26 / 33
26 ひと夏、かけがえのないとき
しおりを挟む
太陽が高く上る少し前、カテリナが新行事を満喫して遅れて出勤すると、ギュンターはなぜか恨めしい目で彼女を迎えた。
カテリナはとっさに自分の格好を確認したが、いつも通り髪は縛って帽子に仕舞い、騎士団服は詰襟の一番上までボタンを留めていた。王城の一角で女性の姿でいたことはばれていないと胸を撫でおろして、そもそもなぜ女性であることをここまで隠す必要があるのか、ふと思いをめぐらせた。
王城には女性仕官も少ないながら勤務しているし、騎士団にはまだいないが入団を禁止されてはいない。ただどうしてか、今この場では女性の格好でいる自信がない。
この場だから……陛下の前だから? そう思ったとき、ウィラルドがカティは恋をしていると告げた言葉を思い出して、勝手に顔が赤くなった。
「すみません、新行事に参加していて遅くなりました」
混乱して自己申告をしたカテリナは、まったく言わなくていいことを報告していたが、過去の女性からのチョコレートの洗礼を受けたばかりの国王陛下はその正直さに気が抜けた。
ギュンターはため息をつきそうになるところをこらえて言う。
「君もヴァイスラント国民の一人だ。祭りを楽しんでいれば何より」
ギュンターは大人の余裕を見せるところだと、カテリナの遅刻の詳細は訊かないことにした。実際ははにかんで目を逸らしたカテリナが誰とほろ苦いやり取りをしたのか結構な手順まで想像しかかったのだが、それは要するに過去のことなのだ。
ギュンターとしては、ビターチョコレートの儀式はヴァイスラント国民の国王への催促だったのだと思っている。国王が最後のダンスを誰と踊るか国民は興味津々でみつめているのに、未だにギュンターは相手の名前すら明かしていない。アリーシャを応援していた国民も多数いたわけで、この機にギュンターへささやかな嫌がらせでもしようという思いだったのだろう。
カテリナは肩掛けカバンを下げると、近衛兵と目配せして言う。
「準備ができたそうです。参りましょう、陛下」
いや、国民に周知しようにも俺も彼女の名前を知らないんだがな。ギュンターはぱたぱたと駆け寄ったカテリナを見ながら心の中で愚痴ったが、もう少しの間は知らなくてもいいかと思って目を逸らした。
前夜祭に当たる今日から、ギュンターはヴァイスラントのあちこちで開かれている祭りを公式訪問するという立派な仕事がある。事務仕事もこの二日間は置いておいて、文字通りのお祭り騒ぎの中、踊りに踊るのがギュンターの仕事だ。
早速向かった会場は、海の近くにある夏の合宿所だった。砂浜に屋根だけ張り出した壁のない集会所が立ち、笛とリュートを用意した子どもたちとそれを見守る保護者たちが国王陛下の訪問を待ちわびていた。
だいぶ形だけになったとはいえ、ヴァイスラントにはまだ身分の違いがある。庶民の子どもたちは働くために執事学校や仕官学校といった職業学校に早くから通う一方、貴族の子どもたちはほとんど家庭教師だけで育って他の子どもと交わらない。
けれどどんな子どもも夏には海風に誘われて合宿所に集い、宵には男の子と女の子が共に踊るダンスパーティに行って、やがて大人になっていく。
ギュンターは代表で花束を差し出した少女に、屈みこんで手を差し伸べた。
「レディ、私と踊ってくださいますか?」
どんなに小さくとも女性はレディとして扱う、そんな国王陛下は本日も健在だった。ギュンターは六歳ほどの少女の手を取ると、さすが手慣れた様子で優雅に踊り始めた。
それを合図に少年少女の楽団は音楽を奏で、子どもたちも踊り始める。降臨祭と、これから彼らが将来をかけて踊るダンスの数々が喜びにあふれていてくれるよう、カテリナもほほえましい思いで見守っていた。
嵐が明けて空は晴れ渡り、潮風が香ばしく吹いていた。まだ本格的な夏の到来は先だが、まぶしい季節の前はカテリナも心が躍る。
ギュンターのサーコートの裾が風に揺れるさまが、昔ここに連れてきてくれたチャールズの後ろ姿と重なった。
カテリナが夏の合宿所に行ったのはずいぶん幼い頃だった。一体いつのことだったのかはっきりと思い出せないが、その日も一面青い空が広がっていて、潮風が今のように心地よく通り過ぎていた。
カテリナは父が庶民出身であったからその暮らしぶりは貴族然とはしていなかったが、母は隣国の王姉の身分だったから、執事のチャールズはカテリナの教育に大きな誇りと責任を持っていた。
それに父ゲシヒトも早くに妻を亡くして、妻の忘れ形見の一人娘に過保護になっていた。カテリナはそういう周りの感情を感じやすい子どもで、外に出てみんなと遊びたいとは口にできずにいた。
