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第三章

第三章3 ~ザズグドスの書記官・バラノ~

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 ルィテ王国の東に位置するザズグドス帝国は、徹底した実力主義の軍国である。

 その恐ろしいまでに統制されつつ、一癖も二癖もある英傑が揃った国家は、世界最強の名を欲しいままにしている。
 侵略を仕掛ける国策のため、周辺諸国からは蛮族国家と揶揄されることもあるが、それはその強大なる軍事力を恐れており、揶揄することしかできないということでもあった。
 本当にただの蛮族であるならば、いくらでも策謀の余地があるが、彼らには軍略的政治的な面でも優秀な人材が揃っており、皇帝を中心とした牙城は容易なことでは崩れない。

 書記官の地位にいるバラノという少女は、政治分野の代表的な鬼才であった。

 若干18歳という若さで、その牙城の一角を占める存在となっていることからも、その才覚の高さはうかがい知れる。
 そのたぐいまれなる才覚を幼い頃より発揮し、辺境の農村出にも関わらず、瞬く間に出世街道を駆け上がった才女。
 軍略・策略の立案において極めて優秀な彼女は現在。

 聖女キヨズミセイラの部屋で、真っ赤になった顔を両手で覆って蹲っていた。

 蹲るバラノの傍で右往左往しているのは、聖女キヨズミセイラその人である。いつもの腰にバスタオルを巻き、胸は別の布で覆うという露出度の高い格好をしている。
 普通のドレスを着て同席しているテーナルクは、ざまをみろとばかりに飄々とした様子で、カップを傾けていた。

「なんですかそれ……聖女様自身、その格好は不本意とか……!」

 呻くように呟くバラノに、聖羅はなんと声をかけていいのかわからなかった。
 バラノは、聖羅のいまの格好を模した「聖女風ドレス」を身に付けている。彼女は出来る限り迅速に、聖羅との距離感を埋めるべく、そのドレスをルィテ王国から取り寄せていた。
 その行動自体は北のログアンの姫・アーミアや南のフィルカードの姫・ルレンティアと同じであるが、彼女たちは転移門があるため、城に近いところから出てこれた。
 しかし休戦協定を結んだとはいえ、敵対国のザズグドスの一員であるバラノは転移門は使えない。隠すものはないということを示すために、幌付きの馬車も使えなかったため、首都に入って城に至るまで、衆人環視の中をその格好で移動する羽目になった。
 その羞恥足るや、うら若きバラノには相当に堪えた。その上で、それが大した意味もない行動だったと知ってしまったのだ。精神的なダメージは極めて大きい。

「ええと……その、なんだかすみません……」

 聖羅の所為では無いはずなのだが、申し訳なく感じてしまった聖羅は、そう詫びることしかできない。

「セイラさんが謝ることではございませんわ。下調べ不足、という奴ですわね」

 そんな聖羅にフォローを入れる振りをしつつ、ここぞとばかりにバラノを煽るのは、ルィテ王国第一王女のテーナルク。
 もちろん、事前にバラノが調べることなど出来ないことであることは承知の上での発言である。
 聖羅に関する情報統制は完璧に行われているため、聖羅が身に付けている衣装が「彼女自身が出来ればしたくない格好」であることなど、わかるわけがないのだ。
 異世界から来たと言われているなら、風土や文化が違うという予想は誰もがすることであり、実際バラノもその衣装に対してはそういうものだと考えていた。
 さらにルィテ王国では実際に「聖女風ドレス」などという形で作られているのだから、実際は嫌がっているなどと予想出来るはずもない。

「……良い性格をしていますね、あなた」

「お褒めにあずかり光栄ですわ」

 微笑みながら睨む、という器用なことをやってのける美少女ふたり。
 そんな睨み合いの脇においておかれることになった聖羅は、どうしたらいいのかわからず、視線を右往左往させることしか出来ない。
 幸い、二人も聖羅を放置してやりあう気はないらしく、バラノが先に視線を外し、深く息を吐いた。

「もういいです。真意を公にするつもりはないのでしょうし、この衣装もそういうものだと認識されることでしょう」

「……あー、まあ、そうですね」

 聖羅は曖昧にしか肯定しなかったが、バラノは安心したように胸をなで下ろす。
 テーナルクは少々残念そうな顔をしていたが、この話をそれほど引き摺るつもりはなかったのか、特に何も言うことはなかった。
 そもそも「聖女風ドレス」というものは、聖羅がこの姿でいなければならない理由があるが、その姿に羞恥心を覚える聖羅のために意図的に広めようとされているものだ。
 周りが普通の格好をしている中で水着でいるのは恥ずかしくとも、周りも水着姿なら恥ずかしくはならないだろう。集団心理というものを利用し、聖羅の負担を軽減するための処置なのだ。聖羅としては、異世界に文化を間違った形で広めるのは不本意であったのだが、背に腹は替えられない。
 だから一部を除き、真意を明らかにすることはまずあり得ない。
 テーナルクはバラノにも釘を刺した。

