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第四章 中央都市編
48話 VS獣人
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「店員さん、4名お願いしますにゃ!」
「いらっしゃい。あら、昨日の坊や達また来たのね」
店員さんは俺達の事を覚えていたようだ。
まぁ昨日の今日だから当たり前か……。
「では、料金は濃い黄色3個です」
「4名なのに3個で良いんですか?」
ネビアは魂片を支払いながら質問した。
どうやら人数で費用が決まるのではなく、コートの強度で値段が決まるようだ。
「昨日、こっちのコートで決闘すればもう少し出来たかも知れませんね」
「そうだな……!」
「いえ、あの技はこの結界コート場ではどのコートでも耐えられないです。学園で使われている様な高強度なコートが必要ですね」
受付の人はそう言って、あの技を使うと長く楽しめないからやめておいた方が良いと俺達に説明した。
とはいえ、今日はルーネ達を呼べない。
どう転んでも結界コートが急に壊れてしまう事は無いだろう。
「さああっちだ! いくにゃ!」
そうしてコートまで向かう途中、人の目線がかなり気になった。
昨日の事が噂になっているのだろうか……。
「にゃ……なんでこんなに人が集まってる……?」
中に入り、30秒待機している内に、観戦者がかなり増えていた。
リッタとオリアはそれを見て少し緊張しているようだ。
「そう言えば自己紹介してませんでしたね。僕はネビア。魔法使いです」
「俺はフィアンだ。柔型剣士だ」
そう言って俺達は軽くお辞儀をした。
「リッタにゃ! 攻型剣士だにゃ」
「オリアです。両替士ですが、治癒士を目指していますにゃ」
てっきり二人とも両替士だと思っていたが、そうではないらしい。
そう思っていると、リッタは袋からロングソードを取り出し、
オリアは木の杖を手にしている。
剣士と魔法士って感じになった。
そう言えば、魔法士と言えば杖と言う感じだが、実際に持っている魔法士を見るのは今回が始めてだな。
厳密にいえばオリアは治癒士? を目指しているようだが……。
「てか何でこんなに人が集まってるにゃ……? リッタ達、知らない間に有名に……!」
「絶対に違うと思いますにゃ……」
すると、何人かが俺達に話しかけてきた。その中には昨日居たおじさんも立っていた。
決闘を観戦しながら酒を飲むのが趣味なのだろうか……
「坊主達! 昨日の技の続きを見せてくれよ!」
「二日連続であの子達の戦いを見れるなんてな! 酒が進んじまうのう」
「突然現れたすげえ人達ってこの子供達の事なのか……」
周囲がかなりざわついている。
まぁ見られて困るものでも無いし、別に悪い気もしない。
この人たちの相手をしていては時間がもったいない。
「じゃぁ俺がナイフを上に投げる。地面に刺さったらスタートだ」
「わかったにゃ!」
そうして俺は、ナイフを上に投げた。
――ザクッ
ナイフが刺さると同時に、俺は[閃光脚]で飛ぶようにリッタへ近づいた。
それと同時に[魔装・一閃]を準備している。
「そんな上空で技を放っても当たらないにゃ!」
リッタとオリアは上空の俺に注目していた。
「じゃぁ近づいてもらいましょうか!」
ネビアはそう言って、リッタ達の足元に[アースウォール]を描いていた。
――ゴゴゴ……
[アースウォール]はリッタ達を迫り上げ、丁度俺の[魔装・一閃]の射程で止まった。
「にゃ!!」
リッタはそれにギリギリ反応していた。オリアを掴み一瞬で後退し[アースウォール]から飛び降りた。
「いい反射神経してるな」
俺の攻撃を空を切った。
「いい連携を思いついたと思ったのですが……失敗しましたね」
「そうだな。てか、[アースウォール]じゃなくて[アイススパイク]を撃ってれば良かったかもしれないな……!」
「確かにそうですね……」
そんな会話をしていると、
「呑気に話している場合じゃないにゃ! オリア、この二人強い。全力で行くにゃ!」
「もうあれを……? わかりましたにゃ!」
そしてリッタとオリアは手を繋いだ。
すると、二人の全身が光始めた。
「何だ……? 精霊魔法……?」
二人の光は徐々に強くなり、一つに収束した。
そして、その光は大きく弾けた!
「[獣合体(ユニオン・ビースト)]にゃ!」
「な……! 合体した……?」
なんと目の前には二人が合体した獣人が立っていた。
先程より確実に闘気と魔力が強くなっている。
「オリッタにゃ! 行くよ!」
合体した獣人はオリッタと名乗った。
オリアとリッタが混ざってオリッタなのか?
俺達の合体のヒントにもなるんじゃないか?