結局、来年には仕官学校に入るときになって、チャールズはカテリナをほとんど外の子どもと交わらせずにいたことに気づいて、カテリナに何度も謝ったのだった。別にいいよとカテリナは笑ったけれど、とても幼い頃何かの折にチャールズが連れて行ってくれた合宿所が楽しかったことだけは覚えていて、少しだけ寂しかった。
あの子はどうしてるかな。ふと思い出したのは、夏の日のひととき。
「踊らないの?」
ふいに声をかけられて、カテリナは過去と現在が潮風の中に混じったような思いがした。風にあおられて飛びそうになった帽子を押さえて振り向くと、隣に王弟シエルが座っていた。
シエルが目を向けた先では、陽気なリュートに合わせて子どもも保護者も、王城からやって来た従者たちも踊っていた。石段に座っているのはカテリナとシエルだけで、ぼんやりと思い出の中に浸っているのもカテリナだけのように見えた。
「ううん。今の言い方は素直じゃなかった。……僕と踊ってくれる?」
優しく言ったシエルの声音が、遠い日の誰かの声と重なる。
薫る潮風の中、隣に座った男の子がそうカテリナに言ったのはいつの夏だったかはもう思い出せないけれど、そのときの思いは覚えている。
僕は男で、ダンスは下手で、そんな言い訳を重ねて、男の子から隠すように手を引っ込めた。
「君は昔も今も、とってもかわいいから」
カテリナが驚いて目をまたたかせたとき、シエルはカテリナの手を取ってキスを落としていた。
シエルはすぐに手を離してくれたが、カテリナはとくとくと鼓動が早くなっているのが聞こえていた。
体温が感じられるくらいに近くに手を置いたまま、シエルは長いことカテリナの隣でパーティをみつめていた。
カテリナはとっさに自分の格好を確認したが、いつも通り髪は縛って帽子に仕舞い、騎士団服は詰襟の一番上までボタンを留めていた。王城の一角で女性の姿でいたことはばれていないと胸を撫でおろして、そもそもなぜ女性であることをここまで隠す必要があるのか、ふと思いをめぐらせた。
王城には女性仕官も少ないながら勤務しているし、騎士団にはまだいないが入団を禁止されてはいない。ただどうしてか、今この場では女性の格好でいる自信がない。
この場だから……陛下の前だから? そう思ったとき、ウィラルドがカティは恋をしていると告げた言葉を思い出して、勝手に顔が赤くなった。
「すみません、新行事に参加していて遅くなりました」
混乱して自己申告をしたカテリナは、まったく言わなくていいことを報告していたが、過去の女性からのチョコレートの洗礼を受けたばかりの国王陛下はその正直さに気が抜けた。
ギュンターはため息をつきそうになるところをこらえて言う。
「君もヴァイスラント国民の一人だ。祭りを楽しんでいれば何より」
ギュンターは大人の余裕を見せるところだと、カテリナの遅刻の詳細は訊かないことにした。実際ははにかんで目を逸らしたカテリナが誰とほろ苦いやり取りをしたのか結構な手順まで想像しかかったのだが、それは要するに過去のことなのだ。
ギュンターとしては、ビターチョコレートの儀式はヴァイスラント国民の国王への催促だったのだと思っている。国王が最後のダンスを誰と踊るか国民は興味津々でみつめているのに、未だにギュンターは相手の名前すら明かしていない。アリーシャを応援していた国民も多数いたわけで、この機にギュンターへささやかな嫌がらせでもしようという思いだったのだろう。
カテリナは肩掛けカバンを下げると、近衛兵と目配せして言う。
「準備ができたそうです。参りましょう、陛下」
いや、国民に周知しようにも俺も彼女の名前を知らないんだがな。ギュンターはぱたぱたと駆け寄ったカテリナを見ながら心の中で愚痴ったが、もう少しの間は知らなくてもいいかと思って目を逸らした。
前夜祭に当たる今日から、ギュンターはヴァイスラントのあちこちで開かれている祭りを公式訪問するという立派な仕事がある。事務仕事もこの二日間は置いておいて、文字通りのお祭り騒ぎの中、踊りに踊るのがギュンターの仕事だ。
早速向かった会場は、海の近くにある夏の合宿所だった。砂浜に屋根だけ張り出した壁のない集会所が立ち、笛とリュートを用意した子どもたちとそれを見守る保護者たちが国王陛下の訪問を待ちわびていた。
だいぶ形だけになったとはいえ、ヴァイスラントにはまだ身分の違いがある。庶民の子どもたちは働くために執事学校や仕官学校といった職業学校に早くから通う一方、貴族の子どもたちはほとんど家庭教師だけで育って他の子どもと交わらない。
けれどどんな子どもも夏には海風に誘われて合宿所に集い、宵には男の子と女の子が共に踊るダンスパーティに行って、やがて大人になっていく。
ギュンターは代表で花束を差し出した少女に、屈みこんで手を差し伸べた。
「レディ、私と踊ってくださいますか?」
どんなに小さくとも女性はレディとして扱う、そんな国王陛下は本日も健在だった。ギュンターは六歳ほどの少女の手を取ると、さすが手慣れた様子で優雅に踊り始めた。
