわよ。私、要領だけはいいの。うまくやるわよ」
好き勝手やってさっさと王太子殿下に嫌われてやるわ。そういえばお母様が、王宮の裏には大きな丘があって、乗馬に最適と言っていたわね。大きな木もあると言っていたから、木登りも楽しまないと。
王宮にはたくさんの騎士様もいるだろうから、お相手をしてもらいたいものだわ。
そんな事を考えているうちに、王宮が見えて来た。そういえば私、ずっと領地にいたから、王宮に来るのは初めてなのだ。これが王宮なのね。無駄に豪華で落ち着かないわ。
「お嬢様、いいですか?今からお嬢様はお妃候補なのです。誰に見られても恥ずかしくない様に振舞ってください。分かっていますね」
「分かっているわよ。本当にうるさいわね」
これでも私は侯爵令嬢なのよ。本当にもう。
すっと背筋を伸ばすと、ゆっくりと馬車を降りた。そして近くに控えていた護衛に笑顔を向ける。すると、なぜかスッと目をそらされてしまった。何なの、こっちがせっかく笑顔を向けたと言うのに。目をそらすだなんて失礼な人ね。まあいいわ。
「ヴィクトリア・シーディス侯爵令嬢殿ですね。ようこそいらっしゃいました、どうぞこちらです」
優しそうなメイドが私たちを部屋へと案内してくれる。それにしても、本当に豪華な造りだ事。こんなお屋敷で生活をするだなんて、やっぱり落ち着かない。
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笑顔でメイドが部屋から出て行った。
「お嬢様、見て下さい。とても豪華な部屋ですね。さすがお妃候補者のお部屋ですわ。こんなご立派なお部屋がご準備されているだなんて」
「そうね、ただ、令嬢が好みそうな部屋で落ち着かないわ。私はもっとシンプルな部屋が好きなのよ。模様替えをしてもいいかしら?」
ピンクを基調にしたこの部屋は、カーテンもフリルが付いているし、ベッドにもフリルが付いている。ご丁寧にぬいぐるみまで置いてあるわ。私、こういう部屋は好みじゃないのよね。
「お嬢様、何を我が儘をおっしゃっているのですか?せっかくご準備してくださった部屋に文句を言うだなんて。とにかく、大人しくしていてくださいませ。それよりも、すぐに陛下たちとのご対面があるそうです。一度お着替えを…」
「失礼いたします。ヴィクトリア様、どうぞこちらへ」
あら?もう面会の時間なのね。この部屋に来てから10分の経っていたいのだけど…まあいいわ。さっさと面倒な対面を終わらせて、部屋でゆっくり過ごそう。
そう思い、メイドに付いていく。しばらく進むと、立派な扉の前で止まった。
「こちらでございます。どうぞ中へ」
部屋に入ると、既に人が集まっていた。多分あの人が国王陛下で、隣が王妃殿下ね。その隣の無駄に笑顔を作っているのが、王太子殿下か。
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令嬢らしくカーテシーを決めた。
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「侯爵令嬢の分際で王族の皆様やマーリン様を待たせるだなんて、一体何を考えているのかしら?」
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