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天空の城は本当にあったんだ編
ミノタウロスと最上階
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狭い場所、負傷者もいる。巻き込む可能性があるから魔法攻撃はできない。そこで俺がやるのは肉弾戦。
牛頭人身のミノタウロスに殴られ、倍にして殴り返す。蹴られ、倍にして蹴り返す。身体能力、回復能力の向上。限界まで引き出した力で殴打し、受けた傷は瞬時に治す。
獣人と少女とが、ただひたすらに殴り合う光景は実に異質。しかも肉と骨とがぶつかり合う度にとんでもない衝撃音が響く。
しかし負けんど!!
やがてミノタウロスは煙のように消えた。その場に指輪を残して。
緑色、透き通るガラスのような指輪。
そこで俺の能力も尽きる。
ふむ、指輪ねぇ。それを左手の薬指に。うん、確かに綺麗だけど。なんか特別な力でもあるんかね?
「初めてシノブの能力を見たが凄いな」
確かに、こうやってミランに能力を見せるの初めてだったな。
「ねぇ、ちょっとシノブ、何なの、今の!!? 魔法? でもただの魔法じゃないよね? ねぇ、何!!?」
シャーリーは興味津々、目を輝かせている。
「うん。シャーリーにも後で説明するよ。それより……」
俺はヴォルフラムの背中の上でグッタリするアリエリに視線を向ける。
「気を失っているだけよ」
ベルベッティアの言葉に俺は安堵の息を漏らす。
そしてその俺の顔を見て気付くベルベッティア。
「ちょっと待って、シノブ。口をいーってしてみなさい」
「ん? こう?」
いー
「お前、それ……」
「シノブ、前歯が抜けてんだけど!! 超マヌケな顔!!」
「え、嘘? ホント?」
シャーリーに言われて、俺は口元に手を。
マジかよ……前歯が一本抜けてるじゃねぇか……さっきの殴り合いで抜けてしまったのか……せっかくの超美形が……でもまぁ……
「フレアとホーリーが帰ってくるまで我慢する」
ユニコーンの角があればどうにかなるだろ。
それで、こっちは……
もうドンドゥルマもある程度は回復し、他の六戦鬼も無事だった。それと六戦鬼の荷物も確保しといて良かったぜ。
六戦鬼はバランスの取れたパーティーだった。だからこそメンバーを二つに分ける事をしなかったのだろう。揃っている事こそ強みなのだ。
その為に全員で転移の魔法陣を使った。
誤算は二つ。
一つ目は武器、防具、衣服、脱出魔法道具が転移されなかった事。
二つ目はその先で出会ってしまったミノタウロスが予想を遥かに超える規格外の強さだった事。
俺達だって運で助かったようなもんだ。先に出会っていたらどうなっていたか……下手したら命だって失っていた可能性がある。
「……情けない話だ。六戦鬼なんて呼ばれていても何もできなかったんだからな。お前達に恥ずかしい姿を見せた」
ドンドゥルマは表情を変えずに言う。
「さすがにドンドゥルマさんが全裸で転がる姿にはビックリしましたけど。まぁ、無事で良かったじゃないですか」
本当に少しだけドンドゥルマは困ったように笑った。
「……そうだな。命あってこそだ……ありがとう、シノブ。俺達はお前達に救われた」
そう素直に感謝の言葉を口にする。そして次は質問を。
「でもどうして俺達を助けたんだ? シノブだってこちらの思惑は分かっていたのだろう?」
「分かってましたけど、だからって助けない理由にはならないでしょう?」
「そうか……そうなんだな……」
少しの間を置いて、ドンドゥルマは言葉を続ける。
「……シノブ。助けられた方はその場で脱落するはずだったが、そこを変更したい」
「ええーせっかく戦わずに済むと思ったのに」
「勘違いするな。そんなくだらない事をするつもりはない。俺はシノブに協力する」
「どういう事でしょうか?」
「そのままの意味だ。お前が頂上に辿り着けるよう俺が力になる。見返りはいらない。途中で得た素材もいらない。ただ協力させてくれ」
「はっきり言わせていただきます。そんな話を信用できると思います? 最後に美味しい所だけ掻っ攫うつもりかも知れないでしょう?」
「言い難い事をはっきり言うね」
シャーリーが小さく呟く。
そりゃ、はっきり言うわ!!
こっちだってみんなで頑張ってんだから、最後だけ横取りされるわけにはいかないんじゃい!!
「六戦鬼の名に掛けて」
「でもそれだって自称です。本当に六戦鬼か分からないじゃないですか。そもそもドンドゥルマさんに何の利益も無いから私だって怪しく思うんですよ。どうして急に協力するなんて話になっているんですか?」
「それは……」
「それは? 納得のいく理由を聞かせてください」
「……面白いからだ」
「はぁぁぁ?」
「お前の力を見た時、本当に救国の小女神である事を確信した。大陸を救った小さく可愛らしい娘……興味がある、面白い。だから近くでシノブを見たい」
「……思ったより、ドンドゥルマさんって馬鹿だったんですね?」
俺は他の六戦鬼メンバーに視線を向けて言う。笑っていた。
「まぁ、別に良いですよ。理由に『可愛らしい』が入っていたので」
本当に横取りするつもりなら、リタイヤしたように装えば良い。脱出魔法道具を使ったとしても、入場料を払えばまた塔の中には入れるのだ。六戦鬼なら追い付く事も可能だろうし。
それにみんないるし大丈夫だろう。
そんなわけで六戦鬼と共に塔の最上階を目指すのであった。
★★★
ミノタウロスより強い敵がバンバン出現すると思ったけど、そんな事も無かったか。敵は出てくるがそれ程でもない。さらに六戦鬼が加わって、戦いも余裕だぜ。最初はドンドゥルマだけが手伝ってくれるのかと思ったが、六戦鬼全員も手伝ってくれる事に。戦力的には倍だもんな、そりゃ楽さ。
そして塔777階。
そこは今まで見た事のない空間だった。
石造りではあるが所々に緑色のガラスが填め込まれ淡く発光していた。最初に見た印象ではタッチパネル。
「ねぇ、シノブ、その指輪……」
シャーリーに言われて気付く。俺の薬指の指輪が発光をしていた。淡い緑色の光。
「初めまして城主様」
女性だった。年齢的には二十代前半だろうか、フレアやホーリーと同じくらいの年代に見える。整った顔の美女だが、その緑色の光る目がどこか人工的に見えた。
「城主様って私でしょうか?」
「はい。城主様。長い間ここでお待ちしておりました。私の事はカタリナとお呼び下さい」
「もしかしてここが塔の最上階ですか?」
「そうです」
カタリナは頷く。
「いや……まさか俺達が最上階に辿り着けるとはな……」
感慨深そうにミランは言う。
「そうね。塔が確認されてから数百年。その間に誰も辿り着けなかった場所に私達はいる。本当にシノブといると貴重な体験ばかり」
そう言って笑うのはベルベッティア。
そしてヴォルフラムも。
「確かに。まさかシノブが城主になるなんて。誰も想像ができない」
「私だってこんな事になるとは……ドンドゥルマさん? どうかしました?」
上がったばかりの階段を下りようとする六戦鬼。
「ここが最上階ならもう俺達の力は必要無いだろう」
「でもせっかくここまで来たんだから、最後までいても良いじゃないですか」
「最初の話では助けられた時点で終わりだったんだ。俺達がこの先を見る権利は無い」
「権利って、そんなの決めた覚えはないんですけど」
「俺達は六戦鬼だからな」
そう言ってドンドゥルマ達六戦鬼は姿を消すのだった。
プライドってヤツなのかね、やっぱり……
「でもさぁ、受付で説明を受けたじゃん。塔の中で見付けた物は自由にできるけど、もし天空の城に辿り着いたら、城は王国に明け渡すって。シノブが自由にできんの?」
シャーリーの疑問もごもっとも。
実はそこが問題なんだよな。
俺もここに来る前に色々と調べてはいたんだよ。
天空への塔は王国の領土内にあるから王国の所有物である。その理屈は分かる。しかし天空の城は空を巡り、どの国の所有物とはハッキリと言えない。
「えっと、カタリナ。私が城主ってのは、天空の城の城主だよね?」
「世界を巡る空に浮かぶただ一つの城。それを天空の城と呼ぶならばそうなります」
「天空の城へ行けるのはこの塔からだけ?」
「そうです。この塔は城主に相応しいかの試練なのです。しかし一度城主になれば城への出入に塔を中継する必要はありません」
だったら天空の城の所有を王国が主張しても問題無いか。
「城主の交代は可能?」
「不可能です。城主様がご逝去なさるまでは」
「……って、事なんだけどどうしよう?」
「私には難しい話は分からないぞ」
「あのね、ドレミドはね、分からないなら黙ってて良いからね。ね?」
「酷い!!」
「その辺りは後でも良いんじゃないか? どちらにしろ王国側との話し合いは必要になる。俺達だけで城の所有権について話し合ってもしょうがないだろう」
ミランはそう言う。
「……そうだね。大きな問題にならないと良いんだけど……」
「じゃあさ、早く天空の城に行こうよ!!」
そう楽しそうに言うのはシャーリー。
そうだな……俺だって早く天空の城に行ってみたいしな!!
「カタリナ。天空の城へ案内してもらえる?」
「かしこまりました」
カタリナは頷くと、その緑色の瞳が輝き出すのであった。
牛頭人身のミノタウロスに殴られ、倍にして殴り返す。蹴られ、倍にして蹴り返す。身体能力、回復能力の向上。限界まで引き出した力で殴打し、受けた傷は瞬時に治す。
獣人と少女とが、ただひたすらに殴り合う光景は実に異質。しかも肉と骨とがぶつかり合う度にとんでもない衝撃音が響く。
しかし負けんど!!
やがてミノタウロスは煙のように消えた。その場に指輪を残して。
緑色、透き通るガラスのような指輪。
そこで俺の能力も尽きる。
ふむ、指輪ねぇ。それを左手の薬指に。うん、確かに綺麗だけど。なんか特別な力でもあるんかね?
「初めてシノブの能力を見たが凄いな」
確かに、こうやってミランに能力を見せるの初めてだったな。
「ねぇ、ちょっとシノブ、何なの、今の!!? 魔法? でもただの魔法じゃないよね? ねぇ、何!!?」
シャーリーは興味津々、目を輝かせている。
「うん。シャーリーにも後で説明するよ。それより……」
俺はヴォルフラムの背中の上でグッタリするアリエリに視線を向ける。
「気を失っているだけよ」
ベルベッティアの言葉に俺は安堵の息を漏らす。
そしてその俺の顔を見て気付くベルベッティア。
「ちょっと待って、シノブ。口をいーってしてみなさい」
「ん? こう?」
いー
「お前、それ……」
「シノブ、前歯が抜けてんだけど!! 超マヌケな顔!!」
「え、嘘? ホント?」
シャーリーに言われて、俺は口元に手を。
マジかよ……前歯が一本抜けてるじゃねぇか……さっきの殴り合いで抜けてしまったのか……せっかくの超美形が……でもまぁ……
「フレアとホーリーが帰ってくるまで我慢する」
ユニコーンの角があればどうにかなるだろ。
それで、こっちは……
もうドンドゥルマもある程度は回復し、他の六戦鬼も無事だった。それと六戦鬼の荷物も確保しといて良かったぜ。
六戦鬼はバランスの取れたパーティーだった。だからこそメンバーを二つに分ける事をしなかったのだろう。揃っている事こそ強みなのだ。
その為に全員で転移の魔法陣を使った。
誤算は二つ。
一つ目は武器、防具、衣服、脱出魔法道具が転移されなかった事。
二つ目はその先で出会ってしまったミノタウロスが予想を遥かに超える規格外の強さだった事。
俺達だって運で助かったようなもんだ。先に出会っていたらどうなっていたか……下手したら命だって失っていた可能性がある。
「……情けない話だ。六戦鬼なんて呼ばれていても何もできなかったんだからな。お前達に恥ずかしい姿を見せた」
ドンドゥルマは表情を変えずに言う。
「さすがにドンドゥルマさんが全裸で転がる姿にはビックリしましたけど。まぁ、無事で良かったじゃないですか」
本当に少しだけドンドゥルマは困ったように笑った。
「……そうだな。命あってこそだ……ありがとう、シノブ。俺達はお前達に救われた」
そう素直に感謝の言葉を口にする。そして次は質問を。
「でもどうして俺達を助けたんだ? シノブだってこちらの思惑は分かっていたのだろう?」
「分かってましたけど、だからって助けない理由にはならないでしょう?」
「そうか……そうなんだな……」
少しの間を置いて、ドンドゥルマは言葉を続ける。
「……シノブ。助けられた方はその場で脱落するはずだったが、そこを変更したい」
「ええーせっかく戦わずに済むと思ったのに」
「勘違いするな。そんなくだらない事をするつもりはない。俺はシノブに協力する」
「どういう事でしょうか?」
「そのままの意味だ。お前が頂上に辿り着けるよう俺が力になる。見返りはいらない。途中で得た素材もいらない。ただ協力させてくれ」
「はっきり言わせていただきます。そんな話を信用できると思います? 最後に美味しい所だけ掻っ攫うつもりかも知れないでしょう?」
「言い難い事をはっきり言うね」
シャーリーが小さく呟く。
そりゃ、はっきり言うわ!!
こっちだってみんなで頑張ってんだから、最後だけ横取りされるわけにはいかないんじゃい!!