それを合図に少年少女の楽団は音楽を奏で、子どもたちも踊り始める。降臨祭と、これから彼らが将来をかけて踊るダンスの数々が喜びにあふれていてくれるよう、カテリナもほほえましい思いで見守っていた。
嵐が明けて空は晴れ渡り、潮風が香ばしく吹いていた。まだ本格的な夏の到来は先だが、まぶしい季節の前はカテリナも心が躍る。
ギュンターのサーコートの裾が風に揺れるさまが、昔ここに連れてきてくれたチャールズの後ろ姿と重なった。
カテリナが夏の合宿所に行ったのはずいぶん幼い頃だった。一体いつのことだったのかはっきりと思い出せないが、その日も一面青い空が広がっていて、潮風が今のように心地よく通り過ぎていた。
カテリナは父が庶民出身であったからその暮らしぶりは貴族然とはしていなかったが、母は隣国の王姉の身分だったから、執事のチャールズはカテリナの教育に大きな誇りと責任を持っていた。
それに父ゲシヒトも早くに妻を亡くして、妻の忘れ形見の一人娘に過保護になっていた。カテリナはそういう周りの感情を感じやすい子どもで、外に出てみんなと遊びたいとは口にできずにいた。
結局、来年には仕官学校に入るときになって、チャールズはカテリナをほとんど外の子どもと交わらせずにいたことに気づいて、カテリナに何度も謝ったのだった。別にいいよとカテリナは笑ったけれど、とても幼い頃何かの折にチャールズが連れて行ってくれた合宿所が楽しかったことだけは覚えていて、少しだけ寂しかった。
あの子はどうしてるかな。ふと思い出したのは、夏の日のひととき。
「踊らないの?」
ふいに声をかけられて、カテリナは過去と現在が潮風の中に混じったような思いがした。風にあおられて飛びそうになった帽子を押さえて振り向くと、隣に王弟シエルが座っていた。
シエルが目を向けた先では、陽気なリュートに合わせて子どもも保護者も、王城からやって来た従者たちも踊っていた。石段に座っているのはカテリナとシエルだけで、ぼんやりと思い出の中に浸っているのもカテリナだけのように見えた。
「ううん。今の言い方は素直じゃなかった。……僕と踊ってくれる?」
優しく言ったシエルの声音が、遠い日の誰かの声と重なる。
薫る潮風の中、隣に座った男の子がそうカテリナに言ったのはいつの夏だったかはもう思い出せないけれど、そのときの思いは覚えている。
僕は男で、ダンスは下手で、そんな言い訳を重ねて、男の子から隠すように手を引っ込めた。
「君は昔も今も、とってもかわいいから」
カテリナが驚いて目をまたたかせたとき、シエルはカテリナの手を取ってキスを落としていた。
シエルはすぐに手を離してくれたが、カテリナはとくとくと鼓動が早くなっているのが聞こえていた。
体温が感じられるくらいに近くに手を置いたまま、シエルは長いことカテリナの隣でパーティをみつめていた。
0
お気に入りに追加
79
あなたにおすすめの小説
美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛
らがまふぃん
恋愛
こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。この作品の前作が、お気に入り登録をしてくださった方が、ありがたいことに200を超えておりました。感謝を込めて、前作の方に一話、近日中にお届けいたします。よろしかったらお付き合いください。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。
*らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
王子殿下の慕う人
夕香里
恋愛
エレーナ・ルイスは小さい頃から兄のように慕っていた王子殿下が好きだった。
しかし、ある噂と事実を聞いたことで恋心を捨てることにしたエレーナは、断ってきていた他の人との縁談を受けることにするのだが──?
「どうして!? 殿下には好きな人がいるはずなのに!!」
好きな人がいるはずの殿下が距離を縮めてくることに戸惑う彼女と、我慢をやめた王子のお話。
※小説家になろうでも投稿してます
すれ違う思い、私と貴方の恋の行方…
アズやっこ
恋愛
私には婚約者がいる。
婚約者には役目がある。
例え、私との時間が取れなくても、
例え、一人で夜会に行く事になっても、
例え、貴方が彼女を愛していても、
私は貴方を愛してる。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 女性視点、男性視点があります。
❈ ふんわりとした設定なので温かい目でお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる