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冒険編
やりたいように
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「アイシラ!右前方の敵を頼む!セーラはみんなにバフをかけてくれ!イリア!いつでも魔法を放てるように準備をしておいてくれ!サティは私と一緒に前方の敵のヘイトを集めるぞ!」
ヴィオラの指示に従い、それぞれが役割を的確にこなしながら現れた魔物をすぐに殺して行く。
ヴィオラの武器は両手剣で、アイシラが弓、セーラが付与師にイリアが魔法使い。最後にサティが大楯にメイスという非常にバランスの取れたパーティーだった。
「本当に良いパーティーだ」
ヴィオラの指示一つで各々が最大限に役割を果たし、さらにミスがあれば他の人がすぐさまカバーをする。
本当に連携の取れた良いパーティーで、過去の彼女が仲間を褒められて嬉しそうだった理由にも頷ける。
「フィエラ。俺らは後ろの魔物をやるぞ」
「わかった」
正面の敵はヴィオラたちに任せ、俺たちは後ろから迫ってくる針のように口先が尖った魚の群れを対処して行く。
この魔物は動きが早く、またサイズも小柄なため奇襲に優れており、正面の魔物に気を取られすぎると後ろから刺される危険性がある。
それから5分ほどで戦闘を終えた俺たちは、また周囲を警戒しながらダンジョン内を進んでいく。
そして3時間ほど経った頃、俺らの前に見上げるほど大きな扉が現れた。
「どうやら着いたようだね」
ヴィオラの言う通り、俺たちはようやくボス部屋の前へと辿り着けたわけだが、俺やフィエラ以外のヴィオラのパーティーメンバーたちは酷く疲れているように見えた。
「本当に今日挑むんですか?」
トラップはなるべく俺やフィエラが見つけて対処したので、彼女たちも精神的な余裕はまだ少しばかりあるだろうが、それでも肉体的な疲労感を防ぐことはできない。
「あぁ。私たちは早くこのダンジョンをクリアしたいからね」
「何故そんなに急ぐんですか?」
「はは。実はそんな大した理由じゃないんだ。ただ私たちというパーティーをみんなに認めさせたいのさ。
いくらAランクになったとは言っても、所詮は女性しかいないパーティーだ。だから今でも私たちを馬鹿にしてくる連中を見返したくてね。
それに、私たちが活躍すれば、他の女の子たちも頑張ろうと思えるかもしれない。私たちはそんな子たちの導になりたいんだ」
話だけを聞けば、何とも崇高で素晴らしい考えだと思う。しかし、果たしてそれは彼女たちが一度しか無い人生を賭けてまでやることなのだろうか。
(俺にはその感覚がわからない…)
俺はたとえ死んだとしても次の人生があるから、死ぬことに恐怖はないし、危険なことにも躊躇わず命を賭けられる。
だが、彼女たちにとってはその時その時が一度きりの人生だ。
だからこそ、その一度きりの人生を賭けてまで無理をする感覚が俺には分からなかった。
「そうですか。では、これは俺からの餞別です。『高級回復』」
「回復魔法?どうして私たちに?」
突然俺が回復魔法をかけたからか、ヴィオラは驚いた顔をで理由を尋ねてくる。
「そうですね。あなたたちの考えに感動したからでしょうか。ぜひ頑張ってもらいたいと思ったので」
「そうか。ありがとう。必ず勝ってみせるよ。だから君たちも負けないようにね」
「ありがとうございます」
「またダンジョンの外で会おう」
「…えぇ」
最後に握手を交わした俺たちは、どちらからともなく手を離すと、ヴィオラたちはボス部屋の扉に触れ、開かれた部屋の中へと入って行く。
シーンと静まり返ったボス部屋の前で、俺はただじっと扉を眺め続ける。
「エル。どうする」
「何がだ?」
「多分、彼女たちはこのままだと…」
一瞬開かれた扉の向こうから感じられた魔物の気配。あれは並の魔物ではない強者の放つもので、それを感じ取ったフィエラもこの先の結末を予想したのだろう。
「多分な。だが、俺たちは出会ったばかりの他人だぞ。俺らにはこれ以上彼女たちに関わる権利はない」
例え俺がヴィオラのことを知っていようと、彼女からしたら俺たちは今日初めて会った他人だ。
そんな俺たちが、彼女たちの目標に向かう道に介入してはいけない。
運命はみんなそれぞれ決められている。俺が死ねない運命にあるように、ヴィオラたちの運命も例外ではない。
(なら、その決められた運命に従った中で人生を楽しむ方が、みんな幸せなんじゃないだろうか)
彼女たちのその決められた運命の終わりの一つが、ただ今日だったというだけだ。
今日までの日々は彼女たちにとって辛くも楽しくて、そして満ち足りた日々だったことだろう。
過去に会ったヴィオラも、後悔は無いと言っていた。それなら、俺が勝手に彼女たちの運命に介入するより、定められた運命に従った方が良いのかもしれない。
(なら、永遠の死を求めている俺は、果たして決められた運命に従っていると言えるのだろうか。それとも、この感情を抱いたこと自体が…)
