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おのれ! 盗みおったな!

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「ぷふぁ~~、みんなおぱよう~でチュンチュン♪……昨日はちょいと寝つきが悪くてちゅん……」

「氏ねー! 氏ぬのじゃー! こうしてやるでチュ~ン! グサッ!グサグサッ! ブシャー! グサッ! ブチャ~!」

「あわわわ……お許しを~、お許し下れたしゴロゴロ~…」

「梅太郎侍様! 梅太郎侍様! ……何卒なにとぞ、何卒、気をお静めくだされぇ~…こやつの、こやつの出来心でございますでちゅ~ん♪ 根は悪い男ではござりませんのですぅ~…」

「あんたたち一体何を………」

「いや~ならぬ! ならぬぞえ! ……よくも、よくもワシの梅味おにぎりちぇんべいを~、梅味おにぎりちぇんべいを~……6.8億枚も盗み食いしおったな! 氏ね! 氏ぬのじゃ~! グサッ!グサッ! ぶちゃ~~!」

「……ちょ、それ、前にあたいが作ったおもちゃの刀じゃろ……血みどろだけど、リックが………てか、臭いがもう……」

「あ~れ~♪ 梅太郎侍様~! お願いでございまするでチュ~ン♪ この転がるお馬鹿なゴロゴロをお助け下されたし~、こげな者でも、なかなか美味しい朝食を用意するのでございます~、こやつがいないと少々困りまするぅ~♪」

「ならぬ! ならぬぞえ!そこの、ほっぺの黄色がちょいと可愛い小スズメ町娘め! 邪魔だてするのであれば、そなたも一緒くたに、串刺しにしてしまうぞえ!……それっ! グサッ! グサッ! ぶちゃ~! ぐささっ! どうじゃ~! ……ダンゴ虫焼き鳥串刺しの出来上がりじゃ~~! ベチャベチャ~~!」

「………ケチャップ味のな………。……臭いよ、ケチャップ臭い……てか、梅子、前にそれ、アタイがやったら、散々怒ったくせに……それに、リック、どうせ死ぬなら、仰向けやめなさいよ…、足が見えちゃってるからさ…………って!へっ!?……リックが分裂してる!! 中からもう一匹リックが!……」

「ああ梅太郎侍様~! あれでございますぅ~! あれが、このダンゴ虫に巣食っておった餓鬼ガキにございます~! あやつのせいで、リックは拝金主義に狂わされ、あなた様の梅味おにぎりちぇんべいを~、6.8億枚も~6.8億枚も~違法賭博に賭けてしまったのでございますでチュン~♪」

「うぬぬ~、ついに出おったな~、餓鬼めが~~……しかし~、しかし、私は一介の小スズメ侍……私では、餓鬼にとどめを刺すことが出来ぬ~……うむむ……どうしたものか~……」

「あああ!そこに御座おわすは、鍾馗ショウキ様にござらぬかぁ~! なんという奇遇!ショウキ様~、お願いでございますでチュン~♪ このほっぺの黄色が超絶可愛い小スズメ町娘おゆずのためにぃ~、あの餓鬼めを退治してくだされたし~♪」

「……は? あたいはすず子だよ……誰?…シュウ…何?……それより、朝のコーヒー牛乳飲みたいのよ……このケチャップ臭いのどうすんのよ……リック、その弟……どの弟よ?」

元春もとしゅんでゴロ♪」

「……あっそ、……飲むかい、元春?」

「……ハイで、ゴロ♪……ゴクゴク……ん?……うぐぐぐ、ぐ、ぐるしいぃ……すず子ちゃん、これは一体何ですかぁ~……ただのコーヒー牛乳じゃないでゴロ……ゴボゴボ、ブクブク…ブクゴボボ~……」

「あわわわ! 元春がぁ~! 泡を吹いてるぅ~!大丈夫かぁ~! 弟よ~!ゴロゴロ~!……そんな小道具、用意してたとはぁ~ゴロゴロ~……」

「……あれれ?……ちょっと元春大丈夫なの?…、本当に泡吹いてるように見えるけど……すず子…じゃなかった、ショウキ様、一体、何を飲ませたので?……」

「……ん? これか、梅太郎侍……コーヒー牛乳に、ちょいとを絞っただけじゃ……。……効いたのか?…………それ、誰なの……ホントは…?」

「え?……」

「……え?」

「……あ、逃げた……。リックの出入り口から逃げたよ、あのちっこいの……」

「逃げ足、早っ!………後ろ姿、ダンゴ虫に見えない……あれは……あれは……まさか………」

「ガタッ、パタン! ゴロゴロ……みなさん、お早うございますっ! スミマセンッ! 遅れちゃって……昨晩、αPで面白い小説を見つけて、夜更かししてしまって……。僕の役は、ガキなんですよね! 兄者の中に隠れてればいいんですよね?………………あれ、みなさん、どうしたんですか?…………顔が青ざめてますけど……みんなで青いメイクで揃えたんですか?……僕も野球帽なら持ってますけど………」




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