「貴女も、決して口外することのないようにしてくださいませね」

「言われなくとも。私の目的は聖女様とお近づきになることのみ。こんな程度のことで命を賭けた情報戦を仕掛ける気はありません」

 バラノには「ルィテ王国の損失になるようなことを一切しない」という、命をかけた契約が国王であるイージェルドとの間に交わされていた。
 これは敵国の書記官であるバラノが、式典や会合に先んじてルィテ王国入りを希望した際に、イージェルドが出した条件であった。
 命をかけた契約は絶対であり、もしも不用意な行動を取れば、その時点でバラノの命は失われる。
 しかもこの契約には、意図的に期限が設けられていなかった。
 仮にルィテ王国から死告龍がいなくなっても、契約は続くのだ。

 だというのに、バラノは躊躇無くその契約を交わした。

 契約を交わした以上、今後バラノはルィテ王国を害することはできない。
 戦術家にして軍略家たるバラノが今後ルィテ王国攻略にその力を振るえないことは大きな損失だ。
 だが、それを差し引いても、聖女キヨズミセイラとの交流は優先すべき事柄だと、バラノは戦略家として判断したのである。

「もちろん、私の命を賭けてもいい情報を掴んだらその限りではありません。私に命を投げ出させるような、間抜けな情報漏洩はしないでくださいね?」

「あら、それは魅力的なお話しですわね。思わず口が滑ってしまいそうですわ」

 皮肉に皮肉が返る。二人して微笑んでいるが、蚊帳の外に置かれた聖羅にしてみれば、笑える状況ではない。
 それでも、いうべきことはあった。

「ええと……バラノさん。これはアーミアさんやルー……ルレンティアさんにもお伝えしたのですが」

 死告龍に強制的に言うことを聞かせれるわけではないこと。死告龍の機嫌を損ねて嫌われるのは避けたいので、何かしらのお願いをすることもしたくないこと。
 そのことを聖羅は正直に告げる。決して自分は死告龍を自在に扱えるわけではない、ということは言わなければならなかった。
 だが、バラノはそのことを聴いても全く問題ない様子だった。

「むしろ、安心しました。死告龍という埒外の力を自在に振るえるような一個人が誕生したとしたら、その方が問題ですから」

「は、はぁ……そういっていただけると助かりますけど……」

「それに、それでもあなたの価値が揺らぐことにはなりません。死告龍との橋渡しが出来る存在はそれだけ貴重なのです」

 大人しい死告龍・リューしか知らない聖羅には、実感の乏しいことではあるが。

「ザズグドス帝国の書記官としてこの国には来ましたが、この場にいる私はバラノという一個人にすぎません。仲良くしていただけると嬉しいです。私は農村の出身でして、儀礼には疎いところはあるのですが……その点はご容赦いただけますと幸いです」

 朗らかに告げるバラノ。
 聖羅は思わずその内容に反応してしまっていた。

「農村出身……ですか」

「はい。ザズグドス帝国は実力主義ですので、農民でも個人が努力すれば取り立ててもらえるのです」

「……そういうところは、ルィテでも見習いたいところですわね」

 テーナルクはそう言いつつ、内心苦い思いをしていた。
 聖羅が元の世界において一般人の立場にあったというのは、本人から何度も聞かされたことであるし、所作を見れば貴族的な教育を受けていないことは明らかだ。
 バラノはそれを一目で見抜いて、共感させるためにわざと農村出身だということを聖羅に告げたに違いなかった。
 普通、上級階級に存在するものに対し、農村出身であると明かすメリットはない。だというのにバラノはそこにあえて踏み込み、そしてまんまと聖羅に共感を抱かせることに成功している。

(まずいですわね……このままだと、バラノがセイラさんと仲良くなりすぎる可能性が出てきましたわ……いくら契約で縛っているとはいえ……セイラさんと仲良くなることをルィテ王国の不利益と解釈するのはさすがに強引すぎますし……)

 バラノは慎重で狡猾な戦略家であると同時に、直感と閃きに頼った奇策に出ることも躊躇しない、両極端の性質を持つ。
 貴族社会の政治力に自信を持つテーナルクからすれば、もっともやりにくい相手であることは確かだった。

(……いえ、わたくしは何を弱気になっていますの。アーミア様にもルレンティア様にも、バラノにも負けてはいられませんわ。ルィテ王国の王女として……!)