そんな事を考えている内に、オリッタは閃光脚で詰め寄った。
「ビートスタンプ!」
一直線で俺の方に詰め寄り、頭上から大きく剣を振り下ろした。
その瞬間俺は後ろへと移動、攻撃は避けれたと思ったが……
――ズドン!! ビリビリ……
剣が刺さった場所から激しい音と地響きが発生し、空気がびりびりと揺れた。
その振動を心臓がもろに受けてしまい、一瞬身動きが一切取れなくなってしまった。
そしてその時、オリッタは既に上空へと飛んでおり、剣を振りかぶっていた。
(オリッタ)――グランドスマッシュ!!
「避けれらねえ……!」
「フィアン!」
そう思った瞬間、ネビアの[アースウォール]が斜めに突起し俺を横へと吹き飛ばした。
――ドゴン!!!
そのお陰で、俺は辛うじて攻撃を回避できた。
「これも剣技なのか……?」
オリッタの攻撃の跡を見ると、剣で垂直に切ったとは思えない、大きなスタンプの様な跡になっている。
「あれに当たったら、ぺちゃんこになっていたかも知れないな……」
・・・
「あの連携技を避けられるとはにゃ……」
オリッタは[ビートスタンプ]で大気を揺らし動きを止め、[グランドスマッシュ]で止めを刺すつもりだったようだ。
正直かなり驚いた。良い連携技だと思う。
「さっきので決められなかったのは辛いにゃ……!」
オリッタも驚きと焦りを隠しきれていなかった。
「隙がねえな……」
その後両者動けず、共に相手の出かたを探った。
しかし、
「時間がにゃい……!」
そう呟き先に動いたのはオリッタだった。
(フィアン)――ソード・カルテット!
(ネビア)――アースウォール!
動き始めたと同時に[ソードカルテット]を展開、真っ直ぐ突っ込んでくるオリッタに対しては[アースウォール]で迎え撃った。
そして、オリッタの攻撃でアースウォールは粉砕され、そのまま突っ込んできたが……!
(ネビア)――サンドバレット!
そのまま突っ込んできたオリッタにサンドバレットを顔に放ち、目潰しをした。
「うにゃあ!」
そうして一瞬怯んだ隙に、俺は[ブレードブラスト]を放ち、オリッタを突き刺した。
「にゃッ!」
そして結界コートは光始め、最初の状態へと戻った。
「負け……たにゃ……」
そういってリッタとオリアはそのまま倒れてしまった。
「おい、大丈夫か!」
二人は反応がない。
どうやら気絶してしまったようだ……。
「放置するわけにもいかないか……」
「ですね。一度連れて帰りましょう……」
そう言って、歓声を上げる観戦者をスルーしそのまま宿へと戻る事にした。
・・・
・・
・
「いらっしゃい。あら、昨日の坊や達また来たのね」
店員さんは俺達の事を覚えていたようだ。
まぁ昨日の今日だから当たり前か……。
「では、料金は濃い黄色3個です」
「4名なのに3個で良いんですか?」
ネビアは魂片を支払いながら質問した。
どうやら人数で費用が決まるのではなく、コートの強度で値段が決まるようだ。
「昨日、こっちのコートで決闘すればもう少し出来たかも知れませんね」
「そうだな……!」
「いえ、あの技はこの結界コート場ではどのコートでも耐えられないです。学園で使われている様な高強度なコートが必要ですね」
受付の人はそう言って、あの技を使うと長く楽しめないからやめておいた方が良いと俺達に説明した。
とはいえ、今日はルーネ達を呼べない。
どう転んでも結界コートが急に壊れてしまう事は無いだろう。
「さああっちだ! いくにゃ!」
そうしてコートまで向かう途中、人の目線がかなり気になった。
昨日の事が噂になっているのだろうか……。
「にゃ……なんでこんなに人が集まってる……?」
中に入り、30秒待機している内に、観戦者がかなり増えていた。
リッタとオリアはそれを見て少し緊張しているようだ。
「そう言えば自己紹介してませんでしたね。僕はネビア。魔法使いです」
「俺はフィアンだ。柔型剣士だ」
そう言って俺達は軽くお辞儀をした。
「リッタにゃ! 攻型剣士だにゃ」
「オリアです。両替士ですが、治癒士を目指していますにゃ」
てっきり二人とも両替士だと思っていたが、そうではないらしい。
そう思っていると、リッタは袋からロングソードを取り出し、
オリアは木の杖を手にしている。
剣士と魔法士って感じになった。
そう言えば、魔法士と言えば杖と言う感じだが、実際に持っている魔法士を見るのは今回が始めてだな。
厳密にいえばオリアは治癒士? を目指しているようだが……。
「てか何でこんなに人が集まってるにゃ……? リッタ達、知らない間に有名に……!」
「絶対に違うと思いますにゃ……」
すると、何人かが俺達に話しかけてきた。その中には昨日居たおじさんも立っていた。
決闘を観戦しながら酒を飲むのが趣味なのだろうか……
「坊主達! 昨日の技の続きを見せてくれよ!」