俺が自身の永遠の死を求めているこの感情が、はたして決められた運命により抱いた感情なのか、それとも自分で抱いた感情なのか分からなくなり始めていた時、正面からフィエラに優しく抱きしめられる。
「私にはエルが何を考えていて、何を望んでいるのかはわからない。これまでエルがどんな経験をしてきて、どれほど辛いことがあったのかも分からない。
けど、私の知ってるエルはいつもやりたい事だけをやって、やりたくない事はやらないそんな偏った人。
なら、エルはこれまで通り自分の感情のままに行動すればいい。やりたいことだけをやればいい。私はそんなエルにどこまでもついて行く。エルがやりたくないことは私がやってあげる。
だから…どうか自分の感情だけは否定せずにやり遂げて」
「…フィエラ」
彼女にかけられた言葉により、俺は自身が抱いて望みを思い出す。
(そうだ。この終わりのない人生を終わらせること。それが俺の望みだ。例えこの望みが与えられたものでも自身で望んだものでも目指すところは変わらない。
その方法を手に入れるまでは、やりたい事だけをやって自由に生きるって決めたじゃないか)
それに、運命の女神オーリエンスが言うには、今世の運命はこれまでと変わっているらしいし、もしかしたら違う結末もあるかもしれない。
現に、本来は魔物暴走で甚大な被害が出ていたはずのアドニーア領も、ほぼ無傷の状態で助かっている。
(…なら、今やるべきことは一つだけだ)
「ありがとう、フィエラ。俺は俺のやりたいようにやるよ」
「ん。それでいい」
「んじゃ。まずはヴィオラたちを助けるとしますか」
「わかった」
ヴィオラたちの本来辿るはずの運命に介入することに決めた俺たちは、ゆっくりと巨大な扉に近づいていき、そっと手を触れる。
一度閉じたボス部屋の扉を開く方法は、ボスに勝利すか冒険者が全滅するか、あるいは内側からもう一度扉に魔力を流し込むしかない。
だが、ボス部屋もモンスターハウスと一緒でダンジョンコアの魔力によって作られた空間である以上、同じ方法を使えば外側から扉を開けることができる。
「はぁ。まさか今になって、運命を変えるために動こうと思うなんてな。いや、違うか…」
何度も挫折して、とっくの昔に無くなったと思っていた運命を変えるという感情。
しかし、死に戻りという繰り返される運命に対し、永遠の死を求めるようになった時点で、俺はずっと運命を変えようとしていた事に気がつく。
「人助けなんて全く興味はないが、ヴィオラには前世で世話になったからな。一度くらい救ったって構わないだろう」
俺は覚悟を決めると、魔力をダンジョンの波長に瞬時に合わせ、大きな扉を開いて中へと入って行くのであった。
ヴィオラの指示に従い、それぞれが役割を的確にこなしながら現れた魔物をすぐに殺して行く。
ヴィオラの武器は両手剣で、アイシラが弓、セーラが付与師にイリアが魔法使い。最後にサティが大楯にメイスという非常にバランスの取れたパーティーだった。
「本当に良いパーティーだ」
ヴィオラの指示一つで各々が最大限に役割を果たし、さらにミスがあれば他の人がすぐさまカバーをする。
本当に連携の取れた良いパーティーで、過去の彼女が仲間を褒められて嬉しそうだった理由にも頷ける。
「フィエラ。俺らは後ろの魔物をやるぞ」
「わかった」
正面の敵はヴィオラたちに任せ、俺たちは後ろから迫ってくる針のように口先が尖った魚の群れを対処して行く。
この魔物は動きが早く、またサイズも小柄なため奇襲に優れており、正面の魔物に気を取られすぎると後ろから刺される危険性がある。
それから5分ほどで戦闘を終えた俺たちは、また周囲を警戒しながらダンジョン内を進んでいく。
そして3時間ほど経った頃、俺らの前に見上げるほど大きな扉が現れた。
「どうやら着いたようだね」
ヴィオラの言う通り、俺たちはようやくボス部屋の前へと辿り着けたわけだが、俺やフィエラ以外のヴィオラのパーティーメンバーたちは酷く疲れているように見えた。
「本当に今日挑むんですか?」
トラップはなるべく俺やフィエラが見つけて対処したので、彼女たちも精神的な余裕はまだ少しばかりあるだろうが、それでも肉体的な疲労感を防ぐことはできない。
「あぁ。私たちは早くこのダンジョンをクリアしたいからね」
「何故そんなに急ぐんですか?」
「はは。実はそんな大した理由じゃないんだ。ただ私たちというパーティーをみんなに認めさせたいのさ。
いくらAランクになったとは言っても、所詮は女性しかいないパーティーだ。だから今でも私たちを馬鹿にしてくる連中を見返したくてね。
それに、私たちが活躍すれば、他の女の子たちも頑張ろうと思えるかもしれない。私たちはそんな子たちの導になりたいんだ」
話だけを聞けば、何とも崇高で素晴らしい考えだと思う。しかし、果たしてそれは彼女たちが一度しか無い人生を賭けてまでやることなのだろうか。
(俺にはその感覚がわからない…)
俺はたとえ死んだとしても次の人生があるから、死ぬことに恐怖はないし、危険なことにも躊躇わず命を賭けられる。