「六戦鬼の名に掛けて」
「でもそれだって自称です。本当に六戦鬼か分からないじゃないですか。そもそもドンドゥルマさんに何の利益も無いから私だって怪しく思うんですよ。どうして急に協力するなんて話になっているんですか?」
「それは……」
「それは? 納得のいく理由を聞かせてください」
「……面白いからだ」
「はぁぁぁ?」
「お前の力を見た時、本当に救国の小女神である事を確信した。大陸を救った小さく可愛らしい娘……興味がある、面白い。だから近くでシノブを見たい」
「……思ったより、ドンドゥルマさんって馬鹿だったんですね?」
俺は他の六戦鬼メンバーに視線を向けて言う。笑っていた。
「まぁ、別に良いですよ。理由に『可愛らしい』が入っていたので」
本当に横取りするつもりなら、リタイヤしたように装えば良い。脱出魔法道具を使ったとしても、入場料を払えばまた塔の中には入れるのだ。六戦鬼なら追い付く事も可能だろうし。
それにみんないるし大丈夫だろう。
そんなわけで六戦鬼と共に塔の最上階を目指すのであった。
★★★
ミノタウロスより強い敵がバンバン出現すると思ったけど、そんな事も無かったか。敵は出てくるがそれ程でもない。さらに六戦鬼が加わって、戦いも余裕だぜ。最初はドンドゥルマだけが手伝ってくれるのかと思ったが、六戦鬼全員も手伝ってくれる事に。戦力的には倍だもんな、そりゃ楽さ。
そして塔777階。
そこは今まで見た事のない空間だった。
石造りではあるが所々に緑色のガラスが填め込まれ淡く発光していた。最初に見た印象ではタッチパネル。
「ねぇ、シノブ、その指輪……」
シャーリーに言われて気付く。俺の薬指の指輪が発光をしていた。淡い緑色の光。
「初めまして城主様」
女性だった。年齢的には二十代前半だろうか、フレアやホーリーと同じくらいの年代に見える。整った顔の美女だが、その緑色の光る目がどこか人工的に見えた。
「城主様って私でしょうか?」
「はい。城主様。長い間ここでお待ちしておりました。私の事はカタリナとお呼び下さい」
「もしかしてここが塔の最上階ですか?」
「そうです」
カタリナは頷く。
「いや……まさか俺達が最上階に辿り着けるとはな……」
感慨深そうにミランは言う。
「そうね。塔が確認されてから数百年。その間に誰も辿り着けなかった場所に私達はいる。本当にシノブといると貴重な体験ばかり」
そう言って笑うのはベルベッティア。
そしてヴォルフラムも。
「確かに。まさかシノブが城主になるなんて。誰も想像ができない」
「私だってこんな事になるとは……ドンドゥルマさん? どうかしました?」
上がったばかりの階段を下りようとする六戦鬼。
「ここが最上階ならもう俺達の力は必要無いだろう」
「でもせっかくここまで来たんだから、最後までいても良いじゃないですか」
「最初の話では助けられた時点で終わりだったんだ。俺達がこの先を見る権利は無い」
「権利って、そんなの決めた覚えはないんですけど」
「俺達は六戦鬼だからな」
そう言ってドンドゥルマ達六戦鬼は姿を消すのだった。
プライドってヤツなのかね、やっぱり……
「でもさぁ、受付で説明を受けたじゃん。塔の中で見付けた物は自由にできるけど、もし天空の城に辿り着いたら、城は王国に明け渡すって。シノブが自由にできんの?」
シャーリーの疑問もごもっとも。
実はそこが問題なんだよな。
俺もここに来る前に色々と調べてはいたんだよ。
天空への塔は王国の領土内にあるから王国の所有物である。その理屈は分かる。しかし天空の城は空を巡り、どの国の所有物とはハッキリと言えない。
「えっと、カタリナ。私が城主ってのは、天空の城の城主だよね?」
「世界を巡る空に浮かぶただ一つの城。それを天空の城と呼ぶならばそうなります」
「天空の城へ行けるのはこの塔からだけ?」
「そうです。この塔は城主に相応しいかの試練なのです。しかし一度城主になれば城への出入に塔を中継する必要はありません」
だったら天空の城の所有を王国が主張しても問題無いか。
「城主の交代は可能?」
「不可能です。城主様がご逝去なさるまでは」
「……って、事なんだけどどうしよう?」
「私には難しい話は分からないぞ」
「あのね、ドレミドはね、分からないなら黙ってて良いからね。ね?」
「酷い!!」
「その辺りは後でも良いんじゃないか? どちらにしろ王国側との話し合いは必要になる。俺達だけで城の所有権について話し合ってもしょうがないだろう」
ミランはそう言う。
「……そうだね。大きな問題にならないと良いんだけど……」
「じゃあさ、早く天空の城に行こうよ!!」
そう楽しそうに言うのはシャーリー。
そうだな……俺だって早く天空の城に行ってみたいしな!!
「カタリナ。天空の城へ案内してもらえる?」
「かしこまりました」
カタリナは頷くと、その緑色の瞳が輝き出すのであった。
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