「二日連続であの子達の戦いを見れるなんてな! 酒が進んじまうのう」
「突然現れたすげえ人達ってこの子供達の事なのか……」
周囲がかなりざわついている。
まぁ見られて困るものでも無いし、別に悪い気もしない。
この人たちの相手をしていては時間がもったいない。
「じゃぁ俺がナイフを上に投げる。地面に刺さったらスタートだ」
「わかったにゃ!」
そうして俺は、ナイフを上に投げた。
――ザクッ
ナイフが刺さると同時に、俺は[閃光脚]で飛ぶようにリッタへ近づいた。
それと同時に[魔装・一閃]を準備している。
「そんな上空で技を放っても当たらないにゃ!」
リッタとオリアは上空の俺に注目していた。
「じゃぁ近づいてもらいましょうか!」
ネビアはそう言って、リッタ達の足元に[アースウォール]を描いていた。
――ゴゴゴ……
[アースウォール]はリッタ達を迫り上げ、丁度俺の[魔装・一閃]の射程で止まった。
「にゃ!!」
リッタはそれにギリギリ反応していた。オリアを掴み一瞬で後退し[アースウォール]から飛び降りた。
「いい反射神経してるな」
俺の攻撃を空を切った。
「いい連携を思いついたと思ったのですが……失敗しましたね」
「そうだな。てか、[アースウォール]じゃなくて[アイススパイク]を撃ってれば良かったかもしれないな……!」
「確かにそうですね……」
そんな会話をしていると、
「呑気に話している場合じゃないにゃ! オリア、この二人強い。全力で行くにゃ!」
「もうあれを……? わかりましたにゃ!」
そしてリッタとオリアは手を繋いだ。
すると、二人の全身が光始めた。
「何だ……? 精霊魔法……?」
二人の光は徐々に強くなり、一つに収束した。
そして、その光は大きく弾けた!
「[獣合体(ユニオン・ビースト)]にゃ!」
「な……! 合体した……?」
なんと目の前には二人が合体した獣人が立っていた。
先程より確実に闘気と魔力が強くなっている。
「オリッタにゃ! 行くよ!」
合体した獣人はオリッタと名乗った。
オリアとリッタが混ざってオリッタなのか?
俺達の合体のヒントにもなるんじゃないか?
そんな事を考えている内に、オリッタは閃光脚で詰め寄った。
「ビートスタンプ!」
一直線で俺の方に詰め寄り、頭上から大きく剣を振り下ろした。
その瞬間俺は後ろへと移動、攻撃は避けれたと思ったが……
――ズドン!! ビリビリ……
剣が刺さった場所から激しい音と地響きが発生し、空気がびりびりと揺れた。
その振動を心臓がもろに受けてしまい、一瞬身動きが一切取れなくなってしまった。
そしてその時、オリッタは既に上空へと飛んでおり、剣を振りかぶっていた。
(オリッタ)――グランドスマッシュ!!
「避けれらねえ……!」
「フィアン!」
そう思った瞬間、ネビアの[アースウォール]が斜めに突起し俺を横へと吹き飛ばした。
――ドゴン!!!
そのお陰で、俺は辛うじて攻撃を回避できた。
「これも剣技なのか……?」
オリッタの攻撃の跡を見ると、剣で垂直に切ったとは思えない、大きなスタンプの様な跡になっている。
「あれに当たったら、ぺちゃんこになっていたかも知れないな……」
・・・
「あの連携技を避けられるとはにゃ……」
オリッタは[ビートスタンプ]で大気を揺らし動きを止め、[グランドスマッシュ]で止めを刺すつもりだったようだ。
正直かなり驚いた。良い連携技だと思う。
「さっきので決められなかったのは辛いにゃ……!」
オリッタも驚きと焦りを隠しきれていなかった。
「隙がねえな……」
その後両者動けず、共に相手の出かたを探った。
しかし、
「時間がにゃい……!」
そう呟き先に動いたのはオリッタだった。
(フィアン)――ソード・カルテット!
(ネビア)――アースウォール!
動き始めたと同時に[ソードカルテット]を展開、真っ直ぐ突っ込んでくるオリッタに対しては[アースウォール]で迎え撃った。
そして、オリッタの攻撃でアースウォールは粉砕され、そのまま突っ込んできたが……!
(ネビア)――サンドバレット!
そのまま突っ込んできたオリッタにサンドバレットを顔に放ち、目潰しをした。
「うにゃあ!」
そうして一瞬怯んだ隙に、俺は[ブレードブラスト]を放ち、オリッタを突き刺した。
「にゃッ!」
そして結界コートは光始め、最初の状態へと戻った。
「負け……たにゃ……」
そういってリッタとオリアはそのまま倒れてしまった。
「おい、大丈夫か!」
二人は反応がない。
どうやら気絶してしまったようだ……。
「放置するわけにもいかないか……」
「ですね。一度連れて帰りましょう……」
そう言って、歓声を上げる観戦者をスルーしそのまま宿へと戻る事にした。
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