だが、彼女たちにとってはその時その時が一度きりの人生だ。
だからこそ、その一度きりの人生を賭けてまで無理をする感覚が俺には分からなかった。
「そうですか。では、これは俺からの餞別です。『高級回復』」
「回復魔法?どうして私たちに?」
突然俺が回復魔法をかけたからか、ヴィオラは驚いた顔をで理由を尋ねてくる。
「そうですね。あなたたちの考えに感動したからでしょうか。ぜひ頑張ってもらいたいと思ったので」
「そうか。ありがとう。必ず勝ってみせるよ。だから君たちも負けないようにね」
「ありがとうございます」
「またダンジョンの外で会おう」
「…えぇ」
最後に握手を交わした俺たちは、どちらからともなく手を離すと、ヴィオラたちはボス部屋の扉に触れ、開かれた部屋の中へと入って行く。
シーンと静まり返ったボス部屋の前で、俺はただじっと扉を眺め続ける。
「エル。どうする」
「何がだ?」
「多分、彼女たちはこのままだと…」
一瞬開かれた扉の向こうから感じられた魔物の気配。あれは並の魔物ではない強者の放つもので、それを感じ取ったフィエラもこの先の結末を予想したのだろう。
「多分な。だが、俺たちは出会ったばかりの他人だぞ。俺らにはこれ以上彼女たちに関わる権利はない」
例え俺がヴィオラのことを知っていようと、彼女からしたら俺たちは今日初めて会った他人だ。
そんな俺たちが、彼女たちの目標に向かう道に介入してはいけない。
運命はみんなそれぞれ決められている。俺が死ねない運命にあるように、ヴィオラたちの運命も例外ではない。
(なら、その決められた運命に従った中で人生を楽しむ方が、みんな幸せなんじゃないだろうか)
彼女たちのその決められた運命の終わりの一つが、ただ今日だったというだけだ。
今日までの日々は彼女たちにとって辛くも楽しくて、そして満ち足りた日々だったことだろう。
過去に会ったヴィオラも、後悔は無いと言っていた。それなら、俺が勝手に彼女たちの運命に介入するより、定められた運命に従った方が良いのかもしれない。
(なら、永遠の死を求めている俺は、果たして決められた運命に従っていると言えるのだろうか。それとも、この感情を抱いたこと自体が…)
俺が自身の永遠の死を求めているこの感情が、はたして決められた運命により抱いた感情なのか、それとも自分で抱いた感情なのか分からなくなり始めていた時、正面からフィエラに優しく抱きしめられる。
「私にはエルが何を考えていて、何を望んでいるのかはわからない。これまでエルがどんな経験をしてきて、どれほど辛いことがあったのかも分からない。
けど、私の知ってるエルはいつもやりたい事だけをやって、やりたくない事はやらないそんな偏った人。
なら、エルはこれまで通り自分の感情のままに行動すればいい。やりたいことだけをやればいい。私はそんなエルにどこまでもついて行く。エルがやりたくないことは私がやってあげる。
だから…どうか自分の感情だけは否定せずにやり遂げて」
「…フィエラ」
彼女にかけられた言葉により、俺は自身が抱いて望みを思い出す。
(そうだ。この終わりのない人生を終わらせること。それが俺の望みだ。例えこの望みが与えられたものでも自身で望んだものでも目指すところは変わらない。
その方法を手に入れるまでは、やりたい事だけをやって自由に生きるって決めたじゃないか)
それに、運命の女神オーリエンスが言うには、今世の運命はこれまでと変わっているらしいし、もしかしたら違う結末もあるかもしれない。
現に、本来は魔物暴走で甚大な被害が出ていたはずのアドニーア領も、ほぼ無傷の状態で助かっている。
(…なら、今やるべきことは一つだけだ)
「ありがとう、フィエラ。俺は俺のやりたいようにやるよ」
「ん。それでいい」
「んじゃ。まずはヴィオラたちを助けるとしますか」
「わかった」
ヴィオラたちの本来辿るはずの運命に介入することに決めた俺たちは、ゆっくりと巨大な扉に近づいていき、そっと手を触れる。
一度閉じたボス部屋の扉を開く方法は、ボスに勝利すか冒険者が全滅するか、あるいは内側からもう一度扉に魔力を流し込むしかない。
だが、ボス部屋もモンスターハウスと一緒でダンジョンコアの魔力によって作られた空間である以上、同じ方法を使えば外側から扉を開けることができる。
「はぁ。まさか今になって、運命を変えるために動こうと思うなんてな。いや、違うか…」
何度も挫折して、とっくの昔に無くなったと思っていた運命を変えるという感情。
しかし、死に戻りという繰り返される運命に対し、永遠の死を求めるようになった時点で、俺はずっと運命を変えようとしていた事に気がつく。
「人助けなんて全く興味はないが、ヴィオラには前世で世話になったからな。一度くらい救ったって構わないだろう」
俺は覚悟を決めると、魔力をダンジョンの波長に瞬時に合わせ、大きな扉を開いて中へと入って行くのであった。
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