 負けん気の強いテーナルクが対抗意識を燃やす中、不意にバラノが話題を変えた。

「ところで……他のおふたりは、いつまで聞き耳を立てているつもりですか?」

 その指摘に、室内に緊張が走る。

「……他のおふたり、とはなんのことですの?」

「とぼけないでください。多少反則的な手を使ったとはいえ、私がここにこうしているのに、ログアンやフィルカードのお姫様方が動いていないわけがありません。ルィテと友好関係にあるあの二国であれば、転移門も使えますし」

 言いながらバラノは寝室側に続くドアを見た。
 その向こう側に誰かがいると確信している様子で。

「私の出方をうかがっておられるのかもしれませんが、それなら直接言葉を交わした方が早いでしょう。さあ――お入りください」

 舌戦に絶対の自信を持っているのか、寝室側のドアに向け、自信満々に告げるバラノ。
 それに応えるように、廊下側の扉が開いた。
 部屋に入って来たのは、不思議そうな顔をしているログアンのアーミアであった。

「……ノックする前に反応があってびっくりした」

 その視線が、バラノを捉える。
 バラノは思いも寄らない方向からアーミアが出て来たことに驚いて、ぽかんと間の抜けた顔を浮かべていた。
 そんなバラノを見て、アーミアが不思議そうにしつつも挨拶をする。

「ザズグドスのバラノ様、お久しぶりですね」

「え、ええ。……席を外していたのですね」

 なんとも気まずい様子で呟くバラノ。
 そんなバラノに、聖羅が悪気なく追い打ちをかけた。

「あの……バラノさん。ルレンティアさんなんですが……確かにあちらの部屋にはいらっしゃいますが、いま少々体調を崩されておりまして……恐らく、寝ていらっしゃるかと」

「……なんで人の部屋で寝てるんですかあのお姫様は!」

「えっと、私がそう勧めたんです……ごめんなさい……」

 アーミアとルレンティアの二人が聞き耳を立てているはず、と自信を持って宣言してしまったバラノは、それを外してしまい、顔を真っ赤にして恥じらっていた。
 そんなバラノを宥めるのは聖羅やアーミアに任せつつ、テーナルクはバラノに対する警戒を強めていた。

(結果的に予想を外した形でしたが……いつものルレンティア様なら、聞き耳を立てていておかしくありませんわ。アーミア様もそれに巻き込まれていたでしょう……予想は極めて正確であったと言わざるを得ません)

 たまたま死告龍との邂逅の後で、ルレンティアが体調を崩していたからこそ、予想を外しただけであって、十分な精度で予想はされていた。
 そもそも、ルレンティアとアーミアがこの国に来ていることを知る者はまだ少ない。騒ぎになったため、数日もすれば知れ渡ることだが、敵対国のザズグドスがすぐに知れることではない。
 聖女の一件がそれだけ大事ということは事実だが、すでにここにいることまで察されているというのは、バラノの先読みが優秀な証拠である。

(まさか、この一連の流れも全て計算……なのでは?)

 そうテーナルクが思ったのも、それだけ優秀なはずのバラノが不用意な恥を搔いていると思ったからだった。
 聖女風ドレスを着たまま街中を来たのも、考えてみればおかしな話である。
 ドレスを着るというのは、聖羅に仲間意識を抱かせ、なるべく早く親しくなるためのものだ。だが、それを何も首都に入る前から着ている必要はない。
 聖羅が許可したから当日に会えているだけで、本来なら数日は待つことになるだろうし、そうでなくとも身支度を調える時間くらいはある。
 城に入ってから着替えればいいだけのことなのだ。

(あえて衆人環視の目に触れることによって、恥を搔き、同じように恥ずかしい想いをしているセイラさんに共感を抱かせる……効果としては満点ですわ)

 先ほど外した予想も、口にする必要はなかったはずだった。
 確かに完璧に当たれば牽制として活きたかもしれないが、実際は外している。
 そもそも、一般的な上流階級の常識で考えれば、人の部屋の寝室に息を潜めて隠れているはずがない。
 聖羅やルレンティアの性格を読み切ったとすれば凄まじいの一言だが、分が悪い賭けだろう。

(本当は予想を当てるつもりなんて全くなくて、情けない姿を見せて、セイラさんに同情心を抱かせる策略……ありえますわ)

 テーナルクはそう思いつつ、もっと恐ろしい可能性にも思い至っていた。

(本人にそんなつもりはなく、自然体でそれをやっているのだとしたら……これは、本当に厄介な相手ですわね……)

 聖羅との交流を続けながら、その他の姫たちが優位に立ちすぎないように、手綱を握っていかなければならない。
 自分の役割が、ますます難しいことになっていくことを知ったテーナルクだった。
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